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好きになれない1
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盤上で、己の王将が、追い詰められて泣いている。
昨今、将棋が一躍ブームになっているようだが、日和はほとんどやったことがなかった。幼いころに、祖父に遊びがてら教えてもらった記憶はあるものの、かろうじて駒の動かし方はわかるという程度の知識しか持ち得ていない。
だが、しかし。
――小学四年生相手に、おまけに飛車角落ちでやってもらっているのに、瞬殺って。さすがに、ちょっと。
ちょっと、なんというか。大人の威厳なんて、最初からなかったかもしれないけれど。夕方になって将棋盤を持ち出してきた暁斗に対戦しようと誘われて、十五分。
最初は興味津々の顔で対戦を覗き込んでいたはずの凛音は「ぴよちゃん、よわーい」と無邪気に言い捨てて、お絵描きへと戻っていった。
「おい、投了か。ぴよこ」
「……ちょっと待って」
「投了だろ、どう見ても。それともそれもわからないのか」
「ちょっと、ちょっと待って。あとちょっと」
つぼみの玄関で遭遇したときの涙目はどこへやら。小さな頭がえらそうに踏ん反っている。これだけ真面目に考えるのは、下手をすると大学受験以来かもしれない。
「日和くん、ちょっといい?」
「え……」
「駄目! 勝負の途中!」
廊下からかけられた声に、日和よりも先に暁斗が叫ぶ。どうしようかなと迷っていると、すぐ近くまで真木がやってきた。将棋盤を見下ろして、一言。
「あきの勝ちだろ」
「やった!」
「というか、どう見ても日和くんは初心者だろ。やり込めるんじゃなくて教えてあげな」
「仕方ねぇな、じゃあ、次は俺が教えてやる。ぴよこはいつ来るんだ? 明日か?」
「え、っと。来週の火曜日かな。じゃあ、そのときに教えてくれる?」
丸い瞳と視線を合わせて頼むと、満足そうな笑みが浮かぶ。ちょっとかわいい。一日の終わりにして、ようやくそう思えるだけの余裕ができたらしいことにほっとする。真木に促されるまま和室を後にする。壁にかかっている時計は、ちょうど十七時を指していた。
今日一日で、一ヶ月分の表情筋を酷使したような気がする。若干、頬が痛い。子どものころならいざ知らず、感情を思い切り顔に出すようなことはなくなっている。おまけに、一人暮らしの上に出不精な日和は、誰とも話さないまま一日を終えることも少なくはないのだ。
――そう考えると、やっぱり異次元だな、俺にとっては。いろんな意味で。
だからと言って、居心地が悪いというわけではないのだが。
「ごめん。ドア、閉めてもらってもいい?」
「あ、はい」
「ここのドアが閉まってたら、誰も入ってこないから。暗黙の了解というか」
言われたとおりにスタッフルームのドアを閉めると、膜が張ったように外の声が遠くなった。けれど、なにかあればすぐにわかる範囲だ。
「どうだった? 今日は」
促がされるまま手前の椅子に腰を下ろす。問いかけに、日和は「はぁ、まぁ」と曖昧に言葉を濁した。今日一日をどう言い表せばいいかわからなかったのだ。楽しかったと一息に言いきるには嘘くさいし、疲れたと言うのはさすがに憚られる。
奥の机上ではパソコンが静かな音を立てていた。フリースクールの事務仕事がどういうものなのか日和にはわからないが、それなりの仕事量らしい。机の端には封筒や書類がいくつも積み上がっている。
「あっというまにあきが懐いてたから、びっくりしたな。いつもはもう少し時間がかかるんだよ」
「そうなんですか?」
「うん。日和くん、あんまり肩に力が入ってなかったからかな」
やる気がないと評されているのと紙一重ではないかと疑いながら頷く。
「日誌と、ブログ――は、今日はいいか。日誌の記入だけ最後にお願いしてもいい?」
「あ、はい」
差し出されたファイルの最後のページを開く。日付と参加生徒名。あとは、簡単な活動記録と、気にかかったこと、スタッフ間で共有しておきたいことの記入。
「たとえば、水曜日のスタッフは、日和くんが書いた内容を見て、昨日こんなことがあったのかってはじめて知ることになるから」
「……はい」
