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なん…で、そんな嘘吐くの?
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犯罪者の中でも、一際危険な異常者や薬物中毒者を収容している刑務所の中。
「♪ーーーー」
小さく歌う少女が、男に抱えられて進む。
場違いなドレス姿の、金髪碧眼の見目麗しい少女を、三つ揃いの高級なスーツを着た男が恭しく運んでいる。
刑務所には全く相応しくない二人は、刑務官にも監守にも呼び止められずに我が物顔で施設内を進んで行く。そして男は、とある囚人の牢の前で足を止めた。
男が、抱えていた少女を丁寧に降ろす。
「こんにちは。リーシュ」
少女は微笑んで、囚人に挨拶をした。
特徴的な、アルトのハスキーな声で。
「…誰?ふふっ、幻覚かしら?お薬が無いと、苦しいの。苦しくて苦しくて、頭が変になるの」
甘ったるい声で、女が少女へ微笑み返す。
「まあ、いいわ。こんにちは、可愛らしいお嬢さん。誰だか知らないけど、退屈だったのよ。わたしは淫魔を退治しただけなのに、人殺しと間違えられたの。酷いと思わない?あの、ローズがローズが、ローズは淫魔なのに、誰もわかってくれないの。わたしは悪くないのに、みんながわたしを悪者にするの。ねえ、お嬢さん。お嬢さんからも言ってくれないかしら?わたしは悪くないって。ねえ?そうしたら、わたしは外へ出られるの。コルドちゃんを見付けたのよ?わたしの、可哀想で可哀想で可哀想で可哀想なコルドちゃん。なのになのになのになのにっ、あの淫魔がまたわたしからわたしのっ、わたしが大好きで大好きで大好きで愛しているコルドちゃんを奪ったのっ!!!!赦せない赦せない赦せない赦せない赦せない赦せない赦せないっ、ローズぅぅっ!!!!コルドちゃんを取り返さなきゃいけないの。ローズからコルドちゃんを、コルドちゃんを虐めていいのはわたしだけなのにっ!?」
牢の中の女が狂気を帯びて叫ぶ。しかし、それを見ている少女は変わらずに微笑みを浮かべている。
「ねえ、リーシュ。まだ気付かない?」
特徴的なアルトの声。碧眼が、牢の中の薬物中毒者の女を見やる。憐れむように。
「オレのことがわからないの?リーシュ」
「え?」
「まあ、わからなくても無理はないかな?聞いてよ、リーシュ。実はオレさ、貴族の子供だったんだ」
「な、にを…?」
高い襟のドレスで、首を隠した少女が笑う。
「それでね。昔、誘拐されて殺されそうになった…っていう下りはもう知っているよな?家族は、オレを愛してくれていたんだ。ずっと、ずっとオレを探してくれてたって聞いた」
「ぅ、そ…よ…」
「嘘じゃないよ?ずっと探してくれてて、それで漸く見付けてくれたんだ。ほら、似合うかな?このドレス」
少女は恥ずかしそうにはにかんで、その場でくるりと一周。牢の中の女へ見せるように、ふわりとドレスの裾が揺れる。
「なん…で、そんな嘘吐くの?コルドちゃん?」
女の目が見開き、少女を見詰める。
女が知っている少女と、よく似た少女を。
大好きな筈の少女の、一度も見たことの無い顔を。
「嘘じゃない。このあいだ、リーシュがオレの首を絞めただろう?その騒ぎで、家族がオレを見付けてくれたんだ。オレは、それで、本物の家族と家に帰ることができた。とても大きな家で、とてもお金持ちなんだ。もう、お腹を空かせることもない。ありがとう、リーシュのお陰でオレは、幸せになれるよ?」
少女が幸せそうな笑顔で牢の中の女へ礼を言う。
