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十三
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彼女を守っていた気骨、もしくは誇りという名の見えない鎧が、こなごなに砕けていく音をリィウスはたしかに聞いた気がした。
「おやおや、すっかり感じているようだぞ、あの女戦士」
「背の低い男のほうが案外すごいというからな」
「いや、薬を使っているのさ」
そんな囁きが客から客へと伝わっていく。
「薬?」
「媚薬のようなものだ。皇族や貴族のあいだで話題になっているらしい。効き目が強いらしく、どんなに気の強い女だろうが、貞淑な女だろうが、その薬を用いられると、淫乱な娼婦になるらしい」
「ほう。そんなによく効くのか?」
「見てみろ、アキリアのあの顔を。すっかり感じているではないか」
マルクスが情け容赦なく、恥も羞恥もなく、すさまじく腰を動かす。喜悦にとろけそうな小人の顔は、やはり醜く、アキリアがいっそう哀れに見えた。
「ひっ、ひっ、おお、いい、いいぞぉ! もっとしめろ!」
アキリアの方も、もはや人目を苦にしている余裕はないようだ。驚いたことに、彼女はマルクスの動きに合わせて腰を動かしていた。
「はぁ! ああっ、あああっ、あ……ん」
彼女にぶらさがるように他の二人の小人が豊かな乳房を両側から吸う。
「はぁ! あああっ、ああ……ん」
女戦士一人に三人の小人たちが絡みついている様子は、すさまじく淫らで、もはやアキリアもふくめて四人とも、人は呼べない生き物に墜ちていた。
その様子の異常さと滑稽さに、観客は残酷な笑い声をあげた。
「女戦士アキリアは男嫌いだと聞いていたがな……」
苦笑し呟く客に、別の客が返す。
「俺はアキリアは男を知らないのではないかと思っていたぐらいだ。男よりも女にもてるしな」
「いやぁ、女ではあの悦びは与えてくれんだろう。見ろ、よがりまくっておる。完全な雌犬だな」
その男の言葉は事実だった。
あれほど嫌がっていたアキリアだが、すでに肉体は小人たちに篭絡されており、精神も墜ちはじめている。
「うう……! あっ! ああ……! ああん、いやぁ、もう、いやぁ……! ああっ、そ、そんなところ!」
「おやおや、すっかり感じているようだぞ、あの女戦士」
「背の低い男のほうが案外すごいというからな」
「いや、薬を使っているのさ」
そんな囁きが客から客へと伝わっていく。
「薬?」
「媚薬のようなものだ。皇族や貴族のあいだで話題になっているらしい。効き目が強いらしく、どんなに気の強い女だろうが、貞淑な女だろうが、その薬を用いられると、淫乱な娼婦になるらしい」
「ほう。そんなによく効くのか?」
「見てみろ、アキリアのあの顔を。すっかり感じているではないか」
マルクスが情け容赦なく、恥も羞恥もなく、すさまじく腰を動かす。喜悦にとろけそうな小人の顔は、やはり醜く、アキリアがいっそう哀れに見えた。
「ひっ、ひっ、おお、いい、いいぞぉ! もっとしめろ!」
アキリアの方も、もはや人目を苦にしている余裕はないようだ。驚いたことに、彼女はマルクスの動きに合わせて腰を動かしていた。
「はぁ! ああっ、あああっ、あ……ん」
彼女にぶらさがるように他の二人の小人が豊かな乳房を両側から吸う。
「はぁ! あああっ、ああ……ん」
女戦士一人に三人の小人たちが絡みついている様子は、すさまじく淫らで、もはやアキリアもふくめて四人とも、人は呼べない生き物に墜ちていた。
その様子の異常さと滑稽さに、観客は残酷な笑い声をあげた。
「女戦士アキリアは男嫌いだと聞いていたがな……」
苦笑し呟く客に、別の客が返す。
「俺はアキリアは男を知らないのではないかと思っていたぐらいだ。男よりも女にもてるしな」
「いやぁ、女ではあの悦びは与えてくれんだろう。見ろ、よがりまくっておる。完全な雌犬だな」
その男の言葉は事実だった。
あれほど嫌がっていたアキリアだが、すでに肉体は小人たちに篭絡されており、精神も墜ちはじめている。
「うう……! あっ! ああ……! ああん、いやぁ、もう、いやぁ……! ああっ、そ、そんなところ!」
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