子連れの界渡り

生命の女神〜リレイア〜

4

部屋を出て1階にあるという風呂場へ向かうため、階段を下りていた。




ガシャーン！！



階下から物が壊れた音がした。



ロ「チッ！またか。」
とロルフさんが舌打ちをし、顔を顰しかめた。

ロ「悪いがここで待っててくれ。」
とロルフさんから娘を預かると私たちを階段に残し、ロルフさんだけが階段を下りて行った。


何があったのかしら？
すごい音がしていたけど・・・


私は腕に抱きかかえた娘と見つめ合い首を傾げた。
そんな私を真似て娘も首を傾げた。

セ「大丈夫ですよ。いつものことなので。」
と階下の音を気にしていた私にセシリオは言った。


その時


ロ「てめぇらいい加減にしろ！これで何回目だ！ちったぁ学習しろ！」
とロルフさんらしき怒号が階下から聴こえてきた。


「そんな・・・・・・・よ」
「そ・・・・で・・よ」

よくは聴き取れないが、ロルフさんと何人かが話しをしている声だけは階段の踊り場にいても聴こえてきた。



それからも暫しばらくロルフさんたちの話し声が聞こえ、静かになった頃


ロ「待たせてすまん。」 
とロルフさんが階下から顔を出して言った。



ロ「風呂場はこっちだ。」

娘を抱きかかえた私は、ロルフさんに促されるままに階下へと下りて行った。




ロルフさんがいる階下まで下りてみると、ロルフの隣に1人の女性が立っていた。

ところどころ金が混ざった茶髪でショートボブヘアスタイルの女性。

これまた顔が海外モデル並みの美人さんだ。可愛いというよりも綺麗な顔立ちで身長も私より頭1つと半分は高いだろう。




ロ「風呂場は男女別れてるから、こっからはこのミーナに案内してもらってくれ。風呂場の使い方も分からなければミーナに聞くといい。」


ミ「私、ミーナ。よろしくね。」
とミーナさんが1歩前に進み出て言った。

由「五ノ井 由紀です。こっちは娘の優愛です。よろしくお願いします。」
と私はミーナさんに頭を下げた。

優「ちまちゅ。」
と優愛も由紀を真似て頭を下げる。