文字の大きさ
大
中
小
319 / 877
連載
素材確保②
セーフティで鷹の目の皆さんのケガの手当てだ。擦り傷と小さな切り傷で、大きなケガはなくて良かった。まずは、水で優しく綺麗に流して、ワセリンを塗り、大きめの絆創膏を貼る。よし、全員終了、と。ちなみに晃太はケガはなし。
ぐっすり寝ている仔達。
『しばらく寝そうなのです』
『仕方ないわ』
起きるまで、待つかね、なんて考えは甘かった。ブヒヒンが聞こえないと思ったら、ボス部屋に行儀よく並んでいる。いや、賢いけどさ、ノワールは。
ビアンカとルージュがキラキラした視線を投げるの。
「はいはい。皆さん、休んでくださいね」
私はノワールとビアンカ、ルージュで並ぶ。程なくして順番が来て、はい、ちゅどん、ドカン、バキバキ。
『終わったのです』
『終わったわ』
「ブヒヒヒヒーンッ」
「お疲れ様。晃太ー、お茶ばー」
セーフティで休んでいた晃太に声をかける。
「なんやったん?」
『ディアだったのです』
鹿ね。鹿と言っても有名な公園にいるかわいいやつじゃない。
転がるドロップ品を回収。晃太と鷹の目の皆さんも合流し、せっせと拾う。この鹿の角は虫下しの漢方の材料になるそうだ。お肉は笹にくるまっている。革もあり。なかなか滑らか。エマちゃんのジャケットの様に使用されるそうだ。宝箱には絵の具のセットが3つ、パステルのセットが3つ入っていた。
それから元気とコハクが起きたが、三人娘は寝たままだった。仕方なくバギーに三人娘を乗せて、先に進んだ。
『ユイ』
『そろそろノワールも戦闘モードが使えそうよ』
『訓練を兼ねて、ノワール単体でボス部屋に挑ませたいのです』
「大丈夫よね?」
最近、進化して属性魔法覚醒したばっかりなのに。
『発動には問題はないはずなのです』
『元々、無属性魔法で発動系は使えていたし』
「そ、そうなあ」
現在25階のボス部屋前。
あれからも何度かボス部屋に挑んでいる。仔達の戦闘モードの訓練も順調だ。だけど、元気だけは相変わらず発動しない。ビアンカが頭を悩ませている。へっへ言って雷連発してるのにね。
「2人が言うならノワールは大丈夫かね。で、どうするん?」
『ボス部屋はノワールに開けさせるのです』
『単騎で突っ込ませるわ』
「ハードやね」
結局。そうすることにはなったが、やはりノワール単独は心配や。光のリンゴを出してもらう。
25階のボス部屋前には誰もおらず、すでに扉は閉まっている。
「ブヒヒンッ」
ウキウキとしたノワールが、ボス部屋の前に。
「大丈夫かね?」
流石に晃太も心配そうだ。
『心配いらないわ、私の、闇魔法で中を調べられるし』
『危ないようなら、扉に許容量以上の魔法を当てたら開くのです』
「………………それってどのくらいの威力ね? 扉、吹っ飛ばんね?」
『壊れるのですね』
『母様の話なら、本来復活する時間の3倍もすれば元通りよ』
気軽に言うね、レベル500越えが。
「姉ちゃん、ノワールの様子が」
話していると、晃太が私の袖を引く。
なんやなんや。
振り返ると、静かにドアの前に佇むノワール。いつものブヒヒンやなか。
『あら。戦闘モードが発動しているのです』
『ノワールは筋がいいわ』
逞しい四肢から、蜃気楼の様な揺らぎが溢れだしている。小さく嘶きが漏れる。
「ノワール、何か言いようと?」
『我は、戦車馬(チャリオットホース)、主と共に戦場(いくさば)を駆け抜けるもの』
ビアンカが通訳してくれる。
『我は汝と共に駆ける。主の為にその力で、我を勝利に導け』
ルージュが続く。
蜃気楼の様な揺らぎが激しい乱気流の様になり、ノワールの黒い体に、はっきりとした翠のラインが浮かび上がる。まるで歌舞伎役者のように。
『『戦闘モード 風蹄(ヴァンオーブ)』』
「ブヒヒヒヒーンッ」