走り書きになりかけていたペン先に力を込め直す。今日、あったこと。午前中はみんな勉強をしていて、昼食をみんなで囲む。午後から顔を出す生徒たちも増え始めて、最終的には十一人になった。女の子たちは漫画を読んだり絵を描いたり。男の子たちは対戦ゲームをしたりして時間を過ごしていた。各々が無理をせず各自のペースでやりたいことをやっている雰囲気は、やはり家に近い。
「思っていたよりも、みんな話しかけてくれて、ほっとしました」
初日の感想が「はぁ、まぁ」だけではさすがにどうかと思い至り、一言を付け足す。その発言の受け身な内容にも、ツーテンポほど遅れている返事にも、苦言を呈することもなく真木は小さく笑った。
「それなら良かった」
「はい。あの、本当になんとか、という感じなんですけど」
「来週も来れそう?」
「え、それは勿論」
そういう話だったはずだ。なんの確認なのだろうと瞳を瞬かせた日和に、また真木が笑ったのがわかった。
……なにか、駄目だったのだろうか。
「いや、ごめん。駄目じゃない、ぜんぜん駄目じゃないよ」
「なにも言ってないですけど」
「そんな顔をしてたから。ごめん、ごめん」
馬鹿にされているわけではないことは伝わってきたが、案外とよく笑う人だ。気難しい顔で黙っていられるよりもずっといいけれど。
「こんなことを来たばかりの日和くんに言うのもあれなんだけど、二回目から無断で来なくなる子も結構いるんだよ」
「……なるほど」
「今、その手があったかって思ったでしょ。やめてね、俺もそうしようとか、思い直さないでね。頼むから。この曜日、本当に人手が足りてないんだよ」
「直さないですよ」
なんだか表情のすべてを読まれている気がして、日和は唇を尖らせた。まるきり子ども扱いだ。さして年も変わらないだろうに。そんな日和を一瞥して、止めのように真木が言う。
「顔が良すぎるのは善し悪しだと思ったけど。日和くんは案外、中身が駄目でいいな」
褒められている気は今一つしないが、褒められているらしい。どう反応していいのかわからないまま、書き上げた日誌を手渡す。
「ありがとう」
印象よりも幾分か白い指先がゆっくりとページを繰る。書いた文章を目の前で読まれるのは緊張する。所在なく見つめているうちに、その顔が上がった。間近で合った瞳に意味もなくどきりとする。
「お疲れ様。今日はもう終わりでいいよ」
「あの……」
「うん?」
「みんな、まだ帰らないんですか?」
まもなくつぼみも終了の時間のはずだが、生徒たちの声は変わらず耳に届いている。
「あぁ、小学生組はそろそろ親御さんが迎えにみえると思うんだけど。上の子たちは自主学習会」
「自主」
「やりたい子だけね。強制じゃないし、自由参加なんだけど」
よくやるなぁ、との呆れ交じりの感嘆も顔に出ていたのか、苦笑気味に真木が言い足した。
「学力っていうのは、ひとつの武器なんだよ」
「武器、ですか」
「なにかひとつでも自信を持てるものがあれば、変わるものもあるってことかな」
瞳にかすかな笑みが浮かぶ。日和に、というよりも、話題に上った子どもたちに向いているようなそれ。自信、か。内心で単語を繰り返して、頭を下げる。
「それじゃあ、お先に失礼します。お疲れさまでした」
「うん。気を付けて」
柔らかい声に見送られて、スタッフルームを後にした。生徒たちがいる和室に顔を出すと、「帰るの?」との声が飛ぶ。
商店街に面した窓から春夕暮れが入り込み、畳の目を金色に光らせていた。
――なんか、やっぱり、別の世界みたいだな。
先ほどまで自分があの輪の中にいたことが不思議なほどに。
「ぴよちゃん?」
不思議そうな呼びかけに日和は慌てて笑顔をつくった。
「ごめん。また、来週ね」
また、来週。自然と口を吐いた挨拶に、幼い顔が笑う。つぼみの戸を閉めて外に出てからも、さざなみのように楽しそうな声が響いていて。その声に、日和はそっと笑みをこぼした。
アーケードの屋根越しに落ちてくる日差しが、自転車を押す日和の影を長く伸ばしていた。
生まれてこの方、二十一年。格好良い、美形だ、綺麗だと騒がれることは多々あれど、中身が露見するにつれ、見掛け倒しだったのかと勝手に落胆されてきた。
――こういったところで働く人は、その気にさせるのがうまいんだろうな。
