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デート?①
次の日。
ご飯と豆腐とあげの味噌汁、ハムとトマトとキュウリの朝御飯を済ませる。
朝早いので、仔達は朝御飯の後は再びおねむモードだ。ビアンカとルージュも朝御飯の後は一眠りするのだけど、マルシェに付いてきてくれる。
仔達は従魔の部屋で寝ているので、ゲストハウスの台所でルームを開けっ放しにしたままにする。サブ・ドアの向こうマーファから母もヘルプで来てくれた。ヒスイは慣れてきているけど、まだルリとクリスは鷹の目の皆さんとの距離をかんがえあぐねている様子。始めに比べたらいいけど、ちょっと心配だからね。
「では、チュアンさん。後はお願いします」
「お任せください」
ゲストハウスにはチュアンさんとマデリーンさん、ミゲル君が残ってくれる。
念には念を入れて、ルージュの魔法のカーテンを重ねて広げてもらう。
それを見ていたブエルさんともう一人の赤騎士団の人が、ぽかんと口が開く。
気を取り直して、マルシェに向かう。近くまでノワールの馬車で移動。うーん、楽しみー。
ギルドを抜けて、しばらく進むとマルシェの近くになり、馬車を降りる。
朝早いけど、結構人がいるなあ。
ノワールから馬車を外して、晃太のアイテムボックスへ。見ていた人が、ぎょっとしている。まあ、ビアンカとルージュがいるから、そっちに注意が行ってるし、ちょっとは誤魔化せる。
ノワールは近くに預かり所があり、お願いした。対応した人は、ノワールの大きさに引いたが、商売人だ、すぐにスマイル浮かべる。
「ノワール、大人しくね」
「ブヒヒヒンッ」
『大丈夫って言っているのです』
「ブヒヒヒンッ」
『甘い、野菜が食べたいって』
「わかった、わかった。探してみるね」
そこから徒歩だ。
ブエルさん達の誘導で移動。
今日のホークさんはさっそくフル装備だ。うん、よく似合ってる。だけど、下の服が微妙や。テオ君は晃太のもへじ生活の服でなんとかなってるけど。ホークさんと晃太の身長差は15センチ。付いてる筋肉だって違うから、晃太の服が入ることはない。下着だけは困り、取り敢えず、母がもへじ生活の生地でトランクスだけ、ホークさんとチュアンさんの分を作成してくれた。エマちゃんは私のもへじ生活の服、少し大きいけど、我慢してもらう。エマちゃんは気にもしてないのか、ニコニコしている。
マルシェに入る。マーファのマルシェと変わらない。ビアンカとルージュがいるので、色々見られるけど、これは仕方ない。
だけど、いろんなお店がある。野菜やパン、日用品がズラリと並ぶ。食べ物の屋台もある。
『あれが気になるのです』
『ユイ、あれがいいわ』
ビアンカとルージュがするりと屋台に。スープとパンの屋台、モーニングの屋台ね。
「ビアンカ、ルージュ、ストップ、ストップ」
私は止める。屋台で食事していた人達の顔に、ひーっ、という文字が浮かんでそうだ。
「さっき食べたばっかやろ。すみません」
私は、顔にひーっが浮かんだ人達にぺこりしてビアンカとルージュを回収。
『『ぶーぶー』』
「ダメよ、野菜買って、魚買うんやけん」
抗議を無視して、マルシェを進む。
まずは、野菜かね。
おすすめの野菜は何かな?
