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首都へ③
次の日の朝。
サブ・ドアを開けて、両親と花を誘導。
「クゥンクゥンクゥーン」
花が牛蒡の様な尻尾を振って、ぽちゃぽちゃお腹を出す。あはははははん、毎朝だけどかわいかあっ。
「なんね、広くなっとうね」
「そやなあ」
ルームや中庭を見て驚いている。
「実は昨日ね」
昨日の出来事を話す。
「新しいサブ・ドアもあるし。お父さん、鑑定ばして」
「ん」
父がサブ・ドアをチェック始める。母は朝御飯の準備を始める。
「んー。元々あるサブ・ドアとは変わらんな」
「私しか開けられん?」
「そうやな」
んー、どうしようかな。とりあえず保留や。
神棚にもへじ生活の個包装のお菓子と、青リンゴとネーブル、オレンジジュースと牛乳を並べる。
「神様、今日もお見守りください」
お祈り。
目を開けると、きれいになくなっていた。
ビアンカとルージュには、ご飯と焼き鯖、目玉焼き。ノワールには野菜たっぷり朝御飯を準備する。
私達はご飯とワカメと椎茸の味噌汁、焼き鯖の朝御飯だ。父は鮭フレーク、晃太は納豆、私と母は海苔。
朝御飯を済ませて、先に父だけマーファに戻りお弁当を持ち出勤。現在父には指名依頼が来ている。現在、マーファに給食センター的なのが建設中。父は孤児院の台所の魔道具を設計した腕を買われて、新しい魔道具の設計を任されている。なので、よくファベルさんの工房に、打ち合わせやら、なんやらで通っている。
残った私達は手早く片付ける。終わって、母が花を連れてマーファに戻る。
そして、ルームを出て、ノワールに馬車を繋げていざ出発。
いくつもの馬車を追い抜き、すれ違いながら、ノワールの馬車は爆走する。
順調だけど、内心焦りながら、過ぎていく景色を見ることなく、ノワールの進む先を見る。
そして、ディラを抜けて4日目に、ユリアレーナ王国首都サエーキ。
パーカーさんが、一度は見た方がと言った白亜の城が、遠目でも分かる。恐らく荘厳な城なんだろう。今は呑気に観光なんて出来ないし、気分にもなれない。
首都もぐるりと城壁に囲まれ、周りは河と畑が広がっている。
「ノワール、スピード落として」
「ブヒヒヒンッ」
ノワールは私の指示に従い、徐々にスピードを落とす。
ゆっくりなスピードになり、城門の列の最後尾に並ぶ。
私達の前に並んでいる人達にご挨拶する。ビアンカとルージュに、皆さんドン引きしていた。
「あれ、まさか、噂のテイマーか?」
「え? まじ? まじで?」
「すげえ、でけえぇ、触りてえぇ」
こそこそと護衛の冒険者の皆さんが話してる、聞こえてますよ。緊張したリーダーさんらしき男性が挨拶してきたので、私達も改めて挨拶する。
「お疲れ様ノワール。ありがとうね、頑張ってくれて。晃太、ノワールに水ば。ビアンカとルージュもいるよね。お茶ば出して」
「ん」
晃太がお茶や水の入った器を出す。
さて、後は馬車の中にいた仔達を確認。寝てるがな。よかか。
何時くらいまで待つかな?
スカイランでも結構待ったし。首都に入ったら、まずギルドに行って到着報告して、商人ギルドでタージェルさんからもらった手紙だして、コーリナ商会と連絡とってもらって、それから宿を探す。
すぐに商会に行けるといいけど。タージェルさんの話だと、1日、2日は待つってことだし。でも、私達かなり早く着いたから、向こうの受け入れもあるし。うーん、もっと待たされるかな? エマちゃん達、ちゃんと治療が効いているかな? ちゃんとご飯食べれているかな? 出来れば、明日にでも受け入れに行きたい。
あ、サエキ様にも時間あったらご挨拶をしないと。いや、サエキ様はお忙しいはず、いきなり会えるわけないか。
『ユイ、こちらに来るのです』
『害意はないけど、警戒心が高いわね』
「ん? 誰やろ?」
私が覗くと、城門からぞろぞろと出てきたのは、鎧兜を纏った一団。なんやなんや?
