31 / 179
ヴァンパイア編。
30.結婚、しよ?
しおりを挟む
船へと戻って来たら、
「え~と、アルちゃん。誰かな? そのヒトは?」
困ったようにジンが言った。まあ、だろうな。後ろに見知らぬ奴を連れていたら。
「・・・ん? おれ…?」
みんなの視線にシーフは首を傾げる。
「いや、お前以外に誰がいるよ…」
「・・・アル?」
「いや、このヒトオレの名前呼んでたからな?」
「ん…初め、まして?」
きょとんと首を傾げるシーフ。
「うん。初めまして。俺はジン」
「ヒューだ」
「僕はカイル」
ちなみに、雪君は料理の仕込みで欠席。まあ、実はコイツも雪君とは顔見知りなんだけどね。
「おれは…シーフぇ」
余計なことを喋りそうな口をバシッと塞ぐ。このアホめ。本名を名乗る気か? 全く・・・
「え? アルちゃん?」
「コイツは、シーフ。オレの弟です。以上」
余計なことは喋るなという意味を籠めて、アホシーフを睨み付ける。
「?」
やっぱわかってねぇか・・・
「は? ウソ、全っ然似てないじゃん」
カイルの感想は道理。
事実、シーフとオレは全く似ていない。
蒼みを帯びた癖のある長めの黒髪。とろんと眠たげな、エメラルドの瞳には灰色の瞳孔が浮かぶ。滑らかな蜜色の肌。黙っていれば、アラブやインド系人種の物憂げな砂漠の王子様…的な容姿。実態は、ただただ眠いだけの鈍くてアホな奴だがな。髪も、単に面倒がって切ってないだけだしさ?
北欧系人種タイプのオレと、このシーフが並んで姉弟だと言っても、冗談にしか取られない。
うちの兄妹弟は、みんな母親似だし。
パーツパーツに、どことなく父上を匂わせるような印象がありはするが、それでも、全員が並ぶとお前ら他人だろという程度には似ていない。兄さんがヨーロッパ系、姉さんがアジア系、オレが北欧系、シーフがアラブやインド系。ある意味、人種の見本市だ。
シーフとの共通点は、瞳が色違いというくらいだろうか? オレは翡翠に銀の瞳孔。シーフは鮮やかなエメラルドに灰色の瞳孔が浮かぶ。その瞳は、オレの瞳のカラーリングをもっと鮮やかに、濃くした感じの色味だ。
「・・・」
「で、その弟が、なにしに来たんだ?」
ヒューがやたら険しい顔で言う。どうしたんだろうか?
「…ん? アルに、逢いに…?」
「アルを、連れ戻しに来たワケじゃないんだな?」
「ん。むしろ、おれも…家出?」
「・・・まさかとは思っていたが、お前仕事ほっ放っり出して来たのかバカシーフっ!?」
シーフの襟首を掴んでガクガク揺さぶる。
「ん・・・飽きた」
「こんのどアホがっ!?飽きたじゃねぇだろっ!!」
「…じゃあ、楽しくない。から・・・?」
「飽きたも楽しくないも言い訳になるかボケっ!?」
コイツが担っているのは、アダマス上層部のヒト達の武装関係全般だ。つまりコイツは、武器防具関係製造の要。気軽にふらふら出歩いていい類のポストじゃないのだ。
「よし、今すぐ戻れ!」
「やだ」
「はあっ!?」
「アルと、いる…」
「断る!」
「や…」
「や、じゃねぇだろがっ! 手前ぇがやっても可愛くねぇンだよっ!」
「・・・可愛ければ、いい?」
きょとんと首を傾げるシーフ。
「ンなワケあるかボケ!」
「・・・難しい…」
「どこも難しくねぇから! 手前ぇが駄々捏ねてねぇでさっさと帰りゃ済むことだろどアホ!」
「・・・重要なのは、終わらせた…納品、済み」
ぷいと不満そうに言うシーフ。あ、マズいかも・・・じわりと上がるシーフの体温。
「・・・おい、シーフ?」
「…アルの、いけず・・・」
「うん。とりあえず、落ち着け?」
「・・・」
コイツは、いじけると厄介なのだ。昔に比べれば大分ましになってはいるが、周囲に被害を及ぼすタイプ。コイツが機嫌を損ねると、物理的に熱くなる。近くにいると色々と巻き添えを食らうので、逃げよう。パッとシーフの襟首を放し、背後に跳び退さる。
「え? アルちゃん?」
「は?」
「なんだ? どうした?」
オレとシーフのやり取りをぽかんと見ていた面々の上げる驚きの声。
「…ダメ・・・アル」
伸ばされた蜜色の手を払い除ける。
※※※※※※※※※※※※※※※
逃げようとしたアルに、逃げないでと手を伸ばす。と、その手が無言で払い除けられた。
「…むぅ…」
アルは可愛いが、非常に照れ屋だ。なぜかこうして、おれから逃げようとする。不可解。
アルが怒る理由も、いまいち不明。おれはアルに逢いたかったが、アルの方は違うのだろうか?
