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そして――――
「……そろそろ、だな」
お昼を一緒に食べていたリールが、溜め息と共に重々しく呟いた。
「ああ……そう、だったな」
いつもはノリが良くて騒がしいテッドが、沈痛な面持ちで低く頷いた。
「……それで、首尾はどうなんだ?」
「範囲が広いと思うぞ!」
ヤケクソのように応えるレザン。
「一年分、だからねぇ……」
わたしも思わず、遠い目になってしまう。
遂に、やって来ましたよ。
学生という身分では絶対に避けて通ることのできない、宿命とも言うべき通過儀礼。この一年間、学んだことの集大成を確認する・・・学年末テストがっ!!
学年末のこのテストは進級テストも兼ねているので、テストの結果次第で、来年度のクラス分けに響きます。
九割以上から八割程の正答率で、大体上位クラス。八割以下から五割程の正答率で普通クラス。五割以下の正答率で下位クラス。
更には、規定の最低点数を取れなかったりすると、長期休暇前にあった赤点補習なんて親切なシステムは無く、容赦無く留年が決定してしまう重要且つ重大なテストです。
ちなみに、卒業(見込み)生は留年できるのは二回までだそうで、卒業試験に三回落ちると退学になるそうです。
勿論わたしは、留年はするつもりは無い。それはお祖父様達に申し訳ないから。
範囲広いけど、勉強頑張らないとなぁ・・・まぁ、上位クラスに入れるような自信は無いけど、とりあえずは普通クラスから落ちないようにはしたいなぁ。
「……言っておくが、俺は自分の成績が優先だからな。お前らの面倒なんて見ないぞ」
ギロリとわたし達を見回し、レザンへ視線を留めるリール。
「うむ。俺とて、特待生の邪魔をするつもりは無いからな。俺のことは捨て置いて、リールは存分に励むといい」
「おう、とりあえずの最低目標は留年回避っつーことで・・・頼りにしてるぜ、ハウウェル!」
「なんでわたしに言うかな?」
「あ? そりゃあもう、頭いいおにーさんに勉強教わってっから?」
「うむ。ライアン先輩も、今年で卒業だからな……」
ふっと遠い目をするレザン。まぁ、なんだかんだコイツがライアンさんに一番ガッツリお世話になっているからな。その次にお世話になっているのはテッド。コイツら・・・来年、大丈夫か?
「ということで、頼むぞハウウェル」
真剣な表情がわたしを見据える。
「は? なんでわたし?」
「下位クラス行きなら兎も角、さすがに留年はまずいだろう」
「ちなみに俺は、下位クラス落ち回避でよろしく~」
「ライアン先輩は、卒業が掛かっているからな。邪魔はしたくない」
「……まぁ、頑張れハウウェル」
「お前の肩に俺達の進級が掛かっている!」
「や、自分達で頑張りなよ」
「ふっ、できたら苦労してねぇ!」
「なぜ威張る!」
なんて、アホな話をしながら勉強の計画を練ることになった、んだけど・・・
「ああ、僕なら卒業試験は余裕なので大丈夫ですよ。わからないところがあるなら、遠慮無く聞いてください」
と、にこやかな笑顔で言われてしまい、それならとレザンは遠慮しなかった。
リールも、最初はわたし達とは別で勉強するつもりだったみたいだけど、ライアンさんが勉強を教えてくれるならと、結局みんなで勉強することになった。
ライアンさんは、本当に面倒見が良くて頼れる先輩です。
ありがとうございます!!
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