女の中の少女は、その美しい顔が常に憂いに満ちていた。苦痛に顔を歪めていた。とても、不幸そうだった。
「い、嫌よ嫌よ嫌よ嫌よ嫌よ嫌っ!!!!なに言ってるの?コルドちゃんは可哀想じゃなきゃいけないのよ?可哀想で可哀想で可哀想で可哀想なコルドちゃんじゃなきゃ駄目でしょっ!?!?なんでそんな幸せそうな顔で笑うのっっ???コルドちゃんはっ、可哀想でっ、不幸でいてくれないと駄目なんだから っ!?!?わたしの可哀想なコルドちゃんでいてよっ!!!!」
ぼろぼろと涙を零し、鉄格子から少女へ向かって手を伸ばす女。だが、その手は届かない。
女は、不幸な少女が大好きだった。貶めて、傷付けて、苦痛に喘ぐ姿がとても可哀想で、とても可愛くて、とても愛しくて堪らなかった。
「ヤだな?可哀想なのはリーシュの方だろ」
「っ、な、に…を?」
少女の、特徴的なアルトのハスキーが言い募る。
「ほら?男に捨てられて、高級娼婦に身を窶し、けれどその娼館からも追い出され、私娼になって、客を選ぶどころか、どんな男にも身体を委ねなければいけなくなって、その辛さから阿片に手を出したんだろう?愚かだな。阿片の為に、底辺の、どんな男とも寝るようになって、必死で金を作ったんだろう?本当に、憐れだと思うよ?」
憐れむように優しく女を見やる碧眼。
「元は美人だったのにさ。今じゃ見る影もない。年経ったよね?自覚無いのかな?昔より、大分窶れた。汚くなったよ。これからリーシュは、どんどん醜くなる。老いさらばえて、もっと汚く、もっと醜くなって行く」
「ぃ、ゃ…ゃ、め…てぇ…」
いやいやと女は首を振る。
少女の酷い言葉に心を切り裂かれて、胸が痛む。
「ただでさえ、ヤク中で汚くなったのに。これ以上に汚くなるんだね?艶が無くてパサパサの髪。白髪も沢山あるね。落ち窪んでギラギラした目。肌荒れして、張りが無くて弛んだ顔。染みもできている。身体だってガリガリだ。病気でも移された?リーシュって、幾つだっけ?三十行ってた?まだだった?けどさ、もう五十過ぎたお婆さんみたい。凄く老けてる。美人だったのが、嘘みたいだ」
「嫌、なん、で…なんでっ、なんでそんな酷いこと言うのよっ!?コルドちゃんっ!?」
「酷いかな?事実だろう?オレに嘘を教えていたリーシュの方が、よっぽど酷いと思うな?」
「う、そ?」
「そう。嘘。オレには家族がいて、オレを必死で探してくれていたんだ。愛してるって言ってくれた。全部全部、リーシュが言ったこととは違う。この、嘘吐き女が」
「ち、違う…わたしは、嘘なんて吐いて」
「嘘吐き。オレはお金持ちの貴族の生まれで、オレを必死で探してくれた、愛してくれている家族がいた。だからオレは、これから貴族になるんだ」
「ぇ?」
「貴族のお嬢様。昔、リーシュが男の為に捨てた暮らしを、オレ…ううん。私がするの」
少女の、男の子のようだった口調が変わる。
「な、にを?コルドちゃん?」
「リーシュが愚かにも捨てた幸せな暮らしを、これから私がするのよ?私、幸せになるの。それもこれも、リーシュのお陰よ?リーシュのお陰で私は、リーシュが捨てた幸せを手に入れるの。ありがとう、リーシュ」
女の子らしい言葉で、少女が言う。
「嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌っ、違う違う違う違う違う違う違うっ!?コルドちゃんは可哀想じゃないと」
「まだわからないの?可哀想なのは私じゃなくて、リーシュの方なのよ?」
「っ!?!?」
「可哀想で可哀想で可哀想なのは、リーシュの方よ。私じゃないわ」