仕事を放り出すのがそんなにいけないのか? 一応、緊急性が高いというから、父と養父、レオ兄と養母の武器はちゃんと仕上げて来たというのに。
謎。
まあ、父達がアルを追い出したことに対する不満もある。だから、抗議の意味を兼ねた自主休暇。
父や兄貴は、おれが出るのを邪魔しなかったから、特に問題は無い筈。彼らに邪魔をされると、さすがに動けない。
特に兄貴。兄貴は、姐御が結婚してからは、特にアルに執心している。こないだ、リリアンにアルに逢ったと自慢されて、非常に悔しがっていた。
おれがこうしてアルと逢っていることも、気に食わないだろう。
アルの結婚の話。父はおそらく、兄貴には話していないのだと思う。兄貴なら、その話が出た時点で、即刻アルを監禁しているだろうから。
そしてきっと、昔のようなことをするのだろう。兄貴は、そういう怖いヒトだ。
昔。姐御が結婚して少し経った頃、とち狂った兄貴がアルを伴侶にしようとして、殺しかけたことがある。アルの血を取り込み、そのアルを自分の血で満たし、ヴァンパイアハーフとしてのアルの存在を、純血種の自分と同じ存在まで引き上げようとしたのだ。
無論、ハーフとしても弱い個体のアルに、真祖の血統の純血種である兄貴の血が耐えられる筈もなく、それは失敗した。兄貴はアルを殺しかけた。
アルが死ぬ手前で父が止めに入った為、アルは一命を取り留め…それから十年近く休眠した。その間に兄貴は、父達や姐御、レオ兄から非情な制裁を受けていた。よく死ななかったと思う。まあ、死ぬギリギリの絶妙な手加減とでもいうべき手腕か?
けれど、そういう絶妙な拷問を食らった筈の兄貴は、おそらく全く懲りていない。次はもっと上手くやろうとするだろう。まあ、次が有れば、だが。
兄貴はこうした前科と、今でも虎視眈々とアルを狙っている為、みんなに厳重に警戒されている。今でも兄貴は、アルとの二人きりでの面会が許可されていない。
アルも兄貴を怖がっているし。まあ、怖がっているだけで、嫌ってはいない辺りが、アルもヴァンパイアなのだろう。ヴァンパイアは、偏向気質で偏愛的。そして、己に流れる血を誇り、愛する種族。本能的に、その身に流れる血が好きなのだ。
アルの結婚相手の条件は、死んでもアルを守るという気概のある奴。一応兄貴も条件は満たしているが、本人がアルを殺してしまい兼ねないのが最大のネックと言ったところだろう。
あ、そうだ。忘れていた。
「アル…」
「なんだよ? シーフ」
おれから逃げる、アルへと伝える。
「結婚、しよ?」
「「「はあっ!?!?」」」
船のヒト達が驚きの声を上げる中、
「断る!」
アルのキッパリとした返事。
「残念・・・」
おれは兄貴と違って、アルに強要はしたくない。アルの気が変わるまで、想いを伝え続けるだけだ。
「え~と、アルちゃん。誰かな? そのヒトは?」
困ったようにジンが言った。まあ、だろうな。後ろに見知らぬ奴を連れていたら。
「・・・ん? おれ…?」
みんなの視線にシーフは首を傾げる。
「いや、お前以外に誰がいるよ…」
「・・・アル?」
「いや、このヒトオレの名前呼んでたからな?」
「ん…初め、まして?」
きょとんと首を傾げるシーフ。
「うん。初めまして。俺はジン」
「ヒューだ」
「僕はカイル」
ちなみに、雪君は料理の仕込みで欠席。まあ、実はコイツも雪君とは顔見知りなんだけどね。
「おれは…シーフぇ」
余計なことを喋りそうな口をバシッと塞ぐ。このアホめ。本名を名乗る気か? 全く・・・
「え? アルちゃん?」
「コイツは、シーフ。オレの弟です。以上」
余計なことは喋るなという意味を籠めて、アホシーフを睨み付ける。
「?」
やっぱわかってねぇか・・・
「は? ウソ、全っ然似てないじゃん」
カイルの感想は道理。
事実、シーフとオレは全く似ていない。
蒼みを帯びた癖のある長めの黒髪。とろんと眠たげな、エメラルドの瞳には灰色の瞳孔が浮かぶ。滑らかな蜜色の肌。黙っていれば、アラブやインド系人種の物憂げな砂漠の王子様…的な容姿。実態は、ただただ眠いだけの鈍くてアホな奴だがな。髪も、単に面倒がって切ってないだけだしさ?
