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スキルアップ⑨
いよいよ本日最後のボス部屋。と、いっても待っていただけで、本日二回目のボス部屋だ。
時間を見たら15:43。
ボス部屋挑んで、ドロップ品拾ったら時間かかるからね。
『私が開けるのです』
『お願いね』
ルンルンの2人。
晃太も回復したし、皆で扉の前に。
フォリアさんが遠慮がちに聞いてくる。
「あの援護は?」
「あ、大丈夫ですよ。逆に危ないですからね。皆さん、ちょっと下がりましょうか、危ないですから」
「はあ」
私達はビアンカとルージュを残し一歩下がる。
それをみて、並んでいた冒険者まで一歩下がる。
『戦闘モード 火炎姫(フレアジャンヌ)』
ルージュの白い毛並みに赤い薔薇の模様が浮かぶ。本日はそれですか。
「凄いっ」
「綺麗っ」
「おーっ」
歓声が上がり、私の鼻が伸びる。
ビアンカが扉を押し開けて、ルージュが弾丸のように飛び込み。
ズドドドドドドガーンッ
ドカァァァァンッ
ドカァァァァンッ
いつもの爆音。
そして訪れる沈黙。
どんなもんだい、うちのルージュはすごかのよ。ビアンカもだけどね。
振り返ると、晃太以外は口を開けて、ポカーン、みたいな顔だ。
あ、こうなりますね、普通はね。はい。
『終わったわ』
ルージュがトコトコ出てくる。
「お疲れ様、晃太、お茶ば」
「ん」
「皆さん、私ドロップ品回収してきますので」
「あ、はい、どうぞ」
呆然と見送ってくれる皆さん。
私はボス部屋に入る。相変わらずすごかなあ。私は腰のマジックバッグから籠を出して、せっせと回収。なるだけ同じのを同じ籠に入れて、と。
「あのユイさん、お手伝いしますよ」
フォリアさんからありがたい申し出があり、お願いした。籠を渡して、手分けして拾ってくれる。
「しかし、凄い数だね」
セーシャさんが牛乳瓶を慎重に籠に詰めながら呟く。
「ねえ、なんでこんなに沢山になるの?」
エルバちゃんは生クリームの瓶だ。
「バカだね、レベルの差が大きいからだよ。レベルが高いのが開けると、ボス部屋の魔物の数が多くなるって聞いたろ」
「だけど、多すぎじゃない」
「おバカ。それだけ差があるってことだよ。ムダ口叩かないでさっさとしな」
「はーい」
フォリアさん達が手伝ってくれたので、早く終わった。
最後に出てきた宝箱。ルージュがチェック。
『罠はないわ』
「ありがとう、さて」
開けると、お馴染みのビロードの箱。私は開けずにそのままフォリアさんに渡す。そういう依頼内容だしね。
戸惑いの表情のフォリアさんが受け取り、ビロードの箱を開ける。
「まあ」
「これは凄いね」
「素敵」
「た、高そうよ」
「きれーい」
口々に感想が飛び出してくる。
私も見せて貰った。綺麗な銀色の蝶のブローチだ。羽の部分には小さな宝石が散りばめられている。まあ、綺麗。
「あのユイさん、これは流石に受け取れませんよ」
フォリアさんが返そうとしてくるが、私は拒否。
「そういう依頼だったはずですよ。私達はこのドロップ品だけで十分なんですから」
と、言って押し返す。
なんとか受け取ってくれた。
それから並んでいた冒険者パーティーに、脱出の旨を告げて、脱出用魔法陣に乗る。
こうして初日が終わった。
金曜日が、やって来た。
スライム部屋だ。
ご機嫌の元気とコハクを宥めながら、ボス部屋の前に。
「今日はドロップ品回収だけになりますが、お願いします」
「これくらい当然です」
「毎日あんなご馳走食わして貰ってるんだ。これくらいしないと罰当たりだよ」
「ユイさんのお母さん、本当にお料理上手なんですね」
「そこらのレストランに負けてませんよ。お店出さないんですか?」
「私、あの卵の挟んだパン好き」
賄いが大好評だ。
あれから蒼空のサンドイッチ、JOY-Pのカツ丼、さくら庵のとろとろ親子丼を出した。大好評だ。
程なくして順番が。
『じゃあ、開けるわね』
「わんわんっ」
「にゃー、にゃー」
興奮気味の元気とコハク。晃太が支援魔法をかける。
ルージュが開けると、ビー玉みたいに飛び込んでいく。私達も続く。そして響く『ルベル・アケル』の悲鳴。
分かりますよ、目茶苦茶多いもんね。
スライムの海の中、元気とコハクは弾くように走り回る。
『コハク、元気とは少し離れて動きなさい。雷が当たってしまうわよ』
「にゃーっ」
当の元気は、パチパチさせながら走り回る。スライムが弾け飛んでいく。
『そうなのです。爪で押せば簡単なのですよ』
『ヒスイ、ちゃんと狙って腕を振り下ろしなさい』
ビアンカとルージュの指導で、ルリとクリス、ヒスイもプチプチしている。
よし、私もプチプチ。
程なくして、スライム達が融合し、王冠スライムに。
「わんわんっ」
「にゃー、にゃー」
果敢に攻める元気とコハク。
おお、前まではぽよんと弾かれていたのに、元気の帯電している雷が、王冠スライムの一部を弾き、コハクの爪がバリバリとえぐる。コハクは爪研ぎしているだけどね。
『元気、おもいっきりしていいのですよ』
「わんっ」
ビアンカの言葉に、元気は、んーっ、として、一発。
「わんっ」
バリィィィッ
王冠スライムの体の半分近くが吹き飛ぶ。
おお、すごかあっ。
だけど、それで元気はパタリ。え?
