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連載
合流③
戦闘しています、ご注意ください。
私達の回りに光のリンゴが浮かび上がる。
「ダウンッ」
晃太がデバフの魔法を発動。いつもなら連発しているけど、一回のみ。多分試行錯誤しているんやろう。だけど効果あるみたいや、こちらに向かってくるオーク達の動きが緩慢になる。
そこにノワールと仔達が魔法を連発する。ホークさんは弓、マデリーンさんは火の矢、チュアンさんは土の塊。ほとんど命中している。
『元気、他の属性魔法を使いなさいっ』
「わんわんっ」
ルージュの指示が飛ぶ。
元気は答えるように吼えると、オークがスパスパ切れている。恐ろしか。負けじとコハクは戦闘モード。ベビージャガーパンチでオークの首がぼっきり折れてる。恐ろしか。
『ルリッ、クリスッ、精度を上げなさいッ』
「ワンワンッ」
「ワンワンッ」
ルリが水の矢、クリスは火の矢を放つ。貫通してるよ、一撃よ。恐ろしか。
『ヒスイッ、全身に魔力を流しなさいッ』
「ガルウッ」
ヒスイは緑色のラインを浮かび上がらせて、ベビージャガーパンチを放つと、スパッと首が切り飛ばされる。恐ろしかっ。
恐ろしかけど、私も頑張らんとっ。
久しぶりのフライパン。私は魔力をホークさんとマデリーンさんの指導のたまもので、全身に流すことができる。
ルージュの光のリンゴに守られての接待戦闘だけど、負傷しながらも向かってくるオークに、私はフライパンを振り抜く。
ガツンッ
手応えと供にオークが吹き飛んでいく。結構、腕に衝撃が来たっ。こりゃ、あんまり何回もできなさそうや。
『ユイッ、魔力の流れにムラがあるわよっ。もっと集中してっ、圧縮してっ』
ひーっ、鬼教官やーっ。晃太も必死にフライパンを振ってる。
奥方面のアリス達の様子は、自分が必死過ぎて分からないが、ちらっと見えた。アリスの突撃にオークがなす術なく弾き飛ばされている。さすが、アレスの伴侶になるだけある。
ホークさんは弓から剣に持ち変え、チュアンさんは槍を手にしている。マデリーンさんは魔法を駆使し、ミゲル君とエマちゃん、テオ君を援護。ノワールは風の刃を飛ばし、時々脚でオークを蹴り飛ばす。
私と晃太はひーひー言いながらフライパンを振り回す。ルージュの檄がかなり厳しいっ、ひーっ。
ほどなくして終了したけど、つ、疲れた。
「ユイさん、コウタさん、お怪我はありませんか?」
チュアンさんが心配して来てくれた。
「わ、私は大丈夫です、はい……………」
「わいも、大丈夫です」
息を整え水分補給。
アリスは大丈夫かな? あ、帰って来た。色んな液体付いてるぅ。
「アリス、怪我はないね?」
「がうぅ」
『怪我はないのですが、疲れているのです。休ませたいのです』
『妻よ、妻よ、我に寄りかかるのだ』
「ルーム開けるね」
私はルームを開けて、アリスと張り付くアレスを誘導する。従魔の部屋で水分補給後、横になるアリス。シルフィ達が、アリスにすがり付いてる。私はエマちゃんとテオ君とでアリスに付いた汚れを、わんこのウェットティッシュで拭き取る。よし、こんなもんかな。
「アレス、アリス疲れとるから、静かにね」
『わ、分かっているのだっ』
横になったアリスに、アレスはそわそわしながら、側に張り付く。
ルームを出ると、落ち着いた晃太が、魔石のあるオークを回収している。
ルージュが仔達にあれこれ指導している。
『ヌシヨ、周囲ハ問題ナイゾ』
ゆっくり着地するイシスグリフォン飛行部隊。
「ありがとうイシス」
イシスはとことこと、元気の前に。
『ビアンカノ仔ヨ、チョット来イ』
「くうん?」
なんやなんや? まるで体育館裏に呼び出された感じやけどっ。
慌てるが、イシスは元気に言う。
『オ前ガ使ウ魔法ヲ撃ッテミロ』
「くうん? わんわんっ、わんわんっ」
首を傾げたけど、元気は元気よく吼えて、イシスに魔法を披露する。
雷、風、土、氷。
元気はどうどう、見た?みたいに尻尾を振るが、イシスは無表情。
『イツ、生ンダ?』