近くの野菜を売っている屋台を見ると、え、黒いのが山盛りになってる。気になって、近くで見ると、なんと黒い小さな玉ねぎだ。形的に玉ねぎ、小玉ねぎ。皮、黒いけど。
「いらっしゃいっ、採れたての黒玉ねぎですよ」
店主の女性が、快活に声をかけてくる。
「これ、中も黒いんですか?」
「? お客さん、あ、ああ、こちらの方ではないんだね。これはこのサエーキ周辺でしか栽培されていない黒玉ねぎでね。皮は黒いが」
ビアンカとルージュに気がついたが、女性は一瞬強ばったが、すぐに商売人の顔に。女性は1つ手に取り、皮をめくると、下は真っ白の玉ねぎ。
「これは春から夏にかけてが旬でね。煮込み料理には最高なんだよ。熱を入れると甘味が増すんだ。小さいからまるごと入れてもいいしね。串に刺して焼いてもいいし」
「ほうほう」
シチューやカレーにいいね。
こちらは1ついくらではなく、お椀型のかごでいくらだ。
「よし、ください」
「はい、毎度ありっ、何かご?」
「30ください」
「はい、毎度っ…………30?」
「はい、30ください。なかなか手に入らないし、マジックバッグありますから」
「ありがとうございますっ」
女性は差し出したBサイズのマジックバッグに次々黒玉ねぎを入れる。かごには約25個前後。女性は更に10個おまけしてくれた。合計15000。安いなあ。
女性に挨拶して、隣の屋台を見ると、こちらはソフトボールの球サイズの玉ねぎが。オレンジ色の玉ねぎ、こちらはマーファでも見たことある。確か酢漬けにしたり、刻んでドレッシングにする玉ねぎだ。これで作ったタルタルソース美味しんだよね。酢漬けは晃太が好きなんだよね。
「晃太、いる?」
「そやな。タルタルソースもよかしな」
「よし。すみません、この玉ねぎを、そうやね、50個ください」
「はい、どうもっ」
こちらの店主も女性で、ニコニコして、マジックバッグにいれてくれる。そこの屋台にはズッキーニもあり、30本購入。トマト鍋に入れたり、最近母はラタトゥイユを作るのに凝ってる。野菜一杯の栄養たっぷりに作るのが楽しみになっているようだ。あ、あの黒玉ねぎ、もうちょい買おうかな。合計玉ねぎは3750、ズッキーニが2400。ズッキーニ、1本おまけしてくれた。よしよし。
次々に野菜を購入する。太めのアスパラガスや、小さめのキャベツ。オーソドックスなじゃがいもは、メークインだ。それから黒玉ねぎも再度購入。トマトどうしよう、こっちのトマト、ちょっと酸っぱいんだけどなあ。保留。母に聞いてからにしよう。マッシュルームとブラウンマッシュルームもあり購入。甘い野菜は、あ、トウモロコシが。うわ、他の野菜に比べて高いなあ。
店主はビアンカとルージュに驚くが、汗を流しながら、笑顔を絞りだし浮かべる。商売人やね。
「このトウモロコシ、どうして高いんですか?」
「ああ、これはね身もそうだけど、芯まで甘いんですよ。芯から出るスープは優しい甘さでね、子供も大好きなんですよ。栽培大変なんですが、まさに今が旬なんです」
「だから、この値段なんですね」
1本250。今までの野菜は基本単価2桁が多い、だけど、芯まで美味しいのか。よし、ノワールには首都に来るとき頑張ってもらったしね。奮発しよう。
「100本あります?」
「はいっ」
合計25000だ。カードでお支払い。
パンも大量購入した。ビアンカとルージュ用の巨大ハンバーガー用。珍しい白パンもある、うん、美味しそうだ。サイズは少し大きめのロールパンだ。お米の代わりになるね。出来るだけ購入。
「よし、これで今日のお昼はサンドイッチにでもしようか?」
「はーい、手伝いますっ」
「あ、俺も、手伝いますっ」
エマちゃんとテオ君が手をあげる。
それからも野菜やパンを購入して回る。焼き鳥やトルティーヤの屋台もあり、ビアンカとルージュにせがまれこちらも大量購入する。ビアンカとルージュには晃太が付いて、屋台飯を次々にアイテムボックスにいれている。そろそろ私のBサイズのマジックバッグがパンパンになる。そろそろ限界かな?
「テオ君、次はテオ君のアイテムボックス借りてもいい?」
「はいっ」
もともとアイテムボックス持ちのテオ君。現在ホークさんとエマちゃんはものの出し入れを練習している。
それからビーツを見つけて購入。母曰く、ビーツは栄養価が高くて、仔達にいいかもと言ってた。あれだね、ボルシチだ。同じ屋台で、鮮やかなオレンジ色の野菜を見つける。ハンドボールくらい?
「すみません、この野菜は?」
「オレンジカボチャですよ」
「カボチャ?」
それにはいつもみる溝がなく、つるっとした表面だ。
「とっても甘いですよ」
甘いか、ノワールに買おうかな。私も興味あるし。
「そうなんですか、なら、50個ください」
「ありがとうございますっ」
テオ君のアイテムボックスに入れる。
「奥さんっ、奥さんっ、新鮮なパプリカあるよ」
隣の屋台の人が私に声をかける。奥さんって、まだ、独身なんですけどね。もう。まあ、よかか。隣を覗くと色鮮やかなパプリカが並ぶ。赤に黄色にオレンジ、そして白。え、白いパプリカ?