優しく、女を諭すようなアルトのハスキー。
「それじゃあリーシュ。もう二度と会うことも無いと思うけれど、ごきげんよう」
ドレスの裾を摘まんで、淑女の礼。優雅な仕草で、少女が微笑む。決別の言葉。
「ぃ、ゃ…ぉ、ぃてかないでっ!?コルドちゃんっ!!わた、しを、置いて行かないでっ!?待ってっ!コルドちゃんコルドちゃんコルドちゃんコルドちゃんコルドちゃんコルドちゃん!!!コルドちゃんっ…ま…って…」
少女へ必死で伸ばす手は、絶対に届かない。
女は、檻の中にいる。
「私、可哀想で憐れで醜いリーシュよりも、きっと幸せになってみせるわ。さようなら」
少女は笑顔で、軽やかに踵を返した。醜い女を、一切振り返ること無く・・・
「っ…ぃ、厭ァぁァあァぁアァァーーー!!!」
刑務所に、狂った女の絶叫が響いた。
※※※※※※※※※※※※※※※
「…ふぅ…」
「疲れましたか?」
「ああ。彼女の、特徴的なハスキーの声を作るのは、なかなか骨が折れる」
「シン様、元々地声は澄んだソプラノだもんね」
「それより、あれでよかったのか?ラファエル」
「いいと思いますよ?あの女、相当コルド君に執着してたからね。ボクの言った通りにしたら、呆気なく壊れたちゃったでしょ?」
「壊れた…と言えば壊れたのか?よくわからん」
「まあ、シン様、他人の機微に疎いから」
「サンプルを集め、勉強はしているのだがな?」
「そのサンプルが問題でしょうに・・・」
「?なにが問題だ?」
「サンプルに偏りがあり過ぎだと思います」
「ふむ…留意する」
「それで、これからどうするんですか?」
「そうだな・・・とりあえず、諸々の事後処理が済めば、沿岸付近へ向かうとしようか」
「海、ですか?」
「ああ。回収した、我が姉妹の為に・・・」
「わかりました」
__________
シンがかなり酷いことを言っています。
不快に思われたら、すみません。
「♪ーーーー」
小さく歌う少女が、男に抱えられて進む。
場違いなドレス姿の、金髪碧眼の見目麗しい少女を、三つ揃いの高級なスーツを着た男が恭しく運んでいる。
刑務所には全く相応しくない二人は、刑務官にも監守にも呼び止められずに我が物顔で施設内を進んで行く。そして男は、とある囚人の牢の前で足を止めた。
男が、抱えていた少女を丁寧に降ろす。
「こんにちは。リーシュ」
少女は微笑んで、囚人に挨拶をした。
特徴的な、アルトのハスキーな声で。
「…誰?ふふっ、幻覚かしら?お薬が無いと、苦しいの。苦しくて苦しくて、頭が変になるの」
甘ったるい声で、女が少女へ微笑み返す。
「まあ、いいわ。こんにちは、可愛らしいお嬢さん。誰だか知らないけど、退屈だったのよ。わたしは淫魔を退治しただけなのに、人殺しと間違えられたの。酷いと思わない?あの、ローズがローズが、ローズは淫魔なのに、誰もわかってくれないの。わたしは悪くないのに、みんながわたしを悪者にするの。ねえ、お嬢さん。お嬢さんからも言ってくれないかしら?わたしは悪くないって。ねえ?そうしたら、わたしは外へ出られるの。コルドちゃんを見付けたのよ?わたしの、可哀想で可哀想で可哀想で可哀想なコルドちゃん。なのになのになのになのにっ、あの淫魔がまたわたしからわたしのっ、わたしが大好きで大好きで大好きで愛しているコルドちゃんを奪ったのっ!!!!赦せない赦せない赦せない赦せない赦せない赦せない赦せないっ、ローズぅぅっ!!!!コルドちゃんを取り返さなきゃいけないの。ローズからコルドちゃんを、コルドちゃんを虐めていいのはわたしだけなのにっ!?」
