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33.そして幕が上がった
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なんだかワンコみたい。
茶色くて、尻尾をぶんぶん振っている子。
体は大きいのに、キラキラとした黒曜石の瞳が可愛くて、どこまでも純真に主を見つめ続ける、そんな存在。
お手と言ったらしてくれるのでは?
そんな失礼なことをぼんやりと考えていた。
私の夫としてあてがわれたのは、トリスタン・エクトル卿。陛下の護衛騎士で、なんと伯爵令息だと聞いて申し訳無さでいっぱいになった。
たまたまあの日の朝からの勤務で、私がつい助けてと手をのばしてしまった人。
だってさすがに死にそうだった。このまま、ヤリ殺すつもりなのかと、腹が立って蹴っ飛ばしてしまった。その足すら捉えられて、更に抱き潰された。
助けを求めた私はあんまり悪くないと思う。
一瞬で終わった初恋に、嵐の様な初体験。
でも、馬鹿みたいに優しかった。それでも痛みはあったけれど。一番の問題は時間が長過ぎたことだ。
でも、そんなこと説明出来るはずもなく。
お医者様に、何も悪くないのに叱られてお耳がペタンってなっているっぽい彼にまた申し訳なくなった。
「デュメリー男爵令嬢、貴方の身は必ず俺が守ります」
それなのに、私なんかの為に誓ってしまうお人好し。
ごめんね。そんなに綺麗でも、か弱くも無いのよ。初めてがあの方で良かったとすら思ってしまった駄目な子なのに。
変態伯爵に奪われるくらいなら、たとえ暴力であっても初恋の人で嬉しかっただなんて、とんだ裏切りだ。
だからそんな目で見ないで。罪悪感でいっぱいになる。
「貴方にはこのまま陛下の愛妾になっていただきます」
……まったく意味が分からなかった。
だって、どうして?王妃様の夫なのに。
一瞬、私の汚い心を覗かれたのかと思った。それくらい驚いた。
「まだ王を失うわけにはいかないの。国が立ち行かなくなる」
そんな………
何と言っていいのか分からない。
私に、許せというの。彼が触れることを、私を抱くことを。そうしたら、それは暴力では無くなってしまう。自ら許してしまえば、愛する行為と何が違うというの?
それとも、初恋の面影を色濃く残すあの方に、まるで娼婦の様に快楽と金銭の為に体を投げ出せというの?
これは一瞬でも心を奪われた私への罰なのか。
お願い、やめて。私を裏切らせないで。
王妃様に憧れていたの。他人のものを欲しがる様な浅ましい人間になりたくないの。
……これ以上、あの人を傷付けたくないのに。
でも、言えない。言えないことだらけだ。
被害者じゃないだなんて言えない。
あの人を消しただなんて言えない。
一瞬でも、心を通わせただなんて絶対に言えない。
「愛妾とは、王に愛される存在。それだけよ」
「では、私が愛する必要は無いのですね?」
愛の言葉を言わせないで。お願い、お願い!
何とか、愛さないでいいと確約を得た。私が間違っても2度目の恋に落ちないように、王妃様と契約書を作っていく。
巻き込まれただけのトリスタンさんは絶対にこれ以上傷つけないようにしなきゃ。
足りない知識で、それでも必死に考えた。
「不貞……夫となるトリスタン様でも?」
そんな……それじゃあ、この人は本当に損するばかりだ。
抱けない妻だなんて!それじゃあ、ずっと家庭を持てないということだわ。さすがに酷過ぎる。
損だらけのトリスタンさんはそれでもいつも優しかった。
私が男性を怖がっていると思っているようで、必要以上に近付かず、それでも私が気晴らし出来るように、色々と話してくれる。
とても穏やかな時間。あんなことがあったなんて、本当は夢なのでは?と思えるくらい。ずっとこんな時間が続けばいいのに。
でも、そんな筈も無く。
2週間後、驚くべき命令が来た。
あの夜のことを私がどう感じたのか、直接陛下に話して聞かせてあげて。
………もう、死んでしまいたい。
本当は皆知っているのではないの?