「赤騎士団だ」
「赤?」
前に並んでいた冒険者の人達が呟く。
「首都の騎士団。つまり、王国所属の騎士団は、役割をマントでわけているんですよ」
冒険者のリーダーさんが説明してくれる。
「白が王族や王城の警備。青が首都の警備、赤が最大騎士員がいて、遠征や他の騎士団の補助やらなんでもしますよ。赤が一番機動力がありますね。珍しいのは黒騎士団ですよ、テイマー部隊です」
「へー」
テイマー部隊とな。
赤いマントの一団はぞろぞろこちらに向かって来る。
「今から、出勤ですかね」
「いやあ、違うと思いますよ」
冒険者のリーダーさんが首を傾げる。
「わいらやない? ギルドから連絡行っとるやろうし」
晃太も覗き込みながら言う。
ああ、そうかも知れない。
なんて思っていると、赤いマントを翻しながら進む。並んでいる人達が振り返る。
『私達に向かっているのです』
『そうね。意識は私達に向いているわ』
「ああ、やっぱり」
話していると、赤いマントを翻しながら、騎士団が私達の前で、ザッ、と止まる。
うわあ、すごい圧迫感。
『ユイ、心配ないのです』
『強いのが一匹いるけど。問題ないわ、私達で止められるわ』
「やめて」
だから、何を? 息の根?
先頭の騎士が、私達の前まで来て、兜を外す。40くらいの黒髪の男性だ。鋭い目で、まるで強面警察官みたいな感じ。
「テイマーのミズサワ殿で宜しいでしょうか?」
丁寧だけど、圧迫感が。する、とビアンカとルージュが前に出る。すると、後ろの騎士団の人達が身構える。
「ビアンカ、ルージュ、大丈夫やけん。はい、私がミズサワです」
私は一歩前に出る。
「私は赤騎士団准将、オスヴァルト・ウルガーと申します。大勢で押し掛け、驚かれたでしょう、大変失礼しました」
胸に手を当て、お辞儀する姿のかっこいいこと。流石、騎士様、みたいな。
「マーファよりこちらにいらっしゃると連絡を受けております。我々がミズサワ殿をご案内いたしますので、さあ、どうぞ。城門前で確認させていただきます」
「え、でも」
私達は列の最後尾で、本当にさっき到着したのに。
「ミズサワ殿はAランクですよね? Aランクなら、優先的に城門を抜けられますよ。ご存知ありません?」
「聞いていますけど」
リティアさんから聞いてはいるけど。流石に申し訳ない。ずっと並んで待っている人達がいるのに。
そう思うと、前に並んでいた人達が、揃ってどうぞどうぞみたいな姿勢になる。お笑いみたいな動作だね。い、いいのかな?
「さあ、参りましょう。それとも2時間近く待たれますか?」
「お願いします」
私は現金にもお願いすることに。更にどうぞどうぞもされたので、ぺこりして前を通る。
私はノワールの手綱を持ち、オスヴァルトさんの後に続く。
「お手数をおかけします」
「いいえ。我々の職務ですから」
首都には黒騎士団というテイマー部隊があるため、従魔は他の街に比べて身近だけど、やはりビアンカやルージュみたいな上位魔物は刺激になると。のしのし歩いて事情を知らない一般人がパニックになったら、けが人が出たら大変だしね。それで赤騎士団の人達が周りを固めて、大丈夫ですよ、みたいな体裁を取りたいと。なら、黒騎士団の方でも、よさそうだと思ったけど、テイマー部隊の従魔達が落ち着かないそうで。原因は、多分、うちのビアンカとルージュかなあ?