言い訳を重ねてみたところで、口元が綻んでいるのは隠し切れない。
見た目ではなく中身を褒められたのは、随分と久しぶりのことだった。
昨今、将棋が一躍ブームになっているようだが、日和はほとんどやったことがなかった。幼いころに、祖父に遊びがてら教えてもらった記憶はあるものの、かろうじて駒の動かし方はわかるという程度の知識しか持ち得ていない。
だが、しかし。
――小学四年生相手に、おまけに飛車角落ちでやってもらっているのに、瞬殺って。さすがに、ちょっと。
ちょっと、なんというか。大人の威厳なんて、最初からなかったかもしれないけれど。夕方になって将棋盤を持ち出してきた暁斗に対戦しようと誘われて、十五分。
最初は興味津々の顔で対戦を覗き込んでいたはずの凛音は「ぴよちゃん、よわーい」と無邪気に言い捨てて、お絵描きへと戻っていった。
「おい、投了か。ぴよこ」
「……ちょっと待って」
「投了だろ、どう見ても。それともそれもわからないのか」
「ちょっと、ちょっと待って。あとちょっと」
つぼみの玄関で遭遇したときの涙目はどこへやら。小さな頭がえらそうに踏ん反っている。これだけ真面目に考えるのは、下手をすると大学受験以来かもしれない。
「日和くん、ちょっといい?」
「え……」
「駄目! 勝負の途中!」
廊下からかけられた声に、日和よりも先に暁斗が叫ぶ。どうしようかなと迷っていると、すぐ近くまで真木がやってきた。将棋盤を見下ろして、一言。
「あきの勝ちだろ」
「やった!」
「というか、どう見ても日和くんは初心者だろ。やり込めるんじゃなくて教えてあげな」
「仕方ねぇな、じゃあ、次は俺が教えてやる。ぴよこはいつ来るんだ? 明日か?」
「え、っと。来週の火曜日かな。じゃあ、そのときに教えてくれる?」
丸い瞳と視線を合わせて頼むと、満足そうな笑みが浮かぶ。ちょっとかわいい。一日の終わりにして、ようやくそう思えるだけの余裕ができたらしいことにほっとする。真木に促されるまま和室を後にする。壁にかかっている時計は、ちょうど十七時を指していた。
今日一日で、一ヶ月分の表情筋を酷使したような気がする。若干、頬が痛い。子どものころならいざ知らず、感情を思い切り顔に出すようなことはなくなっている。おまけに、一人暮らしの上に出不精な日和は、誰とも話さないまま一日を終えることも少なくはないのだ。
――そう考えると、やっぱり異次元だな、俺にとっては。いろんな意味で。
だからと言って、居心地が悪いというわけではないのだが。
「ごめん。ドア、閉めてもらってもいい?」
「あ、はい」
「ここのドアが閉まってたら、誰も入ってこないから。暗黙の了解というか」
言われたとおりにスタッフルームのドアを閉めると、膜が張ったように外の声が遠くなった。けれど、なにかあればすぐにわかる範囲だ。
「どうだった? 今日は」
促がされるまま手前の椅子に腰を下ろす。問いかけに、日和は「はぁ、まぁ」と曖昧に言葉を濁した。今日一日をどう言い表せばいいかわからなかったのだ。楽しかったと一息に言いきるには嘘くさいし、疲れたと言うのはさすがに憚られる。
奥の机上ではパソコンが静かな音を立てていた。フリースクールの事務仕事がどういうものなのか日和にはわからないが、それなりの仕事量らしい。机の端には封筒や書類がいくつも積み上がっている。
「あっというまにあきが懐いてたから、びっくりしたな。いつもはもう少し時間がかかるんだよ」
「そうなんですか?」
「うん。日和くん、あんまり肩に力が入ってなかったからかな」
やる気がないと評されているのと紙一重ではないかと疑いながら頷く。
「日誌と、ブログ――は、今日はいいか。日誌の記入だけ最後にお願いしてもいい?」
「あ、はい」
差し出されたファイルの最後のページを開く。日付と参加生徒名。あとは、簡単な活動記録と、気にかかったこと、スタッフ間で共有しておきたいことの記入。
「たとえば、水曜日のスタッフは、日和くんが書いた内容を見て、昨日こんなことがあったのかってはじめて知ることになるから」
「……はい」
