昭和幻想鬼譚

文月 沙織

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月下凌辱図 二

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「どうしたんですか? そんなにお尻をもじもじさせて。ほら、手が下がってきていますよ。ちゃんと捲りあげていてください」
 望はどこまでも残酷になれた。
「うっ……」
 いたたまれなさそうに震え、赤く燃える頬を、出始めた月の光のもとに晒す仁の姿は、被虐美にあふれており、望を感嘆させる。
「ああ……可愛い人だ。こんなにして……。こんなに仁さんが淫乱だったなんて」
 惨い言葉を甘く囁き、被虐に反応する仁の心の性感を望はたくみに刺激する。
「はぁ……」
 緩急をつけて布を引っ張ると、仁はやるせなさそうにのけぞった。白い項からくずれた胸元が燐光をはなつように淡く光る。
 その胸元に手を入れ、望は仁の胸をまさぐる。
「あっ、ああっ……!」
「ふふふふ。胸を触られて感じているんですか? 本当にはしたない人だ」
 望は仁のふるえる右胸の突起を吸った。
「ん……」
 仁が苦しげに喉をそらす。
 かまわずに望は突起をついばむように吸い、舌で乳輪を舐めまわし、強く激しく吸う。
「あっ……、ああっ……」
 しばらく仁の右胸を吸いつづけ、やがて次は左胸にも同じことをする。
 その様子を面白そうに見ながら、勇は時折仁の腰の布を引っ張ったり、指を入れていたずらしたりする。
「ああっ、ああっ、あっ!」
 二人に責められ、嬲られ、仁は息も絶え絶えだ。
 しばらく滝音にまじって仁の泣くような喘ぎ声が夏の夜に響いた。
 唾液で仁の胸が闇のなかにてり光るほどに濡れたころ、やっと望は口をはなした。
「ふふふ。仁さんたら、こんなにここをとがらせて」
 指で仁の右胸の先端をつまみあげ、望はにんまりと笑う。
「うっ……」
「いや、胸だけでないぞ。こっちもだ。見て見ろ」
 仁の腰の布の前方は、ぐっしょりと濡れていた。
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