生贄姫巫女と土地神

えりー

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終戦

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「姫巫女様、お迎えに上がりましたよ」
美濃は紬の身を案じた。
「紬は・・・!?彼に何をしたんですか!?」
意外そうな顔で柊は言った。
「彼はまだ無事ですよ」
「そうですか・・・」
ひとまず胸を撫でおろした。
「本気で神と人が結ばれると思っているんですか?」
「・・・え?」
「産まれてくる子供は化け物扱いされますよ」
美濃には柊が何を言っているか分からなかった。
「何を言っているのですか?」
「失礼、私事でした」
柊は座敷牢の結界を解き、鍵を外していく。
美濃は赤い瞳に見つめられて身の毛がよだった。
座敷牢に入ってきた柊に叫んだ。
「こっちに来ないでください!!」
近くにあった鏡を割り、鏡の破片を自分の首に押し当てた。
「それ以上近づけば、私はここで死にます」
予想外の出来事に柊は驚いた。
「それは困りますね。生贄なのだから生きていてもらわなければ」
そう言い美濃の元へ行き鏡の破片を術を使って粉々にした。
一瞬何が起こったのか分からない美濃は呆然とした。
「大人しくしていれば苦しまずに殺して差し上げます」
「~っ!!」
美濃は身の危険を感じ、這って逃げようとしたが呆気なく捕まってしまった。
担がれ、運ばれている自分の不甲斐なさに涙が出そうだった。
そうして美濃は村の中心部へ連れて行かれた。
そこにはボロボロになった紬が倒れていた。
「おや、結界を破ろうとしたのですね」
「美濃!!」
「紬!!」
2人は目と鼻の先にいるのに触れ合うことはできない。
間に結界があるからー・・・。
柊は懐から小瓶を取り出しそれを自身の口に含み口移しで美濃に飲ませた。
苦い味が口の中に広がっていく。
美濃は何とか吐き出そうとしたが出来なかった。
そうこうしているうちに激しい眠気に襲われ柊の腕の中で倒れた。
「おっと。どうやら薬が効いたみたいですね」
美濃を落とさないように抱きしめた。
「美濃に何をした!?」
「今から土の中に埋まるのに意識があっては可哀そうでしょう?」
術で掘った穴に美濃を横たわらせた。
そして紬の目の前で土をかぶせていく・・・。
「やめろー!!」
「そういうわけにはいきません。契約ですから」
そう言い終えるころには美濃の体は全て土に埋もれていた。
「うわー!!」
一叫びし渾身の力を柊の結界の内部にぶつけた。
結界はビシビシっと音を立てひびが入りパンっと音を立てて割れた。
ゆらりと結界の中から紬が出てきた。
「あの結界を破るとは素晴らしい力ですね。ますます欲しくなりました」
無言のまま腰に下げていた刀を柊の心臓に突き立てた。
「ぐぁぁぁ!!」
悲鳴を上げその場に座り込んだ。
無表情のまま美濃が埋められたところまで行き、土に手を当て美濃の上に乗っている土を除けた。
「美濃!おい、しっかりしろ」
「・・・」
呼吸はしているが反応は無い。
柊は自分の胸に刺さっている剣を抜き、その場に放り投げた。
「まだ戦う気か?」
「ええ。まだ何も果たしていないので・・・」
美濃を安全な場所に横たえて紬は応戦体勢にはいった。
鋭い針と青く太い刃が紬を襲う。
紬はその攻撃をかわしながら雷を呼び、柊に落とした。
柊は手を上にあげ青い結界で自らの身を守っている。
雷の力を強めていくと柊の結界は呆気なく割れ、反動で柊は吹き飛んだ。
それでも立ち上がろうとする柊を容赦なく投げ捨てられた剣で何度も貫いていく。
「どうやら・・・ごふっ」
「・・・」
「私の負けのようだ・・・」
「そうか、だがお前は生かしておくわけにはいかない」
そう言い剣で柊の首をはねた。
そして、柊の体に紫色の炎を放ち焼き払った。
すると先ほどまで眠っていた美濃が目を覚ました。
「・・・紬・・・」
「美濃!!」
2人は抱きしめ合い互いの存在を認識し合った。
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