悪役令息は愛を知れば無敵なのです

柚鷹けせら

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第一章 王太子暗殺

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 情報ギルドのギルド長は攻略対象から完全に外れた。
 貴族だらけのこの場に長居させては心労が嵩むだけというテオフィロの判断で先に帰すと決めれば誰一人異論はなく、この場で見聞きした情報は秘匿するという魔術契約を宰相閣下と結んで退室した。
 帰り際、

「情報ギルドの協力が必要になったときは必ずお声掛け下さい。全力を尽くします」

 ギルド長はルキノに約束していった。
 その後、皆の前に新しい飲み物が用意され、軽く摘まめる菓子を置いた侍女たちが下がると、真っ先に口を開いたのは王太子殿下だ。

「なぜ貴様が場を取り仕切るのだ。この場を設けたのはアンジェリカだぞ、余計な真似をするな!」
「そうですね」
「なっ……」
「もう余計な口出しはしませんから続きをどうぞ。――ただし、ルキノ・ヴェルディは陛下から許可を頂き、私が身元引受人となって侯爵家の騎士団に所属させた、私のものです。彼の処遇について口出しすることは許しません」
「っ……この王太子に向かって許さぬとは何様だ!」
「主神ユグドラシルの愛し子様ですが何か」

 しかも。

「あなたの隣にいらっしゃるソルヴィーノ男爵令嬢とお揃いですよ」

 にこりと微笑んでやれば一瞬で真っ赤になる王太子殿下。
 頭から煙を吹いているかもしれない。
 と、宰相閣下が手を上げる。

「殿下。それからソルヴィーノ男爵令嬢。いまオルトラーニ侯爵令息が言われたように、ルキノ・ヴェルディ伯爵令息に関しては陛下がオルトラーニ侯爵令息に一任したのです。ましてや先ほどの話を聞いている限り、私たちの知らないところで国が平穏であるよう随分と骨を折ってくれていたようです。裏切者などと二度と口にされませぬようお願い致します」
「宰相! 貴様は父上の臣であろう⁈」
「陛下の臣であればこそ国の安寧が最優先です。ソルヴィーノ男爵令嬢は未来予知でこの国に災いが起きると仰った。その原因はオルトラーニ侯爵令息であるとも。ですがここにいらっしゃるオルトラーニ侯爵令息を見て、彼が世界樹を害する者たちと手を組む未来が想像出来ますか?」

 問い掛けられて、王太子殿下は口を噤む。
 ここで「想像出来る」とでも言えば自分が更に追い詰められることを察しているのだ。
 宰相は小さく頷く。

「急に口論を始められ、口を挟む隙もなかったものですから、聞こえて来た話を自分なりに組み立てて推察するしかありませんでしたが、未来予知の能力はソルヴィーノ男爵令嬢だけのものではなかったということでよろしいですか?」
「私に未来予知の力はありません」

 宰相の目が自分に向いていることを知ったルキノが口調を正して断言する。

「ただ、ルキノ・ヴェルディとして生まれてくる前の、いわゆる前世というものの記憶があるのです」
「前世、ですか」
「神獣ニョルズに言わせれば、魂は生と死を繰り返すのが常だから転生そのものはごく当たり前のことだそうですよ」

 疑わしそうな宰相閣下に、テオフィロが横から補足する。

「前世の記憶があるという点については、いま主神様のご意向を確認中です」
「かく……そ、そうですか」

 神獣に続いて主神にも問い合わせ中だと伝えれば宰相閣下の顔色が若干悪くなった。

「主神様の、ご意向……が判りましたら、こちらにもお知らせ頂けますか……?」
「もちろんです」
「感謝します。……ではヴェルディ伯爵令息、続きを」
「はい。そのときに、この世界を舞台にした、予言書のようなものを見ました。そこにはオルトラーニ侯爵令息が国に災いを齎し破滅していく一部始終が描かれていたので、此処が予言書の世界だと気付いた時、彼の友人になるために行動しました」
「それは何故なのかお聞きしても?」
「閣下。あのオルトラーニ侯爵家に生まれて、主神様の加護を賜った子が、どう育つか想像してみてください。長男、次男、三男は、十年くらい前まであまり良い噂を聞かなかったのでは」
「……確かに」
「しかも異性愛者の婚約者から毛嫌いされているとなれば、癇癪を起こした加護持ちのオルトラーニ家の子が世界を呪う姿が浮かんできませんか?」
「なるほど、……予言書、ですか」

