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番外
貴方が椅子だと思えば、貴方は椅子
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この先に邪悪な運命(椅子)が待っているとは露知らず。
久しぶりに親類に出会えた嬉しさに、私は少年に向かってにっこりと微笑んだ。
「今晩は、ジュリオ公子。遥々来て下さって有難う。イネスは元気にしているかしら?」
「はい。あの、その姉上から書付けを預かってまして……これを、陛下にお会い出来たら渡すようにと」
ごそごそと懐を探って、ジュリオ公子が折り畳まれた薄紙を取り出した。
何気なく受け取る。ぱらりと開いたそれには、
「唐突な話でごめんなさいね、ユージェニー。
最近、私、椅子恋の演劇に嵌っていて。今流行中の『魔王が椅子に生まれ変わって女王陛下に仕えてる・改 激動編』はもう見た?
素晴らしい出来栄えだったわ。観てないのなら絶対に観るべきよ。私も感動したけれど、一緒に観劇したこの子が予想以上に影響されすぎて、『僕、あの国に行って宰相閣下に弟子入りして立派な椅子になります!』といって毎日騒いで、どうにもならないものだから。お任せするわ。蛇の道は蛇、椅子の道は椅子って言うわよね。後は適当に宜しくね! イネス」
(……は?)
妙に濃い内容が、さらさらと綺麗な字で書いてある。
詰め込まれた情報を頭の中で噛み砕くより先に、そこに含まれた一言に私は震撼した。
(『宰相閣下に弟子入り』……?)
顔を上げて、少し離れたところで見守っている宰相を見た。視線が合うと、何事かを問うように、無感情な藍色の目が少しだけ細められる。
「……」
続いて視線を巡らせて、ジュリオ公子を見た。きらきらと輝く蜜色の目。純真無垢な期待の光。
「……」
私の背筋に冷たいものが走った。
(駄目だわ)
絶対に駄目だ。
そんな残虐非道なことはできない。
私は宰相のもとで「椅子修行」をした人を知っている。その人、ロクセルド王子からは先日、謝罪とご機嫌伺いの手紙が送られてきた。その手紙に曰く──
「あの特訓は非常に有意義なものであったと思っています。椅子には到底届かない、結局は駄馬でしかない自分を思い知らせてくれたのです。これは自虐などではなく、心から自分のことを知り、認められたとでもいいますか──あれ以来、自分が駄馬であることに誇りを持てるようになったのです。世界が変わったような気持ちです。そのことを教えて下さった女王陛下と宰相閣下には、心から感謝しています」
……なんとも恐ろしい話だ。
宰相の指導による椅子修行は、身体だけではなく、心までへし折るのだ。
(すでに犠牲者が出てしまったけれど……これ以上、増やすわけにはいかないわ)
しかも、十歳といえばまだほんの子供。今から心をへし折られるなんて、そんな過酷な人生を歩ませるわけにはいかない。守らなくては──
「宰相閣下! 僕が立派な椅子になれるよう、教えて下さい!」
私が決意を固めた瞬間、止める間もなくジュリオ公子が地雷原に突っ込んだ。
「ジュ、ジュリオ公子!」
「宰相閣下は椅子の第一人者なんですよね? 憧れます!」
「……」
宰相が僅かに首を傾げた。一瞬、思案したように見えたが、彼がどう答えるかは分かりきっている。
「宜しいでしょう。では……」
「ジュリオ公子!」
私は公子の腕を掴んだ。声をひそめ、
「公子。椅子になったからといって、何も良いことはありません。だから」
(あ、この言い方では駄目だわ)
途中で気が付いた。人がやりたいこと、なりたいものを頭ごなしに否定しては駄目だ。反発されるだけで、受け入れられることはない。私だって、そのぐらいの交渉術は心得ている。
慎重に誘導するべきだ。
「……きっと、もっと良い見本がいるでしょう。世の中には宰相以外にも、立派な椅子が沢山いるんです(いない方がいいけど)。彼らに椅子の心得を教えてもらえるよう、私が頼んであげますから」
「そうですか……? でも、椅子といえば宰相閣下だと、皆言うんですけど」
「ジュリオ、視野を狭くしては駄目です。それに、椅子の心得なんて人に教えてもらうものではないんです。本当は修行だって必要ないんですよ。貴方が自分のことを椅子だと思えば、貴方は椅子なんです」
「じゃ、じゃあ……僕はもう椅子なんですか?」
「そうです、ジュリオ公子は立派な椅子です!」
おだて上げろ! とばかりに私は喋った。それはもう、自分でもうそ寒くなるような言葉を口にしたと思う。
その結果、ジュリオ公子の意識は「宰相閣下による椅子修行」から逸れたようで、私はホッと胸を撫で下ろしたのだけれど……
「なるほど。視野を広げ、他の立派な椅子に目を向けろ、と。非常に含蓄の深いお言葉ですな、陛下」
地雷をぶち抜かれた人がここにいた。
幾ら声をひそめたところで、宰相の地獄耳からは逃れられない。それは経験的に知っていたのだけれど。
「……宰相。貴方には言っていないわ」
私は未だ、宰相に無機物としての身の程を教え込んでいる最中なのである。弱腰ではいられない。
「それは失礼致しました。私などより良い見本がいる、などと陛下が仰っておられたような錯覚を起こしまして」
「それは……」
女王の言葉は絶対だ。ジュリオ公子の前で言ったことを、宰相には言っていない、とは言い張れない。ニ枚舌は世が乱れる元だ。
と、そこまで考えて、
(──事実じゃない?)