私は身の程知らずにも、陛下に恋をしてしまいました。陛下の告白がとても嬉しくて、その瞳に心を奪われました。でも、家庭を持つ陛下を望むことは許されないからと、必要以上に貴方を傷つけました。ごめんなさい。それでも、私の初めてを貴方に奪われた事は、許せないと思いつつも嬉しいと感じました。
そう語れば満足?そしたら皆で私を指差して笑うのかしら。なんて愚かな女だと。
……違う。そんなわけ無い。
王妃様はお優しい。私なんかいじめ抜いてもいい存在なのに、こうして守ってくれているじゃない。
あの時みたいに自分を守りたいからって誰かを攻撃しては駄目。
でも、何をどう話せばいいの?
何も決まらないまま、陛下に会う日がやってきた。
「セレスティーヌ!」
抱きつかんばかりに向かって来るのは……誰。
それは初めて見る顔だ。本当に誰?
そう。そういう役を演じるのね。
恋に溺れる愚かな王様。一目惚れした少女に我慢出来ず、無理矢理手を出した恥ずべき男を熱演してる。
そうね。それがいい。それが一番皆が納得する形なのだろう。それなら、私も心に傷を負い、貴方を憎む少女になろう。
オークのお話に王妃様とトリスタンさんが青褪めているのは申し訳ないけれど、これくらい言えば絶対に私の気持ちには気付かないでしょう。陛下も殺気を振り撒いて暴君を演じているし。
私達の初恋は一体何処に向かっているのかしら。こんな演技を何時まで続けたらいいのかしらね。
愛妾としてのお仕事が始まった。
初日、契約書を使って頑張って無視をしていたのに、暴君モードの陛下に惨敗した。
それでも、私を言葉で甚振りながら致してくれてホッとした。そこには愛が無いもの。どれだけ体が快感を拾っても、それはただの反射であり生理現象だ。もう無理だからと泣いて強請ってしまっても、求めたものも与えられたものも愛ではなかった。だから、平気。
トリスタンに聞かれた事だけは恥ずかしかったけど、彼が側にいてくれて良かったと思ってしまった。
トリスタンはいつでも私を応援してくれる。
頑張って戦っていると褒めてくれる。汚れてないと言ってくれる優しい人。
私には本当に勿体無い旦那様。もしも愛妾契約が終わったら、彼ともお別れなのだろうか?
彼は真面目だし……陛下のことが好きなのだわ。
最初は私の為に怒っていたのに、結局陛下を嫌いにはなれないようだ。そんな所が彼らしくて好ましいと思う。
忠犬だなぁ。
貴方がいてくれて良かった。陛下もきっとそう思っている。最近、貴方のことをワシャワシャと撫でまわしたい衝動に駆られることがある。怒られそうだからやらないけど。
だんだん陛下の演技が疎かになっている。そもそも馬鹿でいられる人では無いのだろう。
彼にはこの芝居の終わりが見えているの?
彼が建国記念式典の日を気にしているのが分かる。それが私達のお別れの日なのだろうか。
彼は初日以降私を抱かない。それでいいと思う。いくら体を重ねても、私は彼を愛することは無いと今なら分かるから。
今でも彼からの愛は感じるのに。あの時、消えてしまったと思った彼はちゃんと奥底に残っていた。
でも、あの日。同意無く抱かれたことが、私の気持ちにストップを掛けた。
確かに他の人に奪われるよりは良かった。それは本当。
でも、私の気持ちを無視した行為だったことは確かで、それは絶対に許せないし、許してはいけないことだった。
パーティーの為に送られたドレスは、とても綺麗だけど、陛下の色でもトリスタンの色でも無かった。
ナルバエス湖の色だ。
我が国でも有名な湖。その色は少し緑がかった美しい青。初めて見た時はとても感動した。そんな色を再現した様な、繊細で美しいドレスに見惚れる。
ジュエリーは乳白色に淡いブルーが混じった不思議な宝石。ムーンストーンという石らしい。派手さは無いけれど、本当に月の光みたいに神秘的で綺麗。
それらを身に纏って鏡を見る。
まるでお姫様のよう。
貧乏男爵令嬢だったのになぁ。
悪い魔女に魔法を掛けられただけならよかった。そしたら魔女をぶん殴って魔法を解いて家に帰れるのに。
そんな如何しようもないことをつらつらと考えていたら、エスコート役の男性が迎えに来てくれた。
「……まさか貴方だとは思わなかったわ」
「久しぶりだな、じゃじゃ馬姫」
まさかの、あの時の傲慢男だった。
そうか、魔法を掛けたのは魔女では無く悪魔だったのかもしれないわ。
茶色くて、尻尾をぶんぶん振っている子。
体は大きいのに、キラキラとした黒曜石の瞳が可愛くて、どこまでも純真に主を見つめ続ける、そんな存在。
お手と言ったらしてくれるのでは?
