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177 魅了魔法、恐るべし ※

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 軽傷だというのに、大袈裟なくらいに俺を心配してくれているリュカが、今日は添い寝をしますと申し出てくれた。
 いつも意地悪なリュカが、ものすごく優しい。


 なぜなら、俺が魅了魔法を使用したからだっ!


 実は、俺が大好きだと想いを込めてキスをすると、魅了魔法が発動していることに気付いたんだ。
 だってリュカもジルベルトも、触れるだけのキスなのに、とろんとした表情になるんだ。
 いつのまにかチート能力を授かっていた俺は、リュカの可愛い笑顔を見たいがために、ちゅっちゅしまくっている。


 リュカが単純に喜んでいるだけだということに気付かない俺は、うっとりとした恋人を寝台の上に押し倒していた。


 「リュカ、大好きだぞっ」
 「私も、心からお慕いしております」
 「んっ……」

 満足げに頷く、俺。
 うっとりと俺を見上げるリュカの可愛さに、俺は鼻の下が伸びそうになっている。

 「今晩は、リオンを慰めてもよろしいですか?」

 そう言って、俺のガウンに手を差し込んだリュカに、太腿をそっと撫でられる。


 ……俺がキスをしまくったからか、魅了魔法は効果抜群だったようだ。


 小さく頷く俺は、リュカのガウンを脱がせる。
 普段はリュカに襲われているから、少し緊張して手が震える。
 いつもされるがままだし、今日は頑張ろうと思ったのだが……。
 
 既にガチガチになっている陰茎を目視して、以前貫かれた時のことを思い出してしまう俺は、顔が熱くなってしまう。

 「ふふっ。無理しなくてもいいですよ?」

 すっと起き上がったリュカは、俺の髪を愛でる。
 頭を怪我したから心配してくれているのだろう。
 撫で方が、いつもより格段に優しい。

 深く口付けて蕩けていると、胸の飾りを可愛がられていた。

 「んっ……りゅか……はぁっ……」

 リュカにしがみつくと、香油を絡めた指が俺の後蕾に優しく触れる。
 膝立ちになる俺は、ゆっくりと中に入ってきた指を締め付けた。

 「ぁ、ンッ……」
 「痛かったら言ってくださいね?」
 「っ……ぅ、ぅん、ひぁッ! や、やぁッ!」

 中を行き来する指が俺のいいところに触れて、びくんと体が跳ねる。

 「リオン? 大丈夫ですか?」
 「っ、」
 
 心配そうに声をかけてくれたリュカだが、俺の顔を覗き込む目は、ギラギラと光っていた。
 痛がっていないと分かっていて、「教えてください」と、俺に言わせようとしている。
 顔を背ける俺は、ふるふると首を横に振る。

 「い、痛くない……」
 「ふふっ、気持ちよかったんですよね?」
 「っ……んんぅッ、」

 真っ赤に染まる俺の耳を喰むリュカが、指を増やす。
 いいところを押し潰すように触れられて、体が痺れる。


 少し前までは、こんなところで感じるなんて思っていなかったのに、今ではもっとして欲しいとばかりに尻を振ってしまっていた。


 「ぁあっ……んっ……りゅかぁ……」
 「可愛い声ですね、リオン。もっと太くて硬いものが欲しいですか?」
 「っ、んぁ……」
 「素直に教えてくだされば、今すぐに奥まで埋めてあげますよ?」

 ずるりと指が抜けていき、俺の後蕾は寂しげにひくひくと動く。
 自身の陰茎に香油を垂らす色気のあるリュカに、熱っぽい視線を送られる。
 ドキドキしてしまう俺は、結局なにも出来ずに半泣きで頷いていた。

 寝台の上で胡座をかくリュカの膝の上に乗せられて、欲棒をぐぷぐぷと飲み込んでいく。

 「は、っ、ぁ……」
 
 だらしない顔で受け入れる俺は、口をはくはくとさせることしかできない。
 「っ、可愛いっ」と囁くリュカの美声。
 ぶるりと震えていると、ゆっくりと味わわせるように突き上げられていた。

 魅了魔法の効果が抜群なのか、リュカが痴態を晒す俺を可愛い可愛いと愛でている。

 ……恥ずかしすぎるだろう。
 だか、それ以上に嬉しいと思っている俺。
 俺を抱く時の雄々しい姿になるリュカは、誰にも見せたくないくらい色っぽいんだ。
 俺の方が、リュカに魅了されている気がしてならない。

 ぐっと奥を突かれて、視界がチカチカしている俺は背を反らす。

 「ああぁあッ!!」
 「リオン? 考え事とは余裕ですね?」
 「っ、ち、ちがっ、んッ……りゅかぁ、キスしたい……キスしてっ、んんぅ」
 「っ、まったく。おねだり上手になりましたね」

 ゆるゆると突き上げられながら、リュカとする口付けは、めちゃくちゃ気持ち良い……。

 「んっ、んぅ、んっ、ふぁっ、あっ……」
 「リオン、次は自分で動いてみてください」

 動きを止めたリュカに、ちゅっと口付けられる。
 ぼんやりとしている俺は、リュカの言葉がイマイチ理解出来なかった。

 「ふぇ? どうやって……?」

 こてりと首を傾げると、リュカはにっこりと笑って再度口付けをする。
 腰に巻きついていた俺の足を寝台の上に立てたリュカは、俺の腰を支えながらゆっくりと上下運動を補助している。


 ……うん、恥ずかしすぎて無理っ!


 「っ、やだぁ、はずかしいよっ、りゅかぁ……」
 「ハァ……。本当に愛らしいですね」


 うっとりと告げたリュカに、顔中にキスをされる俺。
 いつもなら厳しく指導されるところなのだが、泣き言ばかりを言う俺に、なぜかリュカがメロメロになっていた。

 魅了魔法、恐るべし……。









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