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マーファの日常⑦
予定の3週間を終えて、25階の脱出用魔法陣で脱出。今回、ご褒美部屋は出なかった。確率低いからね。母がシルクがでないか、楽しみにしてたけど。残念。
うう、寒か。寒か、なのに、リティアさんがすっ飛んできた。
「お帰りなさいませ、ミズサワ様っ」
「只今戻りました。仔達とノワールをパーティーハウスに戻しても?」
「はい、もちろんでございます」
晃太だけ、先にギルドに。マデリーンさんとミゲル君が付いてくれる。
パーティーハウスに帰る。
「おかえり」
「くうん、くうん、くうーん」
花の熱烈歓迎。ぽちゃぽちゃボディをくねらせて、あははん、かわいか。
「ただいま、花、ただいまあ」
仔達が母に群がっていく。
「おかえり~」
「わおん、わお~ん」
「がるがるぅ」
『ばあば~』
『ばぁば~』
『ばーば~』
私は花を撫で回し、満足。パーティーハウスの奥でルームを開けっ放しにする。
「じゃあお母さん、私ギルドに行くけん」
「分かった」
ビアンカに残ってもらい、ルージュとホークさんに付き添われ私はギルドに向かった。到着すると、いつものように応接室に通される。すでにタージェルさんが宝飾品を見ている。
「ああ、ミズサワ様、お帰りなさいませ」
「はい、戻りました」
私はソファーに腰掛け、その後ろにホークさんが立ち、ルージュはごろり。
すぐにリティアさんが書類の束を抱えてきた。相変わらずすごい枚数。
サインと魔力のルーティーン。ふう。やっぱり蛇の目玉や、鮫の軟骨の依頼が多いなあ。依頼先はなんと首都の薬師ギルドだ。それから羊毛や山羊の毛もだ。あの蛇の革、乾燥剤になるらしいけど、こんなに需要あるの? 不思議。
「バーザタイラントの革は使い勝手がいいんですよ」
シャットアウトしたいけど、気になっていたから聞いてみる。
「こちらのバーザタイラントの革の乾燥剤は、湿気を吸収した後は、水分を含んだままなんです。なのでそのまま畑に埋めたら、水分が徐々に滲み出るんです。生物素材なので堆肥にもなります。まあ、アサシンシャークより効果が断然低いですけどね。しかし、乾燥地帯では重宝されます」
革にそんな効果があるなんて、それを発見したのもすごい。こちらの皆さんももったいない精神があるんだね。すごい。今回出た革はカルーラとシーラに送られるそうだ。
査定には明明後日になると。宝石や宝飾品の一部は秋のグーデオークションに寄付するために、タージェルさんに選別をお願いし、挨拶してギルドを後にした。
査定は何時ものように億越えました。
「こちらがご依頼の品です」
と、ティエさんがカウンターに出したのは、26センチのフライパン。そう、フライパン。目玉焼きなんかしませんよ、これでGとかスライムとか、軍隊蟻とかを叩くんですよ。以前使っていたものより、黒っぽいが、フライパンだ。
「全体的に魔鉄を混ぜ込み、強化硬化、衝撃吸収、重量軽減の付与をしました」
どやっ、て顔のティエさん。
触らせてもらうと、少し重量が増したが、振り回せないことはない。
ふふふ、私専用の武器。ふふふ、感慨深いなあ。ふふふ、これこれ、この形よ。
ちら、とホークさんをみると、頷いてくれる。
「ありがとうございます。これで十分です」
「良かったです」
私はフライパン2個の作製依頼の支払いをする。魔鉄は持ち込みしたので、魔鉄代はない。付与だけでも30万、それもこみこみで、合計50万。本当はもうちょいするらしいが、残った魔鉄は差し上げたので、割り引き価格。ありがたい。
これで、私も戦闘に。ぬふふふふふ。
「ワイバーンの装備品が揃うまでダメですよ」
ホークさんの鋭い突っ込み。ぶー、ビアンカやルージュやないけど、ぶー。
「どうぞ、このティエ工房を今後ともにご贔屓を」
丁寧に挨拶してくれるティエさん。このフライパンに何かあれば、またお願いしよう。挨拶して、パーティーハウスに戻り、早速訓練を開始。と、言ってもサインの時の要領で、魔力を流しながら、フライパンを振り回すだけ。これが結構疲れる。
「慣れない時は始めはそうなります。とにかくひたすら慣れです。特に上位金属や魔物素材を使用した武器類は、もっと疲れますよ」
指導してくれるホークさんの説明。なるほど、ミゲル君がシーサーペントの剣で、ひーひー言う理由はそれね。とにかく、このフライパンに慣れないと。晃太も疲れた様子。休み休み訓練を繰り返し、数日後実戦となる。念のためスライム部屋。
「ユイさん、コウタさん、このフライパンは付与も十分あり、武器として通用します。今回は初回の実戦なので、前半は自分自身の身体に魔力を流し、後半でフライパンにまで魔力を流すようにしてください。俺とチュアンがフォローしますので、まずは思い切りしてみましょう」