「この白いのもパプリカですか?」
「そうですよっ。これは沿岸で栽培されるとこうなるんです。白パプリカはちょっとえぐみがありますが、塩揉みしたらいいですよ。もちろんそのえぐみが好きな人もいます。エールなんかに合いますよ」
あれか、沖縄のゴーヤみたいなのかね。
「ホークさん、食べます?」
私はエール、つまりビールは好きではないから聞いてみる。
「ええ、この時期は必ず一度は口にします。エマとテオは塩揉みしないと食べれませんが」
「リーダー、言わないでよっ」
エマちゃんが恥ずかしそうに言う。
「おや? ご家族ではないんですか?」
はい? まあ、水澤家の一員だけど。え、どんな風に見えたのかな? ホークさんとテオ君は目元がよく似てるから、そう思われるのは仕方ないけど。
「どう見えます?」
聞いてみる。
「えー、出勤前の冒険者の旦那」
ホークさんね。フル装備だからね。そのホークさんは違う違うと手を振る。
「で、奥さん」
私?
「息子さんと娘さん」
テオ君とエマちゃん。
……………………………え、私、こんなに大きな子供がいるって思われているの? いや、ここは日本じゃない、女性の初婚年齢が二十歳前後の世界だから、私の年齢でこれくらいの子がいてもおかしくはないか。うーん、まあ、エマちゃんもテオ君もかわいかけん、そう思われてもよかか。いい方に取ろう。
「違いました? これは失礼を」
「いいえ、遠からずって感じです、うちの一員ですから」
パプリカは30個ずつ購入する。赤パプリカを1つおまけしてくれた。
店主に挨拶して、屋台を離れる。
「うふふ」
エマちゃんが鼻歌でも歌いそうに上機嫌だ。
「どうしたんエマちゃん」
「何でもないよ」
何やろう? テオ君も分かりにくいけどご機嫌な様子。
ま、よかか。
ご飯と豆腐とあげの味噌汁、ハムとトマトとキュウリの朝御飯を済ませる。
朝早いので、仔達は朝御飯の後は再びおねむモードだ。ビアンカとルージュも朝御飯の後は一眠りするのだけど、マルシェに付いてきてくれる。
仔達は従魔の部屋で寝ているので、ゲストハウスの台所でルームを開けっ放しにしたままにする。サブ・ドアの向こうマーファから母もヘルプで来てくれた。ヒスイは慣れてきているけど、まだルリとクリスは鷹の目の皆さんとの距離をかんがえあぐねている様子。始めに比べたらいいけど、ちょっと心配だからね。
「では、チュアンさん。後はお願いします」
「お任せください」
ゲストハウスにはチュアンさんとマデリーンさん、ミゲル君が残ってくれる。
念には念を入れて、ルージュの魔法のカーテンを重ねて広げてもらう。
それを見ていたブエルさんともう一人の赤騎士団の人が、ぽかんと口が開く。
気を取り直して、マルシェに向かう。近くまでノワールの馬車で移動。うーん、楽しみー。
ギルドを抜けて、しばらく進むとマルシェの近くになり、馬車を降りる。
朝早いけど、結構人がいるなあ。
ノワールから馬車を外して、晃太のアイテムボックスへ。見ていた人が、ぎょっとしている。まあ、ビアンカとルージュがいるから、そっちに注意が行ってるし、ちょっとは誤魔化せる。
ノワールは近くに預かり所があり、お願いした。対応した人は、ノワールの大きさに引いたが、商売人だ、すぐにスマイル浮かべる。
「ノワール、大人しくね」
「ブヒヒヒンッ」
『大丈夫って言っているのです』
「ブヒヒヒンッ」
『甘い、野菜が食べたいって』
「わかった、わかった。探してみるね」
そこから徒歩だ。
ブエルさん達の誘導で移動。
今日のホークさんはさっそくフル装備だ。うん、よく似合ってる。だけど、下の服が微妙や。テオ君は晃太のもへじ生活の服でなんとかなってるけど。ホークさんと晃太の身長差は15センチ。付いてる筋肉だって違うから、晃太の服が入ることはない。下着だけは困り、取り敢えず、母がもへじ生活の生地でトランクスだけ、ホークさんとチュアンさんの分を作成してくれた。エマちゃんは私のもへじ生活の服、少し大きいけど、我慢してもらう。エマちゃんは気にもしてないのか、ニコニコしている。
マルシェに入る。マーファのマルシェと変わらない。ビアンカとルージュがいるので、色々見られるけど、これは仕方ない。
だけど、いろんなお店がある。野菜やパン、日用品がズラリと並ぶ。食べ物の屋台もある。
『あれが気になるのです』
『ユイ、あれがいいわ』
ビアンカとルージュがするりと屋台に。スープとパンの屋台、モーニングの屋台ね。
「ビアンカ、ルージュ、ストップ、ストップ」
私は止める。屋台で食事していた人達の顔に、ひーっ、という文字が浮かんでそうだ。
「さっき食べたばっかやろ。すみません」
私は、顔にひーっが浮かんだ人達にぺこりしてビアンカとルージュを回収。
『『ぶーぶー』』
「ダメよ、野菜買って、魚買うんやけん」
抗議を無視して、マルシェを進む。
まずは、野菜かね。
おすすめの野菜は何かな?