そんな失礼なことをぼんやりと考えていた。
私の夫としてあてがわれたのは、トリスタン・エクトル卿。陛下の護衛騎士で、なんと伯爵令息だと聞いて申し訳無さでいっぱいになった。
たまたまあの日の朝からの勤務で、私がつい助けてと手をのばしてしまった人。
だってさすがに死にそうだった。このまま、ヤリ殺すつもりなのかと、腹が立って蹴っ飛ばしてしまった。その足すら捉えられて、更に抱き潰された。
助けを求めた私はあんまり悪くないと思う。
一瞬で終わった初恋に、嵐の様な初体験。
でも、馬鹿みたいに優しかった。それでも痛みはあったけれど。一番の問題は時間が長過ぎたことだ。
でも、そんなこと説明出来るはずもなく。
お医者様に、何も悪くないのに叱られてお耳がペタンってなっているっぽい彼にまた申し訳なくなった。
「デュメリー男爵令嬢、貴方の身は必ず俺が守ります」
それなのに、私なんかの為に誓ってしまうお人好し。
ごめんね。そんなに綺麗でも、か弱くも無いのよ。初めてがあの方で良かったとすら思ってしまった駄目な子なのに。
変態伯爵に奪われるくらいなら、たとえ暴力であっても初恋の人で嬉しかっただなんて、とんだ裏切りだ。
だからそんな目で見ないで。罪悪感でいっぱいになる。
「貴方にはこのまま陛下の愛妾になっていただきます」
……まったく意味が分からなかった。
だって、どうして?王妃様の夫なのに。
一瞬、私の汚い心を覗かれたのかと思った。それくらい驚いた。
「まだ王を失うわけにはいかないの。国が立ち行かなくなる」
そんな………
何と言っていいのか分からない。
私に、許せというの。彼が触れることを、私を抱くことを。そうしたら、それは暴力では無くなってしまう。自ら許してしまえば、愛する行為と何が違うというの?
それとも、初恋の面影を色濃く残すあの方に、まるで娼婦の様に快楽と金銭の為に体を投げ出せというの?
これは一瞬でも心を奪われた私への罰なのか。
お願い、やめて。私を裏切らせないで。
王妃様に憧れていたの。他人のものを欲しがる様な浅ましい人間になりたくないの。
……これ以上、あの人を傷付けたくないのに。
でも、言えない。言えないことだらけだ。
被害者じゃないだなんて言えない。
あの人を消しただなんて言えない。
一瞬でも、心を通わせただなんて絶対に言えない。
「愛妾とは、王に愛される存在。それだけよ」
「では、私が愛する必要は無いのですね?」
愛の言葉を言わせないで。お願い、お願い!
何とか、愛さないでいいと確約を得た。私が間違っても2度目の恋に落ちないように、王妃様と契約書を作っていく。
巻き込まれただけのトリスタンさんは絶対にこれ以上傷つけないようにしなきゃ。
足りない知識で、それでも必死に考えた。
「不貞……夫となるトリスタン様でも?」
そんな……それじゃあ、この人は本当に損するばかりだ。
抱けない妻だなんて!それじゃあ、ずっと家庭を持てないということだわ。さすがに酷過ぎる。
損だらけのトリスタンさんはそれでもいつも優しかった。
私が男性を怖がっていると思っているようで、必要以上に近付かず、それでも私が気晴らし出来るように、色々と話してくれる。
とても穏やかな時間。あんなことがあったなんて、本当は夢なのでは?と思えるくらい。ずっとこんな時間が続けばいいのに。
でも、そんな筈も無く。
2週間後、驚くべき命令が来た。
あの夜のことを私がどう感じたのか、直接陛下に話して聞かせてあげて。
………もう、死んでしまいたい。
本当は皆知っているのではないの?