 宰相が呟く。

「ソルヴィーノ男爵令嬢の未来予知はどういったものなのでしょう。ヴェルディ伯爵令息のいう予言書とは別物ですか」
「え、っと……」

 ソルヴィーノ男爵令嬢の目が泳ぐ。
 それが答えだと気付いた宰相は小さく息を吐いた。

「つまりソルヴィーノ男爵令嬢が未来予知したという内容も、貴女が前世で読んだ予言書に記されていた内容で、お二人が持っている情報はほぼ同じ。ヴェルディ伯爵令息がオルトラーニ侯爵令息と親しくなったことで前提条件が崩れてしまった以上、聞いていた事件は起きない、と。そういうことでよろしいでしょうか?」
「ぅっ……」
「予言書とほとんど別人のオルトラーニ侯爵令息が国に災いを齎すこともなく、そうなると来年の三月に亡くなるという可能性も消えますね」
「そ、そんなの判んないでしょ!」

 限界とばかりに声を張り上げたソルヴィーノ男爵令嬢。

「実際にあたしは加護をもらった! クリスとエドとジュリーは攻略出来たっ、ルキノが裏切らなきゃルキノとバジリオだって」
「私はルキノから予言書の内容を聞いただけに過ぎませんし、まだ黒幕の情報も伏せられたままですが」

 ルキノをまた裏切者だと言うソルヴィーノ男爵令嬢に、テオフィロは苛立ちを隠さない。

「黒幕は一貫して主神様の加護持ちを欲しているのでしょう?」
「そ、そうよ」
「花祭りで起きる王太子暗殺未遂事件に乗じて加護持ちに接触し、二つ目の絵画窃盗事件では、かねてから問題になっていたフィッセン王国の子どもが誘拐されている事件を解決する糸口を見つけ――これについては一〇年前にルキノが阻止していますが」

 その流れで三つ目の、幼児誘拐事件がまた起きて、これの解決に挑むことになる。
 もう子どもを攫うことが出来ないと知った黒幕はだんだんと主神様の加護持ち、そして加護持ちを二人も擁するフィッセン王国への怨み辛みを暴走させ、四つ目の事件を起こす。

「精霊の泉を穢させるために、誘拐していた子どもたちを生贄にするわけですが、これも一〇年前の影響で我が国の子どもたちが犠牲になる可能性は下げられました」
「そうよ、だから何なの⁈」

 ソルヴィーノ男爵令嬢は感情的になって言い返してくるが、その態度からして浅慮が過ぎると判断せざるを得ない。
 国とは民だ。
 力を持つということは民を守る義務があり、だからこそ民に敬われて上位の立場が守られるのだ。
 更に、精霊の泉とは自然界に存在する魔力の源泉の一つ。源泉そのものは複数存在するが一つが機能しなくなるだけで世界の魔力は減少し、それは、そのまま魔術士が扱える魔力の減少を意味する。つまり、戦力が低下するということだ。
 汚染を取り除いても、一度病んだ源泉が元の状態に戻るには長い時間が必要となり、その影響を受けながら戦うことになる騎士達は、戦場で普段通りの力が出せなくなる。