無表情でビアンカに迫っている。
『2年前なのですよ』
困ったようにビアンカは答える。
『嘘ダッ、幼体ガコンナ複数属性、シカモ上位属性ヲッ』
『そんな事言われても困るのです。私が一番驚いているのですから』
やはり元気の属性魔法覚醒は、早すぎるようだ。グリフォンの魔法の覚醒は似たような感じだが、種族的に風属性が基本的にあるそうだ。まずそれが生後1年前後で覚醒し、成体になる5年から15歳になるまでに他の属性が覚醒するんだって。
イシスは、ふう、と息をつく。
『先々代ハ、ウルフデモ飛ビ抜ケタ方ダッタ。才能ヲ受ケ継イダノダナ』
ビアンカとアレスのお父さんやね。確か、先祖返りの特殊個体のウルフ。でも、元気はフォレストガーディアンウルフなんだよね。
『それならいいのですが、元気は指導してもよく忘れているのです』
ため息をつくビアンカ。元気はへっへっ言ってる。
イシスも釣られてため息。
『魔力操作訓練ハドウナッテイル? コレニハ想像以上ノ潜在能力ガアルハズ』
『毎日やってるのですが、なかなか戦闘モードにならないのです』
『コレダケノ属性魔法ガアルノニカ?』
『そうなのです』
なんやなんや、主婦の子育て相談みたいになってきた。私には分からん。元気がほっとかれたようで寂しそうに私にすり寄って来た。
「くうーん」
「よしよし。元気の才能ばどうしたらいいか話しようとよ」
「くうん?」
「難しいかな?さ、今日はたくさん魔法使って疲れたろう? ご馳走にしようね」
「わふんっ」
ペロペロしてくる、かわいか。
魔石のあるオークを全て回収。残りはビアンカの魔法で埋めた。
「でも、なんかおかしくなる魔物多かね」
『そういう時期があるのです』
『そうね、あるわね。しばらくしたら収まるのだけど』
「理由は? 分からんの? あの蜘蛛達も関係しとらん?」
『分からないのです』
『私達はハイにならないし』
「イシスは? 心当たりはないん?」
『ウーン、蜘蛛達ニ関シテハ、確証ハナイガ、ダンジョンデハナイカ?』
「ダンジョン?」
『え? でも、あの野良ダンジョンは入り口が潰れたのです』
『他にあるの?』
イシスの説明はこうだ。
あの魔境には野良ダンジョンがある。よく、リルさんに入れられたダンジョン。スカイランの軍隊ダンジョンのように下に下るタイプのダンジョンがあったそうだ。だけど、ある日、ゲリラ豪雨による土砂崩れにより、ダンジョンの入り口が分からなくなってしまった。何年も前の話で、ビアンカとルージュは当然餓死したものと思っていた。イシスはこのダンジョンではなく別のではないかと言う。魔境は広い、どこになにがあるかなんて、完全に把握は出来ない。イシスの知らない場所で野良ダンジョンがあって、あの蜘蛛達を先導した特殊個体達はそこから出たのではないかと。その特殊個体達は、妙な魔法を使ったそうだ、精神を操作するような魔法。そんな特殊魔法を使う個体は珍しく、複数体が同じ場所には絶対に存在しない。所謂女王蜂みたいなもんかな。ダンジョンから複数体が何かしらの理由で出てきて、蜘蛛の巣を発見して、事に至ったのではないかと。ホークさん曰く、その時点で魔物の氾濫(スタンピード)だそうだ。今回は魔境内で収まっているが、もし人々が暮らす町の近くで起きたら大惨事。大型のダンジョンを抱える町は、騎士団を有する事が許されているのも、これが起きた時の為だ。で、その魔法で操られた、本来縄張りから出ない蜘蛛達が、エリアボスの間に侵入した。しかし、厄災クラスに強いイシスとアレスにはさすがに手足が出なかったようだ。特殊個体は倒されたし、ビアンカとルージュの加勢で圧倒的な不利になってようやく正気になり、撤退したのではないかと。
「なんか、恐かね。理由が分からんの」
あのオルク達も、ハイになりかけていた。もし、パーヴェルさん達が、押しきられていたら、カルーラに襲いかかっていたはず。ハイになった魔物は、餓死するか、その直前にならないと正気にならない。そのハイになる理由が分かれば、対応できると思うけど。
神様に聞いてみようかな?