北欧系人種タイプのオレと、このシーフが並んで姉弟だと言っても、冗談にしか取られない。
うちの兄妹弟は、みんな母親似だし。
パーツパーツに、どことなく父上を匂わせるような印象がありはするが、それでも、全員が並ぶとお前ら他人だろという程度には似ていない。兄さんがヨーロッパ系、姉さんがアジア系、オレが北欧系、シーフがアラブやインド系。ある意味、人種の見本市だ。
シーフとの共通点は、瞳が色違いというくらいだろうか? オレは翡翠に銀の瞳孔。シーフは鮮やかなエメラルドに灰色の瞳孔が浮かぶ。その瞳は、オレの瞳のカラーリングをもっと鮮やかに、濃くした感じの色味だ。
「・・・」
「で、その弟が、なにしに来たんだ?」
ヒューがやたら険しい顔で言う。どうしたんだろうか?
「…ん? アルに、逢いに…?」
「アルを、連れ戻しに来たワケじゃないんだな?」
「ん。むしろ、おれも…家出?」
「・・・まさかとは思っていたが、お前仕事ほっ放っり出して来たのかバカシーフっ!?」
シーフの襟首を掴んでガクガク揺さぶる。
「ん・・・飽きた」
「こんのどアホがっ!?飽きたじゃねぇだろっ!!」
「…じゃあ、楽しくない。から・・・?」
「飽きたも楽しくないも言い訳になるかボケっ!?」
コイツが担っているのは、アダマス上層部のヒト達の武装関係全般だ。つまりコイツは、武器防具関係製造の要。気軽にふらふら出歩いていい類のポストじゃないのだ。
「よし、今すぐ戻れ!」
「やだ」
「はあっ!?」
「アルと、いる…」
「断る!」
「や…」
「や、じゃねぇだろがっ! 手前ぇがやっても可愛くねぇンだよっ!」
「・・・可愛ければ、いい?」
きょとんと首を傾げるシーフ。
「ンなワケあるかボケ!」
「・・・難しい…」
「どこも難しくねぇから! 手前ぇが駄々捏ねてねぇでさっさと帰りゃ済むことだろどアホ!」
「・・・重要なのは、終わらせた…納品、済み」
ぷいと不満そうに言うシーフ。あ、マズいかも・・・じわりと上がるシーフの体温。
「・・・おい、シーフ?」
「…アルの、いけず・・・」
「うん。とりあえず、落ち着け?」
「・・・」
コイツは、いじけると厄介なのだ。昔に比べれば大分ましになってはいるが、周囲に被害を及ぼすタイプ。コイツが機嫌を損ねると、物理的に熱くなる。近くにいると色々と巻き添えを食らうので、逃げよう。パッとシーフの襟首を放し、背後に跳び退さる。
「え? アルちゃん?」
「は?」
「なんだ? どうした?」
オレとシーフのやり取りをぽかんと見ていた面々の上げる驚きの声。
「…ダメ・・・アル」
伸ばされた蜜色の手を払い除ける。
※※※※※※※※※※※※※※※
逃げようとしたアルに、逃げないでと手を伸ばす。と、その手が無言で払い除けられた。
「…むぅ…」
アルは可愛いが、非常に照れ屋だ。なぜかこうして、おれから逃げようとする。不可解。
アルが怒る理由も、いまいち不明。おれはアルに逢いたかったが、アルの方は違うのだろうか?
