もふもふ大好き家族が聖女召喚に巻き込まれる~時空神様からの気まぐれギフト・スキル『ルーム』で家族と愛犬守ります~

鐘ケ江 しのぶ

文字の大きさ
524 / 867
連載

布確保①

しおりを挟む
 次の日。
 午前中はのんびり。
 ディレックスにお買い物に行ったり、魔境のお母さんウルフと赤ちゃんウルフのお世話をしたり。鼻水君や補佐ウルフ達も元気そうだ。はいはい、おやつね。疑いもなくパクパク食べてる。
 ツヴァイクさんはせっせと作業している。アレスは心配したけど、大人しく見ている。
 鷹の目の皆さんは、エドワルドさんと戦闘訓練だ。手も足も出ない感じ。マデリーンさんがガチに魔法使って攻撃しているのに、片手で撃ち落としている。どうやったら火の矢を叩き落とせるんやろう? ホークさんは簡単に足を払われるし、チュアンさんは腕を捕まれたと思ったらひっくり返されてるし。ミゲル君はいつの間にか模擬刀取られてるし。エマちゃん、テオ君はまったく相手にされてない。悔しそうだけど、危ないから下がって欲しいと思うのは、私だけかな?
 一休みしていると、本日の移動販売車が。
 ホットドッグや。
 本日のお昼やね。
 メニューを見ると、プレーンとチョリソー、ベジタブル。トッピングがあり。それからドリンク。
 アレスとアリス、オシリスの分を確保。
 エドワルドさんに相手にされなかった、エマちゃんとテオ君は、ちょっぴり、ぷー。仕方ないやん。
「ほら、何にすると?」
 私が声をかけると、機嫌が直ったかな。
「私、プレーンでミートソース。オレンジジュース。あ、チーズもトッピングしたいっ」
「俺もそれっ」
「はいはい」
 私もそれにするかね。ドリンクはホットレモネードにしよう。
 晃太と父はチョリソーに定番ケチャップ、刻んだ玉ねぎトッピング。母はプレーンにミートソース。ホークさんはプレーンにサルサソース。チュアンさんとミゲル君はチョリソーにミートソース、刻んだ玉ねぎ。マデリーンさんはベジタブルにアボカド追加。ドリンクを好きに頼んでもらう。エドワルドさんはプレーンにサルサソースにアボカド追加。ツヴァイクさんはチョリソーにミートソース、チーズを追加。寒いなか、外ではふはふ言いながら食べるのもいいね。
 ちょっと足りないかな? でも、もう1つは多いし。よし、2つ目はアレスと半分個にした。
 それぞれ好きに追加で食べてる。
 ふう、満腹。しばらくしたら移動販売車がなくなっていた、品切れね。
 昼御飯の後は、ハルスフォン侯爵様の使者の方と、オダリスさんが来るので準備。身だしなみオッケーかな。失礼のないように、ワンピースにして、髪もいいかな。お茶もいいし。
「アレス、じっとしとってね」
『分かっているのだ。ふわあっ』
 凄か牙。アレスは興味なしと言わんばかりに、ソファーの近くでゴロリ。オシリスもゴロリ。アリスはシルフィ達と奥の部屋で寝ている。
『主よ、来たのだ』
 お尻を向けたアレスが教えてくれる。オシリスも片目を開けている。私はホークさんに視線を送り、一緒に玄関に。
 ドアを開けると、ちょうど到着した馬車と馬の一団。馬にはオダリスさんが騎乗している。
 タイミングよく出てきた私達にびっくりしている。
 馬車から出てきた身なりのよさそうな、中年男性が降りてきて、姿勢を正してぺこり。
「ミズサワ様。本日はハルスフォン侯爵家使者として参りました。第二執事、マテオと申します」
 ご丁寧にどうも。
 す、とマテオさんの隣に並んだのはオダリスさん。
「ミズサワ殿。この度は接見の許可を頂きありがとうございます。マーファ騎士団を代表して参りました、オダリスです」
「お久し振りです。どうぞ中へ」
 寒いしね。
 マテオさんとオダリスさんだけが中に。
 居間にご案内する。
 すうっと、頭を上げたオシリスにはびくっとされた。両親と晃太が立ち上がり、会釈する。ホークさん達冒険者はしっかり武装している。居間にはホークさん、チュアンさん。エドワルドさんとツヴァイクさんも待機してくれている。マデリーンさんはお茶の係。ミゲル君、エマちゃん、テオ君はアリス達の部屋の前で待機だ。
 マテオさんとオダリスさんがあらためてご挨拶する。
「お座り下さい」
 私達も着席する。
 まず話を切り出したのはマテオさんだ。
「この度、リュウタ・ミズサワ様の名誉伯爵の敍爵を、ハルスフォン侯爵邸で執り行われる運びになり」
 難しい言葉が並ぶが、簡単に纏めると、父の名誉伯爵をいただくのは、あの素敵なハルスフォン侯爵様のお家でって。日程は山風の皆さんと、冷蔵庫ダンジョンに行く前日だ。お迎えの人が来るけど、もちろん私達家族も一緒に。アレス達もね。鷹の目の皆さんも、ハルスフォン侯爵家の前まではいいって。本当は貴族街だから、奴隷は入れないのだけど、私の戦闘奴隷だから許してくれた。
 特に私達は問題ない。
 あ、いけない、例の布の事を匂わせないと。
「あのマテオさん」
「はい」
 えーっと、視線をさ迷わせる私に、マテオさんは不思議そう。
「また、冷蔵庫ダンジョンに、行くんです」
「はい」
「そしたら、また、綺麗な布が出たりするかもー」
 私の視線は明後日に向く。
「はい?」
 マテオさんは首を傾げる。
「フェリアレーナ様の花嫁衣装も素敵でしたー。また、寄贈したいなー、なんて」
「……………承知しました」
 良かった、繋がった。マテオさんはそれ以上は言わないけど、微笑みを浮かべている。晃太が大根と呟く。
 さ、次は。
「ミズサワ殿。話の場を受けて頂きありがとうございます」
「いえ、ノワールの事でしたね」
「はい。そうです。どうか騎士団所属の魔法馬のお相手を願えないでしょうか? もちろん相応の支払いもいたします」
 何やら必死な様子。
 ノワール、種馬扱いやな。それが優秀な魔法馬の雄らしいけど。なんや、うーん。ノワールにそれとなく聞いたら、当人は戸惑いのぶひひん。アレスに通訳お願いしたら、会って見ないと、分からないって。
「私としては、こちらの条件をのんでいただけたら」
「はい。もちろん」
「まずは、ノワールの意思の尊重。ノワールが嫌ならこの話はなしです」
「はい」
「私達は敍爵後に冷蔵庫ダンジョンに行きます。当然ノワールも連れていきます。もし、ノワールと雌を会わせるのならその後です」
「はい」
 オダリスさんはしっかり頷く。
「そして、お相手となる雌の魔法馬の条件は、出産経験があること」
 少し、オダリスさんが戸惑い。
「これはいずれ世間に知られると思いますが、ノワールは既に魔法馬ではありません。上位種に進化しています。もし、ノワールのお相手をするなら、魔法馬より上位種かもしくは出産経験がないと、母体となる雌がもちません」
 オダリスさんはなんとなく分かっていたのだろう、落ち着いている。だけど、話を聞いていたマテオさんが、驚いている。この大陸では魔法馬はいるけど、上位種はいない。魔法馬の上位種が産まれ育てていたジューバはもうない。あれから魔法馬以上の上位種は産まれていないからだ。
「そして、ノワールが雌馬のお相手をするなら、ホークさんの同行が条件です」
「彼の?」
 オダリスさんはホークさんをちらり。
「そうです。同行がダメなら、このお話はなしです」
 私ははっきり言い切る。
「分かりました。その条件でお願いします。冷蔵庫ダンジョンから、戻られたら、再び使者を出します」
 それでノワールが騎士団所有の牧場に向かう事になる。ノワールが上位種になっている事は、箝口令ではないが、出来れば話さないで欲しい事をお願いする。報酬の話も済み、これでノワールの件は終了。これでお話終了だけど、もう1つ。こちらからね。ルーティの鎧貫通ウサギのお肉や骨がたくさんあるし、ワイン樽もあるし。騎士団の食堂に寄付したいことを伝えると、喜んで貰えた。そのまま晃太が向かう事になる。
 ノワールを馬車に繋ぎ、ホークさんとミゲル君が同行。オシリスも付いていった。
 マテオさんとオダリスさん達を見送り、私は息を吐き出す。
 なんや、毎日忙しか。
しおりを挟む
感想 829