私達の回りに光のリンゴが浮かび上がる。
「ダウンッ」
晃太がデバフの魔法を発動。いつもなら連発しているけど、一回のみ。多分試行錯誤しているんやろう。だけど効果あるみたいや、こちらに向かってくるオーク達の動きが緩慢になる。
そこにノワールと仔達が魔法を連発する。ホークさんは弓、マデリーンさんは火の矢、チュアンさんは土の塊。ほとんど命中している。
『元気、他の属性魔法を使いなさいっ』
「わんわんっ」
ルージュの指示が飛ぶ。
元気は答えるように吼えると、オークがスパスパ切れている。恐ろしか。負けじとコハクは戦闘モード。ベビージャガーパンチでオークの首がぼっきり折れてる。恐ろしか。
『ルリッ、クリスッ、精度を上げなさいッ』
「ワンワンッ」
「ワンワンッ」
ルリが水の矢、クリスは火の矢を放つ。貫通してるよ、一撃よ。恐ろしか。
『ヒスイッ、全身に魔力を流しなさいッ』
「ガルウッ」
ヒスイは緑色のラインを浮かび上がらせて、ベビージャガーパンチを放つと、スパッと首が切り飛ばされる。恐ろしかっ。
恐ろしかけど、私も頑張らんとっ。
久しぶりのフライパン。私は魔力をホークさんとマデリーンさんの指導のたまもので、全身に流すことができる。
ルージュの光のリンゴに守られての接待戦闘だけど、負傷しながらも向かってくるオークに、私はフライパンを振り抜く。
ガツンッ
手応えと供にオークが吹き飛んでいく。結構、腕に衝撃が来たっ。こりゃ、あんまり何回もできなさそうや。
『ユイッ、魔力の流れにムラがあるわよっ。もっと集中してっ、圧縮してっ』
ひーっ、鬼教官やーっ。晃太も必死にフライパンを振ってる。
奥方面のアリス達の様子は、自分が必死過ぎて分からないが、ちらっと見えた。アリスの突撃にオークがなす術なく弾き飛ばされている。さすが、アレスの伴侶になるだけある。
ホークさんは弓から剣に持ち変え、チュアンさんは槍を手にしている。マデリーンさんは魔法を駆使し、ミゲル君とエマちゃん、テオ君を援護。ノワールは風の刃を飛ばし、時々脚でオークを蹴り飛ばす。
私と晃太はひーひー言いながらフライパンを振り回す。ルージュの檄がかなり厳しいっ、ひーっ。
ほどなくして終了したけど、つ、疲れた。
「ユイさん、コウタさん、お怪我はありませんか?」
チュアンさんが心配して来てくれた。
「わ、私は大丈夫です、はい……………」
「わいも、大丈夫です」
息を整え水分補給。
アリスは大丈夫かな? あ、帰って来た。色んな液体付いてるぅ。
「アリス、怪我はないね?」
「がうぅ」
『怪我はないのですが、疲れているのです。休ませたいのです』
『妻よ、妻よ、我に寄りかかるのだ』
「ルーム開けるね」
私はルームを開けて、アリスと張り付くアレスを誘導する。従魔の部屋で水分補給後、横になるアリス。シルフィ達が、アリスにすがり付いてる。私はエマちゃんとテオ君とでアリスに付いた汚れを、わんこのウェットティッシュで拭き取る。よし、こんなもんかな。
「アレス、アリス疲れとるから、静かにね」
『わ、分かっているのだっ』
横になったアリスに、アレスはそわそわしながら、側に張り付く。
ルームを出ると、落ち着いた晃太が、魔石のあるオークを回収している。
ルージュが仔達にあれこれ指導している。
『ヌシヨ、周囲ハ問題ナイゾ』
ゆっくり着地するイシスグリフォン飛行部隊。
「ありがとうイシス」
イシスはとことこと、元気の前に。
『ビアンカノ仔ヨ、チョット来イ』
「くうん?」
なんやなんや? まるで体育館裏に呼び出された感じやけどっ。
慌てるが、イシスは元気に言う。
『オ前ガ使ウ魔法ヲ撃ッテミロ』
「くうん? わんわんっ、わんわんっ」
首を傾げたけど、元気は元気よく吼えて、イシスに魔法を披露する。
雷、風、土、氷。
元気はどうどう、見た?みたいに尻尾を振るが、イシスは無表情。
『イツ、生ンダ?』
無表情でビアンカに迫っている。
『2年前なのですよ』
困ったようにビアンカは答える。
『嘘ダッ、幼体ガコンナ複数属性、シカモ上位属性ヲッ』