『魔力枯渇したのです』
呑気なビアンカ。
「きゃーっ、元気ーっ」
パタリとした元気に、王冠スライムが残った体で押し潰そうとしている。私は武器用のフライパンを抜く。
「晃太っ」
「はい、アップっ」
私はフライパンで王冠一撃。
どんなもんだい。もう1体の王冠スライムは、ビアンカの鼻息で一撃で終わった。
それから残ったスライムをプチプチ。
全てのスライムのプチプチが終わり、スライムコアを拾う。フォリアさん達がいてくれたから、ずいぶん早く終わった。宝箱が出てきたが、フォリアさん達はこれだけは拒否。中身は解毒と魔力回復ポーションだった。引き取りだ。
パタリ、とした元気は呑気に寝息立ててるので、バギーにのせて、ボス部屋を出る。ものすごく見られたけどね。
「ねえ、スライム部屋ってあんなに出たっけ?」
エルバちゃんがフォリアさんとセーシャさんに確認。
「レベル差、レベルの差が有りすぎなんだよ」
「そうそう、格が違うんだよ。格が」
視線を合わせず答える2人。
まあ、うちのビアンカとルージュはレベル500越えてますからね。仕方のない差だね。
時間を見たら15:43。
ボス部屋挑んで、ドロップ品拾ったら時間かかるからね。
『私が開けるのです』
『お願いね』
ルンルンの2人。
晃太も回復したし、皆で扉の前に。
フォリアさんが遠慮がちに聞いてくる。
「あの援護は?」
「あ、大丈夫ですよ。逆に危ないですからね。皆さん、ちょっと下がりましょうか、危ないですから」
「はあ」
私達はビアンカとルージュを残し一歩下がる。
それをみて、並んでいた冒険者まで一歩下がる。
『戦闘モード 火炎姫(フレアジャンヌ)』
ルージュの白い毛並みに赤い薔薇の模様が浮かぶ。本日はそれですか。
「凄いっ」
「綺麗っ」
「おーっ」
歓声が上がり、私の鼻が伸びる。
ビアンカが扉を押し開けて、ルージュが弾丸のように飛び込み。
ズドドドドドドガーンッ
ドカァァァァンッ
ドカァァァァンッ
いつもの爆音。
そして訪れる沈黙。
どんなもんだい、うちのルージュはすごかのよ。ビアンカもだけどね。
振り返ると、晃太以外は口を開けて、ポカーン、みたいな顔だ。
あ、こうなりますね、普通はね。はい。
『終わったわ』
ルージュがトコトコ出てくる。
「お疲れ様、晃太、お茶ば」
「ん」
「皆さん、私ドロップ品回収してきますので」
「あ、はい、どうぞ」
呆然と見送ってくれる皆さん。
私はボス部屋に入る。相変わらずすごかなあ。私は腰のマジックバッグから籠を出して、せっせと回収。なるだけ同じのを同じ籠に入れて、と。
「あのユイさん、お手伝いしますよ」
フォリアさんからありがたい申し出があり、お願いした。籠を渡して、手分けして拾ってくれる。
「しかし、凄い数だね」
セーシャさんが牛乳瓶を慎重に籠に詰めながら呟く。
「ねえ、なんでこんなに沢山になるの?」
エルバちゃんは生クリームの瓶だ。
「バカだね、レベルの差が大きいからだよ。レベルが高いのが開けると、ボス部屋の魔物の数が多くなるって聞いたろ」
「だけど、多すぎじゃない」
「おバカ。それだけ差があるってことだよ。ムダ口叩かないでさっさとしな」
「はーい」
フォリアさん達が手伝ってくれたので、早く終わった。
最後に出てきた宝箱。ルージュがチェック。
『罠はないわ』
「ありがとう、さて」
開けると、お馴染みのビロードの箱。私は開けずにそのままフォリアさんに渡す。そういう依頼内容だしね。
戸惑いの表情のフォリアさんが受け取り、ビロードの箱を開ける。
「まあ」
「これは凄いね」
「素敵」
「た、高そうよ」
「きれーい」
口々に感想が飛び出してくる。