宰相は椅子の第一人者かもしれないが、良い見本とは言えない。いきなり石抱きの刑から始まる修行なんて、まっとうな椅子(人間)が考えるはずがない。
「それは事実よ、宰相。貴方にジュリオ公子を任せるわけにはいかないわ」
「そのようにお庇いになるとは。公子を側椅子としてお迎えになるおつもりで?」
いきなり宰相の思考が吹っ飛んだ。短絡的とも言えない。常人にはない思考回路の繋がり方だ。
(そく……側椅子???)
側室の亜種だろうか。
私が戸惑っていると、
「図星でしたか」
「貴方がいつも、訳の分からないことばかり言うからよ……!」
思わず叫ぶと、レルゲイト将軍がぼそりと、
「流石は陛下、なんとも実感が篭っていらっしゃる」
余計な一言だ。私がぎろりと睨むと、将軍は笑って、降参のしるしに両手を挙げてみせた。
その仕草に、ほんの少しだけ場が和んだのも束の間、
「陛下が僕を椅子にして下さるんですか? 僕、頑張ります!」
無邪気な声と共に、ジュリオ公子が特大級の爆弾を放り込んできた。
「……」
「……」
宰相の目の光が完全に消えた。もとから感情豊かとは言えない目だけれど、今は闇だ。闇しかない。
私たちの周りまで暗くなったかのようだ。ひやりとした空気が、足元から押し寄せてきた。
「……陛下」
「嫌です」
「まだ何も申し上げておりませんが」
「薄々察しているわ。絶対に嫌」
「そこまで頑なになられるとは、困ったお方ですな」
宰相の口元が吊り上がる。声音は滅多にない甘さを含んでいる。まるきり笑っていない目と合わせて、ちょっとした恐怖体験だ。
離宮のあちこちに配された休憩用の椅子に腰掛けて、宰相は私に向かって鷹揚に微笑んだ(笑っているとは言っていない)。
「陛下。どうぞこちらに」
「断乎拒否します」
「では。出版社と連絡を取りましょう」
「は?」
(何を言い出したの、この人?)
目を見開く私に向かって、宰相は凍り付くような冷たい眼差しを向けた。
「陛下の即位された御年から、今までの十年間。欠かさず備忘録をつけておりました。今はこのように立派になられた陛下ですが、即位されたときは六歳。それはもう、致し方なく、様々な失敗、忘れ難い言動、なんとも微笑ましい事件の数々がございました」
「待って、宰相、貴方は何を」
「私は陛下の発する全ての輝きをこの目に焼き付け、記憶しておきたいという欲がございまして、その備忘録もすでに四千ページ以上の厚みとなっております。これらは私のみ知っていれば良いという考えでございましたが、思えば利己的な考えでございましたな。貴重なものは広く民と分かち合ってこそ」
「待ちなさい、宰相」
私は焦っていた。
後になって考えると、ユリウスが「広く分かち合う」なんていう殊勝さなんて持ち合わせているはずがない。口先だけで私を脅したのだと分かるけれど、その時はそこまで頭が回らなかった。
「では、陛下」
悪魔の宣告のように、宰相が言う。
偽物の笑みは綺麗さっぱり消えてなくなっていたのに、どうしようもなく彼の顔が笑いに歪んでいるように思えた。
久しぶりに親類に出会えた嬉しさに、私は少年に向かってにっこりと微笑んだ。
「今晩は、ジュリオ公子。遥々来て下さって有難う。イネスは元気にしているかしら?」
「はい。あの、その姉上から書付けを預かってまして……これを、陛下にお会い出来たら渡すようにと」
ごそごそと懐を探って、ジュリオ公子が折り畳まれた薄紙を取り出した。
何気なく受け取る。ぱらりと開いたそれには、
「唐突な話でごめんなさいね、ユージェニー。
最近、私、椅子恋の演劇に嵌っていて。今流行中の『魔王が椅子に生まれ変わって女王陛下に仕えてる・改 激動編』はもう見た?