牢の中の女が狂気を帯びて叫ぶ。しかし、それを見ている少女は変わらずに微笑みを浮かべている。
「ねえ、リーシュ。まだ気付かない?」
特徴的なアルトの声。碧眼が、牢の中の薬物中毒者の女を見やる。憐れむように。
「オレのことがわからないの?リーシュ」
「え?」
「まあ、わからなくても無理はないかな?聞いてよ、リーシュ。実はオレさ、貴族の子供だったんだ」
「な、にを…?」
高い襟のドレスで、首を隠した少女が笑う。
「それでね。昔、誘拐されて殺されそうになった…っていう下りはもう知っているよな?家族は、オレを愛してくれていたんだ。ずっと、ずっとオレを探してくれてたって聞いた」
「ぅ、そ…よ…」
「嘘じゃないよ?ずっと探してくれてて、それで漸く見付けてくれたんだ。ほら、似合うかな?このドレス」
少女は恥ずかしそうにはにかんで、その場でくるりと一周。牢の中の女へ見せるように、ふわりとドレスの裾が揺れる。
「なん…で、そんな嘘吐くの?コルドちゃん?」
女の目が見開き、少女を見詰める。
女が知っている少女と、よく似た少女を。
大好きな筈の少女の、一度も見たことの無い顔を。
「嘘じゃない。このあいだ、リーシュがオレの首を絞めただろう?その騒ぎで、家族がオレを見付けてくれたんだ。オレは、それで、本物の家族と家に帰ることができた。とても大きな家で、とてもお金持ちなんだ。もう、お腹を空かせることもない。ありがとう、リーシュのお陰でオレは、幸せになれるよ?」
少女が幸せそうな笑顔で牢の中の女へ礼を言う。
女の中の少女は、その美しい顔が常に憂いに満ちていた。苦痛に顔を歪めていた。とても、不幸そうだった。
「い、嫌よ嫌よ嫌よ嫌よ嫌よ嫌っ!!!!なに言ってるの?コルドちゃんは可哀想じゃなきゃいけないのよ?可哀想で可哀想で可哀想で可哀想なコルドちゃんじゃなきゃ駄目でしょっ!?!?なんでそんな幸せそうな顔で笑うのっっ???コルドちゃんはっ、可哀想でっ、不幸でいてくれないと駄目なんだから っ!?!?わたしの可哀想なコルドちゃんでいてよっ!!!!」
ぼろぼろと涙を零し、鉄格子から少女へ向かって手を伸ばす女。だが、その手は届かない。
女は、不幸な少女が大好きだった。貶めて、傷付けて、苦痛に喘ぐ姿がとても可哀想で、とても可愛くて、とても愛しくて堪らなかった。
「ヤだな?可哀想なのはリーシュの方だろ」
「っ、な、に…を?」
少女の、特徴的なアルトのハスキーが言い募る。
「ほら?男に捨てられて、高級娼婦に身を窶し、けれどその娼館からも追い出され、私娼になって、客を選ぶどころか、どんな男にも身体を委ねなければいけなくなって、その辛さから阿片に手を出したんだろう?愚かだな。阿片の為に、底辺の、どんな男とも寝るようになって、必死で金を作ったんだろう?本当に、憐れだと思うよ?」
憐れむように優しく女を見やる碧眼。
「元は美人だったのにさ。今じゃ見る影もない。年経ったよね?自覚無いのかな?昔より、大分窶れた。汚くなったよ。これからリーシュは、どんどん醜くなる。老いさらばえて、もっと汚く、もっと醜くなって行く」
「ぃ、ゃ…ゃ、め…てぇ…」
いやいやと女は首を振る。
少女の酷い言葉に心を切り裂かれて、胸が痛む。
「ただでさえ、ヤク中で汚くなったのに。これ以上に汚くなるんだね?艶が無くてパサパサの髪。白髪も沢山あるね。落ち窪んでギラギラした目。肌荒れして、張りが無くて弛んだ顔。染みもできている。身体だってガリガリだ。病気でも移された?リーシュって、幾つだっけ?三十行ってた?まだだった?けどさ、もう五十過ぎたお婆さんみたい。凄く老けてる。美人だったのが、嘘みたいだ」