私も見せて貰った。綺麗な銀色の蝶のブローチだ。羽の部分には小さな宝石が散りばめられている。まあ、綺麗。
「あのユイさん、これは流石に受け取れませんよ」
フォリアさんが返そうとしてくるが、私は拒否。
「そういう依頼だったはずですよ。私達はこのドロップ品だけで十分なんですから」
と、言って押し返す。
なんとか受け取ってくれた。
それから並んでいた冒険者パーティーに、脱出の旨を告げて、脱出用魔法陣に乗る。
こうして初日が終わった。
金曜日が、やって来た。
スライム部屋だ。
ご機嫌の元気とコハクを宥めながら、ボス部屋の前に。
「今日はドロップ品回収だけになりますが、お願いします」
「これくらい当然です」
「毎日あんなご馳走食わして貰ってるんだ。これくらいしないと罰当たりだよ」
「ユイさんのお母さん、本当にお料理上手なんですね」
「そこらのレストランに負けてませんよ。お店出さないんですか?」
「私、あの卵の挟んだパン好き」
賄いが大好評だ。
あれから蒼空のサンドイッチ、JOY-Pのカツ丼、さくら庵のとろとろ親子丼を出した。大好評だ。
程なくして順番が。
『じゃあ、開けるわね』
「わんわんっ」
「にゃー、にゃー」
興奮気味の元気とコハク。晃太が支援魔法をかける。
ルージュが開けると、ビー玉みたいに飛び込んでいく。私達も続く。そして響く『ルベル・アケル』の悲鳴。
分かりますよ、目茶苦茶多いもんね。
スライムの海の中、元気とコハクは弾くように走り回る。
『コハク、元気とは少し離れて動きなさい。雷が当たってしまうわよ』
「にゃーっ」
当の元気は、パチパチさせながら走り回る。スライムが弾け飛んでいく。
『そうなのです。爪で押せば簡単なのですよ』
『ヒスイ、ちゃんと狙って腕を振り下ろしなさい』
ビアンカとルージュの指導で、ルリとクリス、ヒスイもプチプチしている。
よし、私もプチプチ。
程なくして、スライム達が融合し、王冠スライムに。
「わんわんっ」
「にゃー、にゃー」
果敢に攻める元気とコハク。
おお、前まではぽよんと弾かれていたのに、元気の帯電している雷が、王冠スライムの一部を弾き、コハクの爪がバリバリとえぐる。コハクは爪研ぎしているだけどね。
『元気、おもいっきりしていいのですよ』
「わんっ」
ビアンカの言葉に、元気は、んーっ、として、一発。
「わんっ」
バリィィィッ
王冠スライムの体の半分近くが吹き飛ぶ。
おお、すごかあっ。
だけど、それで元気はパタリ。え?
『魔力枯渇したのです』
呑気なビアンカ。
「きゃーっ、元気ーっ」
パタリとした元気に、王冠スライムが残った体で押し潰そうとしている。私は武器用のフライパンを抜く。
「晃太っ」
「はい、アップっ」
私はフライパンで王冠一撃。
どんなもんだい。もう1体の王冠スライムは、ビアンカの鼻息で一撃で終わった。
それから残ったスライムをプチプチ。
全てのスライムのプチプチが終わり、スライムコアを拾う。フォリアさん達がいてくれたから、ずいぶん早く終わった。宝箱が出てきたが、フォリアさん達はこれだけは拒否。中身は解毒と魔力回復ポーションだった。引き取りだ。
パタリ、とした元気は呑気に寝息立ててるので、バギーにのせて、ボス部屋を出る。ものすごく見られたけどね。
「ねえ、スライム部屋ってあんなに出たっけ?」
エルバちゃんがフォリアさんとセーシャさんに確認。
「レベル差、レベルの差が有りすぎなんだよ」
「そうそう、格が違うんだよ。格が」
視線を合わせず答える2人。
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