素晴らしい出来栄えだったわ。観てないのなら絶対に観るべきよ。私も感動したけれど、一緒に観劇したこの子が予想以上に影響されすぎて、『僕、あの国に行って宰相閣下に弟子入りして立派な椅子になります!』といって毎日騒いで、どうにもならないものだから。お任せするわ。蛇の道は蛇、椅子の道は椅子って言うわよね。後は適当に宜しくね! イネス」
(……は?)
妙に濃い内容が、さらさらと綺麗な字で書いてある。
詰め込まれた情報を頭の中で噛み砕くより先に、そこに含まれた一言に私は震撼した。
(『宰相閣下に弟子入り』……?)
顔を上げて、少し離れたところで見守っている宰相を見た。視線が合うと、何事かを問うように、無感情な藍色の目が少しだけ細められる。
「……」
続いて視線を巡らせて、ジュリオ公子を見た。きらきらと輝く蜜色の目。純真無垢な期待の光。
「……」
私の背筋に冷たいものが走った。
(駄目だわ)
絶対に駄目だ。
そんな残虐非道なことはできない。
私は宰相のもとで「椅子修行」をした人を知っている。その人、ロクセルド王子からは先日、謝罪とご機嫌伺いの手紙が送られてきた。その手紙に曰く──
「あの特訓は非常に有意義なものであったと思っています。椅子には到底届かない、結局は駄馬でしかない自分を思い知らせてくれたのです。これは自虐などではなく、心から自分のことを知り、認められたとでもいいますか──あれ以来、自分が駄馬であることに誇りを持てるようになったのです。世界が変わったような気持ちです。そのことを教えて下さった女王陛下と宰相閣下には、心から感謝しています」
……なんとも恐ろしい話だ。
宰相の指導による椅子修行は、身体だけではなく、心までへし折るのだ。
(すでに犠牲者が出てしまったけれど……これ以上、増やすわけにはいかないわ)
しかも、十歳といえばまだほんの子供。今から心をへし折られるなんて、そんな過酷な人生を歩ませるわけにはいかない。守らなくては──
「宰相閣下! 僕が立派な椅子になれるよう、教えて下さい!」
私が決意を固めた瞬間、止める間もなくジュリオ公子が地雷原に突っ込んだ。
「ジュ、ジュリオ公子!」
「宰相閣下は椅子の第一人者なんですよね? 憧れます!」
「……」
宰相が僅かに首を傾げた。一瞬、思案したように見えたが、彼がどう答えるかは分かりきっている。
「宜しいでしょう。では……」
「ジュリオ公子!」
私は公子の腕を掴んだ。声をひそめ、
「公子。椅子になったからといって、何も良いことはありません。だから」
(あ、この言い方では駄目だわ)
途中で気が付いた。人がやりたいこと、なりたいものを頭ごなしに否定しては駄目だ。反発されるだけで、受け入れられることはない。私だって、そのぐらいの交渉術は心得ている。
慎重に誘導するべきだ。
「……きっと、もっと良い見本がいるでしょう。世の中には宰相以外にも、立派な椅子が沢山いるんです(いない方がいいけど)。彼らに椅子の心得を教えてもらえるよう、私が頼んであげますから」
「そうですか……? でも、椅子といえば宰相閣下だと、皆言うんですけど」
「ジュリオ、視野を狭くしては駄目です。それに、椅子の心得なんて人に教えてもらうものではないんです。本当は修行だって必要ないんですよ。貴方が自分のことを椅子だと思えば、貴方は椅子なんです」
「じゃ、じゃあ……僕はもう椅子なんですか?」
「そうです、ジュリオ公子は立派な椅子です!」
おだて上げろ! とばかりに私は喋った。それはもう、自分でもうそ寒くなるような言葉を口にしたと思う。
その結果、ジュリオ公子の意識は「宰相閣下による椅子修行」から逸れたようで、私はホッと胸を撫で下ろしたのだけれど……
「なるほど。視野を広げ、他の立派な椅子に目を向けろ、と。非常に含蓄の深いお言葉ですな、陛下」
地雷をぶち抜かれた人がここにいた。
幾ら声をひそめたところで、宰相の地獄耳からは逃れられない。それは経験的に知っていたのだけれど。
「……宰相。貴方には言っていないわ」
私は未だ、宰相に無機物としての身の程を教え込んでいる最中なのである。弱腰ではいられない。
「それは失礼致しました。私などより良い見本がいる、などと陛下が仰っておられたような錯覚を起こしまして」
「それは……」
女王の言葉は絶対だ。ジュリオ公子の前で言ったことを、宰相には言っていない、とは言い張れない。ニ枚舌は世が乱れる元だ。
と、そこまで考えて、
(──事実じゃない?)