近くの野菜を売っている屋台を見ると、え、黒いのが山盛りになってる。気になって、近くで見ると、なんと黒い小さな玉ねぎだ。形的に玉ねぎ、小玉ねぎ。皮、黒いけど。
「いらっしゃいっ、採れたての黒玉ねぎですよ」
店主の女性が、快活に声をかけてくる。
「これ、中も黒いんですか?」
「? お客さん、あ、ああ、こちらの方ではないんだね。これはこのサエーキ周辺でしか栽培されていない黒玉ねぎでね。皮は黒いが」
ビアンカとルージュに気がついたが、女性は一瞬強ばったが、すぐに商売人の顔に。女性は1つ手に取り、皮をめくると、下は真っ白の玉ねぎ。
「これは春から夏にかけてが旬でね。煮込み料理には最高なんだよ。熱を入れると甘味が増すんだ。小さいからまるごと入れてもいいしね。串に刺して焼いてもいいし」
「ほうほう」
シチューやカレーにいいね。
こちらは1ついくらではなく、お椀型のかごでいくらだ。
「よし、ください」
「はい、毎度ありっ、何かご?」
「30ください」
「はい、毎度っ…………30?」
「はい、30ください。なかなか手に入らないし、マジックバッグありますから」
「ありがとうございますっ」
女性は差し出したBサイズのマジックバッグに次々黒玉ねぎを入れる。かごには約25個前後。女性は更に10個おまけしてくれた。合計15000。安いなあ。
女性に挨拶して、隣の屋台を見ると、こちらはソフトボールの球サイズの玉ねぎが。オレンジ色の玉ねぎ、こちらはマーファでも見たことある。確か酢漬けにしたり、刻んでドレッシングにする玉ねぎだ。これで作ったタルタルソース美味しんだよね。酢漬けは晃太が好きなんだよね。
「晃太、いる?」
「そやな。タルタルソースもよかしな」
「よし。すみません、この玉ねぎを、そうやね、50個ください」
「はい、どうもっ」
こちらの店主も女性で、ニコニコして、マジックバッグにいれてくれる。そこの屋台にはズッキーニもあり、30本購入。トマト鍋に入れたり、最近母はラタトゥイユを作るのに凝ってる。野菜一杯の栄養たっぷりに作るのが楽しみになっているようだ。あ、あの黒玉ねぎ、もうちょい買おうかな。合計玉ねぎは3750、ズッキーニが2400。ズッキーニ、1本おまけしてくれた。よしよし。
次々に野菜を購入する。太めのアスパラガスや、小さめのキャベツ。オーソドックスなじゃがいもは、メークインだ。それから黒玉ねぎも再度購入。トマトどうしよう、こっちのトマト、ちょっと酸っぱいんだけどなあ。保留。母に聞いてからにしよう。マッシュルームとブラウンマッシュルームもあり購入。甘い野菜は、あ、トウモロコシが。うわ、他の野菜に比べて高いなあ。
店主はビアンカとルージュに驚くが、汗を流しながら、笑顔を絞りだし浮かべる。商売人やね。
「このトウモロコシ、どうして高いんですか?」
「ああ、これはね身もそうだけど、芯まで甘いんですよ。芯から出るスープは優しい甘さでね、子供も大好きなんですよ。栽培大変なんですが、まさに今が旬なんです」
「だから、この値段なんですね」
1本250。今までの野菜は基本単価2桁が多い、だけど、芯まで美味しいのか。よし、ノワールには首都に来るとき頑張ってもらったしね。奮発しよう。
「100本あります?」
「はいっ」
合計25000だ。カードでお支払い。
パンも大量購入した。ビアンカとルージュ用の巨大ハンバーガー用。珍しい白パンもある、うん、美味しそうだ。サイズは少し大きめのロールパンだ。お米の代わりになるね。出来るだけ購入。
「よし、これで今日のお昼はサンドイッチにでもしようか?」
「はーい、手伝いますっ」
「あ、俺も、手伝いますっ」
エマちゃんとテオ君が手をあげる。
それからも野菜やパンを購入して回る。焼き鳥やトルティーヤの屋台もあり、ビアンカとルージュにせがまれこちらも大量購入する。ビアンカとルージュには晃太が付いて、屋台飯を次々にアイテムボックスにいれている。そろそろ私のBサイズのマジックバッグがパンパンになる。そろそろ限界かな?
