ヤンデレ王子に鉄槌を

ましろ

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6.ヤンデレは立っていなくても親を使います

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「サフィアよ、アリアネル嬢を下ろしてあげなさい」

陛下ありがとうございます、今まで誰も止めてくれなかったんですぅっ!

結局遠乗りは延期に。直ぐ様謁見する為にと王宮に連れて来られました。

「この期に及んで逃亡を企てているので仕方がありません。そうだよね?アリアネル」

だって!陛下に異世界の事なんかお話したら、このまま監禁されて知識を搾取されるような怖い未来が見えちゃったんですもの!
というか知識と処女と自由を奪われる気しかしません。
だから逃げる方法を考えていただけなのに!
馬車の中でも膝から下ろして貰えず、暴れたらキスをされ、これ以上抵抗するなら服を剥ぐと言われ……
脅すなんて酷い。でも本当にドレスを脱がされそうで怖かった。
……ちょっとお胸を触られたもん。
服の上からだけど酷い。あんまり大きくないから嫌だったのに。

「ほら。アリアネルも認めております」
「……いい加減にしないと嫌われるぞ?」
「嫌いだと涙目で睨まれるのは大変可愛らしかったですよ」
「アリアネル嬢、こんな息子で申し訳ない。だが君しか無理なんだ。これからもどうかよろしく頼む」

狡いわ!そんなふうに頭を下げるだなんて!

「そんな、私なんてっ」
「煽てているわけでも、騙そうとしているわけでもない。紛れもない事実だから!
いや、我が息子ながら本当に恐ろしい。君以外と結婚なんて考えたら、私はあっという間に王冠を奪われて蟄居に追い込まれそうだよ……」

え、もしかして陛下を脅したの?

「アリアネルは私と結婚するからそんな未来は訪れませんよ」

何をしたの、陛下が怯えるって怖すぎるわ。

「陛下に朗報です。アリアネルは聖女でした」
「なに!?」
「え」

聖女って何。いつからそんなモノになってしまったの?

「異世界の知識持ちです。それもかなり先の時代ですね。聞いた限り、文明がかなり進歩しています。
ね?これでアリアネル以外必要ないと分かってもらえますね?」
「…………とっくに諦めているさ」
「ああ、あと。アリアネルの教育係を変えてください。側妃を持たせることを諦めていない愚か者のようです。私は必要ないから説明もするなと言っておいたはずなのに、側妃の必要性などを教育したようです。
教える立場だからと、私よりも上だと勘違いしているようだ。そんな阿呆は迷惑なだけです」
「……分かった」

…本来なら私には教えない予定だったのね。
でも、それもどうなの?

「けど、子供は必要でしょう?先生は間違えてないわ」
「間違えているよ。私の隣は君だけだ。それ以外を据えようだなんて許さない。それならば王位継承権を放棄するだけだ」
「……私なんてそんなに大した人間じゃないけど」

そこまで望まれる理由が分からないわ。

「それを決めるのは私だよ。それに、精霊の祝福の光の強さを見ただろう?」
「光の強さ?」

確かにめっちゃ光ってたけど。あれが普通じゃないの?

「アリアネル嬢。王族の婚約式でもあそこまでの輝きは私が見た中では初めてのことだ」
「え」
「それが君が聖女だからなのか、サフィアの執着のせいなのかは分からないがな」
「執着で変わるものなんですか?」
「精霊は純粋な思いを応援するんだ。君との誓いを真剣に祈ったサフィアの思いが強いというか重いというか……まあ、そういうこともあり得るかもしれん」

精霊様、執着の後押しはしたら駄目ですよ!

「というわけでアリアネルは今日から王宮で暮らしますから」
「えっ!聞いてませんよ!」
「今聞いたでしょ」
「サフィア、いくら何でも急過ぎるぞ」
「だって聖女ですよ。彼女の世界には一発で国を滅ぼすほどの威力の兵器もあるようです。野放しに出来ません」

……嘘、本当にこのまま監禁?幽閉コースなの?

「という理由を付けて手元に置きたいだけだろう」
「いや、本当にね。可哀想だとは思いますが彼女の身の安全ためですから。今日から私の部屋でしっかりと守ります」
「なんで!?結婚前に同室なんて!」

(下拵えが必要だよね?痛いの嫌なんでしょう?)

…………怖い呪文を囁かれました。

「どっちもヤダっ!」
「だ~め」
「なんで!?何の為に思い出したの!エロ殿下に鉄槌は!?」
「ふふっ、そんなのは私と結ばれる為に思い出したに決まっているだろう?」
「いや────っっっ!!!」





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