『そんな事言われても困るのです。私が一番驚いているのですから』
やはり元気の属性魔法覚醒は、早すぎるようだ。グリフォンの魔法の覚醒は似たような感じだが、種族的に風属性が基本的にあるそうだ。まずそれが生後1年前後で覚醒し、成体になる5年から15歳になるまでに他の属性が覚醒するんだって。
イシスは、ふう、と息をつく。
『先々代ハ、ウルフデモ飛ビ抜ケタ方ダッタ。才能ヲ受ケ継イダノダナ』
ビアンカとアレスのお父さんやね。確か、先祖返りの特殊個体のウルフ。でも、元気はフォレストガーディアンウルフなんだよね。
『それならいいのですが、元気は指導してもよく忘れているのです』
ため息をつくビアンカ。元気はへっへっ言ってる。
イシスも釣られてため息。
『魔力操作訓練ハドウナッテイル? コレニハ想像以上ノ潜在能力ガアルハズ』
『毎日やってるのですが、なかなか戦闘モードにならないのです』
『コレダケノ属性魔法ガアルノニカ?』
『そうなのです』
なんやなんや、主婦の子育て相談みたいになってきた。私には分からん。元気がほっとかれたようで寂しそうに私にすり寄って来た。
「くうーん」
「よしよし。元気の才能ばどうしたらいいか話しようとよ」
「くうん?」
「難しいかな?さ、今日はたくさん魔法使って疲れたろう? ご馳走にしようね」
「わふんっ」
ペロペロしてくる、かわいか。
魔石のあるオークを全て回収。残りはビアンカの魔法で埋めた。
「でも、なんかおかしくなる魔物多かね」
『そういう時期があるのです』
『そうね、あるわね。しばらくしたら収まるのだけど』
「理由は? 分からんの? あの蜘蛛達も関係しとらん?」
『分からないのです』
『私達はハイにならないし』
「イシスは? 心当たりはないん?」
『ウーン、蜘蛛達ニ関シテハ、確証ハナイガ、ダンジョンデハナイカ?』
「ダンジョン?」
『え? でも、あの野良ダンジョンは入り口が潰れたのです』
『他にあるの?』
イシスの説明はこうだ。
あの魔境には野良ダンジョンがある。よく、リルさんに入れられたダンジョン。スカイランの軍隊ダンジョンのように下に下るタイプのダンジョンがあったそうだ。だけど、ある日、ゲリラ豪雨による土砂崩れにより、ダンジョンの入り口が分からなくなってしまった。何年も前の話で、ビアンカとルージュは当然餓死したものと思っていた。イシスはこのダンジョンではなく別のではないかと言う。魔境は広い、どこになにがあるかなんて、完全に把握は出来ない。イシスの知らない場所で野良ダンジョンがあって、あの蜘蛛達を先導した特殊個体達はそこから出たのではないかと。その特殊個体達は、妙な魔法を使ったそうだ、精神を操作するような魔法。そんな特殊魔法を使う個体は珍しく、複数体が同じ場所には絶対に存在しない。所謂女王蜂みたいなもんかな。ダンジョンから複数体が何かしらの理由で出てきて、蜘蛛の巣を発見して、事に至ったのではないかと。ホークさん曰く、その時点で魔物の氾濫(スタンピード)だそうだ。今回は魔境内で収まっているが、もし人々が暮らす町の近くで起きたら大惨事。大型のダンジョンを抱える町は、騎士団を有する事が許されているのも、これが起きた時の為だ。で、その魔法で操られた、本来縄張りから出ない蜘蛛達が、エリアボスの間に侵入した。しかし、厄災クラスに強いイシスとアレスにはさすがに手足が出なかったようだ。特殊個体は倒されたし、ビアンカとルージュの加勢で圧倒的な不利になってようやく正気になり、撤退したのではないかと。
「なんか、恐かね。理由が分からんの」
あのオルク達も、ハイになりかけていた。もし、パーヴェルさん達が、押しきられていたら、カルーラに襲いかかっていたはず。ハイになった魔物は、餓死するか、その直前にならないと正気にならない。そのハイになる理由が分かれば、対応できると思うけど。
神様に聞いてみようかな?
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