悪虐氷姫の幸せな結婚

nao

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毒-5

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【リオネル】



その夜私は王族との晩餐に臨んだ。

国王、正妃、第二妃、王太子、アリシア王女が今夜の晩餐会のメンバーだ。

晩餐は和やかに進んだ。

王太子がシルビアの容態を話題にした。

「父上、シルビアに毒が盛られたと聞きましたが大丈夫なのですか?」

「あぁ、幸い一命は取り留めた。癒しの魔法を受けたのでもう大丈夫だ。さっき少し話も出来た。疲れていたのでもう少し休むように言っておいた。目が覚めれば明日にも離宮に戻れるだろう。」

「そうですか、大した事がなくて良かった。」

国王の言葉に王太子は心から安心しているようだった。
私は王太子に

「先ほど、ここに来る前に私も様子を見てきましたが、もう話も出来るほど回復していました。予定よりは少し遅れそうですが、何とか彼女と一緒に国に戻れそうで一安心です。」

「それは良かった。でも…一体誰があの子に毒を盛ったのでしょう?」

「それはまだわかりません。ですが既に容疑者達は地下牢に捕らえています。私は陛下が、必ず犯人を捕まえて下さると信じていますよ。これは立派に、王族に対する反逆罪ですからね。」

「勿論です。そうでしょう、父上。」

「あぁ、勿論だ。必ず犯人を捕まえ、罰を与えると約束しましょう。」

私は会話を続けながらそっと正妃とアリシア王女の様子を窺った。彼女達は国王と、王太子と、私の会話を聞きながら自分は無関係だと言わんばかりに静かに食事を進めていた。

食後のお茶も済んで、私はアリシア王女に誘われて夜の庭園に散歩に出た。

月明かりに照らされて、白い花が青く浮かび上がるように美しく咲いている。
この庭園は3代前の国王が愛する妻の為に作ったそうだ。

私はとびきりの笑みを王女に向け、神の力を使って王女を誘惑した。

オスカーに命令して王女の護衛を私達から遠ざけ、庭園奥の東屋に王女を囲い込み、魅了の力でぼんやりしている王女に質問した。

「シルビアに毒を盛ったのはあなたですか?」

とびきり優しい笑みで王女にそう聞いた。
王女はその瞳に私を映し、うっとりと私を見つめている。

「ええ…そうですわ。」

やはり…
私は笑顔を崩さないまま質問を続けた。

「シルビアの離宮にはどうやって?」

「影を忍び込ませるなんて簡単ですわ。あそこには護衛もいませんもの。少しでも魔力感知出来る者は皆シルビアの魔力に当てられて具合が悪くなりますし、あの子の強さを知る者は誰もあの子を襲おうなんて思いませんもの。今回だってあんなに強い毒を使ったのに生きているなんてまるで化け物ですわ。リオネル様もそう思いませんか?」

アリシア王女の言葉に身体中の魔力が暴れ出しそうになるが何とか耐えた。
胡散臭い笑顔を貼り付けて次の質問をした。

「あの毒はどうやって手に入れたのですか?」

「毒?毒はダイアナお母様が…ダイアナお母様はいつだって私の味方をしてくださるんです。あの毒だって少し飲んだだけでも即死に至る物だと聞いたのに…ダイアナお母様はとてもお優しいんですよ。どんなに憎くても苦しませたくはないとあの毒を私に用意してくださいましたの。私なんていつだってシルビアの苦しむ姿を見ていたいのに…」

私の前でウフフと笑いながら人を殺そうとした事を語るアリシア王女に虫酸が走る。

「エリオ、もういいだろう。証言は押さえたか?」

東屋の陰から姿を現したエリオは手に持っていた記録用の魔道具に納められた映像を確認して。

「大丈夫です殿下。音声も画像もバッチリです。」

「では、複製して1つを国王に渡せるようにしておいてくれ。処罰については彼に任せよう。」

「良いのですか?ご自分の手で処罰しなくて…」

「私は他国の人間だ。私がやれば内政干渉となるだろう。それに私が表立って処罰する事をシルビアは望まないような気がする。彼女はとても優しいからね。腹立たしい事この上ないが、この件は国王に任せようと思う。私の手前甘い処罰にはならないだろうよ。」

「わかりました。」

「オスカー、王女の護衛を呼んでくれ。」

私とエリオはいまだ私の魅了にかかって夢見心地のアリシア王女を東屋に残し、アリシア王女の護衛が東屋に入るのを確認して、その場を去った。

















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