合法カタストロフィー

霜月美雨

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ーーーーーーーーーー



ハァ…ハァっ… んっ…ハァ…ハァっ



………



部屋に響く自分の息遣いでさえ




壁に反射して 自分を責め立てるように感じる




「S…く………っ」




彼の手が頬をなぞり、順に体に触れてくる



涙をなめとった唇で キスが落とされていく



触れられる感覚



耳から入ってくる音



全ての感覚が研ぎ澄まされて




堪え難いほどに強すぎる。




鎖骨にキスが落とされる




ビクンと身体が跳ねた。




「ん……ずいぶん敏感になっちゃって…」



恍惚な瞳で私を見据えながら



唇にキスを落とす




「んっ… チュッ… はぁッ…ぁっ

も… ほんと… これ… だめ…だよ…

やめ…よ…?」




力の入らない体でS君の肩を押し返そうとする




「んー? ……だーめ」




手首を掴むと ベッドに押し付けられる



掴まれた手首からですら…快楽を拾える




「こんなに気持ちよさそうにされたら…



やめてあげられない…」




そう言うと、そのまま私の唇を塞いだ




「んんッ… ン……っ…」




絡め取られる舌に与えられる快感は




まるで直接脳に響くみたいだ。




口内が性器になったかのように錯覚するほどの感覚



口内をなぞる舌先に、未知の感覚が呼び起こされていく



…チュッ ちゅ… ハァ…ぁぁっ…



彼は私の右手首を捉えたままキスを続け



反対の手で服の上から体に触れると



既に敏感になっていた胸の先に触れた



「ンぁ…っ!」




フッと笑うと、


彼はそのまま先を指先で撫でるように愛撫した



「ハァ…ふ…ぁぁ…っんッ…ちゅッ…」



もう声が抑えられない。




唇を解放された頃には、涙が溢れていた




「…はぁ…ハァっ…」




恥ずかしくて瞳を逸らす



「…気持ちよくて仕方ないって感じだね…

美雨…カラダ熱い……」



無抵抗になった私のブラウスのボタンを



彼は器用に外していく



あっという間に衣類を取り去られてしまった




「……なんで…? 私ばっかり…」




一瞬少し瞳を大きくして、彼は耳元に来て囁いた




「俺もさっき飲んだから。 

…一緒に気持ちよくなろう?」




そう言ってシャツを脱ぎ



彼の上半身の肌が露わになった。



もはや彼の囁きや吐息すらも



快感として感じられてしまう身体になっていた。



ぁぁ……っ



この後のことが頭を過ぎり、


背筋にゾクゾクが走った。
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