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連載
ルーティ⑨
次の日、ギルドに。
両親は花とルージュ達で海鮮市場に向かう。
私達はギルドだ。
5分前に到着したが、すぐに応接室に通される。私と晃太とホークさん、チュアンさん、ビアンカだ。
「買取させて頂く品が決まりました」
と、昨日の職員さん。バサッ、と出された依頼の書類。
はいはい、サインと魔力ね。
晃太がまず買取りしてくれる宝石や宝飾品を、確認しながら出していく。それは私達が来た後に慌てて来た、高齢の女性職員さんがチェック。すべてを買取りしてくれるわけではない。あのご褒美の翠の宝石、エメラルドは買取りリストにない。それからリィマさんが数千万だと言った、かなり高額の宝石と宝飾品もない。
本当なら、全部買取りたかったそうだけど。女性職員さんが、残念そう。
私はせっせとサインと魔力、晃太はチュアンさんと共に倉庫に向かう。
ワインはと言うと、やはり査定できる人がすぐに来れない為に、今回は見送りとなる。
よし、いいかな。
書類を確認してから、職員さんが予め準備していたお金の詰まった革の袋を出す。
「ご確認ください。ドロップ品は3億8884万5200。宝飾品等に関しては1億1106万5000となります」
わっふ、相変わらずやな。あれだけ大量にあったドロップ品は予算の都合ですべて買取りと言うわけにはいかなかったみたい。私達が今日発ちたいから、急いで査定してくれたんやな。ドロップ品の1%は鷹の目の皆さんのパーティーカードにいれて貰う。
「あの、こちらに無料教室的なのはあります?」
「ああ、読み書きのですね。はい、ございますよ」
こちらも子供達が通う率の問題は変わらない。私は給食システムを話すと、前々から似たような事をしていたが、月に1、2回、パンとスープを出すのが予算や人員的に精一杯だそうだ。しかも、そのパンとスープ、ここを治めている領主さんの完全ポケットマネー。ここはユリアレーナではない、国がどれくらいの予算を割いているのか知らないが、必要な教材や教師の賃金でなくなっているようだ。
予算ならある。どやあっ。
「こちらを無料教室の給食代にしてください。通うきっかけさえあれば、無料教室の有用性を分かって貰えたら、子供達を通わす理由になりますから」
と、私は白金貨を3枚を差し出す。
「こ、こんなに?」
「はい。私は従魔に恵まれていますから。それに次にいつこちらに伺えるか分かりませんし」
「あ、ありがとうございますっ。領主様には必ずお渡し、その経緯の報告、使用された金額を書面化して…………」
やや、興奮気味の職員さん。
「私はギルドを信用していますので、そちらの采配でお願いします」
めんどくさいので、丸投げ。言わないけどさ。
しきりに感謝された。後日、このルーティを治めている領主のアーグル伯爵より、お礼のお手紙を頂いた。アスラ王国の無料教室は、開催している地の領主の采配に任されている感が大きいみたい。熱心な人と、そうでない人と差が出そうだが、地方による差だからだって、その一言で片付けられてしまう傾向がある。それが昔からの考えみたいで、今は意思改革をしているそうだけど、なかなか上手く行かないのは、子供を労働力と考えているのが根底にあるからだ。読み書きしている暇があったら、身体を動かして働け、みたいな感じだね。だけど、この読み書き出きるだけで、将来的に出来る仕事の枠が一気に広がる。まだ、そこまでの考えに至らない人が多いから、気長に続けるしかない。私が提供した資金で、無料教室の給食提供が、かなり長い期間心配いらないって。良かった。それまでの間に、国に無料教室に予算を割いて貰うように、打診してみるって。すぐに結果はでないけど、頑張ってみるって。
晃太とチュアンさんが戻り、私達は挨拶し、ギルドを出る。ギルド職員さん達に見送られ城門で待つと、両親とルージュ達もやって来た。
『ねえ、お母さん。今日もエビがいいわ』
ルージュが母にぴったり張り付きおねだり。コハクとヒスイもおねだりしている。母は始終笑顔だ。
『ずるいのですっ。私も食べたいのです』
ビアンカまでおねだりに行き、元気達も続く。うーむ、母の姿が、もふもふに囲まれて沈没。
「今日は海鮮鍋にしようかね~」
と、声だけ確認。
アレスまで行こうとするので、収拾が付かなくなるので、せっついてノワールの馬車を確認し出発した。
こうして、短期だったけど、ルーティのダンジョンアタック終了。
夕方にカルーラに到着。
先行通過も出来たし、まずはギルドに向かい到着報告する。
ギルドの前に、立派な馬車が止まってた。うちの馬車もSランクだけど、向こうの方が豪華や。何台もある。まあ、うちのはノワールのスピードに耐えられるように、やや無骨な感じに改良したけど。
誰かお貴族様でもギルドに来ているんかな?
