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夢のような夜
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sideルシアス
~数日前~
「ルシアス様……ぁ……//////」
俺の腕の中で可愛い女が鳴く。
「あ…っ////」
のめり込みそうになる自分を抑えても、次から次へと快楽が襲ってきた。
それに、なんだ…?
この血の香りは。
欲しくて欲しくて堪らない。
店の外に放り出された可哀想な俺の妻は手まで怪我をしている。
「あ///」
体の相性は最高だ。
「好きなだけ乱れろ。…おかしな薬を飲んだんだから恥じることはない。」
「あぁあっ//////」
頭を撫でながら抱くとさらに甘い声を上げる。
「ルシアス様ぁ…!!ダメ…もうだめ…/////」
締め付けもすごい。
体も心も満たされる。
満たされたのはいいものの…
「リラ?生きてるか?」
少しやり過ぎたな、気絶させてしまった。
あぁ…それにしても……
「手の傷……治してやるよ。」
あまりに美味しそうな香りだ。
最中に噛み付かなかったのはほぼ奇跡。
それだけ俺も集中していたってことだな。
俺はすぐにリラの手を取り、掌にキスをした。
傷はみるみるうちに治り最後は何もなかったかのように消える。
その時、唇に付いた血を舐め取ったら…
「っ!!!」
頭の中で光が弾けた。
「くっ!!」
頭の中が蠢くように記憶が戻る。
「あ゛ぁっ……」
痛みを堪えていたら握りしめたシーツが破れてしまった。
どうにもならない痛みに頭を押さえる。
あまりの痛さに爪が頭に食い込んだ。
「あ゛ぁ゛っ……」
痛みは鐘のように頭の中をのたうち回り、体の反射で涙がリラの胸元にポタポタ落ちた。
さらにその上には俺の頭の血も落ちる。
頭の中の痛みで外傷の痛みがわからない。
痛みで意識が飛びそうになるが、何とか耐えていると焦点が合っていない事に気づく。
しっかりしろ………
こんな所で意識を飛ばしている場合じゃない。
リラの胸元にはさらに俺の涙が溢れた。
この涙は反射で出たものではない。
「…………リラ。」
正真正銘、嬉し涙だった。
「リラ………俺の…リラ……」
こんなにも愛しているのに、どうしてその姿を一眼見て思い出せなかった?
「リラ……」
もういい、そんなことはどうでもいい。
帰ってきた。
俺の腕の中に戻ってきたんだ。
俺はすぐにリラを抱きしめた。
少し痩せたな。
あぁ…それよりも幸せだ。
リラが生きていた。
またこうしてお前を抱けるなんてな。
結婚式もやらねぇと。
正直式は乗り気じゃないが、リラを俺のものだと見せびらかすことができる。
そうすれば誰も手出しはしないだろう。
とは言ってもまだ先の話になるか。
リラに出会えて初めて思えた、先のことが楽しみだなんてな。
ふと、リラの指輪が目に入る。
ずっと付けてくれているらしい。
何て可愛い奴なんだ。
俺が記憶をなくしても健気に待つつもりだったのか?
可愛い…可愛すぎるだろう。
お前の口から聞いてみたいものだ。
愛してる、の一言を。
言われたことはないな。
俺ばかりが言っているんだから。
でも、これを見る限り証明されている。
俺がどれだけ愛されているのかを。
どんな理由があるにせよ、それだけが確かならいい。
そしてまた危険なことに首を突っ込んでいる。
やめろと頭ごなしに怒って無理矢理連れ戻すのもいいが、リラにも何か考えがあってのことだろう。
それに、リラの側にいるであろうあの魔法使いは只者じゃない。
俺ばかりがでしゃばった所で何もかも台無しにするのは目に見えている。
だったらこのままリラの作戦に乗ってやるのが1番いいのかもしれない。
頭ではそうわかっているが…
「お前がこの家にいないのは寂しいな…?」
そもそも新婚夫婦が同じ家にいないっておかしいだろ。
こうして眠ったリラを抱いていられるのも束の間か。
帰したくない。
どこにも行かせたくはない。
どう考えても俺が記憶をなくしているフリをしていた方がいい。
何事もうまく進む。
それは分かってるが……
「どこまで持つか…」
最後はリラ欲しさに全てをぶちまけそうだ。
そうなっても許してくれ。
俺をこんなにも惚れさせたお前の責任だ、リラ。
~数日前~
「ルシアス様……ぁ……//////」
俺の腕の中で可愛い女が鳴く。
「あ…っ////」
のめり込みそうになる自分を抑えても、次から次へと快楽が襲ってきた。
それに、なんだ…?
