髪の色は愛の証 〜白髪少年愛される〜

あめ

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第2章

124.ちょっとってなに?。

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部屋にいる俺以外の人がみんな変になって、なんだか空気までもが変になり、逆に俺が変なのか?とさえ思えてしまう。だってアミュートまでなんだかソワソワしてるし。まぁ、アミュートは変でも可愛いけどね!

『アミュート、みんな変。アミュートも。どしたの?』
『…ごめん、ちょっと、ちょっとね…大丈夫だよ、ごめんね』
『え?いや、そのちょっとが知りたいんだけど?』
『大丈夫だよ、みんなも多分、そっとしてたらそのうち落ち着くから』
『いや、だからね?なんでなの?みんな急に変じゃん。俺何かした?』
『したと言えばしたけど、ユキは全く、これっぽっちも悪くないから気にしないで、ほんと。』

そんな事言われても、鼻血出してる人もいるし、へなへなと座り込んでしまってる人もいるのに……その重症そうな人だけでも、何とかしないとダメじゃない?
ノアさん達にお伺いをたてたいけど、正直この人達は変を通り越してちょっとだけキモイなと思ってしまうからそっとしておく。
この異常事態(?)なわけだし、多分俺が休ませてあげても問題ないはず!もし余計なことするなっ!って叱られたらまぁそれは甘んじて受け入れようじゃないかっ!

そうして俺は、とりあえず近くにいる鼻血を吹き出してほかのメイドさん達に支えられている見覚えのあるメイドさんの所へぽてぽてと歩いて近づいた。
この人はあの人だ、あの、アミュートを見て悲鳴をあげてた人!

近付けば、その人は僅かに震えていて、俺が傍によればへなへなと座り込んでしまった。
本格的に体調を崩したのだと思って慌てて近付けば、覚束無い足取りの俺は何も無いはずなのにつまずいて転んでしまい、そのメイドさんへダイブしてしまった。
体調の悪い人にダイブするなんて……と、ギョッとして慌てて離れて様子を伺えば、なんだか呼吸もおかしい。

「こ、こめんにゃしゃい、らいりょーぷ?」
「…ふ、ふぇ?ふぁ、……ふっうぅ……」

メイドさんは他の人たちの様子をキョロキョロと伺い、元々赤かった顔をさらに赤くし、まるで火傷しそうなほどに熱く火照っている頬がぴくぴくと痙攣していた。そして遂に涙まで流し始めて、とうとうノアさん達の事がキモイから独断行動しようなんて言っていられなくなって、慌ててノアさんの元へ走っていく。

1度躓きコケかけたが、アミュートが支えてくれ、その後は俺の襟首を咥え、ノアさんの前まで運んでくれた。
まるで子猫だ。いや、アミュートは狼だから、子狼?

ノアさんの前で降ろされた俺は、ノアさんの足にしがみついて揺らす。

「にょ~あ~しゃ~んっっ!!」
「…ハッ!………ど、どうした?ユキ」
「あにょひちょ!あにょひちょ、たいへん!おやすみしゃしぇちぇあけて~~」
「え?……そうだな!」

ノアさんは周りの様子を見てギョッとしていた。そして、顔を隠しているガイさんの頭をバシンッ!と叩いた。

「いってぇぇっっ!っにすんだよ!……あぁ、なるほど……」

一瞬怒ったガイさんだが、周りを見て直ぐになにかを納得して、俺を抱っこした。

「ふぇ?」
「ん、ユキ、ちょっとここは空気が悪いからな、移動しような」
「れも……」
「ん?あぁ、あの人達はノア、様たちが、何とかしてくれるからな」

ノア様だって…ふふっ、似合わないなぁ…クスクス








 
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