「おそらくアスラ王国の、商会の馬車隊ですよ、それも上級の商会ですね」
と、チュアンさんが教えてくれた。
ふーん、まあ、あまりうちらには関係ないかな。私はギルドの依頼を通してしか、他の誰かと接触しないしね。
あ、忘れとった。カルーラの騎士団にワインとお肉の差し入れ、どうしようかな? 誰に渡せばいいかな? そうや、警備の人に後で聞こう。
そんなことを考えていると、スムーズに応接室に案内された。ルージュとコハクとヒスイ、ホークさんとチュアンさんが付いてくれる。ニコニコと、ラソノさんがすぐきた。
金の虎と山風の皆さんとは、さっき一旦お別れ。オシリスの騎乗具合で再びパーティーハウスで話し合いだ。アルスさんが寂しそうにユイちゃん言うし、マアデン君とハジェル君は鍋と呟き、ロッシュさんがこつん。また今度ね、と挨拶して見送った。別れ際、シュタインさんが私の手を取ろうとして、ホークさんに阻まれる。なんや、バチバチ聞こえたけど、気のせいよね?
「ユイさん、また」
「あ、はい」
バチバチしていたシュタインさんが、私ににっこり。あ、ドキリ、とするが、出来るだけ平常心で答える。
で、応接室。
「おかえりなさいませミズサワ様」
「ただいま帰りました。パーティーハウスを連絡してもらってありがとうございます。助かりました」
「いえいえそんな。で、早速ですが」
「はい。晃太」
「こちらがルーティのダンジョンで得られたドロップ品のリストです」
「拝見します」
ラソノさんが眼鏡をかけ直し、リストをチェック。ふわあ、と笑顔になる。
「流石でございます。出来るだけ買い取らせて頂きます。こちらの宝石や宝飾品に関しては、一度専門のスタッフが拝見させていただいても?」
「はい」
私は晃太に目で合図し、ラソノさんもドアに向かって声をかける。
晃太はアイテムボックスから宝石や宝飾品を出す。ルーティのギルドでは買い取れなかった高額品だ。ドアから現れたのは、高齢の男性だ。私達に向かって、恭しく一礼。
「初めましてミズサワ様。私は商人ギルドの買取主任をしていますガトールと申します」
ラソノさんからも説明。このガトールさんが、宝石関連の鑑定では、このギルド全体で一番なんだって。
「ミズサワです。よろしくお願いします」
私もご挨拶する。
「では、早速」
ガトールさんが、真っ先に手にしたのは、ご褒美のエメラルドだ。
あまり時間かかるから、両親とシルフィ達だけでも先に、って思っていたら。
『ユイ、外が騒がしいわ。おそらくアレスね』
「ええぇ?」
あれだけ強制送還だって言ったのに。
私のだした声に、ラソノさんとガトールさんが、ビクリ。
「あ、すみませんっ」
私は小声でルージュに聞く。
「どんな騒ぎな?」
『童が死にそうだって』
「「はあぁぁぁっ」」
ルージュから出たセリフがあまりにもあまりで、私と晃太は声を上げた。
両親は花とルージュ達で海鮮市場に向かう。
私達はギルドだ。
5分前に到着したが、すぐに応接室に通される。私と晃太とホークさん、チュアンさん、ビアンカだ。
「買取させて頂く品が決まりました」
と、昨日の職員さん。バサッ、と出された依頼の書類。
はいはい、サインと魔力ね。
晃太がまず買取りしてくれる宝石や宝飾品を、確認しながら出していく。それは私達が来た後に慌てて来た、高齢の女性職員さんがチェック。すべてを買取りしてくれるわけではない。あのご褒美の翠の宝石、エメラルドは買取りリストにない。それからリィマさんが数千万だと言った、かなり高額の宝石と宝飾品もない。
本当なら、全部買取りたかったそうだけど。女性職員さんが、残念そう。
私はせっせとサインと魔力、晃太はチュアンさんと共に倉庫に向かう。
ワインはと言うと、やはり査定できる人がすぐに来れない為に、今回は見送りとなる。
