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体が求めるもの
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sideリラ
「っ!!!!」
今までこんなにも深くライアスに牙を立てられたことがあっただろうか。
「い゛っ….!!!」
押し返してもまるで意味がない。
本当にライアスの力は強い。
「ライアス、爪を立てるな。血が出てる。」
私の背からはどうやら血が出ているらしい。
首が痛くて分からなかった。
「ライアス、聞いてんのか。おい、ライアス。」
ルシアスの声に全くと言っていい程、ライアスは反応しなかった。
「ライアス!離れろ!」
ルシアスがライアスを無理矢理引き離そうとしたら…
「っ!!!」
ライアスがルシアスをかなり強く押した。
と言うより、ルシアスを吹っ飛ばしてしまった。
「ルシアス…!!」
すぐにルシアスに駆け寄ろうとしたけど、ライアスが私を離さない。
「ひっ!!!痛い!!ライアス!!」
ライアスの爪がさらに食い込んで、私の背を伝って行く。
「ライアス!少し落ち着いてよ!お願い…!」
バタバタ暴れたら後ろ髪を掴まれた。
腰に回ったもう片方の手で骨を砕かれそう。
「うっ!!!」
「ったく!!この馬鹿力!!」
ルシアスは吹っ飛ばされても戻ってきた。
額から血を流している。
「ルシアス…っ!…頭から…血が……」
「そんな事はどうだっていい!」
どうだっていいことない。
だって怪我してるんだよ!?
「うぅっ……!!」
腰が折れそう…!!
「離せ!!ライアス!!」
******************
sideルシアス
首から直接血を与えるのは大失敗だった。
ライアスは理性を失い獣同然だ。
「ライアス!!これ以上はリラが持たない!!」
俺が何度引き離そうとしても、ライアスの馬鹿力の方が勝る。
飢えに飢えた状態で、真に体が求めるものを与えるとこうなるのか。
いや、それにしても執着がすごい。
どんなに腹が減っていようがここまでにはならない。
「ライアス!!離せ!!殺されたいのか!!」
何にしたって異常だ、こんなの。
「ダメ…!ライアスを殺さなで!!」
ライアスは相変わらず獣でリラは泣く始末。
散々迷った結果…
「リラ、少し痛いが我慢してくれ。死ぬよりマシだ。」
俺はライアスをぶっ飛ばすことにした。
バキッ!!!!
俺が渾身の力を込めてライアスを殴れば…
「ぎゃっ!!」
リラの首筋から牙が無理矢理抜ける。
リラの悲鳴からして相当痛かったんだろう。
だけど今そんなことを言っている場合じゃない。
「逃げろ!!」
俺はすぐにリラを担ぎ上げて部屋から出した。
「ルシアス!一人じゃ危ないです!!」
「いいから行け!早く!!」
俺がリラの背を押すと、リラは半泣きで廊下を走って行く。
すると、今さっきぶっ飛ばしたライアスが飛び起きてリラの後を追おうとした。
「ライアス!!!いい加減にしろ!!!」
俺はそれを全力で止めて、もう一発ライアスの顔に拳をお見舞いした。
「っ!!!!」
今までこんなにも深くライアスに牙を立てられたことがあっただろうか。
「い゛っ….!!!」
押し返してもまるで意味がない。
本当にライアスの力は強い。
「ライアス、爪を立てるな。血が出てる。」
私の背からはどうやら血が出ているらしい。
首が痛くて分からなかった。
「ライアス、聞いてんのか。おい、ライアス。」
ルシアスの声に全くと言っていい程、ライアスは反応しなかった。
「ライアス!離れろ!」
ルシアスがライアスを無理矢理引き離そうとしたら…
「っ!!!」
ライアスがルシアスをかなり強く押した。
と言うより、ルシアスを吹っ飛ばしてしまった。
「ルシアス…!!」
すぐにルシアスに駆け寄ろうとしたけど、ライアスが私を離さない。
「ひっ!!!痛い!!ライアス!!」
ライアスの爪がさらに食い込んで、私の背を伝って行く。
「ライアス!少し落ち着いてよ!お願い…!」
バタバタ暴れたら後ろ髪を掴まれた。
腰に回ったもう片方の手で骨を砕かれそう。
「うっ!!!」
「ったく!!この馬鹿力!!」
ルシアスは吹っ飛ばされても戻ってきた。
額から血を流している。
「ルシアス…っ!…頭から…血が……」
「そんな事はどうだっていい!」
どうだっていいことない。
だって怪我してるんだよ!?
「うぅっ……!!」
腰が折れそう…!!
「離せ!!ライアス!!」
******************
sideルシアス
首から直接血を与えるのは大失敗だった。
ライアスは理性を失い獣同然だ。
「ライアス!!これ以上はリラが持たない!!」
俺が何度引き離そうとしても、ライアスの馬鹿力の方が勝る。
飢えに飢えた状態で、真に体が求めるものを与えるとこうなるのか。
いや、それにしても執着がすごい。
どんなに腹が減っていようがここまでにはならない。
「ライアス!!離せ!!殺されたいのか!!」
何にしたって異常だ、こんなの。
「ダメ…!ライアスを殺さなで!!」
ライアスは相変わらず獣でリラは泣く始末。
散々迷った結果…
「リラ、少し痛いが我慢してくれ。死ぬよりマシだ。」
俺はライアスをぶっ飛ばすことにした。
バキッ!!!!
俺が渾身の力を込めてライアスを殴れば…
「ぎゃっ!!」
リラの首筋から牙が無理矢理抜ける。
リラの悲鳴からして相当痛かったんだろう。
だけど今そんなことを言っている場合じゃない。
「逃げろ!!」
俺はすぐにリラを担ぎ上げて部屋から出した。
「ルシアス!一人じゃ危ないです!!」
「いいから行け!早く!!」
俺がリラの背を押すと、リラは半泣きで廊下を走って行く。
すると、今さっきぶっ飛ばしたライアスが飛び起きてリラの後を追おうとした。
「ライアス!!!いい加減にしろ!!!」
俺はそれを全力で止めて、もう一発ライアスの顔に拳をお見舞いした。
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