あなたにおすすめの小説

異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~

ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。 しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。 やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。 そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。 そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。 これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

母は何処? 父はだぁれ?

穂村満月
ファンタジー
うちは、父3人母2人妹1人の7人家族だ。 産みの母は誰だかわかるが、実父は誰だかわからない。 妹も、実妹なのか不明だ。 そんなよくわからない家族の中で暮らしていたが、ある日突然、実母がいなくなってしまった。 父たちに聞いても、母のことを教えてはくれない。 母は、どこへ行ってしまったんだろう! というところからスタートする、 さて、実父は誰でしょう? というクイズ小説です。 変な家族に揉まれて、主人公が成長する物語でもなく、 家族とのふれあいを描くヒューマンドラマでもありません。 意味のわからない展開から、誰の子なのか想像してもらえたらいいなぁ、と思っております。 前作「死んでないのに異世界転生? 三重苦だけど頑張ります」の完結記念ssの「誰の子産むの?」のアンサーストーリーになります。 もう伏線は回収しきっているので、変なことは起きても謎は何もありません。 単体でも楽しめるように書けたらいいな、と思っておりますが、前作の設定とキャラクターが意味不明すぎて、説明するのが難しすぎました。嫁の夫をお父さんお母さん呼びするのを諦めたり、いろんな変更を行っております。設定全ては持ってこれないことを先にお詫びします。 また、先にこちらを読むと、1話目から前作のネタバレが大量に飛び出すことも、お詫び致します。 「小説家になろう」で連載していたものです。

平民の娘だから婚約者を譲れって? 別にいいですけど本当によろしいのですか?

