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連載
ランクアップ⑥
コメントありがとうございます。
急な温度の差が出ています、皆様ご自愛ください。
『私ハ太ッテナイッ』
ドガガガガガガッ
「ギャーッ、やめてイシスーッ」
啄木鳥みたいに壁に嘴でつつく。啄木鳥なんてかわいかもんやない。道路とかを工事するときの工具のような感じで、壁ががっつりへこむ。イ、イシスの嘴、恐ろしか。
『私ハ太ッテナイ』
凄い眼力で私をみてくる。
「はあ、そうやねぇ」
ちら、とお尻を見る。モコモコ。モコモコ。やっぱりモコモコ。
「ちょっと、お尻が」
『私ハ太ッテナイッ、カンモウキダッ』
「へー、グリフォンも換毛期なんてあるん?」
『ソウダッ』
ぷーいっ、と、明後日の方向向いて言うのはなんでやろ?
「なら後でお父さんに見てもらおうかね。あんまり体重増えてたら飛ぶの大変やろうし」
父は今入浴しているし。
『私ハ太ッテナイッ』
再び、ドガガガガガガッ。
「ギャーッ、やめてーっ」
壁紙が、いや、壁自体が凹んでいる。
「なんばしようとね、あー、あー、壁が」
母が手を拭きながらやって来て、がっちり凹んだ壁を見て、あー、と呆れている。私はかくかく然々と説明する。
『私ハ太ッテナイ』
母にも凄い眼力で訴えているが、母はどこ吹く風。じーっ、とイシスを見て、モコモコお尻を見る。
「イシス、あんたちょっと太ったねー」
むにい、とお尻の肉を摘まむ。主人の私ですらイシスのお尻をダイレクトに触ったことないのに。
あら? イシスが白目剥いてる。
「イシスさんや?」
『……………ボス部屋行ク』
「いやあのさ、壁」
イシスは聞こえてないのが、サブ・ドアの向こうへ。
なんや、悲壮な覚悟で行きます、みたいな感じなんやけど。
イシスをボス部屋に見送り、さて、壁紙、いや壁のリフォームしようと液晶画面をいじっていたら。
「あ、こら元気っ」
晃太が悲鳴をあげている。
何々?
「あっ」
「くうーん?」
イシスの嘴で捲れた壁紙の一部を咥えて引っ張ったみたい。で、ベリベリと。あー、あー、被害拡大してる。ま、ちょっと広がったくらいで変わらんかな。だって、壁自体がやられてますからね。イシスの嘴、恐ろしか。元気の口から、壁紙の一部を外す。
あー、色々有りすぎた1日やったなー、ま、いつもこんな感じやね。
「姉ちゃんっ、姉ちゃんっ」
晃太が悲鳴をあげている。
今度はなんね。ギャーッ。
『金ニナルカ?』
イシスが銀色にテラテラした鱗のでっかい蛇を咥えている。
「ぺっ、しなさいっ。元の場所に返してらっしゃいっ」
「ユイさん、あれ、高級品ですよっ、すごく高級品っ」
ホークさんが必死に止めてきた。
次の日。
朝も早くからボス部屋でちゅどんドカン。昨晩、ビアンカとルージュに左右を挟まれ、ニコニコと仲間入りと言われたイシス。やけに無表情だったなあ。
朝御飯の後に、ファングさん達が来た。リィマさんとアルスさんもちゃんと支度していた。
「じゃあ、カルーラで待っとるからね」
「うんっ」
母が昨晩作ったお弁当を渡している。片手で食べられる様に、サンドイッチだ。
「テイマーさん、本当にすまない。ケイコさん、昼飯までありがとうございます」
ファングさんが深く感謝を繰り返す。
「気にしないでください。母の手伝いは大変ですがお願いします。念のために、馬車が出るまでルージュが姿を消して近くにいますから、心配ないとは思いますが」
「何から何まですまない」
フードを被ったアルスさんとリィマさん、ファングさん達を見送る。フリンダさんもガリストさんも深く頭を下げていた。
「ルージュ、頼むね」
『任せて、今日はエビよ』
「はいはい」
ルージュが魔法で姿を消す。これで大丈夫かな。しばらく外でビアンカと、アリス見守りでシルフィ達がじゃれているのを眺める。
『ユイ、無事に出たようなのです』
広範囲に気配を感知してくれていたビアンカの言葉に、ほっとする。
時間通りに馬車が出発したね。良かった。これで、心配事が一つ減ったかな。
カルーラに到着は三日後だが、移動馬車自体に護衛冒険者パーティーが着いてる。カルーラとルーティの間は街道はあるが、結界石がない。比較的整備されているが、数日を跨ぐ移動には、必ず護衛が必要となる。開けた街道とは言えゴブリンやらウルフが襲ってくるし、何も驚異は魔物だけではない。盗賊だって出る。
金の虎はランクがBのランクが高めパーティーだし、護衛できる冒険者パーティーも最適Dランクだし、戦力的に心配ないと思う。
「姉ちゃん、アルスさん達出たな?」
ルームに入ると、晃太がメモを片手に聞いてくる。
「うん、出たみたいやね」
「そうな、良かったなあ。なら、わい、ギルドに行って来る」
「はい、いってらっしゃい」
晃太とチュアンさん、テオ君、イシスが出る頃に、ラスチャーニエ、蒼の麓、山風の皆さんが入れ替わるようにやってきた。
急な温度の差が出ています、皆様ご自愛ください。
『私ハ太ッテナイッ』
ドガガガガガガッ
「ギャーッ、やめてイシスーッ」
啄木鳥みたいに壁に嘴でつつく。啄木鳥なんてかわいかもんやない。道路とかを工事するときの工具のような感じで、壁ががっつりへこむ。イ、イシスの嘴、恐ろしか。
『私ハ太ッテナイ』
凄い眼力で私をみてくる。
「はあ、そうやねぇ」
ちら、とお尻を見る。モコモコ。モコモコ。やっぱりモコモコ。
「ちょっと、お尻が」
『私ハ太ッテナイッ、カンモウキダッ』
「へー、グリフォンも換毛期なんてあるん?」
『ソウダッ』
ぷーいっ、と、明後日の方向向いて言うのはなんでやろ?