よし、いいかな。
書類を確認してから、職員さんが予め準備していたお金の詰まった革の袋を出す。
「ご確認ください。ドロップ品は3億8884万5200。宝飾品等に関しては1億1106万5000となります」
わっふ、相変わらずやな。あれだけ大量にあったドロップ品は予算の都合ですべて買取りと言うわけにはいかなかったみたい。私達が今日発ちたいから、急いで査定してくれたんやな。ドロップ品の1%は鷹の目の皆さんのパーティーカードにいれて貰う。
「あの、こちらに無料教室的なのはあります?」
「ああ、読み書きのですね。はい、ございますよ」
こちらも子供達が通う率の問題は変わらない。私は給食システムを話すと、前々から似たような事をしていたが、月に1、2回、パンとスープを出すのが予算や人員的に精一杯だそうだ。しかも、そのパンとスープ、ここを治めている領主さんの完全ポケットマネー。ここはユリアレーナではない、国がどれくらいの予算を割いているのか知らないが、必要な教材や教師の賃金でなくなっているようだ。
予算ならある。どやあっ。
「こちらを無料教室の給食代にしてください。通うきっかけさえあれば、無料教室の有用性を分かって貰えたら、子供達を通わす理由になりますから」
と、私は白金貨を3枚を差し出す。
「こ、こんなに?」
「はい。私は従魔に恵まれていますから。それに次にいつこちらに伺えるか分かりませんし」
「あ、ありがとうございますっ。領主様には必ずお渡し、その経緯の報告、使用された金額を書面化して…………」
やや、興奮気味の職員さん。
「私はギルドを信用していますので、そちらの采配でお願いします」
めんどくさいので、丸投げ。言わないけどさ。
しきりに感謝された。後日、このルーティを治めている領主のアーグル伯爵より、お礼のお手紙を頂いた。アスラ王国の無料教室は、開催している地の領主の采配に任されている感が大きいみたい。熱心な人と、そうでない人と差が出そうだが、地方による差だからだって、その一言で片付けられてしまう傾向がある。それが昔からの考えみたいで、今は意思改革をしているそうだけど、なかなか上手く行かないのは、子供を労働力と考えているのが根底にあるからだ。読み書きしている暇があったら、身体を動かして働け、みたいな感じだね。だけど、この読み書き出きるだけで、将来的に出来る仕事の枠が一気に広がる。まだ、そこまでの考えに至らない人が多いから、気長に続けるしかない。私が提供した資金で、無料教室の給食提供が、かなり長い期間心配いらないって。良かった。それまでの間に、国に無料教室に予算を割いて貰うように、打診してみるって。すぐに結果はでないけど、頑張ってみるって。
晃太とチュアンさんが戻り、私達は挨拶し、ギルドを出る。ギルド職員さん達に見送られ城門で待つと、両親とルージュ達もやって来た。
『ねえ、お母さん。今日もエビがいいわ』
ルージュが母にぴったり張り付きおねだり。コハクとヒスイもおねだりしている。母は始終笑顔だ。
『ずるいのですっ。私も食べたいのです』
ビアンカまでおねだりに行き、元気達も続く。うーむ、母の姿が、もふもふに囲まれて沈没。
「今日は海鮮鍋にしようかね~」
と、声だけ確認。
アレスまで行こうとするので、収拾が付かなくなるので、せっついてノワールの馬車を確認し出発した。
こうして、短期だったけど、ルーティのダンジョンアタック終了。
夕方にカルーラに到着。
先行通過も出来たし、まずはギルドに向かい到着報告する。
ギルドの前に、立派な馬車が止まってた。うちの馬車もSランクだけど、向こうの方が豪華や。何台もある。まあ、うちのはノワールのスピードに耐えられるように、やや無骨な感じに改良したけど。
誰かお貴族様でもギルドに来ているんかな?
