悪虐氷姫の幸せな結婚

nao

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花嫁探し-3

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学園に着くと、私は早速 雀の目を通して学園での生徒達の会話に耳を傾ける。

教室では昨日の舞踏会の話が飛び交っていた。
私の容姿について随分盛り上がっている。
まぁ、褒められて悪い気はしない。

教室の奥に目を向けると、3人の令嬢か楽しげに第二王女の悪口を言っているのが聞こえてきた。

「やはり昨日の舞踏会にも参加させてもらえなかった様ですわね。」

「当然でしょう。あんな危ない女、ウッカリ見初められて帝国に出すような事にでもなれば大変ですもの。」

「きっと夕べは離宮から舞踏会の様子を眺めて悔しがっていた事でしょうね。」

3人の悪口を聞いているうちに気分が悪くなって来た。
私は第二王女がいるであろう騎士科に飛んだ。

訓練場には、朝から騎士の卵達が鍛錬に励んでいた。
50人程の中に4人の女性騎士、そして少し離れた所にポツンと1人で柔軟体操をしている女の子がいた。

フワフワした長い青味がかった銀髪をポニーテールに結んで、1人黙々と身体を動かしている。

(あれが第二王女か…)

私は彼女に一番近い木の枝に止まり、そっと様子を見る。
真剣な眼差しで鍛錬を続ける少女。
額の汗がキラキラと光を弾いて輝いている。
柔軟、走り込み、素振り。
ずっと1人で練習を繰り返している。
誰も彼女に近づこうとしない。

昼食の時間になって、彼女は学園の奥の誰も来ないような庭の更に奥にやって来て、ポツンと1つだけあるベンチに腰掛けて弁当を広げた。

「今日も美味しそうね。いただきます。」

そう言って弁当に手を付ける。

私は彼女の隣に行ってみた。
彼女の隣に着地して、小首を傾げて彼女を見上げる。すると彼女は

「まぁ!可愛いお客様ね、一緒にランチはいかが?」

そう言って、小さくパンをちぎって私の目の前に差し出した。
私は彼女のくれたパンを啄んだ。
クスクスと笑う彼女はとても可愛らしい。

そうして私達は2人きりの楽しい時間を過ごした。
彼女の手に触れて魔力量を確かめる事も忘れない。
確かに私と同じ…いや、それ以上の魔力を感じる。

遠くで鐘の音がする。
そろそろ午後の授業が始まるのだろう。

「もうそろそろ行かなくちゃ…」

彼女の瞳が寂しそうに揺れる。

「今日はありがとう。あなたのおかげでとても楽しいランチの時間を過ごせたわ。明日も会えると嬉しいけれど…またね、可愛いい雀さん。」

そう言いながら彼女は校舎に向かって小走りで去っていった。

教室に戻ると、彼女は1人静かに席に着いた。誰にも話しかける事も、話しかけられる事も無い。
孤独な少女に胸が痛くなる。
そんな彼女を見てクスクスと馬鹿にしたように笑う他の女性騎士達。
そんな光景に虫酸が走る。
男達は彼女達に関わりたくないとばかりに見ないふりを決め込んでいる。

これが王族である者に対しての態度とは、呆れるな…

学園での彼女はとても孤独だった。
とても噂にある様な、傲慢さや、男好きだ等という素振りは微塵もない。
1日中、誰も彼女に話しかけない。
まるで透明人間の様だ

離宮に戻って初めて彼女は柔らかく微笑んだ。
侍女らしき女性、おそらくあの人が団長の妻だろう…を相手に和やかに会話しニコニコと嬉しそうだ。

侍女らしき女性に今日のランチでの事を嬉しそうに話して聞かせている。

(あんな顔もできるんだな)

彼女が離宮に戻り、一息ついたのを見どどけて、私はその場を後にした…

「結論!シルビアリリィ王女は噂にある様な悪虐王女では無い。今日1日鳥になって私自身が観察した結果だ。」

宿に戻り、アスランに雀を返して2匹に別れを告げ、アンドレ達に今日の結論を話した。

「では、第二王女を妃として迎える決心をしたのですか?」

アンドレの問いかけに私は即決した。

「ああ、決めた。」

「おめでとうございます、殿下。」

オスカーか祝いの言葉を口にする。

「ありがとう。」

「でも、実際にはまだ一度もお目にかかれてないんですよね、どうするおつもりですか?」

「取りあえず第二王女に会わせて欲しいと国王に申し込んでみようと思う。」

「なら、王妃や第一王女を排除して話を進める事をお勧めします。」

アンドレが進言する。

「勿論そのつもりだ。」

「1日も早く会えると良いですね。」

エリオの言葉に

「あぁ…」

と、答えた。

「取りあえず今夜の晩餐の時にそれとなく言うつもりだ。後は個人的に話したいと謁見の申請を出しておいてもらえるか?」

「かしこまりました。」

私は第二王女を妃に迎える為にこれからの事に思考を巡らせる。
とにかく、一度会ってみないとダメだな…
もうすぐ国王との晩餐の時刻。
さぁ、どう話を切り出すか、可愛い妻を迎える為に私は全力を尽くそう!
そう心に誓った。













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