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最低最悪のクズ伯爵に嫁がされそうになったので、全力で教育して回避します!
第22話 いつの間にか
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「誰だお前。邪魔すんなよ。」
「アメリヤを放せ。どう見ても嫌がっているだろう。」
「ああ?良いんだよ。ちょっと嫌がっているふりして、盛り上がってるだけだから。」
ステファンの言葉を聞いて、アメリヤの目から涙が流れおちる。
―――恥ずかしい。本当に、私はなんて馬鹿だったの!恋人ができるかもだなんて浮かれて、好きでもない人にここまで連れてこられるまで、何も言えないなんて!
「ヴーー!!ヴーーーーーー!!」
せめて本気で嫌がっている事をケヴィンに伝えるために、全力で抗う。押さえつけられている肩は痛めてしまったようで、もの凄い激痛が走る。
でもそんなことには構わずに、精一杯、ケヴィンの方を見て、抗い続ける。
「言いたいことは、それだけか?」
「ああ、それだけ。じゃあ・・・・。」
バキッ!!
まだ宿の方へ向かおうとするステファンに、衝撃が襲う。
ケヴィンがその顔を殴りつけたのだ。
押さえつけているステファンの腕の力が緩んだ瞬間、アメリヤは最後の力を振り絞って、拘束から逃げ出した。
「いってーーーーーーーなぁおい!!!」
「ケヴィン様危ない!」
激高したステファンが、ケヴィンに向かって殴りかかる。
しかしケヴィンはステファンの腕を左手で危なげなく捕まえ、逆に右手でもう1発、ステファンの鳩尾あたりに拳をめり込ませた。
「っ・・・・・・・ぐ・・・・・・・・・。」
声を上げることすらできずに、うずくまるステファン。
ケヴィンは涼しい顔で、汗一つかいていなかった。
―――強い・・・・。
「ケヴィン様、こいつはどうしましょうか。」
「ベルタ?」
ケヴィンに声をかけたのはベルタだった。今まで気が付かなかったけど、ベルタもいたらしい。
まだうずくまっているステファンを、今にも殺しそうな目で見おろしている。
「・・・・おい。お前いくらもらったんだ。」
―――いくらって?。
ステファンを見下ろしてケヴィンが言った言葉の意味が、アメリヤには分からなかった。
「あーーー・・・・、痛ってぇ・・・。たったの10万ダリルだよ。全部で。全然割に合わない。」
「ベルタ、こいつに30万ダリル渡してくれ。誰からの指示か話せば、それはお前の物だ。」
―――あ!いくらって、そういうことだったのね。
もう恥ずかしくて情けなくて、死にそうだ。この人は、誰かに雇われてアメリヤに声を掛けてきたのだ。
「分かってんだろ?ホーエンベルク子爵だよ。店に来て、1晩で3日分の料金を払うって言われたから受けたら、契約した後からパン屋で自然に出会えとか、本気で恋人だと思い込ませて連れて来いとか、後から追加でどんどん言ってきて。じゃないと誰が孤児院出身の年増に声を・・・・。」
「おい!口のききかたに気を付けろ。アメリヤは素晴らしい女性だ。お前なんかにはもったいないほどのな。」
「・・・・ふーん?」
「・・・・もういい。さっさとどっかへ行け。」
「へーへー。・・・・あーあ。あの子爵執念深そうだし、店に戻れねーな。本当に割に合わない。」
ステファンはそう言いながら、鳩尾の辺りをおさえながら、若干片足を引きずるようにして去っていった。
「立てる?アメリヤ。」
「は、はい。」
話が終わると、ケヴィンはゆっくりと座り込むアメリヤのところへ近づいてきた。
「・・・・あれ?」
とっさに立てると返事をしたものの、実際に立とうとしたら、足に全く力が入らない。
今までどうやって立っていたか忘れてしまったかのようだ。
今更ながらに、ガタガタと全身が震えてくる。
―――怖かったのだ、本当に。もう駄目かと諦めかけていた。
震えているアメリヤを見て、ケヴィンが自らの上着を脱いで、優しく肩にかけてくれる。
その上着がとても暖かくて、先ほどとは別の感情で泣きたくなる。
「抱き上げてもいいかい?嫌だったら言うんだよ。」
「・・・・はい。」
ケヴィンはアメリヤに許可をとってから、ゆっくりと、アメリヤを抱き上げた。
アメリヤが痛がる場所はないか、嫌がるそぶりがないかを見ながら、ゆっくりと。
―――暖かい。
横向きに抱き上げられて、ケヴィンに触れているところが熱を持つ。
もう少しくっつきたくなって、顔をケヴィンの胸にもたれかからせた。
トクトクトクトク
ケヴィンの少し速くなった鼓動が、伝わって聞こえてくる。
