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スキルアップ⑦
「おはようございます。本日は冒険者ギルドまでご一緒します」
新しい御用聞きの冒険者パーティー『ジャカランタ』。
リーダーのジョアンさんは垂れ耳の獣人さんだ。ごつい男性で背中に斧を背負っている。本日のもう一人は丸耳の獣人さん。小柄な男性はダニーロさん。杖を持っているから魔法使いかな。『ジャカランタ』には後2人。アリソンさんとロドリゴさん。2人とも獣人さんで、男性のみのパーティーだ。
「よろしくお願いします」
「はい」
父にはジョアンさんが付き、私達にはダニーロさんが付く。
母と花、仔達に見送られてパーティーハウスを出る。
少し早めに行ったつもりだったが、既にギルド前に『ルベル・アケル』の姿が。
付いてきたダニーロさんにお礼を言って、小走りで駆け寄る。
「すみません、お待たせしました」
「いいえ、さっき着いたので」
ギルドに全員で入り、私はフォリアさんとカウンターに向かう。
予め出来上がった書類を受け取る。それから、依頼板に向かう。
何人かチラチラとみてくる。
形式的だけど、依頼書を貼り付けると、それをフォリアさんが剥がす。
それを持ち、依頼受付カウンターに戻る。
「これを受けます」
フォリアさんが依頼書を出す。受付の男性は、私達を見て察知。予めこうやって前もって話を付けて、依頼書を出すことは良くあることらしい。
「報酬の話は?」
「済んでいます」
「では」
男性は依頼書を水晶にかざす。
「では、サインと魔力を」
「「はい」」
私とフォリアさんが魔力とサインをする。
「依頼成立です。お気をつけて」
さて、いざ、冷蔵庫ダンジョンへ。
「スキップシステムなんて初めてだよ」
ドワーフのセーシャさんは盾を担ぎ直す。セーシャさんはタンクだそうだ。女性でもタンクなんているんだね。フォリアさんより実力は上なんだってさ。フォリアさんが、リーダーしているのは、セーシャさんがめんどくさいからしたくないそうで。まあ、冒険者のリーダーは、強いだけでは務まらないそうだけど。
改めて『ルベル・アケル』はメンバーは5人。
アスリート美人のフォリアさんは剣士、無属性魔法を覚醒させている。属性魔法を持たない冒険者が、この無属性魔法を覚醒させられるかが、一人前から中堅になるかならないかの差だ。サブ・リーダーのセーシャさんは、ドワーフのタンク。パーティー内の実力は一番。種族的に火・土属性、無属性魔法があると、身体強化や武器強化ばかりで発現系は全く出来ないと。武器は斧。魔法使いの獣人ブルーメさんは、火と水と風の魔法を使う。回復魔法を使う魔法剣士は、すらっとした人族のコーレンさん。そして見習いエルバちゃん。
皆さん、楽しみなようだ。
ぞろぞろと魔法陣に移動。
さ、と魔法陣のある小屋の入り口を、警備兵さんが開けてくれる。いつもありがとうございます。
開けてもらえるのに、皆さんちょっと驚いている。
魔法陣に全員乗ったのを確認。
「皆さん、はみ出さないでくださいね」
『いいみたいね。流すわよ』
確認し、ルージュが魔力を流してスキップシステムが発動。
景色が変わる。
わあ、と歓声が上がる。
初めてだからね。
ボス部屋近くのセーフティゾーンだ。
「凄いわね」
フォリアさんが驚いている。
ボス部屋には2組パーティーが並んでいる。
「こんにちは」
私は挨拶する。確認しないとね。
皆さん、ぎょっとした顔だ。ビアンカとルージュに驚いているだけだね。
「こ、こんにちは………」
一番近くの冒険者の方が返事をしてくれる。
「皆さん、ボス部屋に臨まれます?」
「あ、はい、そうです、あ、素通りどうぞ」
「いえ。私達もボス部屋に臨むので」
ボス部屋の扉は閉まっている。中に冒険者パーティーがいるんだ。確か復活時間は、1時間かからない。約2時間待ちか。
ちらり、と話し合う。
「ちょっと体を温めるために少し動きたい」
との事で、私が並んで待つことに。
「ビアンカ、ルージュ、皆さんを守ってよ」
『大丈夫なのです』
『ユイ、1人でいいの? 私が残るわよ』
「大丈夫よ。ここで何かはないやろ」
ビアンカとルージュ、晃太、『ルベル・アケル』を見送る。
