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魔術学園-1
しおりを挟む「どう?シンディ 変な所はない?」
「大丈夫、お可愛らしいです、制服が良くお似合いですよ」
今日から学園に通います。
昨日からソワソワと何だか落ち着きません。
友達が出来るといいな…
「おはよう、シルビア」
「おはようございます、リオ」
今日はリオが一緒に学園に付いてきて、入学手続き等をしてくださいます。
「準備が出来たら出発しようか?」
「はい、よろしくお願いいたします」
リオにエスコートされて馬車に向かいます。
学園は王城から馬車で10分程の所にあります。
レンガ作りのおしゃれな建物が見えて来ました。
ここが魔術学園…
馬車停にエリオ様を残して、リオとシンディとアンドレ様と学園長室へ向かいます。
シンディはこれからも侍女として学園に同行するので一緒に向かいます。
学園長はまだ30代で陛下の従兄弟のご子息にあたるそうです。
リオとは はとこ になるそうです。
「ロベルト兄上、お久しぶりです」
「リオ、この度はおめでとう、君は一生結婚は無理かと心配していたが、婚約者が見つかって本当に良かった。私も安心したよ」
「ありがとうございます、おいでシルビア」
挨拶を交わした後、リオが私を隣に呼び、学園長を紹介してくださいます。
「ロベルト兄上、こちらが私の婚約者、シルビアリリィ=ノースウッド王女だ」
「初めまして、学園長様、シルビアリリィ=ノースウッドと申します。これからよろしくお願いいたします。どうぞシルビアとお呼びください」
「初めまして、王女殿下、それではシルビア様と呼ばせていただきます。こちらこそよろしくお願いいたします。さあお座りください。早速ですが、入園手続きを済ませましょう」
そう言って学園長の後ろに控えていた事務の方に視線を向けます。
きっちりと髪を後ろになでつけた銀縁眼鏡の男性が入園手続きに必要な書類を並べていきます。
まず、書類に目を通したリオが私の保護者としてサインします。
その後に私もサインしました。
「学園寮はどうする?使うかい?」
「それが、今シルビアは王妃宮預かりになっているんだ」
「王妃様が?」
「本当なら私の宮に入ってもらうつもりだったんだが未成年の女性を王太子宮に入れるのは外聞が悪いと言われてね」
「まぁ、確かにそうだな。シルビア様はどうされたいですか?ご希望なら寮に入っていただく事も出来ますが?」
「せっかくの申し出ですが、私はこのまま王妃宮にお世話になろうと思います。少しでもリオネル様のお側にいたいので…」
「シルビア…」
「わかりました。リオネル良かったな、お前 なんて顔をしてるんだ」
隣に座るリオをそっと窺うとリオは顔を耳まで赤くして口元を手で押さえて何かブツブツと呟いていました。
「シルビアが可愛すぎる、このまま抱き締めて囲いたい…」
「リオ?大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だ」
「はは…仲睦まじくて羨ましいよ、ではそろそろ教室へ向かおうか」
学園長の言葉に私は席を立ちました。
「では、リオ、行ってきますね」
「ああ、行っておいで」
「カール、それではシルビア様を教室まで案内してあげてくれ」
「かしこまりました。では、王女殿下、こちらです、参りましょう」
「よろしくお願いいたします」
そうして私はシンディを連れて事務の方の案内で、まず職員室へ向かい、私の担任となる先生、タチアナ=カーネギー先生を紹介してもらいました。
「タチアナ=カーネギーと申します王女殿下」
「初めまして、カーネギー先生、私はシルビアリリィ=ノースウッドと申します。どうぞシルビアとお呼びください」
「ではシルビア様と呼ばせていただきますね」
「こちらは私の侍女でシンディです。これから毎日彼女が私に付きますので彼女の事もよろしくお願いいたします」
私の後ろで控えていたシンディが綺麗なカーテシーをしてカーネギー先生に挨拶しました。
「シンディ=ローファンと申します、シンディとお呼びください、どうぞよろしくお願いいたします」
「こちらこそよろしくシンディさん」
そう言うと優しく微笑んで、
「それではシルビア様、教室へご案内いたします」
「はい」
私は魔術学園の2年生Aクラスに編入する事になりました。
魔術学園はその名の通り魔術に特化した学園で、15歳から16歳までの2年間が中等部、17歳から18歳の2年間が高等部になります。
クラスはA.B.C.
こちらは魔力量によってクラスが振り分けられます。
魔力量に応じて制御、高等魔術、から生活魔法までおよそ魔法、魔術、魔力などに関する色々な事を4年間学びます。
私は16歳の成人を待って結婚する事が決まっているので、16歳から後は学生結婚と言う事になりそうです。
2年Aクラスは全員で15名。
魔力量はMAXを100として
1~30がCクラス
30~70がBクラス
70~100がAクラスになっています。
私は100を振り切っていました。
結果は測定不能。
リオも学生の頃、同じ結果になったそうです。
100を振り切ったのはリオ以来二人目だそうです。
教室に入ると、カーネギー先生が私をクラスメートの皆に紹介してくださり、クラス委員のマリウスリード=ワイオミング公爵子息、副委員のナビエマリー=カシウス公爵令嬢に、私の世話を頼んでくれました。
二人に「よろしく頼みます」とお願いして、私はカシウス公爵令嬢の隣の席に着きました。
ワイオミング様とカシウス様は婚約者同士だそうです。
お二人とも柔らかな雰囲気でとてもお似合いです。
学園では午前中3時間の座学(魔法陣、魔法学、古代文字、詠唱)の勉強が中心になります。
午後は実践(基本実践、選択科目)の授業を2時間受けるそうです。
私は魔法剣士を選択しました。
お昼は殆ど全ての学生が食堂で取るそうです。
食堂はとても広くて、中庭やテラスも併設されていて、2階には王族専用サロンもあるそうです。
食堂で出される食事はメニューも豊富で安く、とても人気があるそうです。
家からランチボックスを持ってくる人もいて、自由に選べるそうです。
私は食堂の日替わりランチを毎日頼む事にしました。
その日の気分によって中庭のベンチで食べたり、テラス席で食べたり、東屋やパラソル席などもあって楽しそうです。
ナビエ様は朗らかでよく笑うとても笑顔のステキな方で、今日は1日中私の相手をして、色々案内していただきました。
授業の取り方や準備、昼食の時にはナビエ様のお友達も紹介していただいて、私はとても楽しい1日を過ごす事が出来ました。
私は生まれて初めて純粋な楽しい学園生活というものを経験しました。
授業が全て終わるとエリオ様が迎えに来てくれました。
リオは王太子の仕事が忙しくて迎えに来られないことをとても残念そうにしていたと、エリオ様が教えてくれました。
エリオ様がリオからの手紙を預かって来てくれて、帰りの馬車の中で読みました。
『今日は迎えに行けなくてすまない。
授業は楽しかった?
明日は一緒に朝食を食べよう
そして一緒に学園に送っていくよ
少しでも一緒にいられる時間を作りたいからね
愛してる
私のシルビア
リオ 』
お忙しいのにこうして少しでも会う時間を作ってくださるリオに心の中が温かくなります。
私はリオの手紙を丁寧に封筒に戻してカバンの中にしまいました。
私も愛してます
リオ
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