行列から色々みられるけど、すみません。
城門前に到着。城門前に待機している警備の偉い感じの人が出てきた。
「では、これは形式上ですが、ギルドカードの確認を」
「はい」
オスヴァルトさんに言われて、私と晃太はそれぞれのギルドカードを提示する。
警備の人が確認。
「はい。従魔はこの3体だけですか?」
「いえ。馬車の中で子供達が寝てます」
「確認しても?」
「はい、どうぞ」
私は馬車のドアを開ける。
目の前に、元気が男の子全開で寝ている。ちょっと元気君や、恥ずかしいんですけど。
ドアが開いて、ルリやクリス、コハク、ヒスイが起きる。
「はい、確認しました」
私はドアを閉めるが、中からわんわん、にゃんにゃん。
仕方なく開けて、コハクにリード装着。ルリとクリス、ヒスイはそれぞれの母親にぴったり張り付く。元気は寝てる。
「首都サエーキに、ようこそミズサワ様」
そう言って、警備の人が道を開けてくれた。
サブ・ドアを開けて、両親と花を誘導。
「クゥンクゥンクゥーン」
花が牛蒡の様な尻尾を振って、ぽちゃぽちゃお腹を出す。あはははははん、毎朝だけどかわいかあっ。
「なんね、広くなっとうね」
「そやなあ」
ルームや中庭を見て驚いている。
「実は昨日ね」
昨日の出来事を話す。
「新しいサブ・ドアもあるし。お父さん、鑑定ばして」
「ん」
父がサブ・ドアをチェック始める。母は朝御飯の準備を始める。
「んー。元々あるサブ・ドアとは変わらんな」
「私しか開けられん?」
「そうやな」
んー、どうしようかな。とりあえず保留や。
神棚にもへじ生活の個包装のお菓子と、青リンゴとネーブル、オレンジジュースと牛乳を並べる。
「神様、今日もお見守りください」
お祈り。
目を開けると、きれいになくなっていた。
ビアンカとルージュには、ご飯と焼き鯖、目玉焼き。ノワールには野菜たっぷり朝御飯を準備する。
私達はご飯とワカメと椎茸の味噌汁、焼き鯖の朝御飯だ。父は鮭フレーク、晃太は納豆、私と母は海苔。
朝御飯を済ませて、先に父だけマーファに戻りお弁当を持ち出勤。現在父には指名依頼が来ている。現在、マーファに給食センター的なのが建設中。父は孤児院の台所の魔道具を設計した腕を買われて、新しい魔道具の設計を任されている。なので、よくファベルさんの工房に、打ち合わせやら、なんやらで通っている。
残った私達は手早く片付ける。終わって、母が花を連れてマーファに戻る。
そして、ルームを出て、ノワールに馬車を繋げていざ出発。
いくつもの馬車を追い抜き、すれ違いながら、ノワールの馬車は爆走する。
順調だけど、内心焦りながら、過ぎていく景色を見ることなく、ノワールの進む先を見る。
そして、ディラを抜けて4日目に、ユリアレーナ王国首都サエーキ。
パーカーさんが、一度は見た方がと言った白亜の城が、遠目でも分かる。恐らく荘厳な城なんだろう。今は呑気に観光なんて出来ないし、気分にもなれない。
首都もぐるりと城壁に囲まれ、周りは河と畑が広がっている。
「ノワール、スピード落として」
「ブヒヒヒンッ」
ノワールは私の指示に従い、徐々にスピードを落とす。
ゆっくりなスピードになり、城門の列の最後尾に並ぶ。
私達の前に並んでいる人達にご挨拶する。ビアンカとルージュに、皆さんドン引きしていた。
「あれ、まさか、噂のテイマーか?」
「え? まじ? まじで?」
「すげえ、でけえぇ、触りてえぇ」
こそこそと護衛の冒険者の皆さんが話してる、聞こえてますよ。緊張したリーダーさんらしき男性が挨拶してきたので、私達も改めて挨拶する。
「お疲れ様ノワール。ありがとうね、頑張ってくれて。晃太、ノワールに水ば。ビアンカとルージュもいるよね。お茶ば出して」
「ん」
晃太がお茶や水の入った器を出す。
さて、後は馬車の中にいた仔達を確認。寝てるがな。よかか。
何時くらいまで待つかな?
スカイランでも結構待ったし。首都に入ったら、まずギルドに行って到着報告して、商人ギルドでタージェルさんからもらった手紙だして、コーリナ商会と連絡とってもらって、それから宿を探す。
すぐに商会に行けるといいけど。タージェルさんの話だと、1日、2日は待つってことだし。でも、私達かなり早く着いたから、向こうの受け入れもあるし。うーん、もっと待たされるかな? エマちゃん達、ちゃんと治療が効いているかな? ちゃんとご飯食べれているかな? 出来れば、明日にでも受け入れに行きたい。
あ、サエキ様にも時間あったらご挨拶をしないと。いや、サエキ様はお忙しいはず、いきなり会えるわけないか。
『ユイ、こちらに来るのです』
『害意はないけど、警戒心が高いわね』
「ん? 誰やろ?」
私が覗くと、城門からぞろぞろと出てきたのは、鎧兜を纏った一団。なんやなんや?