「「はい」」
これはよく新人さんの指導に使われるそうです。
ダンジョン等の低階層の初心者向けエリアで、指導員が付き添い、実際に魔力の消費がどうなのか、武器への魔力の流れはどうなのか、最後は自分の身体がどんな具合になるか、を実感させるんだって。見習いに着けなかった新人さんの冒険者は、たまにギルドがこういった実戦講座をしていると。無料ではないが、その実戦で得たドロップ品の一部は得られるので、プラマイゼロだ。
しばらくは訓練の為に、スライム部屋かアヒル部屋通いになるが、ビアンカとルージュ、ノワールには納得してもらった。
『仕方ないのです』
『そうね、訓練だもの。私達と同じ闘い方ではないし』
「ブヒヒン」
うーん、ビアンカとルージュの闘い方してたら、あっという間に魔力枯渇で倒れそう。スパルタだもん。
いざ、スライム部屋に。今回は支援なし。ビアンカが開けるが、鷹の目の皆さんいるし、仔達もいるし、大丈夫やね。
「わんわんっ」
「がぁーっ」
元気とコハクが走り回って、スライムプチプチ。
私と晃太も、ホークさんとチュアンさんに守られながらフライパンでスライムプチプチ。
最後に出てきた2体の王冠スライムは、元気とコハクがぷちっと倒し、片方は私と晃太だ。支援があれば一撃なんだけどね。
魔力を全身とフライパンに流して、いざ、一撃。軽い手応えと共に、王冠スライムの身体の一部がごっそり抉れる。おお、すごい、支援もないのに。王冠スライムだって黙っていない、覆い被さろうとするので、ホークさんの指示で一旦後退。同じことを繰り返しやっと倒れる。ああ、疲れた。ちょっとジョギングしたような、全身倦怠感。
ふう、ふう。
それからもスライム部屋に挑戦したけど、やっぱり疲れる。その後、数日間スライム部屋とアヒル部屋を日帰りした。レベルも上がったしね。
『そろそろ身体が鈍るのです』
『上層階に行きたいわ』
「ブヒヒーンッ」
はいはい。何だかんだと、黙って訓練に付き添ってくれたしね。
さて、何階から行くかな。こんな時のリティアさん。紅花やアルガン、コラーゲンの依頼があるそうだ。
ホークさんと相談し、数日後、準備して、さあ行こうかと思った当日、マーファに大雪が降り、断念した。雪の中の移動はビアンカは平気そうだが、ルージュが雪を嫌がり、明日の天気次第となった。
その、大雪の降った次の日、水澤家がこちらに来ての初の大事件となる。
うう、寒か。寒か、なのに、リティアさんがすっ飛んできた。
「お帰りなさいませ、ミズサワ様っ」
「只今戻りました。仔達とノワールをパーティーハウスに戻しても?」
「はい、もちろんでございます」
晃太だけ、先にギルドに。マデリーンさんとミゲル君が付いてくれる。
パーティーハウスに帰る。
「おかえり」
「くうん、くうん、くうーん」
花の熱烈歓迎。ぽちゃぽちゃボディをくねらせて、あははん、かわいか。
「ただいま、花、ただいまあ」
仔達が母に群がっていく。
「おかえり~」
「わおん、わお~ん」
「がるがるぅ」
『ばあば~』
『ばぁば~』
『ばーば~』
私は花を撫で回し、満足。パーティーハウスの奥でルームを開けっ放しにする。
「じゃあお母さん、私ギルドに行くけん」
「分かった」
ビアンカに残ってもらい、ルージュとホークさんに付き添われ私はギルドに向かった。到着すると、いつものように応接室に通される。すでにタージェルさんが宝飾品を見ている。
「ああ、ミズサワ様、お帰りなさいませ」
「はい、戻りました」
私はソファーに腰掛け、その後ろにホークさんが立ち、ルージュはごろり。
すぐにリティアさんが書類の束を抱えてきた。相変わらずすごい枚数。
サインと魔力のルーティーン。ふう。やっぱり蛇の目玉や、鮫の軟骨の依頼が多いなあ。依頼先はなんと首都の薬師ギルドだ。それから羊毛や山羊の毛もだ。あの蛇の革、乾燥剤になるらしいけど、こんなに需要あるの? 不思議。
「バーザタイラントの革は使い勝手がいいんですよ」
シャットアウトしたいけど、気になっていたから聞いてみる。
「こちらのバーザタイラントの革の乾燥剤は、湿気を吸収した後は、水分を含んだままなんです。なのでそのまま畑に埋めたら、水分が徐々に滲み出るんです。生物素材なので堆肥にもなります。まあ、アサシンシャークより効果が断然低いですけどね。しかし、乾燥地帯では重宝されます」
革にそんな効果があるなんて、それを発見したのもすごい。こちらの皆さんももったいない精神があるんだね。すごい。今回出た革はカルーラとシーラに送られるそうだ。
査定には明明後日になると。宝石や宝飾品の一部は秋のグーデオークションに寄付するために、タージェルさんに選別をお願いし、挨拶してギルドを後にした。
