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No.13 陥落したダンテ
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アルスと、ある意味無駄だな話し合いをした日から3日。いつもの様に賑わう宿屋ダンテの食堂。
しかし、その日はいつもと客層が違っていた。
「すみませーん!あの、この料理を下さい!」
「ちょっと!私が先よ!」
「アルスさんっ!こっちに来て下さい!」
「私達の方に来て下さい!」
年若い女性達が、我先にと1人の男性を呼ぶ。
「順番に行くから待ってね」
そう言って男性ーーアルスは、爽やかな笑みを浮かべながら料理を運ぶ。その笑みに、女性達からうっとりとした溜息が漏れる。
「ケッ!あんなナヨナヨした奴の何処が良いんだよぅ!」
「男なら、筋肉だろ!?」
「ちょ~っと、そう、俺達より数段顔がいいからって調子に乗りやがってっ!!」
「全くだ!」
女性達から見詰められるアルスを、嫉妬の籠った目で見つめる壁際の席の男達。
「リオちゃんもそう思わないか!?」
「は、ははは…」
常連客の1人の言葉に、莉緒は引き攣った声しか出なかった。
(一体、何でこうなったの…?)
アルスが自身を知ってもらうと宣言した後。
アルスはダンテに食堂で働かせてくれと直談判したのだ。
******
『俺を此処で働かせて下さい』
『そう言ってもなぁ~。今は人でも足りてるんだよ』
『働かせてくれたら、今の倍の売り上げを約束しますよ』
『だがなぁ…』
『………そうだ、これをどうぞ』
『こ、これはっ…!?王都でも滅多に手に入らない酒じゃねーか!?こ、これを俺にくれるのか…?』
『勿論ですよ。雇い主となる人に、手土産の一つくらい持って来るのは常識ですからね』
『………。ハハハッ!これからよろしくな、アルス!』
『此方こそ、よろしくお願いします』
******
滅多に手に入らない酒にダンテは陥落し、アルスは莉緒と一緒に食堂で働く事になったのだ。
顔が良く、愛想の良いアルスの存在は、瞬く間に町中の女性の噂の的になった。一目アルスを見ようと食堂にやって来た女性達は、アルスの美貌にメロメロになった。
そうして、アルスが働き始めてから3日。
食堂には、アルスの女性ファンが連日押し寄せる様になったのだ。
「いやぁ~、本当にアルスが来てから売り上げが上がったな!リオちゃん、近いうちに給金少し上げるからな」
給金が上がるのは嬉しいが、それがアルスのお陰だと思うと微妙な気持ちだ。
「あ、リオちゃん。お疲れ様!これから休憩だよね?一緒にご飯食べない?俺、リオちゃんに食べて欲しくてご飯作って来たんだ」
相変わらず、アルスは莉緒に対して恋人の様な態度で接する。一緒に食べないかと尋ねながら、莉緒に食べて欲しくて手作りのご飯を既に用意している。さり気無く、断る事が出来ない状況を作り上げるアルス。
これが出来る男かと、莉緒は素直に感心するのだった。
しかし、その日はいつもと客層が違っていた。
「すみませーん!あの、この料理を下さい!」
「ちょっと!私が先よ!」
「アルスさんっ!こっちに来て下さい!」
「私達の方に来て下さい!」
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「順番に行くから待ってね」
そう言って男性ーーアルスは、爽やかな笑みを浮かべながら料理を運ぶ。その笑みに、女性達からうっとりとした溜息が漏れる。
「ケッ!あんなナヨナヨした奴の何処が良いんだよぅ!」
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「全くだ!」
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「リオちゃんもそう思わないか!?」
「は、ははは…」
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『こ、これはっ…!?王都でも滅多に手に入らない酒じゃねーか!?こ、これを俺にくれるのか…?』
『勿論ですよ。雇い主となる人に、手土産の一つくらい持って来るのは常識ですからね』
『………。ハハハッ!これからよろしくな、アルス!』
『此方こそ、よろしくお願いします』
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滅多に手に入らない酒にダンテは陥落し、アルスは莉緒と一緒に食堂で働く事になったのだ。
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