私はこんなこともあるかと、アイテムボックスから折り畳み式の椅子を出し、列に並ぶ。
チラチラみられるけど、仕方ない。テイマーなのに、従魔がいないなんてね。
しかし、することない。
魔力流しても、そう長く続かない。ぼんやりし、魔力を流しを繰り返す。
しばらくして、ボス部屋の扉から開いて、中からくたびれた冒険者パーティーが。あ、ケガしてる。
「大丈夫ですか?」
慌てて立ち上がると、くたびれ冒険者は手を振る。
「ああ、はい、かすり傷ですから。素通りする方はどうぞ」
私のすぐ後ろのパーティーが、お疲れ様と会釈してボス部屋に入っていく。
出てきた冒険者パーティーはしっかり自分の足で歩いて、セーフティゾーンで休み出す。大丈夫みたいやね。
45分程でボス部屋の扉が閉まる。
先頭に並んでいた冒険者パーティーが、扉を開けて入っていき、しばらくして顔に土を付けて顔を出す。
「俺らはこれで脱出します。素通りどうぞ」
私の後ろにいた冒険者パーティーが、会釈して素通りする。
それから、しばらくして皆が帰って来る。
「お怪我は?」
「ありません。初めて支援を受けましたが、凄いですね」
フォリアさんがやや興奮している。他の皆さんもそんな感じだ。
『ユイ、お昼なのです』
『腹拵えよ』
「はいはい」
丁度お昼時だから、私達は昼食を取る。前に冒険者パーティーがいるから、まだ1時間以上待つからね。
晃太が、アイテムボックスから大皿に盛られた麦美ちゃんのパンを出す。こちらはご飯もあるけど、やはり、パンが主だからね。ちょっと多いかもしれないけど、足りないよりはいい。残ればビアンカとルージュが食べるしね。カツサンド×2、卵サンド、アボカドとエビサンド、ハムとチーズサンド×3、白身魚のフライサンド×2、あんぱん、クリームパン×3、コーンパン、カレーパン×2、メロンパン×4、ブルーベリーパン、クロワッサン、ゴマとチーズのパン×3、ウインナーロール×2。
人数分のカップも出し、リンゴジュース、ストレートティーが入ったピッチャーも出す。
「あの、ミズサワさん、これは?」
出てきたパンの山に、戸惑う皆さん。
「はい、賄いですよ。さ、食べて栄養付けてください」
「え、これ、賄い?」
セーシャさんが言うが、どうぞと再度勧める。
「食べないと、ビアンカとルージュが狙いますよ」
「「「「「頂きます」」」」」
ぱくり。
「わあ、パンが柔らかいし、このお肉が美味しい」
フォリアさんがカツサンドを一口食べて、歓声を上げる。
「これならいくらでも入るよッ」
セーシャさんは豪快にウインナーロールにかぶりつく。
「まさかダンジョン内でエビが食べれるなんて」
ブルーメさんはアボカドとエビサンドに感動している。
「これ魚? 全然臭みがないわ。この白いソースがとっても美味しい」
コーレンさんは白身魚のフライサンドに、舌鼓を打つ。
「美味しいっ、卵、美味しいっ」
エルバちゃんは卵サンドに、必死にかぶりついている。
ビアンカとルージュにも、大量のパンとリンゴジュース。私は卵サンドと明太子バケット。晃太はカツサンドとカレーパンとあんぱん。
視線を感じる。振り返ると、ボス部屋に並んでいる冒険者パーティーの皆さんが凝視してきている。
気にしないでおこう。
残るかな、と思ってたけど、綺麗になくなった。セーシャさんがすごく食べる。晃太の軽く倍は食べていた。
「驚いたかい? ドワーフは基本的に大食漢なんだよ。しっかし、この中に入っているソース、絶品だね」
カレーパンを2口で食べてるよ。
「ミズサワさん、こんなにたくさんのパン、お金がかかったのでは?」
フォリアさんが心配しているが、これくらいしないとね。わざわざボス部屋に臨んで頂くのだから。
「気にしないでください。こちらから言い出した事ですから。母の手作りなんですよ」
ごまかす。どこで買った? て、聞かれたらまずいからね。
私の明太子バケットはルージュが食べたいわ、と言って来たので、半分にしたら、ビアンカまで来て、二つになった明太子バケットをぱくり。卵サンドだけでは足りない。結局、晃太があんぱんを半分くれた。
食後休憩だ。魔力回復に勤める。魔力はじっとしていても回復するが、食事をすると少し回復率が上がる。
私達の前の冒険者パーティーが、脱出する旨を告げて、50分後、いよいよ我々の番となる。
