流石に異世界でもこのチートはやばくない？

第79話

今ギルド内が、凄まじく響どよめいていた。それもその筈、今ギルドの扉を開けて入って来た。その者達を見れば仕方ない事なのだ。

「そんなまさか？あの方までもが……」

「えー！うそぉ～！」

「うおぉーまじかよー！」

「きゃー♪いいな♪」

「本当だったのか！」

「嘘だと、信じていたのに……

と、様々な声がギルド内で囁かれていた。その原因はレンがエマと、腕を組みながら入って来たからである。しかもエマが今まで冒険者やギルド職員にさえ、見せた事の無い可愛い顔をして。レンと腕を組んで居るのだから。その様子で何があったのかが、想像がつくのだった。

「やっぱりこうなったか……でもいずれ分かる事だしな。まぁいいか？」

と、レンが言うと。受付カウンターに居た女性職員が、レンとエマの前に来て話しかけて来た。

「ギルドマスター？その……あの……もしかして……？レン様と？……」

そう訪ねられエマは、顔を真っ赤にしながら俯いてしまい。その反応を見た女性職員や女性冒険者は、きゃーきゃーと騒ぎ。男性職員と男性冒険者の何人かは、その場で泣き崩れていたのだ。そして訪ねて来た女性職員が、フラウにも確認してきた。

「ねぇ？フラウ？本当にギルドマスターとレン様はその……男女の関係に成ったの？」

そう言われたフラウは、どう答えていいのか迷っていたのだ。まさかエマだけでは無くて自分も、レンと男女の関係になってしまったとは言えないのだ。

「うん……まぁそんな感じですね……」

「ん？フラウ何か隠してない？」

「え！何も隠してませんよ！………」

「怪しいな？」


（ん？フラウが責められてる？このままじゃあ確かに収集がつかないな？）

「エマ？とりあえずお前の部屋に移動しよう！」

「そうね！このまま此処に居ても、迷惑でしょう？それじゃあ私の部屋に行きましょう」

そうレンとエマが決めると、レン、エマ、ラクス、ラミアスは、エマの部屋がある階段に歩き出したのだが。フラウはまだ同僚の女性職員に捕まっていたのだった。それを見たレンは。

「フラウ！こっちにおいで！上に行くよ！」

そう言われたフラウは、レンを見ながら顔を真っ赤にしていた。そして笑顔で。

「はい。レンさん♪今行きます！」

その様子を見ていた女性職員は、

「えー！まさか？フラウ。あなたも？レン様と？……」

フラウはそう言われ、更に顔を真っ赤にして、レンの所に走って行った。

「うそぉ！まさか、フラウさんもレンさんと？」

更に泣き崩れる男性職員と、男性冒険者が増えていたのだった。





「っふぅ～いやぁ～参ったね？こんな騒ぎになって……さてどうしようか？」

「そうねぇ」

レン達はエマの部屋に逃げて来て、この騒ぎをどうするか考えていたのだった。

「そうだな。面倒臭いから、文句がある奴には。俺が力ずくで分からしてやるか？」

「いやレン、流石にそれはやり過ぎよ？……」

「そうですよ！レンさんそんな事したら、冒険者の人達が。皆再起不能になってしまいますよ……」

「そうですね！レン様が相手をしたら、良くて再起不能、悪くて死ですね……」

「そうだね♪」

「おまえ等な………俺を何だと思ってるんだ？流石に俺でも殺しはしないぞ？……多分？……」

「………」

「………」

「………」

「殺す♪ご主人様の敵は僕がバンバンするね♪」

「おい！そこの三人俺を信じろよ？そしてラクス？殺さなくていいぞ？」

「でも、流石に力ずくは問題が有るので、その案は却下ですよレンさん？」

そうフラウに言われてレンは。

「だよな～ハハハ……」

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レン達が沈黙しながら考えていた時に、突然ドアがノックされたのであった。

コンコン

「入れ！」

エマがそう言うと、女性職員が入って来た。

「ギルドマスター！お客様がお見えになっています。どういたしますか？」

「私にお客？……フラウ？今日私誰かと会う約束していたか？」

エマは先程までと違い、何時ものような口調で、話し始めたのだった。

「そうですね？確か今日は、誰とも約束はしていない筈ですよ？」

「そうか！で、そのお客の名前は何て言うんだ？」

「はい！それがですね……」

「どうした？聞こえないぞ？はっきり言え？」

「それが名前を言わないんですよ？ただ会えば分かるって言って。教えてくれないんです！ですから、どうしようかと思って確認に来ました！」

エマはどうするか考えていると、レンが女性職員と話しをしていた。

「それで？そのエマに会いたいと言うお客は、どんな感じなんだ？」

「はい！それがお二人で来ていて、見た目はお年寄りですね！しかも何だか偉そうな態度ですよ！」

「成る程ね……どうするエマ？」

「そうだな……会ってみるか！……それじゃあその二人の老人を連れてきな！ここで会ってやるよ！」

「はい！分かりました。今連れて参ります！」

女性職員は、直ぐに返事をして部屋を出て行った。


「レン……」

「ああ。分かっている！……ラミアス！姿を消してドアの脇の壁で待機！ラクス！浮遊でドアの上で待機をしてろ！二人とも何があるか分からないから、攻撃に移れるように！フラウはエマの後ろに！何があっても俺が二人を守ってやるから安心していろよ！」

「レン様！分かりました！」

「ご主人様了解！」


ラミアスとラクスは、レンの指示の通りに待機をして。フラウもエマが座っている椅子の後ろに立ち、レンはエマの隣に立って居た。

「レンありがとう……」

「ああ。俺を信じろ！」


そして再びドアを叩く音がして、エマが返事をし。ドアが開き、先に先程の女性職員が入り。その後から、二人のお年寄りの男性が入って来たのだった。

「「おお！エマ様！お久しぶりです」」

そう言いながら二人のお年寄りは、エマに駆け寄って来たのであった。