この血の香りは。
欲しくて欲しくて堪らない。
店の外に放り出された可哀想な俺の妻は手まで怪我をしている。
「あ///」
体の相性は最高だ。
「好きなだけ乱れろ。…おかしな薬を飲んだんだから恥じることはない。」
「あぁあっ//////」
頭を撫でながら抱くとさらに甘い声を上げる。
「ルシアス様ぁ…!!ダメ…もうだめ…/////」
締め付けもすごい。
体も心も満たされる。
満たされたのはいいものの…
「リラ?生きてるか?」
少しやり過ぎたな、気絶させてしまった。
あぁ…それにしても……
「手の傷……治してやるよ。」
あまりに美味しそうな香りだ。
最中に噛み付かなかったのはほぼ奇跡。
それだけ俺も集中していたってことだな。
俺はすぐにリラの手を取り、掌にキスをした。
傷はみるみるうちに治り最後は何もなかったかのように消える。
その時、唇に付いた血を舐め取ったら…
「っ!!!」
頭の中で光が弾けた。
「くっ!!」
頭の中が蠢くように記憶が戻る。
「あ゛ぁっ……」
痛みを堪えていたら握りしめたシーツが破れてしまった。
どうにもならない痛みに頭を押さえる。
あまりの痛さに爪が頭に食い込んだ。
「あ゛ぁ゛っ……」
痛みは鐘のように頭の中をのたうち回り、体の反射で涙がリラの胸元にポタポタ落ちた。
さらにその上には俺の頭の血も落ちる。
頭の中の痛みで外傷の痛みがわからない。
痛みで意識が飛びそうになるが、何とか耐えていると焦点が合っていない事に気づく。
しっかりしろ………
こんな所で意識を飛ばしている場合じゃない。
リラの胸元にはさらに俺の涙が溢れた。
この涙は反射で出たものではない。
「…………リラ。」
正真正銘、嬉し涙だった。
「リラ………俺の…リラ……」
こんなにも愛しているのに、どうしてその姿を一眼見て思い出せなかった?
「リラ……」
もういい、そんなことはどうでもいい。
帰ってきた。
俺の腕の中に戻ってきたんだ。
俺はすぐにリラを抱きしめた。
少し痩せたな。
あぁ…それよりも幸せだ。
リラが生きていた。
またこうしてお前を抱けるなんてな。
結婚式もやらねぇと。
正直式は乗り気じゃないが、リラを俺のものだと見せびらかすことができる。
そうすれば誰も手出しはしないだろう。
とは言ってもまだ先の話になるか。
リラに出会えて初めて思えた、先のことが楽しみだなんてな。
ふと、リラの指輪が目に入る。
ずっと付けてくれているらしい。
何て可愛い奴なんだ。
俺が記憶をなくしても健気に待つつもりだったのか?
可愛い…可愛すぎるだろう。
お前の口から聞いてみたいものだ。
愛してる、の一言を。
言われたことはないな。
俺ばかりが言っているんだから。
でも、これを見る限り証明されている。
俺がどれだけ愛されているのかを。
どんな理由があるにせよ、それだけが確かならいい。
そしてまた危険なことに首を突っ込んでいる。
やめろと頭ごなしに怒って無理矢理連れ戻すのもいいが、リラにも何か考えがあってのことだろう。
それに、リラの側にいるであろうあの魔法使いは只者じゃない。
俺ばかりがでしゃばった所で何もかも台無しにするのは目に見えている。
だったらこのままリラの作戦に乗ってやるのが1番いいのかもしれない。
頭ではそうわかっているが…
「お前がこの家にいないのは寂しいな…?」
そもそも新婚夫婦が同じ家にいないっておかしいだろ。
こうして眠ったリラを抱いていられるのも束の間か。
帰したくない。
どこにも行かせたくはない。
どう考えても俺が記憶をなくしているフリをしていた方がいい。
何事もうまく進む。
それは分かってるが……
「どこまで持つか…」
最後はリラ欲しさに全てをぶちまけそうだ。
そうなっても許してくれ。
俺をこんなにも惚れさせたお前の責任だ、リラ。
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