宰相は椅子の第一人者かもしれないが、良い見本とは言えない。いきなり石抱きの刑から始まる修行なんて、まっとうな椅子(人間)が考えるはずがない。
「それは事実よ、宰相。貴方にジュリオ公子を任せるわけにはいかないわ」
「そのようにお庇いになるとは。公子を側椅子としてお迎えになるおつもりで?」
いきなり宰相の思考が吹っ飛んだ。短絡的とも言えない。常人にはない思考回路の繋がり方だ。
(そく……側椅子???)
側室の亜種だろうか。
私が戸惑っていると、
「図星でしたか」
「貴方がいつも、訳の分からないことばかり言うからよ……!」
思わず叫ぶと、レルゲイト将軍がぼそりと、
「流石は陛下、なんとも実感が篭っていらっしゃる」
余計な一言だ。私がぎろりと睨むと、将軍は笑って、降参のしるしに両手を挙げてみせた。
その仕草に、ほんの少しだけ場が和んだのも束の間、
「陛下が僕を椅子にして下さるんですか? 僕、頑張ります!」
無邪気な声と共に、ジュリオ公子が特大級の爆弾を放り込んできた。
「……」
「……」
宰相の目の光が完全に消えた。もとから感情豊かとは言えない目だけれど、今は闇だ。闇しかない。
私たちの周りまで暗くなったかのようだ。ひやりとした空気が、足元から押し寄せてきた。
「……陛下」
「嫌です」
「まだ何も申し上げておりませんが」
「薄々察しているわ。絶対に嫌」
「そこまで頑なになられるとは、困ったお方ですな」
宰相の口元が吊り上がる。声音は滅多にない甘さを含んでいる。まるきり笑っていない目と合わせて、ちょっとした恐怖体験だ。
離宮のあちこちに配された休憩用の椅子に腰掛けて、宰相は私に向かって鷹揚に微笑んだ(笑っているとは言っていない)。
「陛下。どうぞこちらに」
「断乎拒否します」
「では。出版社と連絡を取りましょう」
「は?」
(何を言い出したの、この人?)
目を見開く私に向かって、宰相は凍り付くような冷たい眼差しを向けた。
「陛下の即位された御年から、今までの十年間。欠かさず備忘録をつけておりました。今はこのように立派になられた陛下ですが、即位されたときは六歳。それはもう、致し方なく、様々な失敗、忘れ難い言動、なんとも微笑ましい事件の数々がございました」
「待って、宰相、貴方は何を」
「私は陛下の発する全ての輝きをこの目に焼き付け、記憶しておきたいという欲がございまして、その備忘録もすでに四千ページ以上の厚みとなっております。これらは私のみ知っていれば良いという考えでございましたが、思えば利己的な考えでございましたな。貴重なものは広く民と分かち合ってこそ」
「待ちなさい、宰相」
私は焦っていた。
後になって考えると、ユリウスが「広く分かち合う」なんていう殊勝さなんて持ち合わせているはずがない。口先だけで私を脅したのだと分かるけれど、その時はそこまで頭が回らなかった。
「では、陛下」
悪魔の宣告のように、宰相が言う。
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