7 / 179
深夜のファミレスで
《4》
しおりを挟む
テーブル席に戻ると、雨宮課長が「中島さんの分も取って来たよ」と言って、私の前にアイスコーヒーを置いてくれた。
「あ、すみません」
雨宮課長に気を遣わせてしまった。
お手洗いに行く前に自分の分を確保しておけば良かった。
雨宮拓海。37歳。
仕事ができて人当たりもいいから社内の評判はいい。
その上イケメンだと宣伝部の子たちも言っていた。
確かに目鼻立ちの整った精悍な顔立ちだと、雨宮課長の向かい側に座って改めて思う。
キリっとした眉に、くっきり二重の切れ長の目。通った鼻筋に薄くも厚くもない、バランスのいい唇。そしてふさふさな黒髪。
髪型は前髪をあげたビジネススタイルで、キリっとしていて、仕事ができそうな雰囲気が漂っている。
身長も高くて180㎝以上はありそう。
よりにもよってこんな容姿端麗な人にパンダ目を見られたのか。
こうして雨宮課長と向かい合っているのが気まずい。
そもそも泣いた所見られた訳だし……。
どうやって泣いた事を取り繕う? 映画に感動したと言えば誤魔化せそうだけど、全然泣く場面じゃなかったし。
「ごめん、アイスコーヒーって気分じゃなかった?」
雨宮課長が心配そうな視線を向けてくる。
「あ、いえ。いただきます」
恐縮しながらアイスコーヒーを飲むと……
えっ、何これ!?
「あ、すみません」
雨宮課長に気を遣わせてしまった。
お手洗いに行く前に自分の分を確保しておけば良かった。
雨宮拓海。37歳。
仕事ができて人当たりもいいから社内の評判はいい。
その上イケメンだと宣伝部の子たちも言っていた。
確かに目鼻立ちの整った精悍な顔立ちだと、雨宮課長の向かい側に座って改めて思う。
キリっとした眉に、くっきり二重の切れ長の目。通った鼻筋に薄くも厚くもない、バランスのいい唇。そしてふさふさな黒髪。
髪型は前髪をあげたビジネススタイルで、キリっとしていて、仕事ができそうな雰囲気が漂っている。
身長も高くて180㎝以上はありそう。
よりにもよってこんな容姿端麗な人にパンダ目を見られたのか。
こうして雨宮課長と向かい合っているのが気まずい。
そもそも泣いた所見られた訳だし……。
どうやって泣いた事を取り繕う? 映画に感動したと言えば誤魔化せそうだけど、全然泣く場面じゃなかったし。
「ごめん、アイスコーヒーって気分じゃなかった?」
雨宮課長が心配そうな視線を向けてくる。
「あ、いえ。いただきます」
恐縮しながらアイスコーヒーを飲むと……
えっ、何これ!?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
25
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる