30 / 45
30
しおりを挟む
「俺と付き合ってください。
好きです。
いや、愛します。
愛してます!!」
―!!
胸の中がジーンと熱くなる。
こんな直球な言葉、嬉しくないはずがない。
でも、それを素直に受け取れない自分がまだいる。
それを篤紀もわかっているようで彼は俺の不安を取り除こうと言葉を足していく。
「一人で隼人が身体を元に戻そうとしていることも、知ってるよ?
でもね、傍にいさせて。
君の傍に、俺を置いてよ…。
忘れさせようとしても、忘れれるわけ、ないじゃん…」
切ないような、我慢しているような。
篤紀は、最後の言葉を、そんな表情で言っていた。
本当に、篤紀の傍に、俺がいていいのだろうか。
「…俺が、傍にいても、迷惑にならないか?」
俺の言葉に、目元を緩ませて頷く彼。
「迷惑なんて、ゼロだよ。
それより、離れて隼人が苦しんでいるのだと思ったら、俺は、そっちの方が、辛い…」
彼の手が、少し震えているのに、気が付く。
彼は俺の手を少し様子を見ながら取っている。
「…断ったりしないの?
それとも、まだ、俺から逃げようと考えてる?」
頭を振って否定をする。
もう、そんなことはしない。
「この手を振り離さないと、俺、本当に、隼人を離さないよ?」
ドクンドクンと胸が鳴る。
こんなにも、俺の心を離さない言葉を、どうして拒否することができるだろうか。
俺は、彼の手を握り返す。
「…俺の傍にいて?それだけで、俺は嬉しいから」
今だけでもいい。
この瞬間、いや、このほんのわずかの時間だけでも、俺は、彼の傍にいたいと思った。
今、良くても、いずれ俺は、篤紀から離れることになる。
それは、ちょっと考えれば気づくことだ。
彼の育った環境は、特別だ。
普通、子どもに世話係なんて、つけたりしない。
当然、俺の事を知られたら、篤紀にとっていいことはないだろう。
だから、少しだけ。
本当に少しだけ。
好きです。
いや、愛します。
愛してます!!」
―!!
胸の中がジーンと熱くなる。
こんな直球な言葉、嬉しくないはずがない。
でも、それを素直に受け取れない自分がまだいる。
それを篤紀もわかっているようで彼は俺の不安を取り除こうと言葉を足していく。
「一人で隼人が身体を元に戻そうとしていることも、知ってるよ?
でもね、傍にいさせて。
君の傍に、俺を置いてよ…。
忘れさせようとしても、忘れれるわけ、ないじゃん…」
切ないような、我慢しているような。
篤紀は、最後の言葉を、そんな表情で言っていた。
本当に、篤紀の傍に、俺がいていいのだろうか。
「…俺が、傍にいても、迷惑にならないか?」
俺の言葉に、目元を緩ませて頷く彼。
「迷惑なんて、ゼロだよ。
それより、離れて隼人が苦しんでいるのだと思ったら、俺は、そっちの方が、辛い…」
彼の手が、少し震えているのに、気が付く。
彼は俺の手を少し様子を見ながら取っている。
「…断ったりしないの?
それとも、まだ、俺から逃げようと考えてる?」
頭を振って否定をする。
もう、そんなことはしない。
「この手を振り離さないと、俺、本当に、隼人を離さないよ?」
ドクンドクンと胸が鳴る。
こんなにも、俺の心を離さない言葉を、どうして拒否することができるだろうか。
俺は、彼の手を握り返す。
「…俺の傍にいて?それだけで、俺は嬉しいから」
今だけでもいい。
この瞬間、いや、このほんのわずかの時間だけでも、俺は、彼の傍にいたいと思った。
今、良くても、いずれ俺は、篤紀から離れることになる。
それは、ちょっと考えれば気づくことだ。
彼の育った環境は、特別だ。
普通、子どもに世話係なんて、つけたりしない。
当然、俺の事を知られたら、篤紀にとっていいことはないだろう。
だから、少しだけ。
本当に少しだけ。
0
あなたにおすすめの小説
鈴木さんちの家政夫
ユキヤナギ
BL
「もし家事全般を請け負ってくれるなら、家賃はいらないよ」そう言われて鈴木家の住み込み家政夫になった智樹は、雇い主の彩葉に心惹かれていく。だが彼には、一途に想い続けている相手がいた。彩葉の恋を見守るうちに、智樹は心に芽生えた大切な気持ちに気付いていく。
【完結済】俺のモノだと言わない彼氏
竹柏凪紗
BL
「俺と付き合ってみねぇ?…まぁ、俺、彼氏いるけど」彼女に罵倒されフラれるのを寮部屋が隣のイケメン&遊び人・水島大和に目撃されてしまう。それだけでもショックなのに壁ドン状態で付き合ってみないかと迫られてしまった東山和馬。「ははは。いいねぇ。お前と付き合ったら、教室中の女子に刺されそう」と軽く受け流した。…つもりだったのに、翌日からグイグイと迫られるうえ束縛まではじまってしまい──?!
■青春BLに限定した「第1回青春×BL小説カップ」最終21位まで残ることができ感謝しかありません。応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。
君に不幸あれ。
ぽぽ
BL
家族にも見捨てられ、学校で孤独を感じていた静。
毎日が辛くて生きる意味を失いかけた彼の前に現れたのは、眩しい太陽のような青年天輝玲。
玲の存在は、静の壊れかけていた心の唯一の救いだった。
しかしある日、玲の口から聞いたある言葉で、信頼から憎悪へと変わった。
それから十年。
玲と再会を果たした静は復讐を果たそうとする。
両片思いの幼馴染
kouta
BL
密かに恋をしていた幼馴染から自分が嫌われていることを知って距離を取ろうとする受けと受けの突然の変化に気づいて苛々が止まらない攻めの両片思いから始まる物語。
くっついた後も色々とすれ違いながら最終的にはいつもイチャイチャしています。
めちゃくちゃハッピーエンドです。
《完結》僕が天使になるまで
MITARASI_
BL
命が尽きると知った遥は、恋人・翔太には秘密を抱えたまま「別れ」を選ぶ。
それは翔太の未来を守るため――。
料理のレシピ、小さなメモ、親友に託した願い。
遥が残した“天使の贈り物”の数々は、翔太の心を深く揺さぶり、やがて彼を未来へと導いていく。
涙と希望が交差する、切なくも温かい愛の物語。
刺されて始まる恋もある
神山おが屑
BL
ストーカーに困るイケメン大学生城田雪人に恋人のフリを頼まれた大学生黒川月兎、そんな雪人とデートの振りして食事に行っていたらストーカーに刺されて病院送り罪悪感からか毎日お見舞いに来る雪人、罪悪感からか毎日大学でも心配してくる雪人、罪悪感からかやたら世話をしてくる雪人、まるで本当の恋人のような距離感に戸惑う月兎そんなふたりの刺されて始まる恋の話。
勇者様への片思いを拗らせていた僕は勇者様から溺愛される
八朔バニラ
BL
蓮とリアムは共に孤児院育ちの幼馴染。
蓮とリアムは切磋琢磨しながら成長し、リアムは村の勇者として祭り上げられた。
リアムは勇者として村に入ってくる魔物退治をしていたが、だんだんと疲れが見えてきた。
ある日、蓮は何者かに誘拐されてしまい……
スパダリ勇者×ツンデレ陰陽師(忘却の術熟練者)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる