いつの間にか魔王の花嫁にされてしまいました

えりー

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ジンの思惑

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ジンはジオンに魔界を統べる者として人間界の事も知っておいてほしかっただけだった。
その為に魔力を強く秘めた人間を古書店から眺め、探していた。
しかし、魔力を秘めた人間なんてそう簡単には見つからず、何年もの月日が経った。
そんなある日偶然古書店に強い魔力を秘めた人間が入ってきた。
それがまゆだ。
召喚の本をまゆに渡し、うまいことジオンを人間界に召喚することに成功した。
だが、意外なことにジオンは人間の子供に恋をし、花嫁の印まで渡してしまった。
ジンはこれには驚いた。
少し人間と交流してくれれば良いと思っていたジンとっては予想外の展開だった。
だが、花嫁を選んだことは喜ばしいことだった。
ジンは何があってもこの2人の味方でいようと思った。
(ジオンの初恋は人間か・・・)
魔族の住人にすんなり受け入れられるとは思わないが、2人が幸せならいいかとジンは思った。
こうなったのは自分のせいでもあるし全力でサポートしようと考えていた。
ジオンはまゆと2人きりにして手を出さないか心配だった。
今日見た感じでは手を出す気はまだなさそうだった。
その事に安心した。
魔王のジオンとて男だ。
好きな女が傍にいれば自然とそういう行為に及ぶのではと少し心配していた。
まゆはまだそういう行為には耐えられないだろう。
ジオンは気性こそ激しいが子供に無体をはたらく男ではない。
そう信じている。
(私は高みの見物をさせてもらうよ)
ジンは水晶玉から2人の様子を盗み見ていた。
今、魔王の玉座に何故ジンが座っているのか魔界で話題になっていた。
ジンは特に説明せずに玉座に座った。
一言「私用でジオンは今、人間界に行っている」と言っただけだった。
その事に不信感を抱くものもいた。
ジオン派の魔族からすると面白くないことだ。
今の魔界ではほとんどがジオン派の魔族たちだ。
そこにいきなりジンが玉座に座れば皆困惑するだろう。
現にジオンを殺して魔界に舞い戻ってきたとうわさが後を絶たない。
(一度、ジオンに魔界に帰ってきてもらうか?)
しかし、ジオンの瞳を見られるわわけにはいかない。
魔王が契約させられ、しかも人間の子供を娶ったとなると騒ぎになり魔界が乱れそうだ。
(はー・・・)
ジンは溜息をつき腕を組み、足を組み替えた。
「ジオン・・・早く帰ってきてくれよ・・・」
「何故、あの子の願いに気付かない?」
水晶玉を片手に1人呟いた。

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