先ほどステファンに肩を持たれて我慢していた時とは全然違う。
全身が暖かさと幸福感に包まれた。
―――私、この人が好きだったんだ。いつの間にか。
*****
その日アメリヤは、プラテル屋敷で治療を受けた後、夜も遅かったのでそのまま泊めてもらった。
アメリヤが泊まる時に使用する、女性用の使用人部屋だ。
次の日にアメリヤが帰ろうとしたら、肩を痛めているので移動を控えて少し療養するようにと、ケヴィンが呼んでくれたお医者様に注意されてしまった。
孤児院の子ども達が心配に思っているはずだからと言ったら、なんとベルタが金曜日のうちに孤児院へ知らせに行ってくれていたらしい。
アメリヤがプラテル屋敷に泊まっているうちは、そのまま孤児院に滞在してくれるそうだ。
いつも生意気な子ども達だけど、アメリヤが急に帰ってこなくなったらきっと不安に思ったことだろう。本当にありがたかった。
3日間、ずっとベットで過ごしていて、ほんの少し仕事の意見を求められて、後は本を読むか食べるかだけの生活を送った。
まだ少し肩は痛むけれど、お医者様に、少しずつ動いて良いという許可をもらう。
王都にあるプラテル屋敷の庭は散歩するほどは広くないけれど、お茶をするには十分だ。
天気も良いし、アメリヤ庭に出てみる事にした。
厨房で自分でお茶を用意しようとしたら、メイドさんに良いから安静にしてなさいと、代わられてしまった。
プラテル屋敷にいる時は、いつもほとんど働いているだけなので、庭に出たのは数えるほどしかない。
もしかしたら、仮病のケヴィンの部屋に押し掛けた時以来かもしれない。
「やあアメリヤ、気持ちの良い天気だね。座っても良いかな。ちょうど今休憩時間なんだ。」
「ケヴィン様。もちろん喜んで。」
庭のティーテーブルに座っていると、どこからともなくケヴィン様がやってきた。
2階の執務室の、ケヴィン様の机からは庭が良く見えるので、アメリヤを見つけてきたのかもしれない。
「先日は、ありがとうございました。ご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした。」
「いや、いいんだ。楽にして。」
ケヴィンがお見舞いにきてくれた時にもお礼は言ったが、ベッドの上からだったので、また改めて、感謝を込めて頭をさげる。
「なぜケヴィン様は、あの場所が分かったんですか?」
「アメリヤが馬を屋敷に置いたままで、帰りが遅いから心配で探していたんだ。アメリヤに聞いていたパン屋から、この屋敷までの間を重点的にね。ベルタにホーエンベルク子爵とのことを聞いて、嫌な予感がして・・・・。」
「本当に、申し訳ありません。」
ベルタがホーエンベルク子爵とのことをケヴィン様に伝えてくれたのか。だからケヴィン様は探しに来てくれた。
「いや、アメリヤは悪くない。僕がバカでクズで、あんなやつと付き合っていたせいだよ。それに・・・・ごめん。実はホーエンベルク子爵のことは半信半疑だった。ただの言い訳なんだ。本当はアメリヤが男友達とやらと、遅くまで出かけているのが耐えられなくて、探しにいったようなものだ。・・・・ホーエンベルク子爵の差し金かどうかなんて、関係なかった。」
「え。」
ドキドキドキドキ
急にケヴィンに真剣な瞳で見つめられて、抑えようとしても高鳴る心臓の音がうるさい。
1度好きだと自覚してしまってからは、ずっとこの調子だ。
今まで平気で一緒に過ごしていたのが信じられない。
「アメリヤ。僕と結婚してくれないか。アメリヤは、誰からも見捨てられていた僕を諦めずに、何度でも諫めてくれた。そばにいてくれた。君がいないと、僕はまたクズ伯爵に戻ってしまうだろう。」
―――この手を取りたい。
アメリヤの全身が叫んでいた。
好きな人に求められて、必要とされて、嬉しい。この手を取りたい。
いつまでもずっとそばにいて、この人のためになら、自分にできることなら、なんでもしてあげたい。
「君が必要なんだ。僕にも、孤児院にも、そしてプラテル領にとっても。」
「お断りします。」
―――でも駄目だ。私がそばにいたら、この人はダメになってしまう。
「あと2か月弱。契約が切れたら、私はこの領を出ていきます。」
「アメリヤを放せ。どう見ても嫌がっているだろう。」
「ああ?良いんだよ。ちょっと嫌がっているふりして、盛り上がってるだけだから。」
ステファンの言葉を聞いて、アメリヤの目から涙が流れおちる。
―――恥ずかしい。本当に、私はなんて馬鹿だったの!恋人ができるかもだなんて浮かれて、好きでもない人にここまで連れてこられるまで、何も言えないなんて!
