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月曜。
土日よりは幾分ましになったが、本調子には戻らず、身体からはまだ少しの怠さと痛みが取れない。
気怠さを感じながら午前の授業を受け、昼休み。食堂へ向かう途中で――――
「貴様っ、家を通じて文句を言うとは卑怯だぞっ!?」
「両親から疎まれているクセにっ」
どことなく見覚えのない気がしないでもない、多分先輩であろう怒りの形相をした男子生徒二人組に、いきなり絡まれた。
「? ぇ~と、失礼ですがどちら様でしょうか?」
早くごはん食べたいんだけどなぁ……
「巫山戯ているのか貴様はっ!?」
「いい加減にしろっ!!」
え? なにこの人達、いきなり絡んで来て人を怒鳴り付けるとか怖いんですけど・・・って、なんだか既視感があるような?
「すいません、人違いだと思います」
まあでも、変な輩に関わりたくないのは当然として。今はまだ体調も戻ってないし、相手するような気力も無い。面倒だと思いながらやんわりと言って離れようとしたら、
「先輩の方とは違って出来損ないのクセして」
「家族から疎まれているから、隣国に留学させられたんだろ? ハウウェル弟」
・・・ふむ。これは――――あれだな。兄弟よりもなにかが劣っていて、隣国に留学していたことのあるハウウェルさんが、この場にもう一人いない限りは、わたしのことだろうな。
「なにを言っているんですかあなた達はっ!?」
と、そこへ激昂した声が割り込んだ。
「下級生を相手に、謂われのない誹謗中傷はやめなさいっ!!」
青ざめた顔で、わたしへ絡んで来た相手を叱責したのはライアンさん。卒業後にセディーの秘書にと声掛けされていて、その縁かわたしの面倒を見てくれている三年上位クラスの先輩。
庇ってもらったところ悪いのですが、微妙に事実のような具体的な話がアホ共の口から出て来ているのが気になりますねぇ。
「ハッ、フィッセル子爵家の次男じゃないか」
「ああ、家を継げないからハウウェル先輩に媚びる為、出来損ないの弟のお守りまでするとはな」
「全く、恐れ入ることだ」
「どうせソイツは家族に疎まれている弟だ。お守りしてやっても、なんの得にもならないだろうさ」
どうやらわたしは、この二人の中では『家族に疎まれていて、セディーにも嫌われている』という設定のようだ。
あの、弟に甘いセディーがわたしを嫌っている、だなんてどこ情報なんだか?
「誰が、そのようなことを……」
__________
デジャ・ビュではなかった懲りない先輩達。三度登場。
そして、久々なライアン君。
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