私が猫又族のお姫様!?

モルガナ

文字の大きさ
上 下
145 / 218
3章 マジョルカ学園編

ジークの正体

しおりを挟む
翌日太陽がまだ昇らないうちから目が覚めてしまった私は二度寝する気もなかったので、水、火、風魔法を用いて、お風呂に入ったような状態になる清潔魔法"クリーン"で身を清め、服もカトレア様に貸していただいた羊の毛皮のようなモコモコパジャマ(可愛いものが見たいという並々ならぬ執念を感じて悪寒がしたわ…)から誘拐された時に来ていた学園の制服に着替えて客室内の本棚に陳列されていた魔界の歴史という本を読むことにした。




本の内容をざっくり説明すると、現国王であるアゼリア様が王として君臨するまで魔界内はたいそう荒れていたらしく、大旱魃や紛争、貴族の不正による民への影響などがあり日々やっとのことで生活していたそうで、前国王は予想以上の荒れ具合にどう対処すべきか困り果て世界の創造主と言われているムーン様になくなくお祈りしたそうだ。





すると、前国王の目の前に絶世の美女が現れ自身をムーン様の妻であるソレイユだと名乗り、お告げをした。


"妾が近々猫又の男児を連れてやってくるゆえ、男児が成人するまでソナタが面倒を見るのじゃ。



成人後王位を男児に譲り、ソナタは妾の力で生まれ変わるのじゃ。男児の子供の執事としてな。



妾の条件をクリアできるなら今ある問題を徐々に改善してやってもよいが、どうする?"



というソレイユ様の条件を全てのんだ前国王は約束を違えることなく数日後にやってきた男児を我が子のように可愛がり立派に成人させ、いつのまにか恋仲になっていた自身の娘カトレア様と結婚し魔界に平和が訪れた とか書いてあった。



(……えっ!?猫又の男児の子供ってことは、アゼリア様の子だしクロム様なのは分かったけどさ、前国王がクロム様の執事ってことは、ジークさんが前国王ってことじゃない!!なんだかただ者じゃないとは思っていたけど、そうだったの。


シエルお父様とまだ小さい頃にアゼリア様はココを平和にする為に連れて来られたのね。)
しおりを挟む

処理中です...