「赤騎士団だ」
「赤?」
前に並んでいた冒険者の人達が呟く。
「首都の騎士団。つまり、王国所属の騎士団は、役割をマントでわけているんですよ」
冒険者のリーダーさんが説明してくれる。
「白が王族や王城の警備。青が首都の警備、赤が最大騎士員がいて、遠征や他の騎士団の補助やらなんでもしますよ。赤が一番機動力がありますね。珍しいのは黒騎士団ですよ、テイマー部隊です」
「へー」
テイマー部隊とな。
赤いマントの一団はぞろぞろこちらに向かって来る。
「今から、出勤ですかね」
「いやあ、違うと思いますよ」
冒険者のリーダーさんが首を傾げる。
「わいらやない? ギルドから連絡行っとるやろうし」
晃太も覗き込みながら言う。
ああ、そうかも知れない。
なんて思っていると、赤いマントを翻しながら進む。並んでいる人達が振り返る。
『私達に向かっているのです』
『そうね。意識は私達に向いているわ』
「ああ、やっぱり」
話していると、赤いマントを翻しながら、騎士団が私達の前で、ザッ、と止まる。
うわあ、すごい圧迫感。
『ユイ、心配ないのです』
『強いのが一匹いるけど。問題ないわ、私達で止められるわ』
「やめて」
だから、何を? 息の根?
先頭の騎士が、私達の前まで来て、兜を外す。40くらいの黒髪の男性だ。鋭い目で、まるで強面警察官みたいな感じ。
「テイマーのミズサワ殿で宜しいでしょうか?」
丁寧だけど、圧迫感が。する、とビアンカとルージュが前に出る。すると、後ろの騎士団の人達が身構える。
「ビアンカ、ルージュ、大丈夫やけん。はい、私がミズサワです」
私は一歩前に出る。
「私は赤騎士団准将、オスヴァルト・ウルガーと申します。大勢で押し掛け、驚かれたでしょう、大変失礼しました」
胸に手を当て、お辞儀する姿のかっこいいこと。流石、騎士様、みたいな。
「マーファよりこちらにいらっしゃると連絡を受けております。我々がミズサワ殿をご案内いたしますので、さあ、どうぞ。城門前で確認させていただきます」
「え、でも」
私達は列の最後尾で、本当にさっき到着したのに。
「ミズサワ殿はAランクですよね? Aランクなら、優先的に城門を抜けられますよ。ご存知ありません?」
「聞いていますけど」
リティアさんから聞いてはいるけど。流石に申し訳ない。ずっと並んで待っている人達がいるのに。
そう思うと、前に並んでいた人達が、揃ってどうぞどうぞみたいな姿勢になる。お笑いみたいな動作だね。い、いいのかな?
「さあ、参りましょう。それとも2時間近く待たれますか?」
「お願いします」
私は現金にもお願いすることに。更にどうぞどうぞもされたので、ぺこりして前を通る。
私はノワールの手綱を持ち、オスヴァルトさんの後に続く。
「お手数をおかけします」
「いいえ。我々の職務ですから」
首都には黒騎士団というテイマー部隊があるため、従魔は他の街に比べて身近だけど、やはりビアンカやルージュみたいな上位魔物は刺激になると。のしのし歩いて事情を知らない一般人がパニックになったら、けが人が出たら大変だしね。それで赤騎士団の人達が周りを固めて、大丈夫ですよ、みたいな体裁を取りたいと。なら、黒騎士団の方でも、よさそうだと思ったけど、テイマー部隊の従魔達が落ち着かないそうで。原因は、多分、うちのビアンカとルージュかなあ?
行列から色々みられるけど、すみません。
城門前に到着。城門前に待機している警備の偉い感じの人が出てきた。
「では、これは形式上ですが、ギルドカードの確認を」
「はい」
オスヴァルトさんに言われて、私と晃太はそれぞれのギルドカードを提示する。
警備の人が確認。
「はい。従魔はこの3体だけですか?」
「いえ。馬車の中で子供達が寝てます」
「確認しても?」
「はい、どうぞ」
私は馬車のドアを開ける。
目の前に、元気が男の子全開で寝ている。ちょっと元気君や、恥ずかしいんですけど。
ドアが開いて、ルリやクリス、コハク、ヒスイが起きる。
「はい、確認しました」
私はドアを閉めるが、中からわんわん、にゃんにゃん。
仕方なく開けて、コハクにリード装着。ルリとクリス、ヒスイはそれぞれの母親にぴったり張り付く。元気は寝てる。
「首都サエーキに、ようこそミズサワ様」
そう言って、警備の人が道を開けてくれた。
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