ノワールが一際大きな嘶きを上げ、前肢を上げる。
扉に叩きつけるようにして開けて、飛び込んで行く。
ドガガガガガガガガンッ
ドガガガガガガガガンッ
ドカンッ、ドカンッ、ドカーンッ
今日も一段といい音してます。
「だ、大丈夫よね?」
いい音しているが、心配や。
『問題なさそうよ』
ルージュが黒い霞を滑り込ませている。ルージュが言うなら、大丈夫かな。
ものの数分で、収まり、扉が開きノワールが出てくる。
「大丈夫ねノワール? ケガは?」
「ブヒヒン……………」
『疲れているのです』
『今日の所は休ませましょう』
「そうやな」
私はルームを開けて、ホークさんがノワールを厩舎に誘導。ノワールは水分補給してからすぐに眠りに就く。
『ノワールは日頃の運動量も多いのです、コハク達のように次の日痛くて動きが鈍くなることもないと思うのです』
『そうね。魔力操作も保有量も多いし』
それを聞いて、ちょっと安心。
私はルームにビアンカに残ってもらい、ルージュと共にボス部屋に入る。すでに晃太と鷹の目の皆さんが、ドロップ品を回収している。牙からして猪みたいや。最後に出てきた宝箱には金属が。晃太のアイテムボックスに入れるとミスリルだと。
さて、今日はこれで終わりかな?
「そんなわけなかろう」
私の呟きを、晃太が即座に拾い、突っ込み。
ビアンカとルージュのちゅどん、ドカン祭りになりました。
ぐっすり寝ている仔達。
『しばらく寝そうなのです』
『仕方ないわ』
起きるまで、待つかね、なんて考えは甘かった。ブヒヒンが聞こえないと思ったら、ボス部屋に行儀よく並んでいる。いや、賢いけどさ、ノワールは。
ビアンカとルージュがキラキラした視線を投げるの。
「はいはい。皆さん、休んでくださいね」
私はノワールとビアンカ、ルージュで並ぶ。程なくして順番が来て、はい、ちゅどん、ドカン、バキバキ。
『終わったのです』
『終わったわ』
「ブヒヒヒヒーンッ」
「お疲れ様。晃太ー、お茶ばー」
セーフティで休んでいた晃太に声をかける。
「なんやったん?」
『ディアだったのです』
鹿ね。鹿と言っても有名な公園にいるかわいいやつじゃない。
転がるドロップ品を回収。晃太と鷹の目の皆さんも合流し、せっせと拾う。この鹿の角は虫下しの漢方の材料になるそうだ。お肉は笹にくるまっている。革もあり。なかなか滑らか。エマちゃんのジャケットの様に使用されるそうだ。宝箱には絵の具のセットが3つ、パステルのセットが3つ入っていた。
それから元気とコハクが起きたが、三人娘は寝たままだった。仕方なくバギーに三人娘を乗せて、先に進んだ。
『ユイ』
『そろそろノワールも戦闘モードが使えそうよ』
『訓練を兼ねて、ノワール単体でボス部屋に挑ませたいのです』
「大丈夫よね?」
最近、進化して属性魔法覚醒したばっかりなのに。
『発動には問題はないはずなのです』
『元々、無属性魔法で発動系は使えていたし』
「そ、そうなあ」
現在25階のボス部屋前。
あれからも何度かボス部屋に挑んでいる。仔達の戦闘モードの訓練も順調だ。だけど、元気だけは相変わらず発動しない。ビアンカが頭を悩ませている。へっへ言って雷連発してるのにね。
「2人が言うならノワールは大丈夫かね。で、どうするん?」
『ボス部屋はノワールに開けさせるのです』
『単騎で突っ込ませるわ』
「ハードやね」
結局。そうすることにはなったが、やはりノワール単独は心配や。光のリンゴを出してもらう。
25階のボス部屋前には誰もおらず、すでに扉は閉まっている。
「ブヒヒンッ」
ウキウキとしたノワールが、ボス部屋の前に。
「大丈夫かね?」
流石に晃太も心配そうだ。
『心配いらないわ、私の、闇魔法で中を調べられるし』
『危ないようなら、扉に許容量以上の魔法を当てたら開くのです』
