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4 まずはお友達から
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「お前がそう言うなら……」
エリカは上体を起こし、ヘッドボードに背中を預ける。
父は何度も振り返り、不安な表情を押し隠して扉を開けた。
「エリカが目を覚ましたと聞いて来たのだが」
よく通る低い声が聞こえてきた。
(ゲームの時より男性的な声……)
父が大きく扉を開けると、王子は静かな足取りで入ってきた。気を失ったエリカに配慮しているようだ。
ベッド脇に立ったダニエルは、背が高くすらりとしていて、随分と見上げなくてはならなかった。
「エリカ」
「はい、ダニエル様」
「断られた話だったのに悪かった。私だと分かった途端に気を失うとは……余程いやだったのだな」
気づかわし気にエリカを見下ろす。
「いいえ、そんなことはございません。もともと気分が悪かったのです」
「気を遣わなくていい」
(うわぁ、ヒロインだけあって美しいわ。長いまつ毛に縁どられた琥珀色の瞳が、まるで宝石のよう)
エリカは王子を真正面から見つめると、真摯な思いで伝えた。
「確かに驚きはしましたが、いやな思いはしておりません。どうぞお気になさらないでください」
「エリカ――」
話すエリカに思いやりを感じたダニエルは、目元を和ませる。
「もし君さえ良かったら、友達になってはくれないだろうか? 婚約を無理強いしたりはしないと約束をする」
(あれ、ここで女性だとカミングアウトしなかったっけ? ……まだ早いか。会ったばかりで信用されてないし、お父様も側にいるし……)
女性である事を告白するのはダニエルからでないといけない。エリカに対する好感度が上がると、自然と打ち明けてくれるのだ。
ダニエルが返事を待っていることに気づいて、慌てて答えた。
「はい、喜んで」
「本当に――?」
目を見開くダニエル。
どうやら断られると思っていたようだ。
「どうぞよろしくお願いいたします」
柔らかく微笑むエリカを、まぶしいものでも見るように眺めている。
(女友達は初めてだから、嬉しいのかな……)
私がリードしないと、とエリカは張り切る。
「ダニエル様」
エリカは優しく、ダニエルの手を取った。
「少しづつお互いを知って参りましょう」
驚き顔のダニエルに、目を剥く父。
「エ、エリカ……、ひょっとしてお前はこの話に乗り気なのか?」
父に突っ込まれて、エリカは我に返った。
(そ、そうよ! これでは婚約を前提に話しているみたいじゃない! ダニエル様が女性だと知っているから、つい私ってば。彼女が求めているのは女友達なのだから、恋愛感情がないことを伝えなければ!)
「これは違うんです! 友達としてっ!」
パッとダニエルの手を離す。
離したエリカの手を、素早くダニエルが捕らえた。
エリカは上体を起こし、ヘッドボードに背中を預ける。
父は何度も振り返り、不安な表情を押し隠して扉を開けた。
「エリカが目を覚ましたと聞いて来たのだが」
よく通る低い声が聞こえてきた。
(ゲームの時より男性的な声……)
父が大きく扉を開けると、王子は静かな足取りで入ってきた。気を失ったエリカに配慮しているようだ。
ベッド脇に立ったダニエルは、背が高くすらりとしていて、随分と見上げなくてはならなかった。
「エリカ」
「はい、ダニエル様」
「断られた話だったのに悪かった。私だと分かった途端に気を失うとは……余程いやだったのだな」
気づかわし気にエリカを見下ろす。
「いいえ、そんなことはございません。もともと気分が悪かったのです」
「気を遣わなくていい」
(うわぁ、ヒロインだけあって美しいわ。長いまつ毛に縁どられた琥珀色の瞳が、まるで宝石のよう)
エリカは王子を真正面から見つめると、真摯な思いで伝えた。
「確かに驚きはしましたが、いやな思いはしておりません。どうぞお気になさらないでください」
「エリカ――」
話すエリカに思いやりを感じたダニエルは、目元を和ませる。
「もし君さえ良かったら、友達になってはくれないだろうか? 婚約を無理強いしたりはしないと約束をする」
(あれ、ここで女性だとカミングアウトしなかったっけ? ……まだ早いか。会ったばかりで信用されてないし、お父様も側にいるし……)
女性である事を告白するのはダニエルからでないといけない。エリカに対する好感度が上がると、自然と打ち明けてくれるのだ。
ダニエルが返事を待っていることに気づいて、慌てて答えた。
「はい、喜んで」
「本当に――?」
目を見開くダニエル。
どうやら断られると思っていたようだ。
「どうぞよろしくお願いいたします」
柔らかく微笑むエリカを、まぶしいものでも見るように眺めている。
(女友達は初めてだから、嬉しいのかな……)
私がリードしないと、とエリカは張り切る。
「ダニエル様」
エリカは優しく、ダニエルの手を取った。
「少しづつお互いを知って参りましょう」
驚き顔のダニエルに、目を剥く父。
「エ、エリカ……、ひょっとしてお前はこの話に乗り気なのか?」
父に突っ込まれて、エリカは我に返った。
(そ、そうよ! これでは婚約を前提に話しているみたいじゃない! ダニエル様が女性だと知っているから、つい私ってば。彼女が求めているのは女友達なのだから、恋愛感情がないことを伝えなければ!)
「これは違うんです! 友達としてっ!」
パッとダニエルの手を離す。
離したエリカの手を、素早くダニエルが捕らえた。
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