いとまの個人的台本置き場

心に居場所

水を1口飲んだ時、私は無意識に喉の真下を
手のひらで覆った。身体の奥に水が溶けていく。そんな音がした。

心の奥には何がいるんだろう。
溶けていく水の向かう先は何処なんだろう。
ずっと前から分かっている当たり前のこと。
でもそういうことじゃない。

思い出さないと忘れてしまうこと
それってたくさんある。
なんで生きているのか、歳をとって
あなたの顔を忘れてしまうこととか。
さらに言えば当たり前の連続の毎日で
喉の奥から出てくる言葉が
どうやって出来るのか
そんなことも知りたいから。

太陽は登って月が出る。
このまま夜が明けたら。

あなたの書く物語。その文字の万年筆のインクが乾かないように、失くなさいように
あなたに聞こえる歌を歌うよ。
だから忘れないで、もうちょっと。
もうちょっとだけでいいんだ。
一人ぼっちのパレードを続けさせて。

変な話をしてみたい。あのね？ずっと前から思ってたんだけどあなたの指先には
たぶん、神様が住んでると思うんだ。
今日、昨日よりずっと前から、ずっとその昔の昔から。わかるんだ。

心に居場所を作る
あなたが書く詩(うた)を
大好きな詩(うた)を
敵いっこないんだけど
ただ真似る日々を重ねていく。

無駄じゃないよ。

忘れないように
君のいない今の冷たい温度を。

乾かないような想い出で
失くせないでいたこの歌で
もう少し、ほんのもう少し
もうちょっと、あとちょっとだけでいい。
一人ぼっちのパレードを続けたい。
あなたの物語のために。

パレードのゴールはあなたの居場所。