新しい御用聞きの冒険者パーティー『ジャカランタ』。
リーダーのジョアンさんは垂れ耳の獣人さんだ。ごつい男性で背中に斧を背負っている。本日のもう一人は丸耳の獣人さん。小柄な男性はダニーロさん。杖を持っているから魔法使いかな。『ジャカランタ』には後2人。アリソンさんとロドリゴさん。2人とも獣人さんで、男性のみのパーティーだ。
「よろしくお願いします」
「はい」
父にはジョアンさんが付き、私達にはダニーロさんが付く。
母と花、仔達に見送られてパーティーハウスを出る。
少し早めに行ったつもりだったが、既にギルド前に『ルベル・アケル』の姿が。
付いてきたダニーロさんにお礼を言って、小走りで駆け寄る。
「すみません、お待たせしました」
「いいえ、さっき着いたので」
ギルドに全員で入り、私はフォリアさんとカウンターに向かう。
予め出来上がった書類を受け取る。それから、依頼板に向かう。
何人かチラチラとみてくる。
形式的だけど、依頼書を貼り付けると、それをフォリアさんが剥がす。
それを持ち、依頼受付カウンターに戻る。
「これを受けます」
フォリアさんが依頼書を出す。受付の男性は、私達を見て察知。予めこうやって前もって話を付けて、依頼書を出すことは良くあることらしい。
「報酬の話は?」
「済んでいます」
「では」
男性は依頼書を水晶にかざす。
「では、サインと魔力を」
「「はい」」
私とフォリアさんが魔力とサインをする。
「依頼成立です。お気をつけて」
さて、いざ、冷蔵庫ダンジョンへ。
「スキップシステムなんて初めてだよ」
ドワーフのセーシャさんは盾を担ぎ直す。セーシャさんはタンクだそうだ。女性でもタンクなんているんだね。フォリアさんより実力は上なんだってさ。フォリアさんが、リーダーしているのは、セーシャさんがめんどくさいからしたくないそうで。まあ、冒険者のリーダーは、強いだけでは務まらないそうだけど。
改めて『ルベル・アケル』はメンバーは5人。
アスリート美人のフォリアさんは剣士、無属性魔法を覚醒させている。属性魔法を持たない冒険者が、この無属性魔法を覚醒させられるかが、一人前から中堅になるかならないかの差だ。サブ・リーダーのセーシャさんは、ドワーフのタンク。パーティー内の実力は一番。種族的に火・土属性、無属性魔法があると、身体強化や武器強化ばかりで発現系は全く出来ないと。武器は斧。魔法使いの獣人ブルーメさんは、火と水と風の魔法を使う。回復魔法を使う魔法剣士は、すらっとした人族のコーレンさん。そして見習いエルバちゃん。
皆さん、楽しみなようだ。
ぞろぞろと魔法陣に移動。
さ、と魔法陣のある小屋の入り口を、警備兵さんが開けてくれる。いつもありがとうございます。
開けてもらえるのに、皆さんちょっと驚いている。
魔法陣に全員乗ったのを確認。
「皆さん、はみ出さないでくださいね」
『いいみたいね。流すわよ』
確認し、ルージュが魔力を流してスキップシステムが発動。
景色が変わる。
わあ、と歓声が上がる。
初めてだからね。
ボス部屋近くのセーフティゾーンだ。
「凄いわね」
フォリアさんが驚いている。
ボス部屋には2組パーティーが並んでいる。
「こんにちは」
私は挨拶する。確認しないとね。
皆さん、ぎょっとした顔だ。ビアンカとルージュに驚いているだけだね。
「こ、こんにちは………」
一番近くの冒険者の方が返事をしてくれる。
「皆さん、ボス部屋に臨まれます?」
「あ、はい、そうです、あ、素通りどうぞ」
「いえ。私達もボス部屋に臨むので」
ボス部屋の扉は閉まっている。中に冒険者パーティーがいるんだ。確か復活時間は、1時間かからない。約2時間待ちか。
ちらり、と話し合う。
「ちょっと体を温めるために少し動きたい」
との事で、私が並んで待つことに。
「ビアンカ、ルージュ、皆さんを守ってよ」
『大丈夫なのです』
『ユイ、1人でいいの? 私が残るわよ』
「大丈夫よ。ここで何かはないやろ」
ビアンカとルージュ、晃太、『ルベル・アケル』を見送る。
私はこんなこともあるかと、アイテムボックスから折り畳み式の椅子を出し、列に並ぶ。
チラチラみられるけど、仕方ない。テイマーなのに、従魔がいないなんてね。