「嫌、なん、で…なんでっ、なんでそんな酷いこと言うのよっ!?コルドちゃんっ!?」
「酷いかな?事実だろう?オレに嘘を教えていたリーシュの方が、よっぽど酷いと思うな?」
「う、そ?」
「そう。嘘。オレには家族がいて、オレを必死で探してくれていたんだ。愛してるって言ってくれた。全部全部、リーシュが言ったこととは違う。この、嘘吐き女が」
「ち、違う…わたしは、嘘なんて吐いて」
「嘘吐き。オレはお金持ちの貴族の生まれで、オレを必死で探してくれた、愛してくれている家族がいた。だからオレは、これから貴族になるんだ」
「ぇ?」
「貴族のお嬢様。昔、リーシュが男の為に捨てた暮らしを、オレ…ううん。私がするの」
少女の、男の子のようだった口調が変わる。
「な、にを?コルドちゃん?」
「リーシュが愚かにも捨てた幸せな暮らしを、これから私がするのよ?私、幸せになるの。それもこれも、リーシュのお陰よ?リーシュのお陰で私は、リーシュが捨てた幸せを手に入れるの。ありがとう、リーシュ」
女の子らしい言葉で、少女が言う。
「嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌っ、違う違う違う違う違う違う違うっ!?コルドちゃんは可哀想じゃないと」
「まだわからないの?可哀想なのは私じゃなくて、リーシュの方なのよ?」
「っ!?!?」
「可哀想で可哀想で可哀想なのは、リーシュの方よ。私じゃないわ」
優しく、女を諭すようなアルトのハスキー。
「それじゃあリーシュ。もう二度と会うことも無いと思うけれど、ごきげんよう」
ドレスの裾を摘まんで、淑女の礼。優雅な仕草で、少女が微笑む。決別の言葉。
「ぃ、ゃ…ぉ、ぃてかないでっ!?コルドちゃんっ!!わた、しを、置いて行かないでっ!?待ってっ!コルドちゃんコルドちゃんコルドちゃんコルドちゃんコルドちゃんコルドちゃん!!!コルドちゃんっ…ま…って…」
少女へ必死で伸ばす手は、絶対に届かない。
女は、檻の中にいる。
「私、可哀想で憐れで醜いリーシュよりも、きっと幸せになってみせるわ。さようなら」
少女は笑顔で、軽やかに踵を返した。醜い女を、一切振り返ること無く・・・
「っ…ぃ、厭ァぁァあァぁアァァーーー!!!」
刑務所に、狂った女の絶叫が響いた。
※※※※※※※※※※※※※※※
「…ふぅ…」
「疲れましたか?」
「ああ。彼女の、特徴的なハスキーの声を作るのは、なかなか骨が折れる」
「シン様、元々地声は澄んだソプラノだもんね」
「それより、あれでよかったのか?ラファエル」
「いいと思いますよ?あの女、相当コルド君に執着してたからね。ボクの言った通りにしたら、呆気なく壊れたちゃったでしょ?」
「壊れた…と言えば壊れたのか?よくわからん」
「まあ、シン様、他人の機微に疎いから」
「サンプルを集め、勉強はしているのだがな?」
「そのサンプルが問題でしょうに・・・」
「?なにが問題だ?」
「サンプルに偏りがあり過ぎだと思います」
「ふむ…留意する」
「それで、これからどうするんですか?」
「そうだな・・・とりあえず、諸々の事後処理が済めば、沿岸付近へ向かうとしようか」
「海、ですか?」
「ああ。回収した、我が姉妹の為に・・・」
「わかりました」
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シンがかなり酷いことを言っています。
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