査定は何時ものように億越えました。
「こちらがご依頼の品です」
と、ティエさんがカウンターに出したのは、26センチのフライパン。そう、フライパン。目玉焼きなんかしませんよ、これでGとかスライムとか、軍隊蟻とかを叩くんですよ。以前使っていたものより、黒っぽいが、フライパンだ。
「全体的に魔鉄を混ぜ込み、強化硬化、衝撃吸収、重量軽減の付与をしました」
どやっ、て顔のティエさん。
触らせてもらうと、少し重量が増したが、振り回せないことはない。
ふふふ、私専用の武器。ふふふ、感慨深いなあ。ふふふ、これこれ、この形よ。
ちら、とホークさんをみると、頷いてくれる。
「ありがとうございます。これで十分です」
「良かったです」
私はフライパン2個の作製依頼の支払いをする。魔鉄は持ち込みしたので、魔鉄代はない。付与だけでも30万、それもこみこみで、合計50万。本当はもうちょいするらしいが、残った魔鉄は差し上げたので、割り引き価格。ありがたい。
これで、私も戦闘に。ぬふふふふふ。
「ワイバーンの装備品が揃うまでダメですよ」
ホークさんの鋭い突っ込み。ぶー、ビアンカやルージュやないけど、ぶー。
「どうぞ、このティエ工房を今後ともにご贔屓を」
丁寧に挨拶してくれるティエさん。このフライパンに何かあれば、またお願いしよう。挨拶して、パーティーハウスに戻り、早速訓練を開始。と、言ってもサインの時の要領で、魔力を流しながら、フライパンを振り回すだけ。これが結構疲れる。
「慣れない時は始めはそうなります。とにかくひたすら慣れです。特に上位金属や魔物素材を使用した武器類は、もっと疲れますよ」
指導してくれるホークさんの説明。なるほど、ミゲル君がシーサーペントの剣で、ひーひー言う理由はそれね。とにかく、このフライパンに慣れないと。晃太も疲れた様子。休み休み訓練を繰り返し、数日後実戦となる。念のためスライム部屋。
「ユイさん、コウタさん、このフライパンは付与も十分あり、武器として通用します。今回は初回の実戦なので、前半は自分自身の身体に魔力を流し、後半でフライパンにまで魔力を流すようにしてください。俺とチュアンがフォローしますので、まずは思い切りしてみましょう」
「「はい」」
これはよく新人さんの指導に使われるそうです。
ダンジョン等の低階層の初心者向けエリアで、指導員が付き添い、実際に魔力の消費がどうなのか、武器への魔力の流れはどうなのか、最後は自分の身体がどんな具合になるか、を実感させるんだって。見習いに着けなかった新人さんの冒険者は、たまにギルドがこういった実戦講座をしていると。無料ではないが、その実戦で得たドロップ品の一部は得られるので、プラマイゼロだ。
しばらくは訓練の為に、スライム部屋かアヒル部屋通いになるが、ビアンカとルージュ、ノワールには納得してもらった。
『仕方ないのです』
『そうね、訓練だもの。私達と同じ闘い方ではないし』
「ブヒヒン」
うーん、ビアンカとルージュの闘い方してたら、あっという間に魔力枯渇で倒れそう。スパルタだもん。
いざ、スライム部屋に。今回は支援なし。ビアンカが開けるが、鷹の目の皆さんいるし、仔達もいるし、大丈夫やね。
「わんわんっ」
「がぁーっ」
元気とコハクが走り回って、スライムプチプチ。
私と晃太も、ホークさんとチュアンさんに守られながらフライパンでスライムプチプチ。
最後に出てきた2体の王冠スライムは、元気とコハクがぷちっと倒し、片方は私と晃太だ。支援があれば一撃なんだけどね。
魔力を全身とフライパンに流して、いざ、一撃。軽い手応えと共に、王冠スライムの身体の一部がごっそり抉れる。おお、すごい、支援もないのに。王冠スライムだって黙っていない、覆い被さろうとするので、ホークさんの指示で一旦後退。同じことを繰り返しやっと倒れる。ああ、疲れた。ちょっとジョギングしたような、全身倦怠感。
ふう、ふう。
それからもスライム部屋に挑戦したけど、やっぱり疲れる。その後、数日間スライム部屋とアヒル部屋を日帰りした。レベルも上がったしね。
『そろそろ身体が鈍るのです』
『上層階に行きたいわ』
「ブヒヒーンッ」
はいはい。何だかんだと、黙って訓練に付き添ってくれたしね。
さて、何階から行くかな。こんな時のリティアさん。紅花やアルガン、コラーゲンの依頼があるそうだ。
ホークさんと相談し、数日後、準備して、さあ行こうかと思った当日、マーファに大雪が降り、断念した。雪の中の移動はビアンカは平気そうだが、ルージュが雪を嫌がり、明日の天気次第となった。
その、大雪の降った次の日、水澤家がこちらに来ての初の大事件となる。
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