しかし、することない。
魔力流しても、そう長く続かない。ぼんやりし、魔力を流しを繰り返す。
しばらくして、ボス部屋の扉から開いて、中からくたびれた冒険者パーティーが。あ、ケガしてる。
「大丈夫ですか?」
慌てて立ち上がると、くたびれ冒険者は手を振る。
「ああ、はい、かすり傷ですから。素通りする方はどうぞ」
私のすぐ後ろのパーティーが、お疲れ様と会釈してボス部屋に入っていく。
出てきた冒険者パーティーはしっかり自分の足で歩いて、セーフティゾーンで休み出す。大丈夫みたいやね。
45分程でボス部屋の扉が閉まる。
先頭に並んでいた冒険者パーティーが、扉を開けて入っていき、しばらくして顔に土を付けて顔を出す。
「俺らはこれで脱出します。素通りどうぞ」
私の後ろにいた冒険者パーティーが、会釈して素通りする。
それから、しばらくして皆が帰って来る。
「お怪我は?」
「ありません。初めて支援を受けましたが、凄いですね」
フォリアさんがやや興奮している。他の皆さんもそんな感じだ。
『ユイ、お昼なのです』
『腹拵えよ』
「はいはい」
丁度お昼時だから、私達は昼食を取る。前に冒険者パーティーがいるから、まだ1時間以上待つからね。
晃太が、アイテムボックスから大皿に盛られた麦美ちゃんのパンを出す。こちらはご飯もあるけど、やはり、パンが主だからね。ちょっと多いかもしれないけど、足りないよりはいい。残ればビアンカとルージュが食べるしね。カツサンド×2、卵サンド、アボカドとエビサンド、ハムとチーズサンド×3、白身魚のフライサンド×2、あんぱん、クリームパン×3、コーンパン、カレーパン×2、メロンパン×4、ブルーベリーパン、クロワッサン、ゴマとチーズのパン×3、ウインナーロール×2。
人数分のカップも出し、リンゴジュース、ストレートティーが入ったピッチャーも出す。
「あの、ミズサワさん、これは?」
出てきたパンの山に、戸惑う皆さん。
「はい、賄いですよ。さ、食べて栄養付けてください」
「え、これ、賄い?」
セーシャさんが言うが、どうぞと再度勧める。
「食べないと、ビアンカとルージュが狙いますよ」
「「「「「頂きます」」」」」
ぱくり。
「わあ、パンが柔らかいし、このお肉が美味しい」
フォリアさんがカツサンドを一口食べて、歓声を上げる。
「これならいくらでも入るよッ」
セーシャさんは豪快にウインナーロールにかぶりつく。
「まさかダンジョン内でエビが食べれるなんて」
ブルーメさんはアボカドとエビサンドに感動している。
「これ魚? 全然臭みがないわ。この白いソースがとっても美味しい」
コーレンさんは白身魚のフライサンドに、舌鼓を打つ。
「美味しいっ、卵、美味しいっ」
エルバちゃんは卵サンドに、必死にかぶりついている。
ビアンカとルージュにも、大量のパンとリンゴジュース。私は卵サンドと明太子バケット。晃太はカツサンドとカレーパンとあんぱん。
視線を感じる。振り返ると、ボス部屋に並んでいる冒険者パーティーの皆さんが凝視してきている。
気にしないでおこう。
残るかな、と思ってたけど、綺麗になくなった。セーシャさんがすごく食べる。晃太の軽く倍は食べていた。
「驚いたかい? ドワーフは基本的に大食漢なんだよ。しっかし、この中に入っているソース、絶品だね」
カレーパンを2口で食べてるよ。
「ミズサワさん、こんなにたくさんのパン、お金がかかったのでは?」
フォリアさんが心配しているが、これくらいしないとね。わざわざボス部屋に臨んで頂くのだから。
「気にしないでください。こちらから言い出した事ですから。母の手作りなんですよ」
ごまかす。どこで買った? て、聞かれたらまずいからね。
私の明太子バケットはルージュが食べたいわ、と言って来たので、半分にしたら、ビアンカまで来て、二つになった明太子バケットをぱくり。卵サンドだけでは足りない。結局、晃太があんぱんを半分くれた。
食後休憩だ。魔力回復に勤める。魔力はじっとしていても回復するが、食事をすると少し回復率が上がる。
私達の前の冒険者パーティーが、脱出する旨を告げて、50分後、いよいよ我々の番となる。
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