「………………それってどのくらいの威力ね? 扉、吹っ飛ばんね?」
『壊れるのですね』
『母様の話なら、本来復活する時間の3倍もすれば元通りよ』
気軽に言うね、レベル500越えが。
「姉ちゃん、ノワールの様子が」
話していると、晃太が私の袖を引く。
なんやなんや。
振り返ると、静かにドアの前に佇むノワール。いつものブヒヒンやなか。
『あら。戦闘モードが発動しているのです』
『ノワールは筋がいいわ』
逞しい四肢から、蜃気楼の様な揺らぎが溢れだしている。小さく嘶きが漏れる。
「ノワール、何か言いようと?」
『我は、戦車馬(チャリオットホース)、主と共に戦場(いくさば)を駆け抜けるもの』
ビアンカが通訳してくれる。
『我は汝と共に駆ける。主の為にその力で、我を勝利に導け』
ルージュが続く。
蜃気楼の様な揺らぎが激しい乱気流の様になり、ノワールの黒い体に、はっきりとした翠のラインが浮かび上がる。まるで歌舞伎役者のように。
『『戦闘モード 風蹄(ヴァンオーブ)』』
「ブヒヒヒヒーンッ」
ノワールが一際大きな嘶きを上げ、前肢を上げる。
扉に叩きつけるようにして開けて、飛び込んで行く。
ドガガガガガガガガンッ
ドガガガガガガガガンッ
ドカンッ、ドカンッ、ドカーンッ
今日も一段といい音してます。
「だ、大丈夫よね?」
いい音しているが、心配や。
『問題なさそうよ』
ルージュが黒い霞を滑り込ませている。ルージュが言うなら、大丈夫かな。
ものの数分で、収まり、扉が開きノワールが出てくる。
「大丈夫ねノワール? ケガは?」
「ブヒヒン……………」
『疲れているのです』
『今日の所は休ませましょう』
「そうやな」
私はルームを開けて、ホークさんがノワールを厩舎に誘導。ノワールは水分補給してからすぐに眠りに就く。
『ノワールは日頃の運動量も多いのです、コハク達のように次の日痛くて動きが鈍くなることもないと思うのです』
『そうね。魔力操作も保有量も多いし』
それを聞いて、ちょっと安心。
私はルームにビアンカに残ってもらい、ルージュと共にボス部屋に入る。すでに晃太と鷹の目の皆さんが、ドロップ品を回収している。牙からして猪みたいや。最後に出てきた宝箱には金属が。晃太のアイテムボックスに入れるとミスリルだと。
さて、今日はこれで終わりかな?
「そんなわけなかろう」
私の呟きを、晃太が即座に拾い、突っ込み。
ビアンカとルージュのちゅどん、ドカン祭りになりました。
感想 854
あなたにおすすめの小説
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
婚約破棄されたので、王都の端で小さな香水店を開きます 〜「匂いしか分からない無能令嬢」と捨てられましたが、実は人の嘘と運命を嗅ぎ分ける王国唯
鳳凰院暁月刃夜婚約破棄されたので、王都の端で小さな香水店を開きます
〜「匂いしか分からない無能令嬢」と捨てられましたが、実は人の嘘と運命を嗅ぎ分ける王国唯一の調香師でした〜
☆あらすじ☆
王太子から婚約破棄され、家族にも見捨てられた公爵令嬢リリアーナ。
妹をいじめた悪女。
匂いしか分からない無能令嬢。
王妃にふさわしくない女。
夜会場でそう笑われた彼女は、すべてを失った――はずだった。
けれどリリアーナの嗅覚は、ただ香りを嗅ぎ分けるだけのものではない。
人の嘘。
隠された悪意。
病の兆し。
呪いの残り香。
そして、運命の匂いまで嗅ぎ分ける、王国唯一の異能だった。
公爵家を出たリリアーナは、亡き祖母が残した王都の端の小さな香水店「夜明けの瓶」を開く。
最初は誰にも見向きされない店だった。
けれど、眠れない少女を救い、毒を盛られた貴婦人を助け、夫婦の嘘をほどいていくうちに、店は王都中の秘密が集まる場所になっていく。