「ソルヴィーノ男爵令嬢。私たちは国王陛下にお仕えする臣の一人として、この国の安寧を最優先しなければなりません」
「それはっ、でもっ、あたしは聖女になるんだよ⁈ 主神の加護をもらったの! この世界で一番偉いのはあたしなの! 幸せにならないとダメなの!」
「貴女の欲のために大勢の命を犠牲になど出来ません」
「でもあたしのっ」
「貴女のその姿は、予言書に描かれた悪役令息テオフィロ・オルトラーニに、きっとよく似ているのでしょうね」
「――」

 ソルヴィーノ男爵令嬢が何かを言い掛けたままの状態で固まった。
 思ってもみなかったのだろうか。

「あ……あたし、が……悪役……?」
「私にはそう見えます」

 テオフィロの断言に、ソルヴィーノ男爵令嬢の視線が落ちていく。
 おまえが悪役だと指摘されたことがよほど衝撃的だったらしいが、本当に何も考えていない彼女の姿には呆れる他ないと言うのがテオフィロたちの本音だ。
 とはいえ。

「個人的には貴女と王太子殿下に結ばれて頂かないと困ります」
「は?」
「……え?」

 王太子には胡乱な目を向けられ、ソルヴィーノ男爵令嬢には凝視されるものの、それがテオフィロの心からの気持ちだ。

「国は王太子殿下と主神様の加護持ちが結ばれて半神半人の後継が欲しい。王太子殿下が学園時代から寵愛されて来た令嬢が主神様に加護を賜った。こんなに都合の良いことがありますか」
「都合……」
「この際だから言わせて頂きますが、王太子殿下は様々な悪口雑言を吐いて下さいましたが、私も貴方に触れられると思うだけで虫唾が走ります」
「なっ……」
「ですからさっさと円満に婚約解消出来るよう協力しましょう」
「協力だと⁈」
「ええ、協力です。そちらで他人事のように聞いているあなた達もですよ」
「!」

 ソルヴィーノ男爵令嬢の感情の昂りに同調するように一喜一憂し、いまはテオフィロを射殺しそうな目で見ていた宰相の息子エドアルド・ザネッティ侯爵令息と、優秀な魔術士ジュリアーノ・テスタ伯爵令息が、まさかの発言に驚いているが、テオフィロにしてみれば彼らこそ危機感が足りていない。

「あなた達は、ご自分が家から除籍されるかもしれないという危機的状況にいることを自覚されていないのですか」
「じょ……せき?」
「何を言っている」
「ほら、その態度も」

 テオフィロがにこりと微笑む。

「同じ侯爵家であってもオルトラーニ家の方が格上ですし、テスタ伯爵令息は言わずもがな。それでなくても主神様の加護持ちに許される態度ではありませんよ? 王太子殿下がいろいろ勘違いされていたので倣うしか脳のない側近候補では仕方がないのかもしれませんが」
「っ」

 痛烈な皮肉に、側近候補たちの顔が朱に染まるし、王太子殿下も怒りの形相で何かを言い掛けたが、そちらは宰相によって抑えられた。
 その宰相へ。

「閣下。どうして御子息に説明して差し上げないのですか」
「申し訳ございません。しかし、理解しない者に繰り返し説明してやれるほど暇ではないのです」
「っ」

 エドアルドの顔が今度は真っ白になる。
 まさか父親からそんな風に思われているとは考えもしなかったらしい。

「どういうことですか父上!」
「二年前の件がそれだけ影響してんだよ」

 答えたのはルキノだった。
 学園の卒業パーティ―という公衆の面前で主神の加護持ちであるテオフィロの罪をでっち上げて断罪、婚約破棄まで宣言しようとした彼らは、貴族社会からの信用を完全に失っている。
 いまだ側近候補のままでいること自体がおかしいと、もっと早く自分で気付くべきだった。

「私たちだって自宅謹慎させられてきちんと反省を」
「おまえらが自宅謹慎で済んだのは、俺の王族暴行罪を北の辺境送りで済ませたからだ」
「……どういうことだ」
「本来なら俺は極刑、おまえらは廃嫡、除籍で平民落ちが妥当だった。けどテオフィロが、俺を処刑するなら国は主神様の加護を失うと陛下を脅したんだ」
「……お願いしただけですよ」