私は身の程知らずにも、陛下に恋をしてしまいました。陛下の告白がとても嬉しくて、その瞳に心を奪われました。でも、家庭を持つ陛下を望むことは許されないからと、必要以上に貴方を傷つけました。ごめんなさい。それでも、私の初めてを貴方に奪われた事は、許せないと思いつつも嬉しいと感じました。
そう語れば満足?そしたら皆で私を指差して笑うのかしら。なんて愚かな女だと。
……違う。そんなわけ無い。
王妃様はお優しい。私なんかいじめ抜いてもいい存在なのに、こうして守ってくれているじゃない。
あの時みたいに自分を守りたいからって誰かを攻撃しては駄目。
でも、何をどう話せばいいの?
何も決まらないまま、陛下に会う日がやってきた。
「セレスティーヌ!」
抱きつかんばかりに向かって来るのは……誰。
それは初めて見る顔だ。本当に誰?
そう。そういう役を演じるのね。
恋に溺れる愚かな王様。一目惚れした少女に我慢出来ず、無理矢理手を出した恥ずべき男を熱演してる。
そうね。それがいい。それが一番皆が納得する形なのだろう。それなら、私も心に傷を負い、貴方を憎む少女になろう。
オークのお話に王妃様とトリスタンさんが青褪めているのは申し訳ないけれど、これくらい言えば絶対に私の気持ちには気付かないでしょう。陛下も殺気を振り撒いて暴君を演じているし。
私達の初恋は一体何処に向かっているのかしら。こんな演技を何時まで続けたらいいのかしらね。
愛妾としてのお仕事が始まった。
初日、契約書を使って頑張って無視をしていたのに、暴君モードの陛下に惨敗した。
それでも、私を言葉で甚振りながら致してくれてホッとした。そこには愛が無いもの。どれだけ体が快感を拾っても、それはただの反射であり生理現象だ。もう無理だからと泣いて強請ってしまっても、求めたものも与えられたものも愛ではなかった。だから、平気。
トリスタンに聞かれた事だけは恥ずかしかったけど、彼が側にいてくれて良かったと思ってしまった。
トリスタンはいつでも私を応援してくれる。
頑張って戦っていると褒めてくれる。汚れてないと言ってくれる優しい人。
私には本当に勿体無い旦那様。もしも愛妾契約が終わったら、彼ともお別れなのだろうか?
彼は真面目だし……陛下のことが好きなのだわ。
最初は私の為に怒っていたのに、結局陛下を嫌いにはなれないようだ。そんな所が彼らしくて好ましいと思う。
忠犬だなぁ。
貴方がいてくれて良かった。陛下もきっとそう思っている。最近、貴方のことをワシャワシャと撫でまわしたい衝動に駆られることがある。怒られそうだからやらないけど。
だんだん陛下の演技が疎かになっている。そもそも馬鹿でいられる人では無いのだろう。
彼にはこの芝居の終わりが見えているの?
彼が建国記念式典の日を気にしているのが分かる。それが私達のお別れの日なのだろうか。
彼は初日以降私を抱かない。それでいいと思う。いくら体を重ねても、私は彼を愛することは無いと今なら分かるから。
今でも彼からの愛は感じるのに。あの時、消えてしまったと思った彼はちゃんと奥底に残っていた。
でも、あの日。同意無く抱かれたことが、私の気持ちにストップを掛けた。
確かに他の人に奪われるよりは良かった。それは本当。
でも、私の気持ちを無視した行為だったことは確かで、それは絶対に許せないし、許してはいけないことだった。
パーティーの為に送られたドレスは、とても綺麗だけど、陛下の色でもトリスタンの色でも無かった。
ナルバエス湖の色だ。
我が国でも有名な湖。その色は少し緑がかった美しい青。初めて見た時はとても感動した。そんな色を再現した様な、繊細で美しいドレスに見惚れる。
ジュエリーは乳白色に淡いブルーが混じった不思議な宝石。ムーンストーンという石らしい。派手さは無いけれど、本当に月の光みたいに神秘的で綺麗。
それらを身に纏って鏡を見る。
まるでお姫様のよう。
貧乏男爵令嬢だったのになぁ。
悪い魔女に魔法を掛けられただけならよかった。そしたら魔女をぶん殴って魔法を解いて家に帰れるのに。
そんな如何しようもないことをつらつらと考えていたら、エスコート役の男性が迎えに来てくれた。
「……まさか貴方だとは思わなかったわ」
「久しぶりだな、じゃじゃ馬姫」
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