和泉 凪紗
恋愛
「お父様。私、アルフレッド様と結婚したいです。お姉様より私の方がお似合いだと思いませんか?」  腹違いの妹のマリアは私の婚約者と結婚したいそうだ。私は平民の娘だから譲るのが当然らしい。  マリアと義母は私のことを『平民の娘』だといつも見下し、嫌がらせばかり。  婚約者には何の思い入れもないので別にいいですけど、本当によろしいのですか?    

聖女を追放した国は、私が祈らなくなった理由を最後まで知りませんでした

藤原遊
ファンタジー
この国では、人の悪意や欲望、嘘が積み重なると 土地を蝕む邪気となって現れる。 それを祈りによって浄化してきたのが、聖女である私だった。 派手な奇跡は起こらない。 けれど、私が祈るたびに国は荒廃を免れてきた。 ――その役目を、誰一人として理解しないまま。 奇跡が少なくなった。 役に立たない聖女はいらない。 そう言われ、私は静かに国を追放された。 もう、祈る理由はない。 邪気を生み出す原因に目を向けず、 後始末だけを押し付ける国を守る理由も。 聖女がいなくなった国で、 少しずつ異変が起こり始める。 けれど彼らは、最後まで気づかなかった。 私がなぜ祈らなくなったのかを。

【完結】婚約者が私以外の人と勝手に結婚したので黙って逃げてやりました〜某国の王子と珍獣ミミルキーを愛でます〜

平川
恋愛
侯爵家の莫大な借金を黒字に塗り替え事業を成功させ続ける才女コリーン。 だが愛する婚約者の為にと寝る間を惜しむほど侯爵家を支えてきたのにも関わらず知らぬ間に裏切られた彼女は一人、誰にも何も告げずに屋敷を飛び出した。 流れ流れて辿り着いたのは獣人が治めるバムダ王国。珍獣ミミルキーが生息するマサラヤマン島でこの国の第一王子ウィンダムに偶然出会い、強引に王宮に連れ去られミミルキーの生態調査に参加する事に!? 魔法使いのウィンロードである王子に溺愛され珍獣に癒されたコリーンは少しずつ自分を取り戻していく。 そして追い掛けて来た元婚約者に対して少女であった彼女が最後に出した答えとは…? 完結済全6話 2026.1月24日より連載版投稿開始予定❗️

【完結】すり替えられた公爵令嬢

鈴蘭
恋愛
帝国から嫁いで来た正妻キャサリンと離縁したあと、キャサリンとの間に出来た娘を捨てて、元婚約者アマンダとの間に出来た娘を嫡子として第一王子の婚約者に差し出したオルターナ公爵。 しかし王家は帝国との繋がりを求め、キャサリンの血を引く娘を欲していた。 妹が入れ替わった事に気付いた兄のルーカスは、事実を親友でもある第一王子のアルフレッドに告げるが、幼い二人にはどうする事も出来ず時間だけが流れて行く。 本来なら庶子として育つ筈だったマルゲリーターは公爵と後妻に溺愛されており、自身の中に高貴な血が流れていると信じて疑いもしていない、我儘で自分勝手な公女として育っていた。 完璧だと思われていた娘の入れ替えは、捨てた娘が学園に入学して来た事で、綻びを見せて行く。 視点がコロコロかわるので、ナレーション形式にしてみました。 お話が長いので、主要な登場人物を紹介します。 ロイズ王国 エレイン・フルール男爵令嬢 15歳 ルーカス・オルターナ公爵令息 17歳 アルフレッド・ロイズ第一王子 17歳 マルゲリーター・オルターナ公爵令嬢 15歳 マルゲリーターの母 アマンダ・オルターナ エレインたちの父親 シルベス・オルターナ  パトリシア・アンバタサー エレインのクラスメイト アルフレッドの側近 カシュー・イーシヤ 18歳 ダニエル・ウイロー 16歳 マシュー・イーシヤ 15歳 帝国 エレインとルーカスの母 キャサリン帝国の侯爵令嬢(前皇帝の姪) キャサリンの再婚相手 アンドレイ(キャサリンの従兄妹) 隣国ルタオー王国 バーバラ王女

【完結】妹は庶子、文句があるか? 常識なんてぶっ飛ばせ!

青空一夏
ファンタジー
(ざまぁ×癒し×溺愛) 庶子として公爵家に引き取られたアメリアは、 王立学園で冷たい視線に晒されながらも、ほんの少しの希望を胸に通っていた。 ――だが、彼女はまだ知らなかった。 「庶子」の立場が、どれほど理不尽な扱いを受けるものかを。 心が折れかけたそのとき。 彼女を迎えに現れたのは、兄――オルディアーク公爵、レオニルだった。 「大丈夫。……次は、俺が一緒に通うから」 妹を守るためなら、学園にだって入る! 冷酷なはずの公爵閣下は、妹にだけとことん甘くて最強です。 ※兄が妹を溺愛するお話しです。 ※ざまぁはありますが、それがメインではありません。 ※某サイトコンテスト用なので、いつもと少し雰囲気が違いますが、楽しんでいただけたら嬉しいです。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。