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No.18 絶対に話しません
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買い物をして日から1週間が経った。
あの日、半泣きで戻って来た莉緒に対して当然の様にアルスが大騒ぎをした。
『何処の何奴が、俺の可愛い大切なご主人様を泣かせたの?ご主人様、そいつの特徴を詳しく教えて?二度とご主人様を怖がらせない様に、俺がぶっ殺し…対処するから』
怒りの余りご主人様呼びになり、今にも飛び出して行きそうなアルスを、必死にミラと共に宥める事に成功した。だが、その反動なのかアルスはその日から更に過保護になった。
例えば、家の中で少しでもアルスの視界から消えるものなら「何処に行くの?」とすかさず問いかけてくる程だ。他にも、仕事中は必ずアルスの視界に映っていなければ、即座に自分の仕事を放り出してでも莉緒の側にやって来る。
1週間が経った今でも、アルスの強固な警戒は解かれない。
「アルスさん。何度も言ってますけど、あの時泣いてたのは誰のせいでも無いんです。あれは、私が勝手に怖がって泣いちゃっただけで…。相手の人は本当に何も悪くないんです」
一緒に住んでいる事もあり、今では親しい人になら普通に話せる様になった莉緒。スラスラと、この1週間で何度も言った事を今一度アルスに話す。
「あのね、リオちゃん。リオちゃんを泣かせる見た目をしている事自体が罪なんだよ。リオちゃんが不安や恐怖を覚える様な見た目をしている時点で、そいつには生きている価値がないの」
(そんな馬鹿な…)
そんな事を言ったら、莉緒が初めて会う人全員が生きている価値が無いという事になる。幼い頃は、人見知りのせいで上手く人と付き合えない事を、他人の見た目や性格の所為だと理不尽に思った事があった。
それは認めよう。
しかし、生きている価値が無いなどと思った事は唯の一度も無い。
(…なのに、何でアルスさんはそんな恐ろしい事を他人の私の為に思えるの…?)
正直、アルスにご主人様と思われている事に対して、未だ大きな戸惑いはある。ーーだが、アルスが心から莉緒の事を思って心配してくれているのは伝わっていた。
「ーーだから、そいつの特徴を詳しく教えてよ。それが駄目なら、髪や目の色だけでも。本当に、ちょっとだけだよ?後は、自力で調べるから安心して」
(全く、安心出来る要素が無い…)
アルスなら、例え髪と目の色だけの情報からでも相手を本気で特定しそうで怖い。万が一にでもアルスに何か喋ったら、あの時の男性は莉緒が勝手に怯えたと言うだけでその日のうちに忽然と消息を絶ってしまうだろう。
(そんな事、絶対に駄目だ…!)
「だから、何度も言いますけど私は何も話しません…!」
未だ諦めの悪いアルスに、莉緒は強い口調で断言した。
ーーだが、その努力も次の日に例の男性が食堂にやって来た事によって無駄になるのだった。
あの日、半泣きで戻って来た莉緒に対して当然の様にアルスが大騒ぎをした。
『何処の何奴が、俺の可愛い大切なご主人様を泣かせたの?ご主人様、そいつの特徴を詳しく教えて?二度とご主人様を怖がらせない様に、俺がぶっ殺し…対処するから』
怒りの余りご主人様呼びになり、今にも飛び出して行きそうなアルスを、必死にミラと共に宥める事に成功した。だが、その反動なのかアルスはその日から更に過保護になった。
例えば、家の中で少しでもアルスの視界から消えるものなら「何処に行くの?」とすかさず問いかけてくる程だ。他にも、仕事中は必ずアルスの視界に映っていなければ、即座に自分の仕事を放り出してでも莉緒の側にやって来る。
1週間が経った今でも、アルスの強固な警戒は解かれない。
「アルスさん。何度も言ってますけど、あの時泣いてたのは誰のせいでも無いんです。あれは、私が勝手に怖がって泣いちゃっただけで…。相手の人は本当に何も悪くないんです」
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それは認めよう。
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ーーだが、その努力も次の日に例の男性が食堂にやって来た事によって無駄になるのだった。
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