走り書きになりかけていたペン先に力を込め直す。今日、あったこと。午前中はみんな勉強をしていて、昼食をみんなで囲む。午後から顔を出す生徒たちも増え始めて、最終的には十一人になった。女の子たちは漫画を読んだり絵を描いたり。男の子たちは対戦ゲームをしたりして時間を過ごしていた。各々が無理をせず各自のペースでやりたいことをやっている雰囲気は、やはり家に近い。
「思っていたよりも、みんな話しかけてくれて、ほっとしました」
初日の感想が「はぁ、まぁ」だけではさすがにどうかと思い至り、一言を付け足す。その発言の受け身な内容にも、ツーテンポほど遅れている返事にも、苦言を呈することもなく真木は小さく笑った。
「それなら良かった」
「はい。あの、本当になんとか、という感じなんですけど」
「来週も来れそう?」
「え、それは勿論」
そういう話だったはずだ。なんの確認なのだろうと瞳を瞬かせた日和に、また真木が笑ったのがわかった。
……なにか、駄目だったのだろうか。
「いや、ごめん。駄目じゃない、ぜんぜん駄目じゃないよ」
「なにも言ってないですけど」
「そんな顔をしてたから。ごめん、ごめん」
馬鹿にされているわけではないことは伝わってきたが、案外とよく笑う人だ。気難しい顔で黙っていられるよりもずっといいけれど。
「こんなことを来たばかりの日和くんに言うのもあれなんだけど、二回目から無断で来なくなる子も結構いるんだよ」
「……なるほど」
「今、その手があったかって思ったでしょ。やめてね、俺もそうしようとか、思い直さないでね。頼むから。この曜日、本当に人手が足りてないんだよ」
「直さないですよ」
なんだか表情のすべてを読まれている気がして、日和は唇を尖らせた。まるきり子ども扱いだ。さして年も変わらないだろうに。そんな日和を一瞥して、止めのように真木が言う。
「顔が良すぎるのは善し悪しだと思ったけど。日和くんは案外、中身が駄目でいいな」
褒められている気は今一つしないが、褒められているらしい。どう反応していいのかわからないまま、書き上げた日誌を手渡す。
「ありがとう」
印象よりも幾分か白い指先がゆっくりとページを繰る。書いた文章を目の前で読まれるのは緊張する。所在なく見つめているうちに、その顔が上がった。間近で合った瞳に意味もなくどきりとする。
「お疲れ様。今日はもう終わりでいいよ」
「あの……」
「うん?」
「みんな、まだ帰らないんですか?」
まもなくつぼみも終了の時間のはずだが、生徒たちの声は変わらず耳に届いている。
「あぁ、小学生組はそろそろ親御さんが迎えにみえると思うんだけど。上の子たちは自主学習会」
「自主」
「やりたい子だけね。強制じゃないし、自由参加なんだけど」
よくやるなぁ、との呆れ交じりの感嘆も顔に出ていたのか、苦笑気味に真木が言い足した。
「学力っていうのは、ひとつの武器なんだよ」
「武器、ですか」
「なにかひとつでも自信を持てるものがあれば、変わるものもあるってことかな」
瞳にかすかな笑みが浮かぶ。日和に、というよりも、話題に上った子どもたちに向いているようなそれ。自信、か。内心で単語を繰り返して、頭を下げる。
「それじゃあ、お先に失礼します。お疲れさまでした」
「うん。気を付けて」
柔らかい声に見送られて、スタッフルームを後にした。生徒たちがいる和室に顔を出すと、「帰るの?」との声が飛ぶ。
商店街に面した窓から春夕暮れが入り込み、畳の目を金色に光らせていた。
――なんか、やっぱり、別の世界みたいだな。
先ほどまで自分があの輪の中にいたことが不思議なほどに。
「ぴよちゃん?」
不思議そうな呼びかけに日和は慌てて笑顔をつくった。
「ごめん。また、来週ね」
また、来週。自然と口を吐いた挨拶に、幼い顔が笑う。つぼみの戸を閉めて外に出てからも、さざなみのように楽しそうな声が響いていて。その声に、日和はそっと笑みをこぼした。
アーケードの屋根越しに落ちてくる日差しが、自転車を押す日和の影を長く伸ばしていた。
生まれてこの方、二十一年。格好良い、美形だ、綺麗だと騒がれることは多々あれど、中身が露見するにつれ、見掛け倒しだったのかと勝手に落胆されてきた。
――こういったところで働く人は、その気にさせるのがうまいんだろうな。
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