「おそらくアスラ王国の、商会の馬車隊ですよ、それも上級の商会ですね」
と、チュアンさんが教えてくれた。
ふーん、まあ、あまりうちらには関係ないかな。私はギルドの依頼を通してしか、他の誰かと接触しないしね。
あ、忘れとった。カルーラの騎士団にワインとお肉の差し入れ、どうしようかな? 誰に渡せばいいかな? そうや、警備の人に後で聞こう。
そんなことを考えていると、スムーズに応接室に案内された。ルージュとコハクとヒスイ、ホークさんとチュアンさんが付いてくれる。ニコニコと、ラソノさんがすぐきた。
金の虎と山風の皆さんとは、さっき一旦お別れ。オシリスの騎乗具合で再びパーティーハウスで話し合いだ。アルスさんが寂しそうにユイちゃん言うし、マアデン君とハジェル君は鍋と呟き、ロッシュさんがこつん。また今度ね、と挨拶して見送った。別れ際、シュタインさんが私の手を取ろうとして、ホークさんに阻まれる。なんや、バチバチ聞こえたけど、気のせいよね?
「ユイさん、また」
「あ、はい」
バチバチしていたシュタインさんが、私ににっこり。あ、ドキリ、とするが、出来るだけ平常心で答える。
で、応接室。
「おかえりなさいませミズサワ様」
「ただいま帰りました。パーティーハウスを連絡してもらってありがとうございます。助かりました」
「いえいえそんな。で、早速ですが」
「はい。晃太」
「こちらがルーティのダンジョンで得られたドロップ品のリストです」
「拝見します」
ラソノさんが眼鏡をかけ直し、リストをチェック。ふわあ、と笑顔になる。
「流石でございます。出来るだけ買い取らせて頂きます。こちらの宝石や宝飾品に関しては、一度専門のスタッフが拝見させていただいても?」
「はい」
私は晃太に目で合図し、ラソノさんもドアに向かって声をかける。
晃太はアイテムボックスから宝石や宝飾品を出す。ルーティのギルドでは買い取れなかった高額品だ。ドアから現れたのは、高齢の男性だ。私達に向かって、恭しく一礼。
「初めましてミズサワ様。私は商人ギルドの買取主任をしていますガトールと申します」
ラソノさんからも説明。このガトールさんが、宝石関連の鑑定では、このギルド全体で一番なんだって。
「ミズサワです。よろしくお願いします」
私もご挨拶する。
「では、早速」
ガトールさんが、真っ先に手にしたのは、ご褒美のエメラルドだ。
あまり時間かかるから、両親とシルフィ達だけでも先に、って思っていたら。
『ユイ、外が騒がしいわ。おそらくアレスね』
「ええぇ?」
あれだけ強制送還だって言ったのに。
私のだした声に、ラソノさんとガトールさんが、ビクリ。
「あ、すみませんっ」
私は小声でルージュに聞く。
「どんな騒ぎな?」
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※小説家になろう様にも投稿しています※