「ヴーー!!ヴーーーーーー!!」
せめて本気で嫌がっている事をケヴィンに伝えるために、全力で抗う。押さえつけられている肩は痛めてしまったようで、もの凄い激痛が走る。
でもそんなことには構わずに、精一杯、ケヴィンの方を見て、抗い続ける。
「言いたいことは、それだけか?」
「ああ、それだけ。じゃあ・・・・。」
バキッ!!
まだ宿の方へ向かおうとするステファンに、衝撃が襲う。
ケヴィンがその顔を殴りつけたのだ。
押さえつけているステファンの腕の力が緩んだ瞬間、アメリヤは最後の力を振り絞って、拘束から逃げ出した。
「いってーーーーーーーなぁおい!!!」
「ケヴィン様危ない!」
激高したステファンが、ケヴィンに向かって殴りかかる。
しかしケヴィンはステファンの腕を左手で危なげなく捕まえ、逆に右手でもう1発、ステファンの鳩尾あたりに拳をめり込ませた。
「っ・・・・・・・ぐ・・・・・・・・・。」
声を上げることすらできずに、うずくまるステファン。
ケヴィンは涼しい顔で、汗一つかいていなかった。
―――強い・・・・。
「ケヴィン様、こいつはどうしましょうか。」
「ベルタ?」
ケヴィンに声をかけたのはベルタだった。今まで気が付かなかったけど、ベルタもいたらしい。
まだうずくまっているステファンを、今にも殺しそうな目で見おろしている。
「・・・・おい。お前いくらもらったんだ。」
―――いくらって?。
ステファンを見下ろしてケヴィンが言った言葉の意味が、アメリヤには分からなかった。
「あーーー・・・・、痛ってぇ・・・。たったの10万ダリルだよ。全部で。全然割に合わない。」
「ベルタ、こいつに30万ダリル渡してくれ。誰からの指示か話せば、それはお前の物だ。」
―――あ!いくらって、そういうことだったのね。
もう恥ずかしくて情けなくて、死にそうだ。この人は、誰かに雇われてアメリヤに声を掛けてきたのだ。
「分かってんだろ?ホーエンベルク子爵だよ。店に来て、1晩で3日分の料金を払うって言われたから受けたら、契約した後からパン屋で自然に出会えとか、本気で恋人だと思い込ませて連れて来いとか、後から追加でどんどん言ってきて。じゃないと誰が孤児院出身の年増に声を・・・・。」
「おい!口のききかたに気を付けろ。アメリヤは素晴らしい女性だ。お前なんかにはもったいないほどのな。」
「・・・・ふーん?」
「・・・・もういい。さっさとどっかへ行け。」
「へーへー。・・・・あーあ。あの子爵執念深そうだし、店に戻れねーな。本当に割に合わない。」
ステファンはそう言いながら、鳩尾の辺りをおさえながら、若干片足を引きずるようにして去っていった。
「立てる?アメリヤ。」
「は、はい。」
話が終わると、ケヴィンはゆっくりと座り込むアメリヤのところへ近づいてきた。
「・・・・あれ?」
とっさに立てると返事をしたものの、実際に立とうとしたら、足に全く力が入らない。
今までどうやって立っていたか忘れてしまったかのようだ。
今更ながらに、ガタガタと全身が震えてくる。
―――怖かったのだ、本当に。もう駄目かと諦めかけていた。
震えているアメリヤを見て、ケヴィンが自らの上着を脱いで、優しく肩にかけてくれる。
その上着がとても暖かくて、先ほどとは別の感情で泣きたくなる。
「抱き上げてもいいかい?嫌だったら言うんだよ。」
「・・・・はい。」
ケヴィンはアメリヤに許可をとってから、ゆっくりと、アメリヤを抱き上げた。
アメリヤが痛がる場所はないか、嫌がるそぶりがないかを見ながら、ゆっくりと。
―――暖かい。
横向きに抱き上げられて、ケヴィンに触れているところが熱を持つ。
もう少しくっつきたくなって、顔をケヴィンの胸にもたれかからせた。
トクトクトクトク
ケヴィンの少し速くなった鼓動が、伝わって聞こえてくる。
先ほどステファンに肩を持たれて我慢していた時とは全然違う。
全身が暖かさと幸福感に包まれた。
―――私、この人が好きだったんだ。いつの間にか。
*****
その日アメリヤは、プラテル屋敷で治療を受けた後、夜も遅かったのでそのまま泊めてもらった。
