死神ちゃんと天使くん 【完結】

君影 ルナ

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第3部 死神の代替わり

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 代替わり期間に入り、けんけんに死神の仕事を教える。一緒に狩りにも行った。番人にも会った。


 番人のところに続く扉を開けるための合言葉も考えさせ、悩んだ末にけんけんは『ビビデバビデブー』にしたらしい。魔法使いかな?

 私の合言葉開けごまも聞かれたが、けんけんはアンジュ同様吹き出していた。自分でも無いわーとは思っていたが、他人に笑われるのは嫌だね。思わず鎌の柄の部分でけんけんをつついてしまったのは仕方ないだろう。


 それはさておき。今日も今日とてけんけんに仕事を教える。

「さて、けんけん。死神の仕事で一番大事なのはなんだと思う?」

 これは私の先代も聞いてきたこと。ここの大事な部分を履き違えたまま狩り続けていれば、いつか取り逃してしまうこともあるかもしれない。それはよろしくない。

「ええと……ちゃんと魂を狩ること?」
「まあ、それもそうだけど、一番は狩った魂をきちんと番人に届けること。番人に届かない魂は輪廻転生出来ないからね。だからちゃんと受け渡すことだね。」
「うぃーっす。」
「じゃあ次は……」













「うぇー、書類仕事とか面倒くさー。」

 死神にも書類仕事がある。誰の魂を狩るかの確認、そしてその魂を狩った死神は誰か、ちゃんと狩ってきたか、を書面に書き記す。まあ、言うほど難しくはない。名前を書けばいい話なのだから。目が見えない私でも出来る。

「書くのは名前だけだし、そんなに面倒くさくはないよ? むしろ天使の方が大変かもよ? なんかいつもパソコンパチパチやってるし。」
「へえ。」

 仕事中、いつもパソコンをいじってる音が聞こえるからね。アンジュはアンジュで何か別の仕事をしているのだろう。

「……そういえば先代、ずっと聞きたかったんすけど、先代は何故死神になった自殺したんすか?」

 いつかは聞かれると思っていた。自殺した同士、語り合おうか。

「うーん、そんなに面白い話でもないんだけどねえ。」
「聞きたいっす。」
「うん。じゃあお茶でも飲みながら話そうか。その代わりけんけんも話してね。」
「うっす。」

 今日は仕事に余裕があったので、お茶を飲むくらいはいいだろう。私と死んだ経緯を話し合うことで、けんけんも死に対しての考え方を少しでも変えられたらと思う。
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