仕事を放り出すのがそんなにいけないのか? 一応、緊急性が高いというから、父と養父、レオ兄と養母の武器はちゃんと仕上げて来たというのに。
謎。
まあ、父達がアルを追い出したことに対する不満もある。だから、抗議の意味を兼ねた自主休暇。
父や兄貴は、おれが出るのを邪魔しなかったから、特に問題は無い筈。彼らに邪魔をされると、さすがに動けない。
特に兄貴。兄貴は、姐御が結婚してからは、特にアルに執心している。こないだ、リリアンにアルに逢ったと自慢されて、非常に悔しがっていた。
おれがこうしてアルと逢っていることも、気に食わないだろう。
アルの結婚の話。父はおそらく、兄貴には話していないのだと思う。兄貴なら、その話が出た時点で、即刻アルを監禁しているだろうから。
そしてきっと、昔のようなことをするのだろう。兄貴は、そういう怖いヒトだ。
昔。姐御が結婚して少し経った頃、とち狂った兄貴がアルを伴侶にしようとして、殺しかけたことがある。アルの血を取り込み、そのアルを自分の血で満たし、ヴァンパイアハーフとしてのアルの存在を、純血種の自分と同じ存在まで引き上げようとしたのだ。
無論、ハーフとしても弱い個体のアルに、真祖の血統の純血種である兄貴の血が耐えられる筈もなく、それは失敗した。兄貴はアルを殺しかけた。
アルが死ぬ手前で父が止めに入った為、アルは一命を取り留め…それから十年近く休眠した。その間に兄貴は、父達や姐御、レオ兄から非情な制裁を受けていた。よく死ななかったと思う。まあ、死ぬギリギリの絶妙な手加減とでもいうべき手腕か?
けれど、そういう絶妙な拷問を食らった筈の兄貴は、おそらく全く懲りていない。次はもっと上手くやろうとするだろう。まあ、次が有れば、だが。
兄貴はこうした前科と、今でも虎視眈々とアルを狙っている為、みんなに厳重に警戒されている。今でも兄貴は、アルとの二人きりでの面会が許可されていない。
アルも兄貴を怖がっているし。まあ、怖がっているだけで、嫌ってはいない辺りが、アルもヴァンパイアなのだろう。ヴァンパイアは、偏向気質で偏愛的。そして、己に流れる血を誇り、愛する種族。本能的に、その身に流れる血が好きなのだ。
アルの結婚相手の条件は、死んでもアルを守るという気概のある奴。一応兄貴も条件は満たしているが、本人がアルを殺してしまい兼ねないのが最大のネックと言ったところだろう。
あ、そうだ。忘れていた。
「アル…」
「なんだよ? シーフ」
おれから逃げる、アルへと伝える。
「結婚、しよ?」
「「「はあっ!?!?」」」
船のヒト達が驚きの声を上げる中、
「断る!」
アルのキッパリとした返事。
「残念・・・」
おれは兄貴と違って、アルに強要はしたくない。アルの気が変わるまで、想いを伝え続けるだけだ。
1
あなたにおすすめの小説
心が折れた日に神の声を聞く
木嶋うめ香
ファンタジー
ある日目を覚ましたアンカーは、自分が何度も何度も自分に生まれ変わり、父と義母と義妹に虐げられ冤罪で処刑された人生を送っていたと気が付く。
どうして何度も生まれ変わっているの、もう繰り返したくない、生まれ変わりたくなんてない。
何度生まれ変わりを繰り返しても、苦しい人生を送った末に処刑される。
絶望のあまり、アンカーは自ら命を断とうとした瞬間、神の声を聞く。
没ネタ供養、第二弾の短編です。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う
yukataka
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。
これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。
もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
ベッドで寝たきりだった少年が、ある日、家の外で怪我している青い小鳥『ピーちゃん』を助けたことから二人の大冒険の日々が始まった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる