もふもふ大好き家族が聖女召喚に巻き込まれる~時空神様からの気まぐれギフト・スキル『ルーム』で家族と愛犬守ります~

鐘ケ江 しのぶ

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手土産⑥

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「優衣、ご飯前に読まんと」
「ごめんごめん」
 企画書が気になって、つらつら見てると注意される。
 夕御飯が整う。流石に天婦羅はできず。天つゆがないからね。
 貝柱を野菜と一緒にホットプレートで蒸し焼き。バター焼きと酒蒸しだ。蓋を開けると、くわあっ、いい香りっ。
 まずは、たっぷりビアンカとルージュに食べてもらう。なんせ食べれるのは2人のお陰だからね。つまみ食いしながら、せっせと焼く。
『美味しいのですッ、あ、香りと味が違うのですッ』
『本当ねッ、生でも美味しいけど、これも美味しいわッ』
 お気に召していただいて良かった。ホットプレートフル回転で、焼き上げた。あの巨大貝柱が2つ綺麗になくなる。ビアンカとルージュが落ち着いて、やっと私達も夕御飯だ。
「頂きます」
 まず、一口。
「うわっ、美味しいっ」
 貝柱は柔らかく、噛むと美味しい肉汁、じゃない、貝汁が溢れる。まあ旨味が集まってて美味しい事。バターの香りもいいが、酒蒸しもまた美味しい。
「旨かなあ」
「そうやね、ビールが進むねえ」
「酒蒸しが旨かなあ」
 晃太も母も父も好評だ。
「貝柱、後幾つね?」
 缶チューハイを飲みながら晃太に聞く。
「後、18やね」
 うーん、すぐ無くなるなあ。
『『ダンジョンダンジョンダンジョン』』
「合唱せんで、また、その内ね」
 今日帰って来たばっかりやん。
「ねえ、この貝柱、一つ炊き出しのスープに使っても良か?」
 母がビアンカとルージュに聞いている。
「貝は栄養あるけん、子供達に食べさせたいんよ」
『いいのです。一つくらい』
『そうね、また、ダンジョンに行けばたくさん手に入るから』
「行く前提かい」
 私は突っ込んだ。
 貝柱の夕御飯の後は禁断の〆だ。
 松太郎のラーメン。分かっているけど、今日だけ、今日だけ。
 お腹いっぱいと言う母まで、ラーメンを食べきってしまった。〆のラーメンマジック。
『ユイ、ユイ、無くなったのです』
『あの白い小さいのも食べたいわ』
 必死に器を咥えてアピールするビアンカとルージュ。もう、かわいかねえ。
「何杯食べるん?」
『飲み物なのです。直ぐに無くなるのです』
『おかわり欲しいわ』
 ラーメン飲み物ですか?
 まあ、良かか。2人の稼いだお金やしね。
 ラーメンをそれぞれ3人前頼んで器に入れる。
 せっかく異世界のメニュー増えたのに、これは神様に供えられないよね。豚骨は好みがあるし。
 大丈夫だぞー。
 神託来ました。
 ……………えっと、何人前?
 5人前、白い小さいのもつけてくれー。
 はいはい。
 タップタップ。
「どうしたん?」
 晃太がテーブルに並んだラーメンと一口餃子を見て聞いてくる。
「神様のたい。今、神託が来たんよ」
 慎重にラーメンをお地蔵さんの前に並べる。一口餃子もタレがこぼれないように注意して並べる。
 皆でお祈り。
 目を開けると、器は綺麗に空だった。

 小児用抗生剤・解熱剤の販売・運用について。
 目的。未成年の感染に関した第二の治療手段とする。
 最終目標。感染症に関しての小児の死亡率の減少。ユリアレーナ国民に対しては補助金を出す。その指標は納税義務を果たしていること。その納税額、割合に応じて抗生剤・解熱剤の割引を行う事で、補助金支給と同等の意味を持たせる。割引回数は、年間、そして小児の年齢に応じて変更。
 第一課題。抗生剤・解熱剤の有用性効果確認の為、治療実験を行う。対象は漢方薬で改善のない小児に対して、その保護者説明と承諾を得て行う。治療実験で配布される抗生剤・解熱剤に対しては支払い義務は発生しない。また、内服期間の経過報告をした場合は報酬を支払う。一度の配布は3日分とし、それについて報告を受けた場合、支払うのは一度まで。額は10000。

 これが父が書いた企画書の一部だ。どんどん難しくなるから、途中でやめた。酔ってるしね。
 パーカーさんと話してどうにか形にしたらしい。
 ユリアレーナ国民っていう文言は、転売の予防や、ユリアレーナの身分証の普及率を上げる目的もあるらしい。身分証の普及率は、70%弱くらいだと。何故かと言うと、身分証がなければ納税しなくていい、と言う考えがどこかにあるらしい。ただ、身分証があるだけで受けられる恩恵は大きい。まず、部屋を借りる時は必要だ。就職先も身分証がないと受けてくれない所がほとんど。後は各種サービスがある。子供達は無料の読み書き教室、日本でいう小学校に通うことができ、何かの理由で働くのが困難な時一時金みたいのももらえると。他にも色々ある。もちろん、身分証があり、納税していないとダメだけどね。
「どうかね? 企画書なんて書いたことなかけん、こんな感じやけど」
「よかっちゃない?」
「後な、薬師ギルドに話を持って行くときに、必要ならパーカーさんも同席してくれるって」
「なら、明日ギルド行った後にパーカーさんのお店に行ってみようかね。お父さんありがと」
「よかよ」
 私は企画書をアイテムボックスに大事にしまう。
 それから、指輪の鑑定もしてもらう。
 ビアンカとルージュが魔力を感じたという指輪だ。
「解毒の指輪やな。装着した者の受けた毒を即時分解。一定量解毒すると壊れる仕組みや」
「なら、私よりビアンカかルージュが着けた方が良くない? 戦うのは2人やもん」
 バンダナの結び目に着ければ良くない?
『大丈夫なのです。少々の毒なら私には効かないのです』
『私もよ』
 結局私が身に付けることに、小指サイズだ。晃太はサイズ的に合わず。
 明日は朝早くからギルドに行くので、早めに休んだ。
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