よくできました、先生

ぶんどき

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7話《しんらい》

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「……っはぁ、せんせ、」
 二人だけの室内に、淫猥な水音が響く。激しく腰を打ちつけ交わる熱に、歯止めがきかなくなっていくのがわかる。

 先生は、「酷くしてほしい」と言った。君はいつも優しいから。自分を信じてくれ、と。改めてセーフワードを取り決め、プレイの続きを再開した。
 簡単なコマンドをいくつかこなした後、徐々にエスカレートしていく要求にも先生は素直に従った。
 互いに興奮が高まれば、後は欲に身を任せるだけだった。確かに、いつもは先生に気を遣って動くよう心がけていたが、先生じきじきにあんな風に頼まれてしまっては仕方がない。
 それにしたって本能は正直だ。先生を支配したくてたまらない。自分だけのものにしたい。だから、どこにも行かないように、他の誰でも満足できないように。
「~~ぁっ、ぅぁ…じょしゅ、くん、っ」
 媚びるように腰をへこへこさせて、みっともなく僕だけを求める先生は愛おしい。
「……今は名前で、呼んでください、僕のこと、」
「ね、照さん、」
 先生のいいところを突きながら、その体に僕の存在をより強く教え込む。
「っん、つかさ、くん……っ、」
 先生がゆるんだ口を開いて僕の名前を呼ぶ。
「はい、照さんの助手の司です。あなたは今、助手である僕に犯されているんです」
「っ! んぁ…ぁ、ぁあっ、♡」
 事実をわからせるように伝えるとさらに奥が締まる。羞恥に塗れた顔をしているが身体は悦んでいるのがわかる。
「……っ、今ので興奮したんですか? は……、えっろい」
 すぐにでも食らい尽くしてしまいたくなるほど可愛らしい先生に思わず舌なめずりをする。驚くほど自分にも余裕なんてものはなかった。
「つかさくん、もっと、もっと…っ、」
「はいっ、もっと犯してあげます♡」
「ひゃ、ぅ……っ♡」
 肉と肉がぶつかり合う音ですら興奮して。もうどちらのものかわからない体液がシーツに滴りシミをつくる。
「も、イきそう、イく、いく、いかせてっ、♡」
 ねだる先生の耳元に口を寄せる。
「……は、照さん……ほら、Cum(イって)」
「っ!♡ ~~~~っぁ、ッ、♡♡」
 そのコマンドを待ちわびていたかのように蕩けた顔で、声にもならない甘い声をあげ先生は絶頂した。

「……よくできました、照さん」





「……あ、あの、」
 事後処理をしながら、多少冷静になった頭は先程までの行為を僕に思い出させる。
「ん、どうした?」
「……大丈夫ですか、体、とか」
「言っただろう、私はそれほどやわじゃない。しかし相手くらい選ぶ。……君になら、身を委ねられる、どんな姿でも曝け出せると思ったんだ」
 ふ、と先生は優しく笑った。先生のプレイの意図がようやくわかった。恐らく、僕が遠慮しないで身を委ねられるように、あえて「酷くしてほしい」なんて言ったのだろう。
「先生……」
「DomとSubのプレイは信頼関係で成り立っている、これは基本中の基本だろう?」
「……そう、ですね」
「Domである君が一方的に私を選んでいるのではない、Subである私だって君を選んだんだ。だから……これからも、よろしく頼むよ」
「……はい!」
 思わず顔がほころぶ。やっぱり先生は格好いい、尊敬すべき存在だ。僕も頑張らなければならない、先生の助手として、パートナーとして、より相応しい人間になれるように。
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