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トルティア帝国-5
しおりを挟む昼食後 私は王城図書館に向かいました。
今日は昨日に引き続き歴史の授業です。
「こんにちは グレース先生、本日もよろしくお願いいたします。」
「帝国の小さな月、シルビア王女殿下にご挨拶いたします。それでは早速、昨日の続きをいたしましょう、ではノートの準備を…」
先生は昨日のわたしのノートをとてもお気に召したようで今日もじっと私の手元にあるノートを、ご覧になっておられます。
「帝国歴112年、この年は…」
図書館にある資料と照らし合わせその年その年にあった事柄をノートに書き留めて行きます。
流石大陸一の大国です。
前期、中期は色々な事件、災害、戦争や政争、など本当に色々な苦難を乗り越えて、今があるのだと実感します。
トルティア帝国の歴代帝王は傑物ばかりです。
本当に素晴らしい!
「先代のおかげで今の平和な日々があるのですね。」
203年までの年表が出来た所で先生が
「それでは今日の所はこの辺で切り上げましょう。続きはまた、明日ここで午後から授業を始めましょう。」
「はい、お世話になりました。また、明日もよろしくお願い致します。」
先生が図書館から退出すると、私は時計を確認しました。
「まだ3時なのね、今日は昨日より授業の時間が短かったのねじゃあもう少しだけ勉強していこうかしら…」
私は誰に言うとも無く呟きながらノートの最後に書いた昨晩作りかけの家系図のページを開きました。
今日習った部分の歴代帝王とそのおうひ様の名前を書き足していきます。
「リオのお名前を入れるまであと少しね…」
今日は第9代帝王とその王妃様とお子様の名前を入れました。
明日には全部年表に書き込めそうです。
リオの名を入れるのが楽しみです。
そして、その隣には私の名前を…
「姫様?大丈夫ですか?」
妄想して悶えている私を見たシンディが眉間にシワを寄せて聞いて来ました。
「だ…大丈夫よ…なんでもない、そろそろ戻りましょうか?」
「はい、姫様お疲れ様でした。お部屋に戻って晩餐まで少しお休みになられますか?」
「ええ、そうしてもらえると嬉しいわ」
「晩餐にはリオネル殿下がいらっしゃいます。先程先触れが来ておりました」
「本当?よく王妃様の許可が貰えたわね」
「陛下のお口添えがあった様ですよ。」
「まあ、陛下が?リオもお忙しいでしょうに、お身体は大丈夫かしら?でも一緒に晩餐を取れるなんてとても嬉しいわ」
「さぁ、姫様、お部屋に戻って少し休みましょう、殿下がいらっしゃるまでに支度もしませんと」
「えぇ行きましょう。」
そうして私達は急いで部屋に戻りました。
「リオ、ようこそいらっしゃいました。どうぞこちらへ」
私は部屋の中へリオを招き入れ、晩餐の用意がされたテーブルに案内します。
「シルビア、授業はどう?グレース伯爵は厳しくない?」
「はい、グレース先生によくしていただいてます。歴史の授業がとても楽しみなんですよ」
「それは良かった。伯爵は自分にも他人にもとても厳しい方だから、シルビアがいじめられていないか少し心配だったんだ。」
「いじめるなんてとんでもない、毎日楽しく勉強していますよ、リオは心配性ですね」
「心配するのは当然だよ、ノースウッド王国から奪うようにあなたを連れてきて、こんな毒蛇の住む王妃宮に閉じ込めてしまったから…」
「リオ、どうかそんな悲しそうな顔をしないで下さい。本当に私は大丈夫ですから、今の私には心強い味方がたくさんいますから、何よりリオが居てくれますからこの国に来た事に、後悔なんて一つもありません。」
「シルビア」
そう言って席を立ったリオが私のそばにやって来てギュウギュウと私を抱きしめました
「リオ、リオの方が私よりずっと辛そうです」
「1日中シルビアのそばにいたいのに、それが出来なくてもどかしいよ」
「リオ、私リオに抱き締められるの大好きです。こうして抱き締められるととても安心するし、明日も頑張ろうって思えます。リオは私の元気の素ですね」
「シルビア、私もあなたが好きだよこうして毎日抱き締めてその日あった事を話して、笑って、こうしてずっと一緒にいられたらとても幸せだ。」
そう言いながら私の頬にキスを一つ下さいました。
リオとの甘い甘い時間はあっという間に過ぎてしまいます。
もう王妃宮を退出する時間になってしまいました。
「シルビア、明日は私が君を晩餐に招待するよ。アンドレを迎えに寄越すから準備していて」
「はい、楽しみです。必ず伺います。」
「食事の後は夜の庭園を散歩しよう、王太子宮の自慢の庭を案内するよ。」
「はい、リオ おやすみなさい」
ゆっくりとリオの顔が近づいたかと思うと、唇にリオの唇が触れました。
1秒、2秒、3秒…
私は、そっと目を閉じました…
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