「テオ君、次はテオ君のアイテムボックス借りてもいい?」
「はいっ」
もともとアイテムボックス持ちのテオ君。現在ホークさんとエマちゃんはものの出し入れを練習している。
それからビーツを見つけて購入。母曰く、ビーツは栄養価が高くて、仔達にいいかもと言ってた。あれだね、ボルシチだ。同じ屋台で、鮮やかなオレンジ色の野菜を見つける。ハンドボールくらい?
「すみません、この野菜は?」
「オレンジカボチャですよ」
「カボチャ?」
それにはいつもみる溝がなく、つるっとした表面だ。
「とっても甘いですよ」
甘いか、ノワールに買おうかな。私も興味あるし。
「そうなんですか、なら、50個ください」
「ありがとうございますっ」
テオ君のアイテムボックスに入れる。
「奥さんっ、奥さんっ、新鮮なパプリカあるよ」
隣の屋台の人が私に声をかける。奥さんって、まだ、独身なんですけどね。もう。まあ、よかか。隣を覗くと色鮮やかなパプリカが並ぶ。赤に黄色にオレンジ、そして白。え、白いパプリカ?
「この白いのもパプリカですか?」
「そうですよっ。これは沿岸で栽培されるとこうなるんです。白パプリカはちょっとえぐみがありますが、塩揉みしたらいいですよ。もちろんそのえぐみが好きな人もいます。エールなんかに合いますよ」
あれか、沖縄のゴーヤみたいなのかね。
「ホークさん、食べます?」
私はエール、つまりビールは好きではないから聞いてみる。
「ええ、この時期は必ず一度は口にします。エマとテオは塩揉みしないと食べれませんが」
「リーダー、言わないでよっ」
エマちゃんが恥ずかしそうに言う。
「おや? ご家族ではないんですか?」
はい? まあ、水澤家の一員だけど。え、どんな風に見えたのかな? ホークさんとテオ君は目元がよく似てるから、そう思われるのは仕方ないけど。
「どう見えます?」
聞いてみる。
「えー、出勤前の冒険者の旦那」
ホークさんね。フル装備だからね。そのホークさんは違う違うと手を振る。
「で、奥さん」
私?
「息子さんと娘さん」
テオ君とエマちゃん。
……………………………え、私、こんなに大きな子供がいるって思われているの? いや、ここは日本じゃない、女性の初婚年齢が二十歳前後の世界だから、私の年齢でこれくらいの子がいてもおかしくはないか。うーん、まあ、エマちゃんもテオ君もかわいかけん、そう思われてもよかか。いい方に取ろう。
「違いました? これは失礼を」
「いいえ、遠からずって感じです、うちの一員ですから」
パプリカは30個ずつ購入する。赤パプリカを1つおまけしてくれた。
店主に挨拶して、屋台を離れる。
「うふふ」
エマちゃんが鼻歌でも歌いそうに上機嫌だ。
「どうしたんエマちゃん」
「何でもないよ」
何やろう? テオ君も分かりにくいけどご機嫌な様子。
ま、よかか。
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