 テオフィロがぽつりと零すが、宰相閣下に「脅しでしたね」と断言されて口を閉ざした。

「俺が減刑されるのにおまえたちが減刑されないのは余計な憶測を生むってんで、あんな穏便な形で終わらせたんだ」

 各方面の様々な思惑があったにせよ、王太子殿下はその立場を守られ、エドアルドとジュリアーノも現状維持。当時から「二十歳の誕生日に加護持ちになる!」と強硬に主張していたソルヴィーノ男爵令嬢の件も考慮されたとはいえ、父親の後継として指名される可能性はゼロである。
 思ってもみなかった話を聞き、青白い顔で絶句しているジュリアーノの隣。
 エドアルドは父親に詰め寄った。

「何故ですかっ。確かに二年前の件は……っ、でも、こうしてアンジェリカ嬢は実際に加護を賜りました! 僕たちは間違っていなかった!」
「王太子殿下と一人の女性を共有するような痴れ者に侯爵家を継がせるとでも?」
「でも彼女は加護持ちです! 僕なら侯爵家に半神半人の後継を得られるんですよ⁈」
「そ、そうよ!」

 ここぞとばかりに身を乗り出すソルヴィーノ男爵令嬢。

「あたしは世界樹に六つの子果を実らせるの! それで世界を救うんだから!」
「けどそれも悪役のテオフィロ・オルトラーニが世界の災厄になるからだろ」

 ルキノが指摘する。

「しかも現時点で悪役に近いのはあんただぞ、ソルヴィーノ男爵令嬢」
「……っ」

 黙り込む彼女を、宰相が一瞥した後でルキノに問う。

「彼女は本当に六つの子果を実らせるのですか?」
「……予言書では、まあ」

 ルキノは言い難そうに応じる。
 護衛対象の周囲に冷気を感じるのは果たして気のせいだろうか。
 宰相が苦笑する。

「そうですね、ヴェルディ伯爵令息と、情報ギルドの長、それから世界樹の精霊様でしたか。現実にはお三方が加わることはないとして、王太子殿下の子果はこの国の後継に。エドアルドと、テスタ伯爵令息の子果は外交手段として他国に渡すのはアリかもしれません。そうすればこの二人も貴族のままでいられて本望でしょう」
「待ってください! なぜ他国になどっ」
「一つの国が複数の半神半人を独占するなど危険極まりないからですよ」

 フィッセン王国が望むのはあくまで自国の安寧だ。
 現在の国王陛下には他国の戦争にさえ胸を痛める優しさと、それ以上に自国が巻き込まれるのは困るという自己保身の傾向が強い。そういう意味でテオフィロ(と神獣)を盾に他国からの干渉を跳ね除けて国民の生活を守っている彼は、決して賢くはないが国民にとっては悪くない王なのだ。
 彼ならきっと宰相閣下の案を採用する。
 王太子殿下だって、次代のためにその座にいるだけで、もしかしたら陛下がもうしばらく在位して半神半人の次代が成人してからその子に王位を譲り渡すことだって考えられる。

「さぁ、どうしますか」

 ソルヴィーノ男爵令嬢、王太子殿下、エドアルド・ザネッティ侯爵令息、ジュリアーノ・テスタ伯爵令息。
 ひどい顔色で黙り込んでしまった四人を順に見つめ、テオフィロは告げる。

「ルキノが言うには、黒幕の望むものが主神様の加護持ちである以上、世界樹の汚染に至るまでの事件は形を変えてでも起こると考えて行動した方が良いようです。流されるまま貴族籍を失って市井で暮らすか、それともこちらと協力して何かしら功績を立てて貴族社会での信用を取り戻すか」

 どうしますか?
 もう一度問い掛けるテオフィロの微笑みは、予言書のそれとはまったく異なるも確かに悪役の風格を備えていたのだった。
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