いつかまたおなじ空のしたで

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ゴーン!、、、。
3時の鐘が鳴った。
ぱたぱたとみんな屋台でおやつを貰っている。
レヴィがまた私の分も貰ってきてくれた。
「リーナ、おやつー!」
「ありがとうレヴィ!」
おやつはなんかお饅頭だ。
むにむにでふかふかで、、、、。
「このお饅頭、レヴィみたい、、」
「むぐ?」
もう食べてるし。
「いただきます」
「むぐぅむぅー」
美味しい!さすがレヴィぽいお饅頭!
「リーナ、さっきの奥義ってなに?」
ごくんと飲み込んでレヴィが聞いてくる。
私はレヴィの口の周りを拭いながら答える。
「あー「桜花鉄壁」ね?繭があるじゃない?あれの新しいやつ?レヴィもすぐできるよ?」
「すごい!わたしがんばる!」
やる気満々だ。
「おじさんの家でさ、壁壊しちゃったじゃない?」
「うんうん、あのあと練習してたよね?ピンクの繭」
「そうそう。おへそあたりに気持ちを集中して、大好きな人を思い浮かべてみて?」
たぶんレヴィにもできる。
「むー、、。うんむーぅー。」
うなるレヴィ。
「優しく、包み込む感じで!」
「ふわぁー、、」
ひらひらと桜の花びらが散り始めた。
「すごいレヴィ!出来てる!」
「ほんと!?わぁ、、きれい、、、」
ひらひらと花びらが消えていく。
「あー、、終わっちゃった、、」
「ふふっ!慣れたらもっと長くできるから」
「やったあ!奥義だー!」
喜ぶレヴィはほんとかわいい。
奥義って聞きつけてラシバルが来る。
「師匠、みんなおやつ終わったぜ?それより!今のが奥義か??」
「そうそう!これから説明するから、がんばって練習してね?」
「やったぜ!行こう師匠!」
引っ張って連れて行かれる私。
すでに子供達はみんな背の順に丸くなっていて、大人はその周りに見守るようにして立っている。
うんうん、ちゃんとできてる!素晴らしい。
「みんな!稽古ご苦労さま!1人も帰らずにがんばって、みんな偉かったね!」
今日は優しい師匠にしてみた。
子供達はにこにこだ。
「それじゃあこれから「理光月真流」の奥義のひとつをみせるからよく見ててね!ラシバル!お手伝いをお願い!」
ラシバルに手伝ってもらうからね。
「師匠!なんだ?なにしたらいい?」
「私が「いいよ!」って言ったら、私に斬りかかってみて?」
びっくりするラシバル。当たり前か。
「だいじょぶだから、敵をぶっ飛ばす感じでね!」
戸惑うラシバル。
まあ見てみるがいい。
「ふぅ、、、」
淡い桜色の筋が私の周りに線を描く。
みんな目を離せず私を見つめている。
描かれた桜色の線が帯になって私を包むと「ぱあっ!」と花が開くように弾けて花びらから舞い散り始める。
「ラシバル、いいよ!」
私は両手を広げて見せる。
「あーもう!知らねーからな!師匠!」
ひとつ捨てて私に斬りかかってくるラシバル。
でもその剣は私には届かない。
舞い散る花びらに阻まれて、どんなにラシバルが剣を振るってきても無駄だ。
「はぁあーっ!」
ラシバルの16の型が私に襲いかかる。
でもこの花びらは鉄壁だから。
「はぁはぁ、、、、まいりました、、」
ラシバルが降参する。
まあ仕方ないんだから落ち込むなバカ弟子よ。
ラシバルが剣を納めるのを見てから花びらを散らし切る。
ぶわぁっ!と桜吹雪が舞って桜色の筋は消えた。
「うおー!」「すげー!」「きれい!」
みんなそれぞれに感想を口にする。
「はい!これから今の奥義を教えます!みんなよく聞いて、ちゃんと覚えて帰るようにね!」
私は子供達を見回しながら言った。
「わかりましたー!」
ここの返事はいつもそろうんだね。
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