そんな彼女の前に現れたのは、冷血公爵と恐れられる辺境公爵ヴァルト。
彼は王宮由来の呪いに蝕まれていた。
リリアーナは彼の呪いを解くため、契約婚約を結ぶことになる。
不器用すぎる公爵に守られ、時に振り回されながら、彼女は王宮に隠された大きな嘘へと近づいていく。
なぜ王太子は婚約破棄を急いだのか。
なぜ妹は姉を憎み続けるのか。
なぜ王宮には、焦げた薔薇の匂いが漂っているのか。
無能と捨てられた令嬢は、もう誰かの言いなりにはならない。
「私は、私の鼻で生きていきます」
香水店から始まる、婚約破棄令嬢の逆転恋愛ファンタジー。
ざまぁあり、契約婚約あり、冷血公爵の不器用な溺愛あり。
最後には、彼女を捨てた者たちが気づくことになる。
本当に失ってはいけなかったのは、彼女だったのだと。
王妃教育を辞退したら「困る」と国王陛下が直接迎えに来ました ~婚約破棄された私に、王太子ではなく国王陛下が求婚してきます〜
由香【全一話完結】
王太子の心変わりによって婚約を破棄された侯爵令嬢リリアーナ。
十年以上受け続けた王妃教育も辞退し、ようやく自由になれると思っていた。
ところが数日後、侯爵家を訪れたのは国王陛下本人。
「王妃教育を辞退されると困る。私の妃になってほしい」
努力を踏みにじった王太子はすべてを失い、選ばれたのは誠実に生きてきた彼女だった。
これは、年上国王に溺愛されながら、世界一幸せな王妃になるまでの逆転ラブストーリー。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
聖女って無給で無休なんですか?じゃあやらないです
こじまき異世界に聖女として召喚されたイラストレーターのチヒロ。しかし聖女には給料も休みもないことを知って「じゃあやらないです」と聖女就任を断る。
「国と人を救う崇高な仕事には、私どもからの感謝を捧げよう」
「心底いらないです」
異世界でまで、やりがい搾取されてたまるかよ。
※小説家になろうにも投稿しています
婚約破棄された人たらし悪役令嬢ですが、 最強で過保護な兄たちと義姉に溺愛されています
由香婚約破棄のその日、
悪役令嬢リリアーナは――弁明すら、しなかった。
王太子と“聖女”に断罪され、すべてを失った彼女。
だがその裏で、王国最強と名高い三人の兄と、冷静沈着な義姉が、静かに動き始めていた。
再検証によって暴かれる“聖女の嘘”。
広場で語られる真実。
そして、無自覚に人を惹きつけてしまうリリアーナの優しさが、次々と味方を増やしていく――。
これは、悪役令嬢として断罪された少女が、「誰かの物語の脇役」ではなく、自分自身の人生を取り戻す物語。
過保護すぎる兄たちと義姉に溺愛されながら、彼女は静かに、そして確実に幸せへ向かっていく。
妹を踏みにじった奴らに、復讐の花束を
楠ノ木雫 妹を傷つけたやつは誰だ。
隣国に嫁いだこの国の王女であり双子の妹でもあるクラリスが2年後に亡き人となって帰ってきた。死因すら伝えられず嫁ぎ先の墓にも入れてもらえずに隣国の使者が連れてきた。
この事実に信じられずにいると、クラリスが帰ってくる半年前に戻っていた。
一体隣国でクラリスの身に何があったのか。
絶対に、もうクラリスのあんな姿を見たくない。堅く決意し使節団の使者として隣国に乗りこむ事になった。
※一話で過激なシーンがあります。
【第1回新エンタメ小説大賞】にエントリー中です。
【完結済】ワザと醜い令嬢をしていた令嬢一家華麗に亡命する
satomi醜く自らに魔法をかけてケルリール王国王太子と婚約をしていた侯爵家令嬢のアメリア=キートウェル。フェルナン=ケルリール王太子から醜いという理由で婚約破棄を言い渡されました。
もう王太子は能無しですし、ケルリール王国から一家で亡命してしまう事にしちゃいます!