「なら後でお父さんに見てもらおうかね。あんまり体重増えてたら飛ぶの大変やろうし」
父は今入浴しているし。
『私ハ太ッテナイッ』
再び、ドガガガガガガッ。
「ギャーッ、やめてーっ」
壁紙が、いや、壁自体が凹んでいる。
「なんばしようとね、あー、あー、壁が」
母が手を拭きながらやって来て、がっちり凹んだ壁を見て、あー、と呆れている。私はかくかく然々と説明する。
『私ハ太ッテナイ』
母にも凄い眼力で訴えているが、母はどこ吹く風。じーっ、とイシスを見て、モコモコお尻を見る。
「イシス、あんたちょっと太ったねー」
むにい、とお尻の肉を摘まむ。主人の私ですらイシスのお尻をダイレクトに触ったことないのに。
あら? イシスが白目剥いてる。
「イシスさんや?」
『……………ボス部屋行ク』
「いやあのさ、壁」
イシスは聞こえてないのが、サブ・ドアの向こうへ。
なんや、悲壮な覚悟で行きます、みたいな感じなんやけど。
イシスをボス部屋に見送り、さて、壁紙、いや壁のリフォームしようと液晶画面をいじっていたら。
「あ、こら元気っ」
晃太が悲鳴をあげている。
何々?
「あっ」
「くうーん?」
イシスの嘴で捲れた壁紙の一部を咥えて引っ張ったみたい。で、ベリベリと。あー、あー、被害拡大してる。ま、ちょっと広がったくらいで変わらんかな。だって、壁自体がやられてますからね。イシスの嘴、恐ろしか。元気の口から、壁紙の一部を外す。
あー、色々有りすぎた1日やったなー、ま、いつもこんな感じやね。
「姉ちゃんっ、姉ちゃんっ」
晃太が悲鳴をあげている。
今度はなんね。ギャーッ。
『金ニナルカ?』
イシスが銀色にテラテラした鱗のでっかい蛇を咥えている。
「ぺっ、しなさいっ。元の場所に返してらっしゃいっ」
「ユイさん、あれ、高級品ですよっ、すごく高級品っ」
ホークさんが必死に止めてきた。
次の日。
朝も早くからボス部屋でちゅどんドカン。昨晩、ビアンカとルージュに左右を挟まれ、ニコニコと仲間入りと言われたイシス。やけに無表情だったなあ。
朝御飯の後に、ファングさん達が来た。リィマさんとアルスさんもちゃんと支度していた。
「じゃあ、カルーラで待っとるからね」
「うんっ」
母が昨晩作ったお弁当を渡している。片手で食べられる様に、サンドイッチだ。
「テイマーさん、本当にすまない。ケイコさん、昼飯までありがとうございます」
ファングさんが深く感謝を繰り返す。
「気にしないでください。母の手伝いは大変ですがお願いします。念のために、馬車が出るまでルージュが姿を消して近くにいますから、心配ないとは思いますが」
「何から何まですまない」
フードを被ったアルスさんとリィマさん、ファングさん達を見送る。フリンダさんもガリストさんも深く頭を下げていた。
「ルージュ、頼むね」
『任せて、今日はエビよ』
「はいはい」
ルージュが魔法で姿を消す。これで大丈夫かな。しばらく外でビアンカと、アリス見守りでシルフィ達がじゃれているのを眺める。
『ユイ、無事に出たようなのです』
広範囲に気配を感知してくれていたビアンカの言葉に、ほっとする。
時間通りに馬車が出発したね。良かった。これで、心配事が一つ減ったかな。
カルーラに到着は三日後だが、移動馬車自体に護衛冒険者パーティーが着いてる。カルーラとルーティの間は街道はあるが、結界石がない。比較的整備されているが、数日を跨ぐ移動には、必ず護衛が必要となる。開けた街道とは言えゴブリンやらウルフが襲ってくるし、何も驚異は魔物だけではない。盗賊だって出る。
金の虎はランクがBのランクが高めパーティーだし、護衛できる冒険者パーティーも最適Dランクだし、戦力的に心配ないと思う。
「姉ちゃん、アルスさん達出たな?」
ルームに入ると、晃太がメモを片手に聞いてくる。
「うん、出たみたいやね」
「そうな、良かったなあ。なら、わい、ギルドに行って来る」
「はい、いってらっしゃい」
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