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番外。ブラコン同盟結成14
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夕方、人気の無い馬場で、凛とした背中に声を掛ける。
「こんにちは。おめでとうございます、セルビアさん」
「ありがとうございます、ハウウェル様。ですが、婚約解消をした普通の令嬢には、あまり相応しい言葉ではないと思いますよ?」
相応しくないとは言いつつも、特に怒っているワケでもなく、挨拶を返してくれるセルビアさん。
「普通は、そうかもしれませんね」
「どうしましたか? ハウウェル様がこんな時間に来るなんて珍しいですね」
「そうですねぇ・・・少し、様子見と言ったところですかね」
「様子見、ですか?」
「ええ。セルビアさんのことが気になったもので」
ケイト・セルビア伯爵令嬢が婚約解消した、という噂を聞いて、やっぱりと思ってしまった。
彼女の婚約者は僕と同じ学年で、上位クラスの男子生徒だった。
セルビアさんと知り合う前から、彼のことはケイト・セルビア嬢の婚約者だと知っていて、けれど特に仲良くもなく、次期女性伯爵の入り婿だという認識しかなかった。
一応、セルビアさんと知り合ってからはなんとなく彼のことは注視していたんだけど……
昨年くらいからだろうか? 彼は、一学年下の女子生徒と仲良くしていて、その後から成績が下がって行き、今年度は普通クラスに落ちたので、益々接点が無くなってしまった。
あの後輩の女子生徒は、少し難しい国との貿易をしている商家のお嬢さんだった筈だ。
なにが目的なのか、貴族子息達に声を掛け捲っている。そして、彼女と仲良くなると成績が落ちたり、家庭内で問題を起こすようになる……と、囁かれているようだ。
そんな彼女と仲良くしていたのだから、なにかしら起こる……と期待している人もいた。
そして期待通りに起こったのが、彼とケイト・セルビア伯爵令嬢との婚約解消。
次期伯爵だったのに、弟が生まれて、次期伯爵から外されたセルビア伯爵令嬢と、変な女に引っ掛かっていると囁かれ、成績の下がっていた男子生徒との婚約。
円満解消だと公言はされているけど、それなりに注目を集めるよね。
まぁ、セルビアさんの方は淡々としていて、つついても面白い反応をしてくれないと、女子生徒達が不満そうに零していたけど。
セルビアさんがフリーになったと、喜んでいる男子もいるけど・・・
・・・セルビアさんがフリー、か。
僕の婚約者は、決まっていない。
十数年前の母のやらかしと、そのやらかした母を諫めることもしない父。
そんな家に、大事な娘を嫁がせたいと思う人はそうそういないだろう。
上位貴族は、ハウウェル家からの縁談の申し込みを厭っている。かと言って、下位貴族から婚約者を見繕うのも、母みたいな甘ったれた女性だったり、よからぬ輩だったらと困る。と、敬遠しているうちに……とうとうこの歳まで婚約者が決まらずに来てしまった。
まぁ、嫁姑問題は拗れるとなかなか根深くなるからなぁ・・・うちは、嫁姑問題の煽りを、ネイトが諸に食らっているし。
多分、僕も・・・ネイトとおばあ様の瞳が同じ色だ、と母の前での不用意な発言して、それを悪化させた要因の一つだけど。
だから・・・僕は、このままずっと独身でもいいと思っていた。
__________
セディー視点でした。そして、なにげにお仕事熱心なキアラ・アルレ。(笑)
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