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花嫁探し-1
しおりを挟むトルティア帝国を出て3ヶ月、やっとノースウッド王国にやって来た。
「遠い所ようこそお越し下さいました。ノースウッド王国王太子、アリステアカーク=ノースウッドと申します。」
「お初にお目にかかります。ノースウッド王国第一王女、アリシアローズ=ノースウッドと申します。」
王宮城門を括り、王宮前に到着すると、ノースウッド王太子と第一王女と名乗る2人に出迎えられた。
2人とも金髪にエメラルドのような美しい緑の瞳のとても美しい容姿をしていた。
「盛大なお出迎え痛み入る。トルティア帝国王太子、リオネルリード=トルティアです。しばらく世話になる。よろしく頼みます。」
「遠い所お疲れでしょう。先ずはお部屋にご案内致します。どうぞゆっくりと旅の疲れをお取りください。」
そう言って、第一王女が王宮内へ私達を迎え入れる。
目当ての王女でなくチョットがっかりだな…
そんな事を思いながら案内された部屋に入り、側近達と明日の予定を確認する。
「殿下、明日は午後2時より国王との謁見、夜には王族との晩餐会か予定されています。」
側近のアンドレが先ほど渡された予定票を見ながら明日の予定を確認していく。
「晩餐会の時には第二王女にあえそうだな。」
「そうですね」
「悪名高い第二王女ですか…一体どんな女の子なんでしょうね。たった15歳でこれほど悪名を轟かせるなんてある意味すごいですよね。」
「コラ!エリオ、口が過ぎるぞ。」
「兄上だって気になるくせに…」
扉の横で護衛するオスカーとエリオが言い合いを始めた。
「とにかく、会ってみないと始まらないからな。明日が楽しみだ。」
「さぁさぁ、取りあえず今日は何も予定がありませんから、ゆっくり休んで明日に備えましょう。」
パンパンと手を叩きながらアンドレが言う。
次の日私は午後の謁見に向かった。
謁見の間には国王と王妃が2人。
そして王子が2人、私達を迎えてくれた。
(あれが報告書にあった無能妃と有能妃か…)
国王の両脇に座る2人の妃。
右に座る無能妃(正妃)は、派手なピンクの髪。エメラルドの様な緑の瞳。容姿に負けない派手な金色のドレスを身に着けている。随分身なりに金をかけていそうだ。確か国王と同じ年の44歳だったはず。年齢よりもずっと若く見える。
そして、左に座る有能妃(第二妃)は淡い金の髪に薄い水色の瞳。落ち着いた青いドレスに身をつつみとても知的な印象を受ける。確かまだ30代前半の若さだったと思うが正妃とあまり変わらないように見えるな…
そして、正妃の横に立つのが第一王子と王太子か…
王太子は亡くなった母の身分が高く、母の実家である公爵家はあらゆる部署で要職についている。
中でも彼の伯父はこの国の宰相を務めている。母かいなくとも後ろ盾がしっかりしているようだ。
それに比べて正妃の実家は男爵家。養家は伯爵家で公爵家程の力は無い。
後ろ盾の大きさで第二王子が王太子に選ばれたそうだ。
当たり障りのない会話を交わし、謁見は20分程で終了した。
部屋に戻り、晩餐会の準備をする。
軽く湯浴みをして、正装を身に着ける。晩餐会は夕方6時から、私は第二王女との交流にガラにもなく、今度こそ会えるのかと思い、ソワソワしていた。
ところが、晩餐会の席に第二王女の姿は無かった。
晩餐を終え、私達は部屋に戻って来た。
「どう思う?」
窮屈な上着を脱ぎながら、側近達に問いかける。
「体調でも崩していたんでしょうか?」
オスカーが答える。
「それが… 事前に受け取ったリストの人数と今日の晩餐会の人数に違いが無かったんですよね…」
アンドレが事前に受け取ったリストをもう一度確認しながら答える。
「第二王女はまだ15歳だから成人前として参加していなかったとか?」
エリオが首をひねる。
「ノースウッド側には、私が第二王女目当てでこの国に来訪した事はそれとなく伝えているのだが…」
「ではヤッパリ体調不良?」
エリオの首が更に曲がる。
「まぁ、明日は舞踏会だ。わたしの為に国中の未婚、又は婚約者のいない女性が集められているそうだから、きっと会えるだろう。取りあえず第二王女の事は明日まで待って見よう。」
そうして今だ会う事の出来ない第二王女の事は明日まで一旦棚上げとなった。
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