アメリヤが泊まる時に使用する、女性用の使用人部屋だ。
次の日にアメリヤが帰ろうとしたら、肩を痛めているので移動を控えて少し療養するようにと、ケヴィンが呼んでくれたお医者様に注意されてしまった。
孤児院の子ども達が心配に思っているはずだからと言ったら、なんとベルタが金曜日のうちに孤児院へ知らせに行ってくれていたらしい。
アメリヤがプラテル屋敷に泊まっているうちは、そのまま孤児院に滞在してくれるそうだ。
いつも生意気な子ども達だけど、アメリヤが急に帰ってこなくなったらきっと不安に思ったことだろう。本当にありがたかった。
3日間、ずっとベットで過ごしていて、ほんの少し仕事の意見を求められて、後は本を読むか食べるかだけの生活を送った。
まだ少し肩は痛むけれど、お医者様に、少しずつ動いて良いという許可をもらう。
王都にあるプラテル屋敷の庭は散歩するほどは広くないけれど、お茶をするには十分だ。
天気も良いし、アメリヤ庭に出てみる事にした。
厨房で自分でお茶を用意しようとしたら、メイドさんに良いから安静にしてなさいと、代わられてしまった。
プラテル屋敷にいる時は、いつもほとんど働いているだけなので、庭に出たのは数えるほどしかない。
もしかしたら、仮病のケヴィンの部屋に押し掛けた時以来かもしれない。
「やあアメリヤ、気持ちの良い天気だね。座っても良いかな。ちょうど今休憩時間なんだ。」
「ケヴィン様。もちろん喜んで。」
庭のティーテーブルに座っていると、どこからともなくケヴィン様がやってきた。
2階の執務室の、ケヴィン様の机からは庭が良く見えるので、アメリヤを見つけてきたのかもしれない。
「先日は、ありがとうございました。ご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした。」
「いや、いいんだ。楽にして。」
ケヴィンがお見舞いにきてくれた時にもお礼は言ったが、ベッドの上からだったので、また改めて、感謝を込めて頭をさげる。
「なぜケヴィン様は、あの場所が分かったんですか?」
「アメリヤが馬を屋敷に置いたままで、帰りが遅いから心配で探していたんだ。アメリヤに聞いていたパン屋から、この屋敷までの間を重点的にね。ベルタにホーエンベルク子爵とのことを聞いて、嫌な予感がして・・・・。」
「本当に、申し訳ありません。」
ベルタがホーエンベルク子爵とのことをケヴィン様に伝えてくれたのか。だからケヴィン様は探しに来てくれた。
「いや、アメリヤは悪くない。僕がバカでクズで、あんなやつと付き合っていたせいだよ。それに・・・・ごめん。実はホーエンベルク子爵のことは半信半疑だった。ただの言い訳なんだ。本当はアメリヤが男友達とやらと、遅くまで出かけているのが耐えられなくて、探しにいったようなものだ。・・・・ホーエンベルク子爵の差し金かどうかなんて、関係なかった。」
「え。」
ドキドキドキドキ
急にケヴィンに真剣な瞳で見つめられて、抑えようとしても高鳴る心臓の音がうるさい。
1度好きだと自覚してしまってからは、ずっとこの調子だ。
今まで平気で一緒に過ごしていたのが信じられない。
「アメリヤ。僕と結婚してくれないか。アメリヤは、誰からも見捨てられていた僕を諦めずに、何度でも諫めてくれた。そばにいてくれた。君がいないと、僕はまたクズ伯爵に戻ってしまうだろう。」
―――この手を取りたい。
アメリヤの全身が叫んでいた。
好きな人に求められて、必要とされて、嬉しい。この手を取りたい。
いつまでもずっとそばにいて、この人のためになら、自分にできることなら、なんでもしてあげたい。
「君が必要なんだ。僕にも、孤児院にも、そしてプラテル領にとっても。」
「お断りします。」
―――でも駄目だ。私がそばにいたら、この人はダメになってしまう。
「あと2か月弱。契約が切れたら、私はこの領を出ていきます。」
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