私が猫又族のお姫様!?

モルガナ

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3章 マジョルカ学園編

場が静まりかえりました

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アルカンシエルとライトニングが私と霖お姉様の膝枕でいつのまにやら寝てしまい、現在子供体系と年齢である私達には、寝ている雛とはいえドラゴンを動かせるほど力はなく、20分ほど寝られてしまいその後は、長時間正座していたことによる足の痺れに悶絶しやっとそれぞれの教室についた時には朝礼の時間を軽々と飛び越え1時間目の終了間際だった。



「す、すみませんっ、遅れました。」


と一言私が言葉を発するとたまたま受け持ちの魔法の授業を担当していた我らが満月クラスの担任であるクリセント先生が黒板に向かって授業内容を書いていたチョークがバキッと折れ、あまりの場の静けさに戦々恐々としてしまった…


<ナツメ君?今何時か分かっていますか?模範生となるべき君が遅刻していたのでは、示しがつかないではありませんか?>



「おっしゃる通りです。申し訳ありま《キュ、キュイ~(ママをいじめるな!)》


と私が謝罪の言葉を口にしようとするとそれとかぶせるように寮の自室置いてきたはずのアルカンシエルがいつのまにか私の背後におり、先生を非難していた。


「ちょっ!?なんでいるのよ?私鍵閉めたはずなんだけど…」



《キュ、キュイキュー(そんなもの開けるにはオレには造作もないぞ!)  》



私の注意も虚しくなぜか、えっへんとドヤ顔されてしまった。


「ドヤ顔しないの。」


といつのまにか先生のことも忘れて言い合いしていると先生の不機嫌そうな声音が響いた。



<ナツメ君?ドラゴンと話せるのですか?(小声)しかもその子伝説と言われている虹ドラゴンですよね?確かに今日サラマンダーの谷に行くとは言いましたが、空間魔法で先に行ってきたわけではないですよね?

つまり何が言いたいのかと言うと、全て説明していただけますよね?>



不機嫌な声音のままマシンガントークで早口にまくし立てられ、私の精神ライフはゼロになりました。



「ハイ、センセイ。セツメイサセテイタダキマス。」


と授業終了間際ということもあり、私はそのまま先生のいる教壇の前で朝起きると虹ドラ玉と雷のドラ玉があり、それぞれ私と霖お姉様を親とドラゴンが認識したこと。ドラゴンだけでなく植物以外の生物であればおそらく全て対話できるようにムーン様が加護を与えてくれたことを告げると先生やクラスメイトの霙、雹以外のメンバーは驚愕していた。


<ナツメ君この教室内の範囲だけでいいのでドラゴンの言葉がみんなにも分かるようにできますか?>



「やってみます。教室エリア指定、common language(共通語) 」



と空間魔法を応用して呪文を唱えると先生だけでなくクラスメイト達も言葉が分かるようになった。この教室から出たら、鳴き声しか分からなくなるが…



みんな言葉が分かるようになったので、再度アルカンシエルに自己紹介させた。



《オレ様は見て分かるように虹のドラゴンだ。名前はアルカンシエルでナツメがオレのママだ。みんなよろしく頼む。》


アルカンシエルが私をママと言った瞬間クラスの男子のアルカンシエルを見る視線の温度がなぜか氷点下まで下がったのだった。
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