もふもふ大好き家族が聖女召喚に巻き込まれる~時空神様からの気まぐれギフト・スキル『ルーム』で家族と愛犬守ります~

鐘ケ江 しのぶ

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連載

お祝いからの④

「姉ちゃん」
 晃太が真剣な顔で言ってきた。だいたいわかってますよ。
「ドロップ品がいつもに増しておかしかばい」
「やろうね」
 私は鍋をチェック。うん、たまねぎが透き通り、崩れている。そろそろじゃがいも投入かな。
 ドアの向こうで、ちゅどん、ドカン。
 メインのドアも、サブ・ドアの向こうも景気よくちゅどん、ドカン。
「コウタさーん、お願いしまーすっ」
 メインのドアからミゲル君が呼ぶ。
「コウタさーん、終わったっすー、あ、終わりましたー」
 サブ・ドアからハジェル君が呼ぶ。
「ほら、呼ばれようよ」
「あー」
 人気者やね。
 晃太がメモ片手に向かう。
『喉が乾いたのです』
『果実の飲み物ね、リンゴがいいわ』
『主よっ、我はオレンジなのだ』
『ピザヲ所望スル』
「くうっ」
「わふんっ」
「ブヒヒンッ」
 帰って来たバトルジャンキー達。イシスや、それ、飲み物やないよ。
「わんわんっ」
『ねーちゃん、わいなー、リンゴジュースが飲みたいんねん』
『ヒスイもリンゴ~』
『ルリ、オレンジ~』
『クリス、牛乳~』
「くるっ、くるっ」
 ミニバトルジャンキー達まで、はいはい。
 若手達の分もあるから、手分けしてジュースや牛乳を皿に注ぐ。
 シルフィ達も鳴いてるから、はいはい、牛乳ね。よしよし、もふもふ。
 げふっ、と言ってる面々。
 お皿洗ってと、ふう、片付いたかな? 枚数あるから大変。さ、カレーの準備の続き、と。晃太達も
戻ってきたね。
 ちゅどん、ドカン。
「今、戻って来たばっかり…………」
 晃太が肩を落としていた。

 そんなこんなで明日は冷蔵庫ダンジョンを出る。手作りカレンダーをチェック。よし、日にちオッケー。間違えたら大変だからね。春祭りまで、数日の余裕がある。
 ……………………………絶対、大人しくしてないはず。
 だが、1日はゆっくりする日を作ろう。ブラック臭ぷんぷんやもん。
 今日は夕御飯の鍋もいいかな。〆のご飯の準備も済んだし。
 アルコールも一杯ならいいかな。中庭ではツヴァイクさんの桶作業が順調だしね。寒いなか頑張ってくれているし。
「姉ちゃん、姉ちゃんっ」
「なんね?」
 ご褒美部屋でも出たね?
「コラーゲン部屋とウサギ部屋から出たよっ」
「はいぃ?」
 しばらくの後、ルーム内にずらーっと並ぶ宝箱達。
『どうしたのユイ? 罠は解除してあるわよ』
「あ、うん、ありがとうルージュ」
 せっかく出たしね。気を取り直そう。
「今日はこれでおしまいよ、これ見たらご飯にするけんね」
『『『『ブーブー』』』』
 イシスさんや、あんたまで混ざらんで。そしてノワールや、哀愁攻撃せんの。オシリスはエアーお手せんの。
 仔達は本日の移動販売車のドーナツで誤魔化している。
 さて、皆さんの視線来ますからね、さ、オープンしますかね。
 まずはウサギ部屋からの宝箱。こちらは一つ。
 ワクワク。
 ぱかり。はい、定番ビロードの箱。掌サイズ。きっとギラギラ。いつもなら綺麗に並んでいるのに、隙間なく小指の爪サイズがびっしり詰まってる。リィマさんがいたら、査定してくれるんだけど。
 騒ぎを聞き付けたツヴァイクさんが見てくれたが、うーん、と眉を寄せる。
「こいつは宝石ではないですな、あ、いや、これはルビーで、これは、魔石。混ざっとりますな」
 ですって。
「あの赤虎の女人、リィマさんなら、分かるじゃろうが、儂では全て区別できませんな。混ざっとる魔石の質がかなりいいようじゃし」
 魔石は質がいいと、宝石と間違われるみたい。仕方ない、リィマさんいないし、タージェルさんに査定してもらおう。必要なら引取り、皆さんの武器に追加付与や、けちけちせんどこう。はい、晃太にパス。
 次は、コラーゲン部屋。出たのは3つ。
 まずは一番大きな宝箱をワクワクオープン。
 はい、来た、シルクの布ー。レース地もあるけど、今回はシンプルなデザインやな。晃太がリストに書き加える。
「あ、ユイさん、底に何かあるよっ」
 エマちゃんが発見。何々? 覗くと、ビロードの箱が4つ。あら、おまけかな? 確認すると、シンプルなデザインの指輪。上層階での宝箱から出てくる場合、このシンプルな指輪はだいたい。
「ルージュ、魔力は?」
『感じるわ』
「ありがとう。晃太、お父さんのチェックに」
「ん」
 さて、次は。長方形の宝箱。何かな? ぱかり。あ、武器や。槍と剣が3本、短めの剣が2本。
「この槍は、素晴らしいですね」
 覗いていたエドワルドさんがぽつり。
 槍ならば。
「さ、チュアンさん」
「私には扱えませんよ」
「まあまあ、試しに試しに」
 チュアンさんは正しかった。
「無理です、武器に含まれる魔力が多すぎで、私にはとてもとても」
 ちょっと、振っただけで手放した。
 何でもあまりにも武器に含まれる魔力が多すぎると、コントロール出来ずに、無駄に魔力を使うそうだ。特にチュアンさんのように中堅以上の冒険者となると、魔力を流しながらの身体強化の戦闘となる。そのさい流す魔力に過剰反応するって。相当高い魔力操作力が必要って。
「なら、ツヴァイクさん?」
「うーん、長く使うとなると、儂もきついが。フェリクス殿あたりなら、いけると思いますがな」
「フェリクスさんですか」
「万能型ですからなあ」
 ふーん。アクション俳優なフェリクスさん。なら、これはフェリクスさん行きね。
 残りは父のチェックに回す。ただの剣な訳ない。皆揃ってからの配布やね。
 さて、最後の宝箱。
 ワクワクラストオープン。
 薄紫のポーションがずらーっとなー。
「わあっ、ユイさん、エリクサー一杯っ」
「そうだね」
 24本あり。単純計算で1億4400万かー。
 最近ほぼ毎日出るから、有り難みが。
 でも、これを待つ人達がいる。
 エドワルドさんとロッシュさんと相談して、何本かギルドに回そう。
「さ、皆さん、お疲れ様です。夕御飯にしましょう」
「「「「はい」」」」
「アルコール一杯解禁しまーす」
 ビール大好きツヴァイクさんとミゲル君が揃って万歳した。
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